JR北海道 千歳空港から140円区間ゆきキレート式券売機券

1989(平成元)年2月にJR北海道千歳線千歳空港(現・南千歳)駅で発行された、140円区間ゆきの片道乗車券です。


   


桃色JR北地紋のA型金額式券売機券で、キレート式券になります。

キレート式は国鉄時代の昭和50年代初頭あたりから普及していましたが、セット可能な凸版印版の数しか口座を作れないことと、当時頻繁に行われた運賃改定のたびに凸版印版を交換する必要が生じ、国鉄末期に登場した多種多様な口座設定が可能で、かつ、券面内容の変更が比較的容易であった感熱式に変わって行きました。しかし、それでも僅かに残っていたキレート式券売機はJR各社に承継されていきましたが、民営化後数年で姿を消してしまったようです。


キレート式券売機は、従来の練りインクを使った凸版印字のきっぷ(スミインク式)は持つ手に乾いていないインクが付いて汚れるというクレームが多発し、その対策として国鉄に導入された沖電気とパイロット万年筆が開発した速乾性のキレートインクを使用した券売機です。
これは、顕色剤を塗布した券紙に発色剤を含んだ水性インクで印刷することにより、券紙に付いたインクにキレート発色という化学変化が瞬時に生じ、黒く印刷できる方式です。

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