京のおさんぽ

京の宿、石長松菊園・お宿いしちょうに働く個性豊かなスタッフが、四季おりおりに京の街を歩いて綴る徒然草。

上賀茂神社の「笠懸神事」

2019-10-22 | 京だより

秋晴れとなった10月20日、北区にある世界遺産、上賀茂神社で実践的な弓馬術「笠懸神事」が行われました。



境内の芝生に設けた約180mの直線走路に5個の的が設けられ、烏帽子姿の男女10人の射手が疾走する馬上から矢を放つと、勢いよく駆け抜ける馬の足音と、命中して的が割れる音が境内に響きわたり、訪れた観光客から歓声と拍手が起こりました。

 

 

笠懸は神武天皇が頭にかぶっていた笠を的に、騎手が稽古をしたことが起源とされます。
騎射のうち、「流鏑馬」、「笠懸」、「犬追物」を特に「騎手三物」と言われます。
毎年5月3日に行われる下鴨神社の「流鏑馬」は一方向に馬を走らせ3つの的を射るのに対し、「笠懸」は馬場を往復しながら5か所の的を射ます。
両者とも「諸役」と呼ばれる様々な役割を担う人々によって支えられています。

 

上賀茂神社の「笠懸神事」は毎年10月の第三日曜日に執り行われます。
また同じ馬場では5月5日には2頭づつ早さを競う「賀茂競馬」(かもくらべうま)が開かれます。

京都好き男 細木