名古屋鉄道 地図式特殊補充券

名古屋鉄道の地図式特殊補充券(図補)です。


   


名古屋鉄道CI新地紋の券で、右下に「20.」と表示されていることから、平成20年に印刷されたものと思われます。


同社には記入式の特殊補充券(第1種特補)の他にこのような図補も設備されており、第1種特補が連絡乗車券や複数人数用乗車券、区間変更、料金券等に使用することが前提となっていますが、図補については自社線完結の普通乗車券として発行することを前提に設備されているようです。

同線は最近600V区間などの支線群が次々と廃止されてしまったとはいえ、路線網が大変複雑になっており、図補となりますと、その内容は圧巻です。


この券の特記すべき点として、名古屋本線の東枇杷島駅と西枇杷島駅、犬山線下小田井駅間に「分岐点」という場所が表記されていることです。
ここは駅ではないため停車する列車はありませんが、かつて昭和24(1949)年7月まで枇杷島橋駅という駅が存在していたため、廃止から60年以上経過した現在でも運賃計算上の箇所として扱われており、枇杷島分岐点と呼ばれています。

枇杷島分岐点発着の単独での乗車券は発売されていませんが、定期券で乗越精算する場合や、別途片道として運賃を収受する際には分岐点発着の乗車券が発売されるため、図補上に明記されているものと思われます。

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