先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

<デジタル発>台湾IT大臣と考える北海道の未来 NoMapsオープニング・セッション

2020-10-23 | 先住民族関連
北海道新聞 10/23 05:00
 北海道を舞台に、IT関連の最新技術やカルチャーを融合して開かれた複合型イベント「NoMaps(ノーマップス)」。4回目の今年、オンラインによるオープニングセッション(10月14日配信)に、台湾のIT担当大臣で、天才プログラマーと称されるオードリー・タンさん(39)が登場した。テーマは「市民生活とテクノロジーの調和」。地域の課題解決に取り組むエンジニアグループ「Code for Sapporo」(札幌)をけん引する古川泰人さん(46)を進行役に、石狩市などでデータセンターを展開する「さくらインターネット」(大阪)社長の田中邦裕さん(42)も交えた対談は、社会を深く考察し、豊かな未来の創造につながる視点を提供した。濃密な1時間を振り返る。(報告/報道センター・デジタルチーム 岩崎志帆)
 オードリーさんは、新型コロナウイルス対策として、台湾の薬局や市民エンジニアらと協力し、マスクの販売店舗の在庫状況をリアルタイムで示す地図アプリを開発。大きな反響を呼び、その手腕が世界に注目されました。古川さんの「トーク解説」を交え、セッションのポイントを紹介していきます。
【写真左】オードリー・タン(唐鳳) プログラマー。2016年、台湾史上最年少の35歳で閣僚に就任。心と体の性が一致しない「トランスジェンダー」であることを公表している
【写真中央】田中 邦裕(たなか・くにひろ) 1996年、舞鶴工業高専(京都)に在学中の18歳で「さくらインターネット」を起業し、2015年に東証1部上場。沖縄県でリモートワーク(遠隔勤務)するなど、新しい働き方にも取り組む
【写真右】古川 泰人(ふるかわ・やすと) ITを活用して地域課題の解決に取り組む「シビックテック」を実践。地図情報システム開発「MIERUNE(ミエルネ)」(札幌)取締役
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/473521

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「ウポポイの将来に期待」武田総務相 白老、栗山を視察

2020-10-23 | アイヌ民族関連
北海道新聞 10/22 19:39
 【白老、栗山】武田良太総務相は22日、胆振管内白老町内のアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」と、空知管内栗山町内で地域おこし協力隊員やそのOBらの活動現場などを視察した。
 このうち栗山町では、地域おこし協力隊員OB2人の会社が運営するカフェバー兼宿泊施設と、町が移住促進に向け運営するハンドメイド雑貨店を訪問。それらの関係者5人と昼食を食べながら懇談した。
 終了後、武田氏は記者団に「ウポポイはコロナ禍での人員規制でも12万人が訪れており、将来大いに期待できる。栗山町では地域おこし協力隊員のOB19人のうち13人が住み着いておりモデルケースとして参考になる」と話した。
 視察は全国8ブロックを一巡する「地方回帰ふれあいトーク」の皮切り。(土屋孝浩)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/473492

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アイヌ民族の伝統技術を紹介 釧路市立博物館 織物と編み物20点展示

2020-10-23 | アイヌ民族関連
北海道新聞 10/22 17:36 更新

アイヌ民族の伝統的な工芸品などを紹介する企画展
 アイヌ民族の伝統的な織物や編み物、工芸品を紹介する企画展「織る×編む シタイキ・オシケ・テセ」が、釧路市立博物館(春湖台)で開かれている。
 釧路管内で収集された樹皮の繊維を使ったアットゥシ織りの着物や編み袋(サラニプ)、ゴザ(キナ)、太刀を掛ける帯(エムシアッ)など20点を展示。城石梨奈学芸員(39)は「技術の高さや模様の美しさなど、アイヌ民族の女性の手仕事の魅力に触れてほしい」と話す。12月6日まで。無料。午前9時半~午後5時(月曜、11月24日休館)。
 企画展の関連催しとして、今月24日午後1時半から講演会「制作技術から探るアイヌの編物」(定員50人)、11月21日午前10時からは小学4年生以上が対象の体験講座「木の皮繊維のお守りストラップ作り」(定員15人)を開く。いずれも無料。申し込みは11月1日までで、応募多数の際は抽選。問い合わせは同館(電)0154・41・5809へ。(熊谷知喜)
★オシケ、アットゥシ、エムシアッのシは小さいシ、サラニプのプは小さいプ
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/473488

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<ウポポイ3カ月で見えたもの>3 話し合う 価値観共有 信頼づくり

