荻窪駅発行 3等10円区間ゆき片道乗車券(A型券)

1953(昭和28)年11月に中央本線荻窪駅で発行された、荻窪駅から3等10円区間ゆきの片道乗車券です。


   


桃色こくてつ地紋のA型大人専用地図式券で、東京印刷場で調製されたものです。着駅は上り方向が(中)大久保駅で下り方向は武蔵境駅となっており、双方共営業キロが7キロとなっています。
東京近郊の地図式券の末期はB型券となっておりましたが、1952(昭和27)年2月にこの様式が制定されてから次の様式が制定された1953(昭和28)年1月の運賃改定までの期間に設備されたもので、この券は運賃改定前の残券を使用したものと思われます。


地図を見てみますと、10円区間は山手線と接続する新宿駅より1駅手前の大久保駅までですが、全く不要であるはずの山手線および中央本線代々木~神田間および総武本線御茶ノ水~秋葉原間の路線までが描かれています。

敢えて山手線内を載せたのか、もしくは他の区間の券の地図を流用したのか不明ですが、この部分を省略した方がさっぱりしていて分かりやすいような気がします。

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