先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

<浦河>アイヌ民族の文化伝承 八重樫志仁さん(60)

2023-10-01 | アイヌ民族関連

会員限定記事

北海道新聞2023年9月30日 10:03

八重樫志仁さん

 浦河アイヌ文化保存会での活動を2006年から続け、その功績で本年度の浦河文化協会表彰を受けた。「儀式ができる人が減っている」と各地から講師を招いて伝承を受け継ぎ、カムイノミをはじめ儀式の開催に貢献してきた。

 一方でアイヌ民族が自ら歴史を学び、正しい知識を広めようと有志の団体「レヘイサム」を16年に結成。8月には初の試みとして、米国の先住民族の美術家を浦河に招き、中高生や住民と交流した。

 レヘイサムはアイヌ語で「名無し」の意。

・・・・・

(加藤敦)

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/917472/


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アイヌの歴史や文化に触れて スマホで巡る謎解きラリー

2023-10-01 | アイヌ民族関連

ライナーウェブ2023年9月30日

各スポットに謎解きのヒントが!博物館はチセの中がアヤシイぞ…

旭川市は、10月22日(日)まで、アイヌ民族の伝統文化に触れながらゆかりのスポットを巡る「スマホde謎解きアイヌラリー」を実施しています。

アイヌ文化に関係の深い場所や、アイヌにまつわる貴重な資料などが展示されている施設が対象で、川村カ子トアイヌ記念館(旭川市北門町11丁目)、旭川市博物館(旭川市神楽3条7丁目、大雪クリスタルホール内)、アイヌ文化情報コーナー「ル・シロシ」(JR旭川駅構内)、アイヌ文化の森伝承のコタン(北邦野草園)など市内近郊の全13カ所。

各スポットを訪れ、スマートフォンでラリーの公式サイトにアクセスしてクイズを解き、正解するとポイントとオリジナルのデジタルスポットカードをもらえます。また、集めたポイント数に応じて、施設の入館券やオリジナルトランプなどの景品がもらえる抽選に応募できます。

「楽しみながらアイヌ文化への理解を深めて」と企画を担当した観光課の森さん。問い合わせは観光課(TEL:0166-25-7168)へ。

https://www.liner.jp/news/2023093036782/


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「人権侵犯」杉田氏を要職に 反省なき自民 党環境部会長代理に起用

2023-10-01 | アイヌ民族関連

赤旗2023年9月30日(土)

 自民党は29日、総務会を開き、杉田水脈衆院議員を党環境部会長代理に起用することを決定しました。杉田氏は、今月、アイヌ民族を侮辱する投稿で、札幌法務局から「人権侵犯」を認定されたばかりです。杉田氏を厚遇し続ける自民党の人権意識が問われます。

 杉田氏は2016年の国連女性差別撤廃委員会で参加者を撮影し、「チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場。完全に品格に問題があります」などとブログに投稿。同法務局が人権侵犯の事実を認め、杉田氏に人権尊重の理解を深めるよう「啓発」していたことが20日わかりました。

 杉田氏が起用された環境部会長代理は、部会長に次ぐナンバー2の役職であり、党の環境政策に影響力を持つ立場です。数々の差別発言を繰り返してきた杉田氏を謝罪や説明もなく重要な役職に起用することは、無反省を象徴するものです。

 また、29日の総務会では、7月のフランス研修でエッフェル塔の前で撮影した写真などをSNSに投稿し「浮かれすぎ」と批判を浴びた、松川るい参院議員を党副幹事長に起用しています。国民の批判を受け止める気もなければ、聞く気もないという姿勢が人事に表れています。

https://www.jcp.or.jp/akahata/aik23/2023-09-30/2023093002_04_0.html


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これぞ岸田自民党!レイシスト杉田水脈氏とエッフェル松川るい氏が“復活”のメチャクチャ

2023-10-01 | アイヌ民族関連

日刊ゲンダイ9/30(土) 11:12配信

そこそこの役職をゲット(杉田水脈衆院議員と松川るい参院議員=右)/(C)日刊ゲンダイ

 自民党最大派閥に性懲りもなく配慮したのか、その後ろに控える岩盤保守層への媚なのか。

自民女性局「パリ研修」はたった6時間…今井絵理子、松川るい両議員ほぼ観光旅行バレバレ

 岸田首相が実施した内閣改造・党役員人事に伴い、29日の総務会で残りのポストが決まった。札幌法務局に「レイシスト」と断じられたも同然の杉田水脈衆院議員(比例中国)や、“エッフェル姉さん”とあだ名される松川るい参院議員(大阪選挙区)がそこそこの役職をゲット。いずれも安倍派で、ハレーションを引き起こしている。

 政界で一、二を争うネトウヨの杉田氏は先日、アイヌ民族らへの差別投稿をめぐって札幌法務局から「人権侵犯」を認定されたばかり。一連の言動で昨年末に総務政務官を更迭されて無役だったが、環境部会長代理に就いた。部会長に次ぐナンバー2だ。自民の部会は政策分野ごとに設けられ、政府提出法案の審査や政策立案に携わる。選良を辞すべき人間が環境政策に影響力を持つなんて、メチャクチャだ。

「当初は外交部会長代理で調整されていましたが、人事案が漏れ伝わると、あちこちから反発の声が上がった。ネトウヨ丸出しでギャンギャンやられたら、関係国と不要な摩擦を引き起こしかねない。それで、格下の環境部会へ差し替えられた。もっとも、本人は反省の色ゼロ。法務局から〈アイヌ文化を学んで発言を注意するように〉と啓発されたとの報道に、〈アイヌ文化を学ぶようにとか、具体的な啓発なんかなかった〉と文句を垂れています」(自民党中堅議員)

 副幹事長に就任した“エッフェル姉さん”もしかり。問題のフランス研修を「まじめな研修だった」と言い張ったものの、報告書などを公表することもなく、8月下旬に女性局長を辞任して雲隠れ。ケジメをつけずに表舞台に復帰した。