2020-10-23 | アイヌ民族関連
北海道新聞 10/22 10:45
 「ちょうど相談したいことがあって」。アイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」のお膝元、胆振管内白老町の商店街にある白老アイヌ協会の高橋正見専務理事(75)がスーツ姿の男性2人を笑顔で事務所に招き入れた。
 2人は札幌の旅行会社シィービーツアーズ常務の嶋田浩彦さん(68)と旅行商品開発リーダーの藤井俊幸さん(51)。冬季ツアー検討のあいさつに訪れたところだった。
 高橋さんの相談ごとは、協会がウポポイ近くで運営するカフェで昼食にアイヌ料理を味わう旅程をツアーに組み入れられないかという話。嶋田さんは「検討してみます」と応じる一方、「ウポポイのガイドをしてくれる協会員はいませんか」と尋ねた。高橋さんは「人手不足で今は難しいけど、アイヌ文様の刺しゅう教室なら紹介できますよ」と逆提案し、話ははずんだ。
■民族の考え尊重
 同社は7月のウポポイ開業以降、アイヌ民族が数多く住む日高管内平取町と白老町を結ぶコースを含めアイヌ文化を知る約10本のツアーを企画した。いずれも各地のアイヌ文化伝承者をガイド役としており、嶋田さんは「その土地で暮らす人でなければ語れない深い実感や価値観があり、そんな出会いが旅の最大の魅力となる」と話す。
 アイヌ文様に似せた不自然な文様が無料の「フリー素材」などとしてネット上に氾濫する中、同社はパンフレットに載せる文様についてもアイヌ民族のデザイナーに監修を依頼するこだわりを見せる。こうした丁寧な企画に、高橋さんは「私たちの考えを尊重しながら進めてくれる。ここまでする会社は少ない」と全幅の信頼を置く。
■「善かれ」誤解も
 ウポポイ開業はアイヌ文化に関連するツアーや行事、商品開発をけん引する効果をもたらしたが、必ずしもアイヌ関係者との信頼関係を構築できた成功例ばかりではない。
 胆振管内豊浦町は6月、国のアイヌ政策推進交付金を活用して町内循環バスの外装に「アイヌ文様」を採用したが、ネットで公開されている作者不明のフリー素材だった。伝統文様を守るため認証制度の普及に取り組むアイヌ関係者もいる中、刺しゅう作家の1人は「渦巻きなどの配置が不自然」と指摘するが、同町は「文化を発信したいという思いだった」と困惑する。
 千葉大の中川裕教授(アイヌ語研究)は「和人側が『善かれ』と思っても、知らないものを知らないまま発信すれば、思わぬあつれきを生むこともある。企画の過程にアイヌ民族や専門家が加わることで、そうした善意の誤解は減らすことができる」と提言する。
 今年8月、江別市の映像制作会社「J―WMC」が初めて開いたアイヌ民族の伝統衣装のファッションショー。洋装の少女がはだしのアイヌの少女に靴をあげる演出に来場者の一部から「アイヌを見下しているようだ」と批判が出た。
 ショーにはアイヌ文化を伝承する札幌ウポポ保存会が協力していたが、同社が演出の詳細について保存会に相談していなかったことが一因だった。
 ただ、同社と保存会の関係はこれで壊れたわけでない。同社社長の二階堂幸夫さん(57)は批判に対し、「演出について事前に監修してもらうよう改善する」と約束。保存会側も「回を重ねてもっと良い催しを開こう」と受け止め、12月の合同イベントに向けて打ち合わせを進めている。
 二階堂さんは「批判を理由にやめるのは簡単。互いに協力して改善を重ねることで、幅広い世代にアイヌ文化を伝えるものをつくっていきたい」と強調する。保存会事務局長の藤岡千代美さん(51)も「アイヌはチャランケ(物事を解決するために話し合う)を大切にしてきた。対立ではなく、対話を通して前向きに文化を発信する場を増やしたい」と願っている。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/473370

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【アイヌと神々の物語】ある日、結婚を控えた娘が鬼につかまった。意外な結末とは?

