東京都交通局 無軌条電車片道乗車券

発行された日の特定ができませんが、昭和40年代初頭に発行された、東京都交通局無軌条電車の片道乗車券です。

   

無軌条電車は文字通り軌条(レール)のない電車のことで、一般的にはトロリーバスと呼ばれています。
東京都交通局にはかつて無軌条電車の路線が4系統ありました。
御紹介の券は無軌条電車末期のころの乗車券で、乗車すると車掌さんが回って来て運賃の20円と引き換えに乗車券を手渡されました。

このやり方は都電と同じスタイルでした。同時期の都電にも同じような乗車券がありましたが、レールのある都電の運賃が15円なのに、レールのない無軌条電車の運賃が20円と、何だか不思議な感じです。
都電の乗車券については、拙ブログ2014年6月2日エントリーの「東京都交通局 電車片道乗車券」で御紹介していますのでよろしければご覧下さい。

無軌条電車が運転される上空には架線が張りめぐらされ、ときどき火花が飛んだり、ポールの先についている滑車が架線から外れてしまうことがありました。そういうときには車掌さんが降りてきて、架線から外れたポールを戻す作業をしていました。
また、路線によっては東武線の踏切を渡るところがあり、そのようなところでは一旦ポールを下ろして格納し、搭載されているディーゼルエンジンをかけて踏切をノロノロ渡り、渡り終えたら再度ポールを架線に戻すという作業もありました。
そのような力仕事が多かったからか、都電同様に車掌さんは男性だったような気がします。

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