「あの騒動前はBSの報道番組などに引っ張りダコ。米国隷従で、中韓に対して強硬発言を繰り返していました。改憲、防衛費大幅増、敵基地攻撃能力の保有、非核三原則の見直しに賛成するタカ派。地元・大阪では冷たい視線を向けられていますが、タカ派ウケする“論客”としてまだ使い道があるということでしょう」(与党関係者)

 岸田自民党が「女性活躍社会」を実現するなんて、どだいムリなのだ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/910ff5602f79b321b19d76f1eefda2db9a61f413


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ウーマン村本 杉田水脈氏の要職起用に痛烈批判「レイシスト側に尊厳の光をあてるなんて」

2023-10-01 | アイヌ民族関連

東スポWEB / 2023年9月30日 16時55分

ウーマンラッシュアワーの村本大輔

お笑いコンビ・ウーマンラッシュアワーの村本大輔が30日までに「X」(旧ツイッター)を更新し、自民党が杉田水脈衆院議員を環境部会長代理に起用する人事を発表したことを痛烈に批判した。

村本は、杉田氏を環境部会長代理に起用するとした記事を「X」に貼付したうえで「LGBTは生産性がないとか、アイヌやコリアンにヘイト発言をした議員がポストをもらえた。最近、岸田首相が『人間の尊厳に光を』 国連で演説したけど、まさか、差別された方じゃなく、レイシスト側に尊厳の光をあてるなんて」とつづった。

杉田氏に関しては、ブログにアイヌ民族への差別的投稿をしたとして、札幌法務局が「人権侵犯」と認定したばかり。ほかにも月刊誌で、性的少数者であるLGBTのカップルを「生産性がない」と主張し、昨年12月の参院予算委員会で謝罪、撤回に追い込まれた。その後、務めていた総務政務官を更迭されている。

https://news.infoseek.co.jp/article/tospo_1080760386900951579/


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来場者が100万人到達で記念セレモニー 民族共生象徴空間=ウポポイ 北海道白老町

2023-10-01 | アイヌ民族関連

STV 9/30(土)11:46更新

白老町にある民族共生象徴空間=ウポポイの来場者が、きのう100万人に到達し、記念セレモニーが行われました。

ウポポイは2020年7月に開業してきのうで来場者が100万人に到達しセレモニーが開かれました。

100万人目の来場者となった群馬県の笠原さん一家には記念品が贈られました。

(100万人目の来場者 笠原ののかさん)「アイヌの人たちの家とかみてみたいです」

ウポポイは今後、国外から訪れる人も増やしていきたいとしています。

9/30(土)「STVストレイトニュース」 

https://www.stv.jp/news/stvnews/sh87dd000000420h.html


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世界観をイメージ、ローソン100×「金カム」コラボに反響

2023-10-01 | アイヌ民族関連

Lmaga.jp9/30(土) 

最終章の制作が決定しているテレビアニメ『ゴールデンカムイ』とコンビニ「ローソンストア100」がコラボ。10月4日からキャラクターや世界観をイメージした商品が発売されることが決まり、SNSで話題となっている。

原作は漫画家・野田サトルの同名作品。明治末期の北海道・樺太を舞台にしたサバイバルバトル漫画で、日露戦争で死線を潜り抜けた元兵士・杉元佐一とアイヌの少女・アシ(リ)パらが協力し、網走監獄の死刑囚たちが隠したという莫大な埋蔵金を追いかけるストーリー。山崎賢人主演で実写映画化(2024年1月19日公開予定)も決定しており、もっとも勢いのある作品のひとつだ。

コラボは『秋の収穫祭』と題して企画。作中とも繋がりが深い「味噌」を使った「杉本佐一の肉味噌弁当」(346円)をはじめ、作中の印象的なエピソードからインスピレーションを受けたおつまみ「尾形百之助のむしりたら」(246円)、月島軍曹の好物である白米から連想したおはぎ「月島軍曹渾身の一本! おっ? 萩!!」(160円)など、ネーミングセンスの光る9商品が登場。

このほか、ハロウィンの仮装に身を包んだ主要キャラクターたちの描き下ろしイラストを使用したオリジナルグッズ6種類もスタンバイする。

さっそくSNSには、「みんなかわええ。金カムってあんまりこういう季節コラボやんないから新鮮・・・!」「パッケージ捨てられん」「100円ローソン通う!」「ヒンナ! ヒンナァ〜! って言いながら食べたい」(「ヒンナ」とは食べ物に感謝するというアイヌ語)と歓喜の声が上がったほか、「ローソンストア100は近くにないんだよぉ」「もっと店舗を増やしてくれぇえ」と、近くに店舗がないファンからの嘆きも聞こえた。

期間は10月4日〜31日まで。関西圏を含む全国649店舗にて。

https://www.lmaga.jp/news/2023/09/734553/


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大学生にとって身近な社会問題は? 世界・日本の話題のできごとを解説

2023-10-01 | 先住民族関連

エレミニスト2023.09.30

世界に数多く存在する社会問題のなかで、現代の大学生にとって身近な社会問題とは何なのだろうか。どのような社会問題に対して意識を向け、興味を持ち、どのような考えを持っているのか。いくつかの調査結果をもとに解説する。

大学生にとって身近な社会問題とは

世界に数多く存在し、時代の変化とともに変化する社会問題。日本総合研究所が2023年8月、中高・大学生1,000人を対象に行った意識調査によると、回答者の半数以上が環境問題や社会課題への解決意欲を示していることがわかった。SDGsの認知調査においては、2020年から大きく上昇し、回答した大学生の80.5%が知っているとの結果に。(※1)
時代の変化とともに、キャリアや結婚、平和、お金、環境問題に対する意識が増加しつつある。とくに就職を控え、将来を考える機会が増える大学生には、その意識が比較的高い傾向にあると言える。