2020-10-23 | アイヌ民族関連
アイヌと神々の物語、アイヌと神々の謡
山と渓谷 2020年10月23日

アイヌ語研究の第一人者、故・萱野茂氏が、祖母や村のフチから聞き集めたアイヌと神々の38の話を収録した名著『アイヌと神々の物語』。発刊後、増刷が相次ぎ同ジャンルとしては異例の話題書となっています。北海道の白老町に「ウポポイ(民族共生象徴空間)」もオープンし、アイヌについて関心が高まる今、本書からおすすめの話をご紹介していきます。第4回は、鬼に捕らえられた勇敢な娘の話です。
鬼の岩屋
​わたしは、兄に育てられていた一人の少女でありました。兄はわたしを本当に大切にしてくれて、わたしは何を欲しいとも、何を食べたいとも思わず暮らしていました。
わたしも一人前の娘になり、近いうちにお嫁に行ってもいいなあ、と思いながら過ごしていたある日のこと、兄がいうことには、「妹よ、あなたはイヨチという所にいる若者と結婚するのです」と話してくれました。
また兄には、娘というものは、お嫁に行くまでの間に針仕事とか、おいしく食べ物を煮る方法などいろいろと覚えなさいよ、といつもいわれていました。
それでわたしは、針仕事とか食事の準備などをしては、兄においしいとか上手だとかいわれながら、一日また一日といろいろなことを覚えていきました。
そのようなある日のこと、沖の方から一艘(いっそう)の舟が、陸を目ざして漕ぎ進んでくるのが見えました。じっと見ていると、わたしたちの家の近くの浜辺へ舟を上げて、二人の若者が舟から下り、わたしたちの家の方へ歩いてきました。兄にそのことをいうと、
「それはわが家へ用事があって来たに違いない。家の中を掃除して待っていなさい」と兄は言うので、私は家の中をきれいに掃除していました。
二人の若者は家の外まで来て「エヘン、エヘン」とせきばらいをして、外へ来ていますよと家の中のわたしたちへ知らせています。兄は、「用事があって来たのだろうから入れなさい」とわたしに言ったので、わたしは入口まで迎えに出て、「どうぞお入りください」と二人の若者に言いました。
二人の若者は家の中へ入ってきて、わたしの兄に丁寧にオンカミ(礼拝)をし、「私どもはあなたの国に近い方の沖の国の者だが、あなたの妹をお嫁にもらいたいと思いやって来たのです」
それを聞いた兄は驚いて、「一人しかいない妹なので、近くへ嫁にやって、お互いに行ったり来たりしながら仲よく暮らしたいと思っています。それにもう、イヨチにいる若者へ嫁にやることに内々の相談がまとまっているのです」と丁寧に断りました。
そういわれた二人の若者は、代わる代わる兄に向かって、チャランケを始めたのです。このチャランケというのは、話し合いということですが、この場合は話し合いではなく、いいがかり的に無理やりにわたしを嫁にもらいたいということでした。
そのチャランケが六日六晩も続き、向こうは二人が交代でしゃべり、兄は一人なのでとうとう七日目に体力負けのような形で兄が負けて、兄は座った所でそのままひっくり返ってしまいました。このことを、イタッエホクシ(言葉によってひっくり返った)といいます。横になった兄に私は泣きながら取りすがると、二人の若者はわたしの手を両方から引っぱって、無理やり舟に乗せて、沖を目ざして漕ぎ出しました。
しばらく行くと高い山があって、その山は岩ばかりの崖になっていて、一本の草も生えていません。崖になっている所の一か所が海の上へかぶさるように突き出ていて、広く大きい岩棚のようになっています。その岩棚の下をくぐって、向こうへ出ようとして舟を漕ぎ進めているうちに、岩棚の上にニッネカムイ(鬼)が座って魚を釣っているのに二人は気づいたのです。
あわてた二人が舟の方向を変えて沖の方へ漕ぎはじめると、鬼は長い釣竿の糸をピューンと投げ、その釣針を舟の後ろに引っかけて岸辺へ引きよせました。鬼は大喜びで、「いやあ、久しぶりでウペンカム(人間の肉)にありつけそうだ」と言いながら、若者二人とわたしを左の小脇に抱えました。右手には大きいクジラを一頭そのまま下げて、岩山をすたすたと登りはじめ、しばらく登ると鬼の住居の洞窟がありました。
入口からシララアパウシタ(石の扉)六枚、カネアパウシタ(鉄の扉)六枚を開けては閉めながら奥の方へ入っていくと、ずうっと奥には広い家のようなものがあって囲炉裏もあります。鬼がその囲炉裏に大きい火をたきながら、ニコニコして、「早く三人を一緒に焼いて食ったら腹がいっぱいになるだろう」と言っているのです。
そのうち、太くて長い石の串を三本出してきて、若者やわたしをつかまえて串に刺そうとしました。そこでわたしは、「鬼の大将よ、お聞きください。わたしが今日ここへ来たのは、あなたに食われるために来たのではありません。あなたのお嫁さんになろうと思って来たのに、すぐにわたしを殺してしまうのですか。さあさあ、食うのはあとでもいいでしょう。一緒に寝ましょう」
わたしはさっさと帯をほどいて、鬼の寝床へ入っていきました。すると鬼も、そうだっけ、というような顔をして自分の帯をほどき、わたしのそばへ横になりました。
「鬼の大将よ、そばへ寝るだけかい。さあさあ、今日は結婚の日ですよ。わたしの上へあがりなさい」
そう言いながら、わたしはあお向けになって両手と両足を広げました。鬼はいよいようれしそうな様子でわたしの上へあがり、ぴたりと胸と胸が合わさったとたんに、わたしはありったけの力を両方の足と手にこめ、鬼を抱きしめたのです。そうされると思っていなかった鬼は、一瞬の間身動きもできません。
そこでわたしは二人の若者に、「死にたくなければ、急いで鬼の刀でこれを斬れ」と言うと、二人はさっと立ち上がり、鬼の刀を抜いて鬼の首に斬りつけました。そこでわたしも起き上がり、三人がかりで裸の鬼に斬りかかって、どうやら殺すことができたのです。殺した鬼の肉は切りきざまれても生きているので、肉と肉がお互いの方へ集まり、生き返ろうとするほど鬼は強かったのですが、ごみと一緒に斬りきざんで、とうとう鬼を殺してしまいました。
そのあとでわたしたち三人は、鉄の扉六枚、石の扉六枚を開けて外へ出て、ようやくのこと崖をつたって下りてきて、舟の近くへ来ました。若者二人はわたしを舟に乗せようとしたので、わたしは舟に乗らずに、鬼の刀を武器にして二人の若者に斬りかかり、斬り合いが始まりました。
何日も斬り合いをしても勝負がつかないでいると、どこからか一人の女がやって来て、二人の男にいいました。「二人の兄よ、お聞きなさい。あなたたちはほかの国まで出かけて行き、娘をかどわかし、その娘に命を助けられながら、それでもこのようにしているのかい。死ぬなり生きるなり勝手にするがよい」と言いながら、二人の若者の武具を置いて立ち去りました。
二人はそれぞれその武具を身にまといましたが、わたしを斬ることも舟に乗せることもできずに何日かが過ぎてしまいました。ある日のこと、わたしの兄とイヨチの若者がやって来て、わたしを助け、わたしは無事に生まれ育ったコタン(村)へ帰ってくることができたのです。そして、今度は、本当の婚約者であるイヨチの若者とわたしは結婚し、何不自由なく暮らしています。
というわけで、ずうっと昔に鬼の国へ行き、危なく殺されそうになりましたが、とっさに機転をきかせて助かったものです、と一人の女が語りながら世を去りました。
語り手 平取町荷負本村 木村まっとぅたん
(昭和39年5月22日採録)
解説
話を聞かせてくれた木村まっとぅたんフチ(おばあさん)は上品な感じの物知りの方でした。昔のアイヌ婦人の大方がそうであったように、口のまわりに入墨をしていたものです。そして、荷負本村地域に開設されていた季節保育所の保母を何年間もするなど、入墨をした保母さんとして慕われていたものです。
今にして思うと、保育所ではアイヌ語、家では日本語というやり方をしていたら、子どもたちはアイヌ語と日本語を一緒に覚えることができたかも、と勝手に思っているところです。
話を聞き終わってから、「この話を誰から聞いたのですか」と尋ねると、姉のうしもんかさんから聞いたということでした。そして、うしもんか姉は沙流川の河口のピタラパ(門別町富川緑町)の人から聞いたといっていたそうです。
この話の内容ですが、なんといってもニッネカムイ(鬼)の大きさの表現は抜群、三人の人間を小脇に抱え、大きいクジラを右手にぶら下げる様子、これはウウェペケレ(昔話)ならではの描写です。かと思うと、その鬼を色じかけで誘惑する。こういうのはさりげない猥談ですが、いやらしくなく聞こえるものです。
ちなみに、アイヌ民族はとても猥談が上手ですが、あまり露骨にならないように注意し、とくに子どもの前では気をつけます。うっかりして、子どもの前で露骨な言葉が出たら、辺りの大人が、アペケシアンナ(薪の燃えさしがいる)といいます。それを聞いている子どもは、自分が薪の燃えさしといわれているのも知らないという具合です。
もう一つ注意をうながす暗号言葉は、アペケシオヤオッ(薪の燃えさしが陸へ上がった)といいます。つまり、話が深みへ入ったから戻れという合図ですが、これも子どもは気がつかないからいいのです。
(本記事は『アイヌと神々の物語~炉端で聞いたウウェペケレ~』からの抜粋です)
『アイヌと神々の物語~炉端で聞いたウウェペケレ~』
アイヌ語研究の第一人者である著者が、祖母や村のフチから聞き集めたアイヌと神々の38の物語を読みやすく情感豊かな文章で収録。主人公が受ける苦難や試練、幸福なエンディングなど、ドラマチックな物語を選りすぐった名著、初の文庫化。​
著者:萱野 茂
発売日:2020年3月16日
価格:本体価格1100円(税別)
仕様:文庫544ページ
ISBNコード:978-4635048781
詳細URL:http://www.yamakei.co.jp/products/2820490450.html
https://www.yamakei-online.com/yama-ya/detail.php?id=1225

