荻窪駅発行 20円区間ゆき2等片道乗車券

しばらく続いております中央本線荻窪駅の地図式乗車券の話題ですが、あと1回だけお付き合いください。
1969(昭和44)年3月に中央本線荻窪駅で発行された、20円区間ゆきの2等乗車券です。


   


桃色こくてつ地紋のB型地図式大人専用券で、東京印刷場で調製されたものです。
この様式は1966(昭和41)年3月に実施された運賃改定で初乗り区間が10円から20円に値上げされた際に登場したもので、今までの赤刷り券に変わり、印刷インクの色は黒色に戻されましたが、地紋は桃色となっています。

もうこの頃になりますと赤刷り券の時代から継承された地図のデザインとなっており、山手線の表記はありません。「荻窪駅、無駄に山手線書いちゃった件」問題はもう解決してしまったようです。
この券は前回エントリーの三鷹から50円区間ゆきの券と同世代の様式であり、地図の印刷が手書きされたものから活字を組んだ印版印刷に変更されており、東京印刷場で発行された硬券末期の地図式券の様式の原型と言える様式になっています。

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