社会問題に関心のある大学生の割合

日本総合研究所の最新の調査結果によると、国内や海外の環境問題や社会課題に関心があると答えた大学生は、全体の51.1%と半数以上。また、年齢や性別を問わず「人権(ハラスメント・いじめ・虐待・不登校・人種差別等)」への関心がもっとも高く、「労働問題(長時間労働、雇用不全、失業等)」への関心も高まっていることがわかった。とくに女子は「ジェンダー平等、ダイバーシティ、LGBTQ」などへの関心が同世代の男子に比べて高いこともわかった。

大学生の関心のあるテーマとは

労働問題(長時間労働、雇用不安など)

大学生のなかでも、とくに関心が高いのが長時間労働についてだ。日本では、長時間労働を続けた事業場や従業員が受けるデメリットが大きいため、組織全体の意識改革が求められている。厚生労働省では、長時間労働の削減は一刻を争う課題として取り組みを強化しており、1ヵ月に80時間を超える時間外労働を「過労死基準」として監督指導が徹底されている。
厚生労働省によると、日本の長時間労働者の割合は減少傾向にあるものの、欧米諸国に比べるとまだまだ高く、一刻も早い改善が必要だ。過労死など、長時間労働の問題がより深刻化しているため、職場におけるメンタルヘルス対策も重要である。

人権問題(いじめ、人種差別など)

世界だけでなく、日本でも多くの人種差別が存在している。年齢や性別を問わず根深く広がり、自己と違うという偏見から差別を続けることも少なくない。
人権問題には、女性をはじめとしたジェンダーの問題や子どもや高齢者に対する人権、障がい者やHIV、ハンセン病などの感染者に対する差別などが挙げられる。日本国内にある人種差別としては、主に「アイヌ民族の人権問題」や「外国人の人権問題」があげられる。これらの差別をなくしていくためにも、正しい知識や教育といった対策が求められている。

ジェンダー平等

ジェンダーの平等と女性の能力強化については日本でも取り組まれているが、依然大きな課題を抱えた状態だ。「ジェンダーギャップ指数(男女格差指数)」は、ジェンダー平等を判断するための指標として用いられるが、2022年7月に公表された世界経済フォーラムでの日本のスコアは、146カ国中116位と先進国のなかでも非常に低く、G7では最下位のスコアとなっている。とくに経済や政治の分野でのスコアが低く、これはいまだに女性蔑視や偏見が残っているからとも言えるだろう。

気候変動、温暖化

IPCC(国連気候変動に関する政府間パネル)の報告によると、世界の平均気温は1880年から2012年までに0.85℃上昇しており、これにより生態系の一部に大きな被害が出ている。世界の平均気温が1~2℃上がることは、地球にとって大変深刻な問題。このまま対策なしに温暖化が進み続けると、2100年には気温が最大4.8℃上昇すると予測されており、仮に厳しい温暖化対策をとったとしても、0.3℃~1.7℃上昇する可能性があるとされている。
地球温暖化によって引き起こされる気候変動が進むと、気候パターンが崩れるだけでなく、豊かな生態系も壊れてしまう。現在では、温暖化や気候変動の影響で猛暑や干ばつ、山火事、台風、豪雨、洪水といった異常気象が起こり、これまでにない大きな災害が頻発している。

少子化・働く女性支援

2012年以降、日本では女性の就業率が大幅に上昇した一方で、依然として非正規雇用が多いことが問題視されている。例えば、JILPT(労働政策研究・研修機構)の調査によると、非正規雇用の女性はコロナショックの中で3人に1人が解雇をはじめとする雇用状況の大きな変化を経験したという。平均月収は通常月に比べて最大14%も減少し、休業者の比率は、ピーク時には7.5%に達している。家計の逼迫や消費意欲の減退、メンタルヘルスの悪化、そして非正規の単身女性の貧困率の上昇などが報告されている。(※2)
さらに、経済的な問題やキャリア優先などの理由で、出産や結婚を見送る女性が増加。女性の社会進出が少子化に拍車をかけているという懸念もある。

その他の主な社会問題

先述したもの以外にも、世界や日本にはさまざまな社会問題が存在する。

食品ロス

2023年の消費者庁の調査によると、日本の食品廃棄等は年間2,402万トン、食品ロス量は年間523万トン。これは、毎日大型トラック約1,433台分を廃棄、年間1人当たり42kgの食べ物を捨てている計算になる。食品ロスのうち約半分は家庭から出ており、その内訳は食べ残しや、未開封の食品が食べずに捨てられている直接廃棄が大半を占めている。(※3)
十分に食料を確保できず栄養不足の状態にある人々が多数存在するなかで、日本は大量の食料を輸入し、食料の多くを輸入に依存している状況が大きな問題となっている。これらの問題を解決すべく、国をあげた取り組みが進んでいる。

水問題

気候変動や人口増加による水不足や上下水道の劣化、台風や豪雨による洪水や土砂災害など、多岐にわたる水問題が起きている。また、地球上の水資源には限りがあり、飲み水として利用できる水は地球全体の0.01%にも満たないと言われている。ユニセフによると、世界の約20億人が安全に管理された飲み水の供給を受けられておらず、菌に汚染された水を飲むことなどで感染する伝染病により、命の危険に直面している人も存在する。このように、安全な水の確保は人間の健康や命に関わるため欠かせないものである。一方で、水問題は年々深刻化しており、すべての国で自分ごととして考えていく必要があると言える。

デジタルデバイド

デジタルデバイドとは、インターネットやパソコンなどの情報通信技術を使える人と使えない人との間に生じる格差のこと。情報格差とも言われ、デバイスの使用機会やICTリテラシーによってその差が生まれる。年齢や年収などの違いで起こる「個人間・集団間デバイド」や、国内の都市部と地方部の間に生じている「地域間デバイド」などがある。

ジェンダーバイアス

ジェンダーバイアスとは、社会的・文化的な意味での性差に対する固定概念や偏見のこと。「女はこうあるべき」、「男はこうあるべき」という考え方があることにより、生きづらさを感じている人も多い。また、これらの考え方はその人らしさを否定して個人の可能性を狭め、自由を奪う原因にもなりうる。多様性が重要性されるなかで、まだ起こりつつあるこれらの固定観念を解消していく必要がある。