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「アイヌを知ることは、日本を知ること」:映画『アイヌモシリ』の福永壮志監督に聞く

2020-10-23 | アイヌ民族関連
ニッポンドットコム 2020.10.22
ニューヨーク発のデビュー作で世界から注目を集めた福永壮志。監督2作目は、日本に拠点を移して描き上げたアイヌの物語だ。観光で成り立つアイヌ集落で育った14歳の少年が、自分のルーツに反発と魅力の両方を感じながら、まっすぐに向き合って成長していく姿を描く。実際にそこに暮らすアイヌの人々を起用することにこだわった監督に、その狙いを聞いた。
アイヌは日本列島北部周辺と北海道の先住民族である。昨年4月、アイヌに関する知識の普及やアイヌ文化の振興を促す「アイヌ新法」が成立し、第1条にこの一節が記された。日本が近代国家の道を歩み始めてから、この歴史的事実を国として認めるまでに150年を要したことになる。
明治政府が同化政策を進めて以来、アイヌは差別と抑圧の対象であり続けた。明治32(1899)年制定の「北海道旧土人保護法」が廃止され、代わりに「アイヌ文化振興法」が制定されたのは、20世紀も残りわずかとなった1997年のことだ。その10年後に先住民族の権利に関する国連宣言が採択され、さらに10数年を経て、ようやくまた新たな時代の幕が開こうとしている。
今年7月には、アイヌ文化の伝承を目的とする国立の文化施設「ウポポイ」が北海道白老町にオープンして話題を呼んでいるが、国の取り組みが動き出す以前から、アイヌへの関心はおのずと高まりつつあった。週刊ヤングジャンプに連載中の漫画『ゴールデンカムイ』(野田サトル・作)の人気もあって、アイヌ関連の書籍が相次いで出版されているのは、すでに数年前からの傾向である。
1月に樺太出身のアイヌを主人公とする小説『熱源』(川越宗一・作)が直木賞を受賞したのに続き、アイヌがまた注目を集めそうな出来事が、映画『アイヌモシリ』の公開だ。現代に生きるアイヌの姿を、ドキュメンタリーではなく、物語を通じて等身大に描く。阿寒湖畔の温泉街の一角にあり、観光地として知られるアイヌコタン(集落)を舞台に、実際にそこに暮らす人々が「演じる」という、これまでになかった着想が新鮮だ。
主人公は14歳の中学生、カント。アイヌコタンで観光客相手の民芸品店を営む家で、母と暮らす。1年前に父を亡くし、それをきっかけにアイヌの伝統行事や古式舞踊の練習に参加するのを止めてしまった。その一方で、友達とのバンド活動に喜びを感じ、高校進学を機に、町を出ようと思い始めている。
父の友人のデボは、そんなカントを見かねて山へキャンプに連れ出し、自然の中で育まれたアイヌの精神や文化を伝えていく。森の奥には、死者たちが暮らす世界に通じた洞穴があり、デボはその近くでひそかに子熊を飼っている。その世話をカントに託そうとするデボには胸に秘めた考えがあった。それは長年行われていない儀式「イオマンテ」を復活させ、子熊を神の世界に送ることだった――。
アメリカで初めて意識したアイヌの存在感
監督は、高校卒業後に渡米してニューヨークで映画を学び、『リベリアの白い血』(2015)でデビューした福永壮志。ニューヨークに渡ったアフリカ移民の苦悩を描いた第1作は、世界の映画祭で称賛を浴びた。次にアイヌを題材に撮ることは、すでに1作目の完成間際から心に決めていたという。
「北海道で生まれ育ったのですが、アイヌにちゃんと意識を向けるようになったのはアメリカに行ってからです。今はだいぶ変わってきていると思いますけど、当時は高校卒業まで、アイヌについて知る機会はほとんどなかったし、聞いてはいけないような雰囲気があった。ところがアメリカに行くと、ネイティブアメリカンの存在や、それに関する問題への意識が高く、よく議論されていて、彼らの土地を奪って自分たちがいるという認識がしっかりある。日本にも先住民族のアイヌがいるのに、彼らについて何も知らないで育ってきてしまった。そのことに恥ずかしさを感じました」
アイヌを題材にした物語の脚本を書き始めたが、先住民に対する「意識が高い」米国でも、製作の前段階で受けた反応は冷ややかだった。先住民というテーマは、「マイノリティ」という点で前作の移民と共通するとはいえ、舞台が極東の島国となると話が違うらしい。
「1本目で少し評価を受けて、プロデューサーたちが『次は何を撮るの?』と声を掛けてくれる。でもアイヌという日本の先住民族の話と言うと、興味を失くしてしまうんです。せっかく1本目の成功で踏めた階段を、そのまま継続して昇れなかったという苦い思いを味わいました」
とはいえ脚本は、カンヌ国際映画祭が主宰する新人監督の支援プログラム「シネフォンダシオン・レジデンス」に選出された。福永は4カ月半にわたるフランス滞在の招待を受け、ヨーロッパの脚本コンサルタントや、プロデューサーたちの助言を元に、『アイヌモシリ』の脚本を磨き上げていく。
「結果的に、最初に書いた脚本とはかなり変わっていきました。アイヌについて知識がなくても興味を持って観ることができる、より普遍的な物語になったと思います。説明が過剰になったり、逆に要点をつかめず説明不足になったりしないよう、うまくバランスが取れました。そこは、アイヌのことをまったく知らない第三者の意見があったおかげです」
アイヌの村を舞台にアイヌの人々を描く
