安房鴨川駅発行 東京山手線内ゆき 鉄道100年記念乗車券

昭和47年10月の鉄道開業100周年を記念した、安房鴨川から東京山手線内ゆきの記念乗車券です。


   


千葉鉄道管理局が作成したしおり型の乗車券で、左側部分には鉄道記念物に指定されたSLの1号機関車と新幹線0系電車の写真が印刷され、真ん中の写真部分には同年走り始めた183系電車の特急さざなみ号の写真があります。


   


乗車券部分です。

青色こくてつ地紋の一般式券で、東京印刷場で調製されたものと思われます。
同印刷場の硬券乗車券に準じたレイアウトとなっておりますが、小児断片部分には記念乗車券を表す「念」の文字が冠され、綴り穴は〇印だけとなり、実際に綴るときには千枚通しなどで穴を開けて綴られたものと思われます。


発売額は550円となっておりますが、現在の運賃に直せば2,270円であり、1枚ものの記念乗車券としてかなり高価なものになります。このような記念乗車券はコレクション用もしくは記念用として発売された他、窓口で東京山手線内ゆきの乗車券を発売する際に発行され、実際に使用されたものもかなりあるようで、データー印で日付を捺印され、入鋏が入れられているものを良く見かけます。


「さざなみ号」はいままで「房総夏ダイヤ」で臨時準急や臨時快速として運転されていましたが、この券が発行された昭和47年3月に東京地下駅の開業とともにL特急に格上げされ、新製の183系電車によって運転開始されたばかりの看板列車で、当時としては千葉鉄道管理局の花形列車であったことが伺われます。

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