教育問題(教育格差など)

学内やコミュニティでのいじめや引きこもり、教育格差、詰込み教育、学力低下など、教育問題は多岐にわたる。文科省によると、いじめの件数は年を追うごとに増加しており、未だいじめに苦しむ学生は多く存在する。これらの問題の背景には、教員の仕事量が多いことや、人材不足による「教員の多忙化」があるとされている。

子どもの貧困

日本財団によるレポートによると、日本では、子どもの7人に1人が貧困状態だとされている。彼らは日本国民の年間所得の半分にも満たない環境で暮らしている。これらの経済的影響により、他の子どもたちと比べて教育の機会が少ないことや、地域との関わりが薄いなどの問題にもつながっている。(※4)

消滅集落

消滅集落とは、かつて住民が住んでいたものの、住民の人口が0になった集落のことを指す。山間地や離島に位置することが多く、現在も消滅集落になりかけている集落は6万3237集落も存在する。日本では、2010年をピークに人口が減少し続けており、少子高齢化が深刻化。消滅集落はその影響を大きく受け、将来多くの集落の消滅が予測されている。

大学生の身近な社会問題への関心の高まり

調査結果からもわかるように、大学生を含む若者の社会問題への関心度は年々高まりつつある。とくに労働問題や人権などへの関心に高まりが見られ、時代の変化に応じて自らの将来を考える機会が以前に比べて増加していると考えられる。世の中ではさまざまな社会問題が起きており、これらすべてに目を向けることは難しいかもしれないが、一人ひとりが関心を持つことが未来への大きな一歩となるのではないだろうか。
社会問題に対する若者の意識については、海外に比べていまだ遅れが見られる点もあるが、年齢や性別問わず、自らが意識的に社会問題について興味関心を持ち、未来に向けて行動できる若者が増える社会になっていくことを期待したい。

参考
※1 日本総研|2022 若者意識調査 サステナビリティ、金融経済教育、キャリア等に関する意識(P.3, 11-14)
※2 労働政策研究・研修機構|子育て女性の職業キャリア──少子化とライフステージの視点から
※3 消費者庁消費者教育推進課|食品ロス削減関係参考資料(P.4-7, 18-19)
※4 子どもの貧困対策

※掲載している情報は、2023年9月30日時点のものです。

https://eleminist.com/article/2949


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満洲鉄道と満洲国とは? ゴールデンカムイの理解深まる史実解説

2023-10-01 | アイヌ民族関連

武将ジャパン2023/09/30

本稿は『ゴールデンカムイ』21巻(→amazon)の史実解説につきネタバレにご注意ください

この巻のクライマックスにおいて、人生が狂わされていた人物が判明します。

鯉登音之進です。

尾形百之助の一言「満洲鉄道」から、彼は記憶を辿り、自分が騙されていたことを悟るのです。

樺太の旅。一人の青年としての曇りなき青春が終わろうとしている。

そして、大日本帝国陸軍人としての生き方にまで、影が差した一言でした。

満洲鉄道とは何なのか?

その意義を考えてみましょう。

中国大陸を支配する民族とは何者なのか?

悩ましい問題です。

ちょっと世界史の時間を思い出してみましょう。

中国の歴史




春秋
戦国


魏晋南北朝


五代十国




中華民国
中華人民共和国

上記のうち「漢民族」の王朝と言い切れるものは、実はそこまで多くありません。

ただそれでも、支配後に漢民族の文化を取り入れているため、そこまで反発するまでもない。

溶け合うややこしい状況があり、これが転換するのが明と清です。

漢民族からすれば、頭髪の一部を剃る髪型は男女ともに受け入れられない。

それが明が滅び、清が成立すると「薙髪令(ちはつれい)」によって辮髪(べんぱつ)が強制されたのですから、誇りが粉砕されました。

清に陰りが見えて来ると、その屈辱が漢民族から湧き上がります。

太平天国の乱」では、こう掲げられました。

滅満興漢

めつまんこうかん

満州族を滅ぼし、漢族を復興させる

満州族の清ではなく、漢民族の国を建てるべきだ!

そんな怒りが燃え上がり、20世紀まで燻り続けて来ました。

1970年代の香港映画では、清が舞台の作品でも、辮髪が頭髪を剃らないおさげでした。

漫画『刃牙』の烈海王を思い出してください。

それは役者のわがままではなく、漢民族の抵抗のシンボルとされました。

https://www.youtube.com/watch?v=mzPyDqTDOeE

※『少林五祖』

そんな時代の変化を感じるのは、サブカルチャーである中国発のドラマやゲームです。

日本語版ローカライズもされた『アイアム皇帝』。

このゲームは、清が舞台で、イケメンの皇帝も辮髪なのです。

https://www.youtube.com/watch?v=2LSrKkgPbyY

※辮髪だらけです

※辮髪イケメンドラマも大人気です

「はぁ〜辮髪の皇帝に寵愛を受けたい!」

若い女性がそんな風に妄想するようになった。

これは画期的です。中国大陸ではそれだけ時代劇がブームとなっていて、かつ清王朝が屈辱の歴史ではなくなってきたということかもしれません。

今では、やたらと強烈なナショナリズムの持ち主でもなければ、そこまで辮髪を嫌うわけではないとのこと。

※清舞台の『還珠格格』がブームとなってかなり経ちます

https://www.youtube.com/watch?v=1DRK9kZjzXI

※中国を代表するアクションスター・呉京(ウー・ジン)は満州族

軽い話で始めましたが、まずは画期的なことだとご理解いただければと思います。

そして、この満洲こそ、日本の歴史にも大きな関わりがあるのです。

かつて「大陸雄飛」という夢があった

日本は、伝統的に単一民族国家である――。

定期的に炎上するこの発言。『ゴールデンカムイ』読者の皆様なら説明するまでもないでしょう。

アイヌがいる。琉球は?」

これで反論できます。

もう少し、この話を続けましょう。

実は、この単一民族国家をアイデンティティとする発想は、新しい部類に入ります。具体的に言えば、20世紀の太平洋戦争の後です。

それでは戦前は?