こうしてシナリオの完成度と企画の説得力は増し、ヨーロッパのプロデューサーたちのネットワークにアクセスを得ることになるのだが、出資してくれるパートナー探しには苦労した。元から資金集めがむずかしい題材であることに加えて、キャストの問題があった。
「今まで、アイヌが登場する劇映画が何本かありましたが、アイヌ役を和人(アイヌ以外の日本人)が演じていて、どうしても作られた感じがあった。僕はそうでないものを作りたいという思いから始まっているので、キャストにアイヌの人々を起用することにこだわりました。そうなるとやはり資金が集めにくくなる。有名なプロの俳優を主要キャストに迎えないと、プロデューサーや出資者はなかなか資金回収の可能性を見出してくれません」
最終的に資金集めというハードルを越えられたのは、首尾一貫した企画そのものに説得力があったからだろう。脚本を書く段階から阿寒に何度も通い、アイヌコタンを舞台に物語を練り上げた成果が実った。
「アイヌであることが、観光という経済活動に直結しているのが阿寒のアイヌコタンです。昔と生活習慣が変わり、伝統文化との距離が生じる中で、仕事としてアイヌ文化を紹介しながら生活している。その生活形態には、そこにある現実として、色々なテーマが凝縮されているんです。コミュニティとしてまとまって、普段からそういう問題に向き合っている。現代のアイヌを描くにあたって、これ以外の場所はなかなかないと思いました」
そこに登場する人物たちも、実際に生活する人々をモデルに描かれた。最初に物語ありきではなく、その人々にどれだけ物語を近づけるかという姿勢を、徹底して貫いた。その根底には、アイヌに対する偏見をなくすには、美化することなく、ありのままの姿を伝えなくてはならないという思いがある。
「もちろん物語を作るために脚色した部分はあるんですが、住民の皆さんにできるだけ自然な姿で出演してもらって、それぞれの人間性や魅力が出るようにする。そこを最優先にして、色々なことを決めていきました。普段から顔なじみの人たち同士ですから、演技経験がなくても自然に、アドリブでいつも通りのやりとりが出てくるんです」
数十年行われていない伝説の儀式「イオマンテ」
中でも出色なのは、物語のテーマとしても重要な「イオマンテ」をめぐって、村の大人たちが会合で議論する場面だ。イオマンテは、集落で大切に飼育した子熊を神々の世界に送り出す儀式で、現代社会の価値観とかけ離れていることもあって、ここ数十年は行われていない。
「イオマンテは、アイヌの精神文化の集大成とされる儀式です。動物愛護の観点とは、まったく異なる自然観、生命観がありますが、外部の者たちが安易に是非を問えるものではないと思うんです。イオマンテを盛り込むアイディアは最初からありましたが、最終的に取り上げるかどうかは悩みました。インパクトの強さでやろうとしたわけではないです。実際に意見を伺って、アイヌの方々の中にも賛否両論、色々な思いがあることが分かりました。アイヌの多様性と現代性を描くには、これ以上の題材は見つからないと思ったんです」
その通り、イオマンテをめぐる議論のシーンからは、村民たちそれぞれが、自分たちの言葉で胸中を明かすようすが伝わってくる。
「もちろん設定はありますけど、カメラが回っていても、顔なじみの人同士が議論を始めると、やはり熱くなってきて、本当に色々な言葉が交わされました。収拾がつかなくなり、編集には苦労しました(笑)。最終的に使われている部分には、皆さんが本音で語った、アドリブのやりとりが半分くらいあります」
一人の少年の目を通して
登場人物たちの自然な距離感が最も顕著に表れているのは、主人公カントとその母エミのやりとりだろう。二人は本当の親子である。相手に注ぐまなざしや小さなしぐさに、演技ではなかなか出せない情愛の深さを感じとることができる。
「最初に書いたのは、青年の話だったんですけど、キャストがなかなか見つからなかった。周辺には高校がなくて、阿寒コタンに住むのは中学生以下か40歳以上の方がほとんどです。そこで発想を変えて、主人公を少年にしてみようと。思春期に人格形成がなされる中で、やりたいことと、やらなきゃいけないことのギャップは、誰もが直面することですよね。アイデンティティやルーツに向き合うというテーマを、もっと受け口の広い物語にして描けると思いました」
アイヌを題材にしながら、これからの社会を生きる少年の目を通して描いたことで、物語に奥行きと普遍性が生まれた。福永監督が5年の歳月をかけて真摯に向き合った作品からは、単なる民族の違いという問題を超えるさまざまな共感が、人々の心に強く、深く響くに違いない。
「コロナ禍によって、日本人特有の排他的で村社会的なメンタリティが明るみに出たような気がします。このままでは、これからさらにグローバル化が進んでいく中で、時代の流れに逆行していくように感じます。大陸からの渡来民族と先住の民族が混ざって、今の日本人がある。そういうルーツに関する教育や議論が、あまりきちんとなされてこなかった。アイヌを知るということは、日本を知ることでもあります。日本という国が成り立つ時点から、僕らが一般的に認識している以上に、多様性があったのを知ることが大事だと思います。『アイヌモシリ』は、自分のルーツに対してフラットに向き合い、それを認め、折り合いをつけ、そして一歩前に踏み出す少年の物語です。人々が垣根を超えて、多様性に理解を示す世の中に向かってほしいという願いを込めました」
インタビュー撮影=花井 智子
取材・文=松本 卓也(ニッポンドットコム)

