JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
10年以上前に御紹介した券も再度御紹介しようかと思います。
古紙蒐集雑記帖
東京急行電鉄 渋谷駅発行の券売機券
今月16日、東急東横線の渋谷駅が地下化され、永年親しまれた蒲鉾屋根の地上駅が姿を消します。
(東横線渋谷駅)
では、それに因んで、本日より数回に亘り、東横線渋谷駅関連の記事をエントリーして参りたいと思います。
第1回目は東急東横線で発売されていた、スミインク式時代の券売機券を御紹介いたしましょう。
昭和60年2月に発行された、東横線渋谷駅発行の券売機券です。
黄色PJRてつどう地紋のA型券で、80円区間ゆきの金額式券です。渋谷駅南口の券売機で購入したもので、発駅である「渋谷」の前に「〇南」という符号がついています。
(これはあくまでも「南口」という符号であり、国鉄南鉄道管理局の委託発売の符号ではありません。)
当時の東急線の券売機券は社線完結券は一部例外を除いて黄色地紋で、国鉄や他社線連絡券は桃色地紋となっており、券売機そのものが社線専用機と連絡券発券可能機に分かれておりました。連絡券発券可能機は自社完結券も発券できますので、そちらで発券された自社完結券については桃色地紋となっていました。
東急渋谷駅は、東横線渋谷駅の他に新玉川線渋谷駅(現・田園都市線渋谷駅)も存在します。
新玉川線渋谷駅は将来の営団(現・東京メトロ)半蔵門線渋谷駅開業のために営団が建設した駅です。昭和52年4月に開業した際には東急新玉川線しか発着していなかったために東急に移管されて管理する駅となっていましたが、昭和53年8月に営団半蔵門線の渋谷~青山一丁目間が開通すると、営団に再移管されています。しかし、平成20年の東京メトロ副都心線開業時、東急に再々移管されて現在に至っています。
こちらは東横線の券と同じ昭和60年2月に新玉川線渋谷駅で発行された券売機券です。時期から営団管理時代の券となります。新玉川線渋谷駅発行の券は、発行駅の前に「〇新」の符号が付けられ、東横線渋谷駅のものと区別されていました。
新玉川線渋谷駅の他、新玉川線各駅で発行された券は青色PJRてつどう地紋の券紙が使用され、他の東急各線のものとは区別されていました。
これは、東急線は乗車経路によって運賃の異なる区間があり、改札現場にて新玉川線経由と東横線経由を視認しやすいようにしたものと思われます(地下化によって改札が一元化されるために解消されます)が、実のところはわかりません。