杉元たちの生きていた時代は?

むしろ当時は、日本人のルーツは海外にもあるからには、ルーツを同じくするアジア支配は当然だと見なす考え方がありました。

源義経がモンゴルに渡った。

新選組の原田左之助は、大陸で馬賊になった。

そうした伝説の背景には、願望があるのです。荒唐無稽で片付けられるものでもありません。

願望だけでは終わらず、戦前には「大陸雄飛」を目指す日本人がおりました。そんな彼らは「大陸浪人」という呼び方もあったものです。

嘉納治五郎の愛弟子であり「姿三四郎」のモデルである西郷四郎も、その一人でした。

明治に流行していた大衆小説の類も、海を超えて何かをぶん殴るようなワイルドな夢を吹聴しており、国民は夢を刷り込まれる一方でした。

『ゴールデンカムイ』では、岩息とスヴェトラーナにも、大陸で暴れる将来が示唆されております。

彼らなりの「大陸雄飛」です。

https://www.youtube.com/watch?v=6Tk80iXCspM

※韓国映画『グッド・バッド・ウィアード』は、そうした時代背景の作品です

気ままに大陸を冒険するなら、まぁ、好きにすれば? そういうロマンで済みました。

行くにせよ、身体眼瞼でむしゃくしゃしていて、一発逆転したいワイルドな男性の夢ではあったのです。

日本でくすぶっていてもしょうがねえ。北海道開拓もいいけど、いっそ大陸まで行ってみっか! と、なるわけですね。

なにせ、明治維新以降の日本には閉塞感もありまして。

歴史的に見て、男性だけが移住して暴れ回るのであれば、そこまで影響がありません。

しかし……。

国家がバックアップする

居住地を獲得する

経済活動ができるようになる

女性と家庭を持てる

現地生まれの世代が生じる

こうなると、状況が変わってきます。

新天地、領土として認識されるようになり、満洲鉄道もそこに深く関わっています。

鶴見が語る、先祖の眠る土地を祖国にすること。そのためには、そんな段階が必要なのです。

そしてこのことこそが、日本と周辺国の歴史を変えることとなるのでした。

日露戦争で得た「関東州」と「満洲鉄道」

日清戦争に勝利した日本は、念願のアジアにおける植民地支配に乗り出しました。

しかし「三国干渉」を受け不満が鬱積してゆきます。

その後、英米の協力もあって日露戦争に勝利。

遼東半島の支配圏をロシアから譲り受け、念願の中国大陸への足掛かりを得る。

日露戦争の結果、樺太南部、そして鉄道も獲得たのです。

ロシアが建設した東清鉄道南部支線・長春〜旅順間がその路線でした。

これが「満洲鉄道」となります。

この鉄道のある地域は、「関東州」と呼ばれました。

「関東」とは、

【山海関の東側=満洲】

という意味であり、西側は漢民族の領域という認識が明代にはありました。

明末の将・呉三桂(ごさんけい)は、この関を守備していたにもかかわらず、その守備を明け渡し明の崩壊を決定付けた奸悪な人物として、歴史にその名を残しております。

満洲支配の大義名分が欲しい――。

大日本帝国と『ゴールデンカムイ』の鶴見はその問題に直面するのです。

鶴見の目的とは、日露戦争で死んでいった戦友たちが眠る満洲を日本領とすること。

満洲への進出に慎重な態度を取り、満洲鉄道に反対していた尾形百之助の父・花沢幸次郎は、鶴見の謀略で殺害されています。

結果的に言いますと、花沢幸次郎の懸念には妥当性があったと思えます。

・国策会社である「満洲鉄道」の暴走

・満洲に駐屯する関東軍の独走

・高まる国内政治閉塞感

・日露戦争で高まったプライド

・そんな中、国民が熱狂した満洲バブル

日露戦争は政治的には「勝利」とい言えるものの、日清戦争ほどの華々しい成果を上げたとはいえないものでした。

そのことへの国民の鬱屈が溜まっている状態です。

そんな不満のガス抜きとして、満洲は機能することとなり、大陸へ雄飛する夢と願望は、その後押しをしました。

ただでさえ明治以降、日本は拡張を続けておりました。

江戸時代までであれば、二男以下ともなれば武家でも一生独身でもおかしくはありません。

資源や食料も限られた中では、人口増加も限界がありました。

それが「富国強兵」の掛け声のもと、民意も膨張。日本だけではもはや窮屈になってくる。朝鮮半島、台湾だけではおさまりません。

日露戦争後、日本は危うい方向へ舵を切りつつありました。

その溜まりゆく不満にマッチを投げ込むものがあるとすれば、それは満洲でした。

関東軍の独走と満洲事変

阿片戦争以来、欧米列強に圧倒されつつある中国大陸では、明治維新のような刷新が必要だと望まれてきました。

そして1912年(明治45年)、日露戦争の7年後――。

ついに辛亥革命が起こります。

ここで中華民国が成立せず、軍閥が群雄割拠状態になってしまったのは悩ましいところです。

中華民国内での争いが勃発すると、関東軍は干渉しました。

奉直戦争(第一次1922年・第二次1924年)――直隷派と奉天派の争いです。

この内戦において、関東軍は奉天派に加担。その支援を受けて、奉天派の張作霖(ちょうさくりん)は、馮玉祥(ふうぎょくしょう)らに勝利をおさめるのです。

しかし、この張作霖にしたって、いつまでも関東軍の傀儡でいられるわけでもありません。

いいかげん日本の支配下ではいられない。とはいえ、踏ん切りもつかない。悩ましい状態になります。

孫文の死後、後継者の蒋介石が北伐の準備を整える中、1928年(昭和3年)、張作霖は本拠地の満洲へ戻るべく、特別列車に乗ります。

この列車が爆発し、張作霖は命を落とすのです。

黒幕は誰だったのか?