©AINU MOSIR LLC/Booster Project
作品情報
監督・脚本:福永 壮志
プロデューサー:エリック・ニアリ 三宅 はるえ
撮影監督:ショーン・プライス・ウィリアムズ
編集:出口 景子、福永 壮志
録音:西山 徹
整音:トム・ポール
音楽:クラリス・ジェンセン、OKI
出演:下倉 幹人 秋辺 デボ 下倉 絵美
OKI 結城 幸司 / 三浦 透子 リリー・フランキー
製作:シネリック・クリエイティブ、ブースタープロジェクト
配給:太秦
製作国:日本・アメリカ・中国
製作年:2020年
上映時間:84分
公式サイト:http://ainumosir-movie.jp/
10月17日(土)より渋谷ユーロスペースほか全国順次公開
https://www.nippon.com/ja/japan-topics/c030105/

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10月26日からSZKギャラリーで個展を開く マイケル グラハムさん 中海岸在住 69歳

2020-10-23 | アイヌ民族関連
タウンニュース 2020年10月23日号

 ○…茅ヶ崎の海を歩き、拾った流木からインスピレーションを得て作品を生み出す。その手法はさながら、考古学者が遺物を発掘し、組み合わせ、そこに存在したであろう人類の文化を見出す作業のようだ。10月26日からの個展でも、偶然の組み合わせを重視した作品が並ぶ。「新たな着想を得てもらえるような場にしたい」
 ○…子どもの頃からのヒーローは、ピカソやマティス、クレーといった芸術家。そして故郷カナダの先住民族、イヌイットが生み出すアートに影響を受けてきた。大学で人類学を学んだことを機に、人工物や工芸品を意味する「Artifacts」という概念を彫刻や絵画で表現するように。「技術」と「偶然」が組み合わさった時に生まれるイマジネーションは、あらゆる人工物にはなくてはならず、また自身にとってもなくてはならない組み合わせだ。
 ○…カナダと日本で美術講師を続けてきた。市内でも、まちづくりスポット(浜見平)などで子ども向けのものづくり教室を開催。「大切にするのは『こういう物を作りたい』という思いです」。生徒がペットボトルの蓋や木の端材で車を作れば、そこに電気回路とモーターを用いて実際に走るよう応援する。授業での会話は英語と日本語。言葉がたとえ分からなくても、伝えようと工夫することの大切さも同時に伝える。
 ○…結婚を機に約20年前、妻の故郷の茅ヶ崎へ移り住んできた。日本は長い歴史を持ち、正直で親切な人が多く、そして何より「食べ物がサイコー」。芸術家としても多くの着想を日本から得ているという。「アートを通して周りの環境との関わり方をもっと知りたい。そしてアイデアを大切に、自分のスタイルで表現を続けていきたい」
https://www.townnews.co.jp/0603/2020/10/23/547856.html

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星野リゾート「界 ポロト」北海道・白老町のウポポイ近くに開業、全室レイクビュー&モール泉の露天風呂

2020-10-23 | アイヌ民族関連
ファッションプレス 2020/10/22 14:15

星野リゾートは、2022年1月、北海道・白老町(しらおいちょう)に「星野リゾート 界 ポロト」を開業予定だ
世界的にも珍しい植物由来の有機物を含有する「モール泉」が湧出する白老温泉。そんな魅力的な温泉に出会える地に誕生する「界 ポロト」では、白老町および隣接する民族共生象徴空間「ウポポイ」の関連団体と連携をとりながら、アイヌ文化を象徴し、ゲストがアイヌ文化や異なる民族との共生を体感できるようなおもてなしを提供する。
なお、「界」は、その土地、その季節でしか出会えない、日本ならではのおもてなしと、心地よい和にこだわった快適な空間を提供する、星野リゾートの温泉旅館ブランド。本館が19軒目となる。
全室レイクビュー、四季折々の絶景を望む
野鳥なども生息する北海道の天然林に囲まれたポロト湖畔を、敷地内に大胆に取り込んだ「界 ポロト」の客室は、全室レイクビュー。窓からは、穏やかな湖畔と木々が織りなす四季折々の絶景を眺めることができる。
露天風呂では「モール泉」を満喫
敷地内には、アイヌの建築方法である、丸太組みの三脚構造を再解釈した“カシ”と呼ばれる「湯小屋」が、集落の様に佇んでいる。露天風呂は、まるで湖に浸かっているかのような感覚で、「モール泉」を満喫することができる。
白樺林のロビー&囲炉裏を据えたラウンジ
白樺林のロビーでは、湖から樽前山へと続く雄大な風景がお出迎え。ラウンジでは、アイヌの人々の生活の中心であった囲炉裏の火を眺めながら、ゆっくりと寛ぎのひと時を過ごせる。
【詳細】
星野リゾート 界 ポロト
開業時期:2022年1月(予定)
住所:北海道白老郡白老町若草町1-1018-1
階数:地上4階
客室数:42室
民族共生象徴空間「ウポポイ」とは
2020年7月に誕生した「ウポポイ」は、存立の危機にあるアイヌ文化の復興と発展の拠点となるナショナルセンター。主に「国立アイヌ民族博物館」と「国立民族共生公園」で構成される。
「国立アイヌ民族博物館」は、先住民族アイヌを主題とした初の国立博物館で、アイヌ民族の視点で語る多彩な展示で歴史や文化を紹介する。一方「国立民族共生公園」は、多様なプログラムを通してアイヌ文化を学ぶことができるフィールドミュージアムとなっており、館内では、ユネスコ無形文化遺産に登録されているアイヌ古式舞踊の上演、木彫や刺しゅうなどの製作体験、食や伝統芸能にまつわるアイヌ文化体験を用意している。
https://news.goo.ne.jp/article/fashionpress/life/fashionpress-66041.html

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「とにかく地方を」の首相指示 武田総務相が全国行脚へ

2020-10-23 | アイヌ民族関連
朝日新聞 2020/10/22 19:40
 「とにかく地方を回ってくれ」。菅義偉首相から言い渡された指示を受け、武田良太総務相は22日、地方の人口減や財政難の窮状を視察する「全国行脚」を北海道でスタートさせた。武田氏は「地方をしっかりとした自治体にしていくことは、菅内閣として『まず第一』と言ってもいいくらいの問題だ」と記者団に語った。
 首相は秋田県の山間部出身をアピールし、地方の活性化に力を入れる考えを強調している。こうした姿勢に呼応し、武田氏は北海道栗山町を訪れ、高齢化と人口減が進む町での地域おこしの現場を視察した。
 栗山町の統計によると、町の人口は1万1677人(2019年10月現在)で、10年で約2千人減少。65歳以上の比率は約4割に上る。武田氏は、佐々木学町長や移住者らとの意見交換で「コロナ禍で我々は新たな日常を発見した。東京にいなくても、地方で仕事ができる。そうしたチャンスをどう町に導くか戦略を考えないといけない」と語った。
 また武田氏は、先住民族アイヌに関する白老町の国立施設「民族共生象徴空間」(愛称・ウポポイ)も視察。首相が官房長官時代、開業に向けて尽力した施設だ。武田氏は「地域が生んだ伝統文化は、何よりも地域振興の原動力となる」と述べた。(河合達郎)
https://news.goo.ne.jp/article/asahi/politics/ASNBQ5TWWNBQUTFK013.html

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北海道・北東北の縄文遺跡群の世界遺産登録へ連携 ウェブで知事会議

