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アイヌ文化奨励賞に帯広の「エテケカンパの会」 勉強教え30年、先住民族と交流も

2020-10-16 | アイヌ民族関連
北海道新聞 10/15 21:18

本年度のアイヌ文化奨励賞を受賞した「とかちエテケカンパの会」が開く勉強会。左は勉強を教える事務局長の芦沢さん
 アイヌ民族文化財団(札幌)の2020年度アイヌ文化奨励賞に、帯広市の「とかちエテケカンパの会」が選ばれた。アイヌ民族の子供たちを対象に勉強会を開くなど、長年にわたり教育的な支援を続けてきたことが評価された。十勝の団体が同賞を受賞したのは11年ぶり。表彰式は15日、帯広市生活館で行われた。
 同会は不登校になったアイヌ民族の子供たちに勉強を教える私塾として、1990年に発足した。教えるのは会員や帯広畜産大の学生による有償ボランティア。現在は不登校以外の子供も集め、市生活館で週に1回、10人ほどを対象に勉強会を開いている。
 カナダなどの海外に子供たちを派遣し、現地の先住民族と交流させるなど、自分たちの民族に誇りを持てるような教育的支援を続ける活動を、帯広アイヌ協会の笹村昭義会長が評価し、同奨励賞の候補として財団に推薦していた。
 表彰式には同財団の常本照樹理事長らが出席。常本理事長は「今後も一層の活躍を」と述べ、同会の木村マサヱ会長(71)に賞状や副賞を渡した。木村会長は「市に生活館を自由に使わせてもらうなど、会を30年続けられたのは、さまざまな人たちの支えのおかげ」と感謝し、事務局長で和人の芦沢満さん(54)は「会は子供たちが生き生きとできる場所。40年、50年と活動を続けたい」と語った。
 本年度はアイヌ文化賞に1人、アイヌ文化奨励賞には8個人1団体が選ばれた。(三島今日子)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/471161

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