関東軍幕僚・河本大作大佐らとされております。

Wikipediaには様々な説が記載されておりますが、日本語版のみではない記述、参考文献等を考慮し、最も整合性が高い説としてそう記載させていただきます。ご了承ください。

このあとも、満洲と鉄道は歴史に暗い影を落とす事件の舞台として登場します。

1931年(昭和6年)9月18日、関東軍により南満州鉄道が爆破されました(柳条湖事件)。

板垣征四郎、石原莞爾の関東軍参謀による、満洲領有計画の一手であり、この後、関東軍は満洲を武力制圧。

いわゆる「満州事変」です。

満洲に国を建設するには?

そんな関東軍は、謀略のみならず大義名分も必要でした。明治維新が尊王思想を背景にしたように、目指すべきものはあったのです。

そこへ進む前に、時代背景を考えてみましょう。

脱亜入欧――。

そんな思想のもと、明治政府は日清戦争、日露戦争に勝利しました。

皇族、華族はドレスを着て、馬車に乗り鹿鳴館でステップを踏む。けれども、形だけ真似したところで、ヨーロッパは冷たい反応を返してきます。

「所詮は猿真似じゃないか」

当時のヨーロッパは、王室同士が血縁関係でつながっておりました。

存在感が大きいのが、ヴィクトリア女王のイギリス。かの女王の孫たちが、ヨーロッパ各地にいます。

例外的な大国は、王政を革命で打破したフランスくらいです。

https://www.youtube.com/watch?v=kCEUZ4rFiac

※BBC制作ラップバトルで第一次大戦を説明

日本がここに入ろうとしても、人種の壁もあって婚姻関係を結べない。

アメリカやフランスのように、王室はいらないと振り切ろうにも、今更そういうわけにもいかない。明治維新で天皇を国家の中心にした以上、無理があります。

そこで見出されたのが、アジア人の王室との婚礼関係でした。

ハワイのカイラウニ王女との縁談もあったのですから、単一民族どころの話ではありません。

実際に成立したのは、朝鮮王族と、清朝皇族です。

特に清朝皇族は重要でした。

ラストエンペラー溥儀、その苦難と満洲国

1912年、辛亥革命により、愛新覚羅溥儀は帝位を追われました。

測位から3年目のこと。

およそ三世紀にわたり続いた清王朝の終焉でした。

https://www.youtube.com/watch?v=mTTeE1Lhbkg

※『ラストエンペラー』

中華民国の孫文は溥儀に温情を示し、皇帝の称号保持、宮中居住許可、生活費の支給を許しておりました。

それが1924年、馮玉祥が国民軍の実権を握ると、紫禁城から追われてしまいます。

そんな溥儀に目をつけたのが関東軍でした。

1931年、関東軍は溥儀に接触。

「清朝復辟(しんちょうふくへき・清朝復興)」という大義名分をちらつかせます。

そして1932年に満洲国建国――。

中華民国はこの国を認めず、国際連盟に提訴すると、リットン調査団が派遣されて、報告書がまとまりました。

その「リットン報告書」の内容は?