2020-10-23 | アイヌ民族関連
産経新聞 10/22(木) 16:35
 第23回北海道・北東北知事サミットが22日、ウェブ会議システムで行われた。会議では「歴史・文化・自然に関する地域資源の活用」をテーマに意見交換し、青森市の三内丸山遺跡など北海道・北東北の17遺跡で構成される「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界文化遺産登録に向けて連携を強化していくことや、地域の貴重な資源を活用した人の交流を創出することで認識を共有した。
 北海道・北東北地域は来夏、世界遺産委員会で審議が予定されている同遺跡群のほか、青森、秋田両県にまたがる世界自然遺産「白神山地」や北海道の「アイヌ古式舞踊」など貴重な歴史、自然が数多く点在している。こうした地域資源をどのように保存、活用し、地方創生につなげていくかが課題となっている。
 会議は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、4道県をオンラインで結ぶ形式で行われ、国に対して文化資源の活用に向けた支援を求めることなどを確認した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/112e0d77c5192393c12599cbb8d48d51d87b4a47

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武田総務大臣が白老町のウポポイを初視察

2020-10-23 | アイヌ民族関連
HTB 10/22(木) 12:30
 胆振の白老町に7月に開業した民族共生象徴空間「ウポポイ」を武田良太総務大臣が22日に初めて視察しました。
 武田総務大臣は午前9時半にウポポイを訪れ、国立アイヌ民族博物館やアイヌの集落「コタン」を再現したエリアを見学しました。政府はウポポイの来場目標として年間100万人を掲げていますが、新型コロナウイルスの影響でオープンが遅れ、開業から3カ月たった来場者数は12万人ほどとなっています。約2割は修学旅行によるもので、今年度末までに道内外からおよそ7万人が修学旅行で訪れる見通しです。武田大臣のウポポイ視察は45分ほどで終わり、空知の栗山町に移動して地域おこし協力隊と意見交換します。
https://news.yahoo.co.jp/articles/44ed8255bca90d524de1de8a0f99f8c54fd6a6f7

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開業3か月で12万人来場 ウポポイを武田総務相視察

2020-10-23 | アイヌ民族関連
STV 10/22(木) 12:20
武田良太総務相が、開業から3か月を迎えた白老町の民族共生象徴空間・「ウポポイ」を視察しました。
武田良太総務相は、オープンから3か月を迎えた白老町の民族共生象徴空間・「ウポポイ」を訪れました。武田総務相は職員から説明を受けながら、国立アイヌ民族博物館などを視察しました。「ウポポイ」は新型コロナウイルスの影響で2か月半遅れて開業しましたが、開業3か月で来場者が12万人を超えました。そのうち修学旅行生が2万2000人にのぼるということです。「ウポポイ」では12月から学校団体の来年度の予約の受付を始める予定です。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ee013bd40fd95e6c041aacac2da807e9952db4de

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【和泉市】ゆう・ゆうプラザにて『アイヌ紋様の世界』と題した企画展が開催!

2020-10-23 | アイヌ民族関連
号外NET 2020/10/23 10:30
2020年10月20日(火)より、ゆう・ゆうプラザ1階資料室において『アイヌ紋様の世界』と題した企画展が開催されます。
アイヌの文化や、アイヌ紋様の刺繍などについて展示されるとのこと。
開催期間:11月1日(日)まで
開催時間:午前10時〜午後9時(最終日は午後4時まで)
費用:無料(申込不要)
場所はこちら↓
大阪府和泉市伯太町6丁目1−20
https://news.goo.ne.jp/article/goguynet/region/goguynet-20201022174437263.html

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素材生かしたアイヌ料理、異文化共生し味で体現 「ウポポイ」のレストラン

2020-10-23 | アイヌ民族関連
ニッケイスタイル 10/22(木) 17:12
メイン2人前の盛り合せ。鴨など期間限定で提供される(写真:NIKKEI STYLE)
7月に開館したアイヌ文化を学べる「民族共生象徴空間(ウポポイ)」(北海道白老町)は、資料展示だけでなく、アイヌ文化の継承と復興を目的として伝統芸能も上演している。併設レストランの「焚火ダイニング・カフェ ハルランナ」は、エゾジカなどアイヌ料理で使われる食材を気鋭のイタリアンシェフ、森陽介氏がまとめ上げ、予約が難しいほどの盛況となっている。
ハルランナは道内3カ所で宿泊施設を展開する、ぬくもりの宿ふる川(札幌市)が運営する。ハルランナは同社初のレストラン単独店だ。
「アイヌの人たち食事は素朴で素材の持ち味を大切にしていると感じました。その考えを生かしながら、イタリアンの技法に落とし込んでいます」と話す森シェフ。
こうした料理の数々は、午前11時から午後2時までのランチメニューで楽しめる。コースはスープ・前菜・メイン・デザート・カフェのハーフコースが中心。「ユク(蝦夷鹿)の焚火ローストコース」と「北海道ラムの焚火ローストコース」はそれぞれ税別2800円と、メインに貴重な白老牛を使ったコース(同4500円)がある。そのほかに前菜を省いた「ユク(蝦夷鹿)」と「白老牛の合挽ハンバーグコース」(同1800円)を用意する。
森シェフは「アイヌの人たちの食事にエゾシカと鮭(さけ)は欠かせない」とコースに積極的に取り入れている。伝統的なアイヌ料理に思いをはせ、肉類は厨房のたき火コーナーであぶって仕上げている。
取材時はエゾジカのコースと限定の滝川産鴨肉のコースの計2人前を注文した。具だくさんのスープの後に、出てきた前菜は、大ぶりに切った秋ザケの刺し身が2枚ものったサラダ仕立てだ。続くメインの2人前の鹿とカモの盛り合わせに圧倒された。
季節の草木で彩られた大皿に薪焼きで仕上げた鹿のイチボとスペアリブ、それにカモのモモ肉が一本のっている。2人前としては十分なボリュームだ。イチボはほどよく赤身が残り、かみしめると肉汁が広がり、薪焼き特有の香ばしい香りが鼻腔(びこう)を抜ける。
素材の味を楽しんだら、イタリアンの手法で作られた各種ソースを添えて新しい味覚と出合えるので飽きさせない。スペアリブは遠慮なく両手で持って、かぶりついてやっつけた。こちらもかみ応えのある肉で、あごの運動をしながら濃厚な鹿肉のうま味を堪能した。
窓の外に目をやればポロト湖が広がるのどかな景色。最高のロケーションだ。さらにデザート、ドリンクと続き、想像を超える満足なランチが楽しめた。
アイヌ料理を提供する店はすでにいくつもある。森シェフはアイヌの人たちの食について分析し、新しい「アイヌインスパイアイタリアン」を完成させている。そのクオリティーは味、調理法、盛り付け、どれをとっても一流店と呼ばれるレストランと比べても遜色ない。料理で異文化の共生を実現している。
全国でレストラン併設に力を入れる美術館や博物館は増えているが、利用すると肩すかしに終わることが多い。しかし、ハルランナは違った。最近は地域に着目したマイクロツーリズムも人気を集め、博物館などはこうした観光の目玉になる。博物館のメッセージを体現するハルランナに学ぶべきことは多そうだ。
(フードジャーナリスト 鈴木桂水)
鈴木桂水(すずき・けいすい)フードジャーナリスト・食材プロデューサー。おいしいお店から繁盛店まで、飲食業界を幅広く取材。“おいしい料理のその前”が知りたくて、一次生産者へ興味が尽きず産地巡りの日々。取材で出合った産品の販路アドバイスも行う。
[日経MJ 2020年10月9日付]
https://news.yahoo.co.jp/articles/9c9838bc243ba195c7c5cddbaca97eff24dc82bf

