南海フェリー 小松島港駅から難波ゆき乗車券

昭和54年7月に南海フェリー小松島港駅で発行された、難波ゆき乗車券です。



   



A型の南海旧地紋に似た地紋ですが、旧社名である南海汽船の名前がデザインされている「NANKAI KISEN」と書かれた自社地紋です。
経路は小松島港駅から和歌山港駅までフェリーに乗船し、和歌山港駅から南海電車で難波まで行く、鉄道連絡乗車券です。



   



裏面を見ますと「途中下車前途無効」となっております。
有効期間が2日間であるにも拘わらず途中下車が出来ない片道乗車券というのもいささか不思議な券のように思われます。



南海フェリーは南海グループに属するフェリー運航会社で、和歌山港と徳島港を結ぶ鉄道連絡船です。


かつて、国鉄(JR)には青函・宇高・仁堀・大島・宮島・関門・関森航路など多数の鉄道連絡船が存在しましたが、現在は宮島航路を残すのみとなり、南海フェリーの和歌山徳島航路はJR以外の民営唯一の鉄道連絡船となっています。



この券が発売された当時は和歌山港では南海電車と連絡し、小松島港では国鉄小松島線と連絡しておりましたが、昭和60年3月に小松島線が廃止されると徳島側での鉄道連絡の道が閉ざされてしまい、同年11月からは小松島港から徳島港に航路を変更し、現在に至っています。

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