・中国の提訴通り、これは日本の侵略である

・日本は満洲から撤退すべきである

・ただし、南満州鉄道沿線は除外とする

・日本の満洲に対する権益は認める

国際連盟としても、妥協点を認めた上での内容ではありました。

1933年、日本代表・松岡洋右は満洲国は独立した国家であると主張するものの、賛成42に対して反対1、日本のみという圧倒的な差で可決されてしまいます。

これを受け、日本は翌1934年に国際連盟を脱退してしまうのです。

我が代表堂々と退場す――。そんな新聞の見出しを見たことのある方は多いかと思います。

この秋にはドイツも脱退。

常任理事国2カ国が相次いで脱退し、国際連盟の集団安全保障体制は大きく揺らぎます。

日本とドイツはファシズム(全体主義)国家として、イギリス、フランス、アメリカと緊張関係が高まってゆく――重大な転機でした。

◆時代の転機

【幕末から明治維新まで】

フランス:幕府

イギリス:薩長土肥

【日露戦争まで】

対ロシアに対抗するため、イギリスとアメリカと協力する

イギリスとは1902年に日英同盟を締結

【国際連盟】

1934年に脱退

日本が国際連盟から脱退した1934年、溥儀は満洲国皇帝として即位します。

しかし、この皇帝の座も儚いものでした。

日本の国際連盟脱退から4年後、日中戦争に突入。

さらにその4年後の1941年、太平洋戦争が勃発します。

1945年、日本が敗れると、溥儀はソ連に逮捕されてしまうのでした。

溥儀は、シベリア抑留後に極東国際軍事裁判で証人喚問があり、中国共産党が支配するかつての母国に送還されると、9年間の収容生活を送ります。

一市民として北京に戻ったのは、1959年、53歳でのこと。よき人民となった彼は、1967年に61年の人生を終えるのでした。

彼の後半生は平穏なものでした。

しかし、彼の周囲はそうではありません。

非業の死を遂げた皇后婉容(えんよう)はじめ、彼の周囲で非業の運命を迎えた人々が数多く存在しました。

溥儀の妻に日本人はおりませんが、溥儀の弟・溥傑(ふけつ)は、嵯峨浩と結婚しました。彼女の自伝『流転の王妃』は何度も映像化されております。

https://www.youtube.com/watch?v=X5p-kcAqEHQ

※『流転の王妃』

こうした満洲皇族は、どうしても複雑な評価を受けます。

彼らは運命を狂わせられた存在であるとはいえ、中国を裏切った「漢奸(売国奴)」とされてしまうのはやむをえないこと。

川島芳子(本名・愛新覺羅顯㺭・あいしんかくら けんし)は、日本では男装の麗人として様々な作品に登場します。

しかし、戦犯として処刑されている以上、ネタ的な扱いをすることには慎重になったほうがよいかとは思います。

歴史人物を扱うソーシャルゲームにおいて、彼女をモチーフとしたキャラクターファンアートが投稿され、炎上したことがありました。

日本の政治的思惑で人生を翻弄された人物であり、慎重な扱いが求められます。

彼女は処刑前、自分の実際の行動以上に喧伝されたと漏らしていました。

死後においてまで、あることないことを描かれるとすれば、どれだけ不幸なことか。

https://www.youtube.com/watch?v=Jp_KfMyrC38

※香港映画『川島芳子』、1990年、梅艷芳(アニタ・ムイ)主演

王道楽土、五族共和のまぼろし

苦難の道を辿ったのは、何も溥儀や関東軍だけではありません。

内地(日本本土)ではなく、満洲という新天地で新たな生活を始める――。

そこは王道楽土「五族共和」(和=日・韓・満・蒙・漢=支/5つの民族が協力して平等に暮らす)の新天地であると喧伝されていました。

政府は、新天地として満洲を開拓するよう推奨したのです。

かくして、海を渡る日本人は多数いました。かつての大陸浪人のように野心と行動力があふれる人物のみならず、ごく平穏な日本人までこうした夢を見るようになった。

満洲は米も育たないほど寒冷であり、その開拓は厳しいものです。

積雪は少ないながら、真冬ともなれば零下20度から30度までに低下。大地は凍土と化し、吐いた息がその場で氷の粒となるほど厳しい寒さでした。

春を告げる黄砂が吹き荒れるまで、待つしかないのです。

それでも新天地を夢見て、多くの人々が海を超えました。

しかしそれも、日本の敗戦戦までのことでした。

満洲は、地理的にソ連の侵攻の影響が甚大な地域です。

昭和20年8月15日の玉音放送直前、ソ連軍が南下するという驚異的な報告が襲いかかります。

開拓民を守る関東軍はおりません。対ソ連兵力として温存されていた状況は変貌していました。

終戦間近の7月、満洲にいる男子は「根こそぎ動員」と呼ばれる兵力補充が行われていたのです。南方戦線に送り込まれたものの、精度は弱く装備も貧弱でした。

ともかく満洲の開拓民は地力で逃げるほかありません。

大地を歩き、屋根もない避難列車にすし詰めとなる。ソ連軍や解放された中国人の襲撃もありました。

命を奪われるくらいならばと、中国人に我が子を託す人。中国に残る婦人。こうした人々は、中国残留孤児、中国残留婦人として取り残されることとなります。

集団自決を選ぶ人々。

捕縛され、シベリアへと連行されていく人々。

開拓団を逃すため、ソ連兵に人身御供のように捧げられた女性。

◆ あの地獄を忘れられない…満州で「性接待」を命じられた女たちの嘆き(→link

命からがら引き揚げ船に乗っても、衰弱し、祖国の土を踏まずに亡くなる人もおりました。

◆平和祈念資料館 海外からの引揚げコーナー(→link

満洲の歴史を伝える

満洲引き揚げの苦難は、近年の作品でも描かれてきています。

https://www.youtube.com/watch?v=4qoXC0wh6LI

※満洲からの引き揚げ(『めんたいぴりり』)

朝の連続テレビ小説

2018年『半分、青い。』:ヒロイン祖父は満洲帰り。

2019年『なつぞら』:ヒロインの養父であり、ヒロイン実父戦友である柴田剛男は満洲帰り。シベリア抑留を逃れたことが幸運であった設定。

2019年『スカーレット』:草間という、満洲で働いていた人物が重要な役割を果たす。

2020年『エール』:主人公が満洲を旅し、代表的な曲を作る。

https://www.youtube.com/watch?v=gRKy0VcWru8

※『エール』主人公モデル・古関裕而が満洲からの帰りに作曲した『露営の歌』

大河ドラマ

2019年『いだてん』:古今亭志ん生は満洲で慰問。敗戦後、自殺しようとしてウオッカを一気飲みする。

五りんの父は、満洲でソ連兵に射殺される。

かつて、日本人にとって満洲とは、祖父母や父母が味わった苦い経験がある土地でした。

残留孤児のニュースには、胸がしめつけられたものでした。

近頃話題の「町中華」には、満洲時代に習った中華料理を出したことが由来である店も多いのです。

宇都宮と浜松が毎年餃子日本一を争っておりますが、ああした料理も満洲帰りの人が懐かしんで作ったものが始まり。

中国では伝統的に餃子を焼いて食べることはありません。

焼き餃子は、日本人が満洲で味わった中国の味なのです。

しかし、そんな記憶を持つ人々が世を去り、薄れていくようではあります。

満洲がどれほど寒かったか。引き揚げの厳しさ。そうした歴史は、苦いものであれ伝えていく必要があるはずです。

ゴールデンカムイ』において「満洲鉄道」が登場し、しかもその背景に騙すものと騙されるものがいるということに、興味深いものを感じます。

鶴見の真意は何か?

鯉登の運命は?

それだけではなく、かつて満洲に生き、苦労した人々のことも考えることが必要なのではないでしょうか。

文:小檜山青
※著者の関連noteはこちらから!(→link

【参考文献】
『ゴールデンカムイ』21巻(→amazon
菊池秀明『中国の歴史10 ラストエンペラーと近代中国』(→amazon
塚瀬進『満洲国 「民族協和」の実像』(→amazon
平塚柾緒/太平洋戦争研究会『図説 写真で見る満洲全史』(→amazon
平和祈念展示資料館『満洲からの引き揚げ 遥かなる紅い夕陽』(国立国会図書館
『満洲帝国 北辺に消えた“王道楽土”の全貌』(→amazon
吉岡吉典『日清戦争から盧溝橋事件』(→amazon
小林泰夫/船曳建夫『知のモラル』(→amazon
澁谷由里『馬賊で見る「満洲」』(→amazon
頼壽/杉山文彦『中国の歴史を知るための60章』(→amazon

https://bushoojapan.com/jphistory/kingendai/2023/09/30/145452


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探検家人生50年、「グレートジャーニー」関野吉晴はタイパ全盛期に古代人と同じ人力で進む