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メキシコのアムロ大統領、500年前の件でスペイン国王とローマ教皇に謝罪要求。両者の反応は?

2020-10-23 | 先住民族関連
ハーバー・ビジネス・オンライン 10/22(木) 15:32
メキシコ大統領がスペイン国王とローマ教皇に謝罪を要求
 米国の影響力の強いメキシコで80年余り続いた右派2政党による政権に代わって、左派のアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール大統領(通称:アムロ)が2018年12月に就任した。アムロはこれまでの同国の大統領とは異なり、ベネズエラのマドゥロ、キューバのカストロ、ボリビアのエボ・モラレス、アルゼンチンのアルベルト・フェルナンデスらへの親近感を表明している。
 その彼が、来年2021年がアステカの首都テノチティトラン(現メキシコシティ)の建設700年、スペインによる侵略500年そしてメキシコの独立200年を記念してフランシスコ教皇並びにスペインのフェリペ6世国王に対し謝罪を要求している。
 その理由を、スペインがアメリカ征服の際に先住民に対し残虐、略奪、服従させたりした行為にあるとし、その謝罪をローマ教皇とスペイン王家に要求。そして彼らとメキシコ政府とが一緒になって先住民に謝罪すべきだとしたのである。
 この要求を認めたアムロの書簡を、彼の夫人ベアトゥリス・グティエレス・ミュレールが携えて10月10日、フランシスコ教皇を謁見した。
スペイン政府は拒絶
 実は、この要求は今回が初めてではなく、2019年3月にも同様の要求をしている。アムロは征服には剣と十字架でもって虐殺と弾圧をおこなったとした上で、スペインの国王に対して「両国は和解すべき時が来た。2021年は歴史的な和解の年だ。その前に貴国は謝罪すべきで、我が国も独立記念の年に先駆け先住民に与えた弾圧に謝罪する意向だ」とアムロは昨年3月に書簡にてそれを表明した。〈参照:「RTVE」〉
 しかし、これまでメキシコの大統領からそのような要求をスペインは受けたことは一度もないとしている。国王に代わってスペイン政府は、先ず始めにアムロがフェリペ6世国王に宛てた昨年3月1日付の書簡を公開したことを遺憾に思うということを表明した上で、内容を拒絶することを以下のように表明した。
「500年前にスペイン人が現在のメキシコの地に到着したことを現代に照らし合わせた形で判断されるべきものではない。我々、兄弟国は共通の遺産を有し、また並外れたプロジェクトをもった自由の国として我々の過去への怒りを伴うことなく、その一方で建設的な観点に立って分け合って来た」
 確かにこのアムロの要求は、外交的にタイミングが悪かった。この要求が発表されたのは、フェリペ国王がメキシコを訪問した3か月後のことで、しかもアムロとサンチェス首相が会見を持った2か月後のことなのだ。
 また、スペイン側からすると、メキシコの独立には神父ミゲル・イダルゴ・イ・カスティーリャが多大の貢献をしたことや、1936-1939年のスペインの内戦によって、メキシコに亡命したスペイン人の共和国支持者が、同国の産業発展に貢献したこともアムロには思慮に入れてもらいたかったのかもしれない。
ローマ教皇の反応は?
 一方、ローマ教皇側もアムロの要求を論外だとはねのけた。ヨハネ・パウロ2世が1992年そしてベネディクト16世が2007年にすでに謝罪しており、またフランシスコ教皇も2015年にボリビア訪問の際に征服で犯した侵害について謝罪している。そのため、メキシコでカトリック教の布教活動をしている司教の間でもそれは受け入れらないことだと既に表明していた。ということで、フランシスコ教皇もアムロ夫人にはその件はすでに解決済みだと伝えたという。〈参照:「La Politica online」〉
 メキシコのカトリック教会では、バチカンの枢機卿のピエトロ・パロリン国務長官がバチカンのこの姿勢を伝えるべくアムロに書簡を送ることになるであろうと推察しているという。
 このようなバチカンを苛立させる要求を昨年と今年と二度しておきながら、アムロは夫人のバチカン訪問を利用して来年の記念なる年にバチカンが保存しているメキシコの南西部でスペイン人による征服の前にメキシコの先住民族によるシカの皮に絵文字や図像が描かれているボルジア絵文書やテノチティトランの地図などを拝借してメキシコで1年間公開したいということを申請したそうだ。
 同様の申請はフランスにはすでに要請済みで、これからアムロ夫人はドイツとオーストリアを訪問してメキシコの歴史に関係した考古学品などに同様の申請をしていくらしい。
<文/白石和幸>
【白石和幸】
しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営から現在は貿易コンサルタントに転身
https://news.yahoo.co.jp/articles/06cf5319215da73c1108a92749a67dfa9a0abe98

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