2023-10-01 | 先住民族関連

読売新聞2023/09/30 10:00

グレートジャーニー 関野吉晴

 若い世代を中心に「タイパ(タイムパフォーマンス=時間対効果)」を重視する人が増えているそうだ。効率よく目標を達成するために近道を行くのがタイパだとすれば、探検家で医師の関野吉晴はその対極にある人物だろう。飛行機で世界のどこにでも行ける時代に、30年近い年月をかけて、古代人と同じ人力と自然の力で進む旅を成し遂げた 強者

つわもの

である。今年で74歳。探検家人生は50年を超えたが、情熱はいささかも衰えていない。計20時間を超えるロングインタビューを通じて見えてきたのは独特の時間感覚とぶれない生き方だった。(編集委員 佐藤淳)

[時代の証言者]グレートジャーニー 関野吉晴<1>人類5万キロの旅 人力で

人類の進む方向とは「逆向き」に5万キロ

 かつて民放テレビで放送されたドキュメンタリー番組「グレートジャーニー」シリーズをご記憶の方もおられるだろう。日本人がまず足を踏み入れることのない辺境の地を時に自転車、時にカヤックをこいで進む。寒冷地では犬ぞりやトナカイぞりに乗り、砂漠ではラクダにもまたがった。身長167センチ、体重65キロ。見た目からは想像できない驚異的な体力と忍耐力で旅を続ける関野の姿は多くの人に強い印象を残した。

 アフリカで誕生した人類が南米大陸の南端にたどり着くまでの5万キロを逆向きにたどる。それが1993年から2002年まで足かけ10年かけた最初のグレートジャーニーだった。日本人の祖先が日本列島に渡った道筋を三つのルートでたどる新グレートジャーニーは、2004年~11年の8年がかりで踏破した。

 最初のグレートジャーニーがなぜ逆向きだったかと言うと、探検を始めてから最初の20年間、関野が脇目も振らずに通い続けたのが南米だったから。そこで出会った自分と似た顔つき、体格の人たちのルーツを探りたい。関野はそこから旅の着想を得た。関野にとって、スタート地点は自分がほれ込み、通い詰めた南米からでなければならなかった。

 古代の人類と同じように、アフリカをスタートして南米を目指す方がすっきりするはずなのに、そうはしない。関野はあくまで個人的な旅の動機にこだわり、それを宝物のようにして手放さないのである。古代人が感じたのと同じ暑さ、寒さ、風、においを感じながら旅をする。これが二つのグレートジャーニーの基本理念だった。

 南米大陸の南端からアフリカに向かうといっても、いったいどのルートを、どうやって進むのか。序盤のルート選定からして尋常ではない。南米の大西洋側には広大な平地が広がっているというのに、関野はわざわざ複雑なフィヨルド地形とパタゴニア山脈を抜ける太平洋側のルートを選んでいる。

過酷な旅を実現したのは「割り切り」

起伏の激しいパタゴニア南部氷床

 パタゴニア南部氷床でそりを引き、氷上を200キロ縦走した。関野以前に、南から北に向かってこの氷床を縦走した者はいない。南から出発すれば、パタゴニア特有の猛烈な風を真正面から受け、それに逆らって進まなければならないからだ。関野は困難を承知であえて時間がかかるルートに挑んだ。実際、撤退寸前まで追い込まれる縦走になった。

 グレートジャーニーでは「人力と自然の力で進む」という縛りをかけた。その分、旅の計画や準備は、通常の旅よりはるかに複雑で煩雑なものにならざるを得ない。難所には命の危険があり、治安が悪い場所も通る必要がある。人力で越える国境には検問所がないことも多い。特別な許可を得るため、「ペーパーワーク」に割く時間も膨大になった。

 大学の探検部や山岳会の活動を通じて関野が培った人的ネットワーク、そして現地の暮らしに溶け込み、比較的短期間で友だちになってしまう関野の人柄が、困難な旅を可能にした。要所、難所では海洋探検や極地探検の日本人エキスパートが同行した。旅慣れた南米とは対極の環境にある寒冷地や砂漠地帯では、先住民や遊牧民の助けも借りた。単独行にはこだわらず、必要に応じて助けを借りる柔軟さも、関野の旅の特徴の一つだ。

 旅のデザイン自体にも、現実を見据えた大胆な割り切りがある。古代人は自転車や合成樹脂のカヤックには乗らないはずだけれど、関野は自分の腕力と脚力でこぐならよしとした。全体を歩き通したり、風任せの帆船で進んだりすることにこだわれば、最初のグレートジャーニーだけで探検家人生の大半が終わっていたかもしれない。関野が一番大事にする「寄り道」も不可能だっただろう。

「寄り道の方がずっと大事」

 目標に向かって一直線に進む旅ではない。南米からアフリカへ向かう本線から脇道にそれ、時には後戻りしてでも、時間がかかる「寄り道」の旅に出た。関野はインタビューの中で、「ルート外の寄り道の方がずっと大事です」と繰り返し語った。古代人と同じ旅にこだわりすぎれば、旅の本来の楽しみを我慢しなければならなくなる。それは関野の旅の流儀に反する。

 関野の旅には、関野が若き日に出会ったアマゾンの先住民譲りの発想が見て取れる。朝刊連載「時代の証言者」で語ったペルーの先住民マチゲンガ族のエピソードには、その発想の根がよく表れている。長年つき合っている「トウチャン一家」と一緒にジャングル旅した時のこと。関野はこう振り返った。

 「目的地を定め、距離を稼ごうとする僕とは違い、トウチャンたちは先を急ぎません。午後になると決まって前進を拒みます。『ヨシ、足が痛いよ』とか、『セキノ、疲れたから休もう』とか、理由はいろいろ。いつもはのんびりしてる彼らは移動中は走るようにして進みます。それなのに、早く休もうというのです」

 「泣き落としが効かなければ、休むしかありません。野営が決まると、彼らは30分ぐらいで簡単な小屋を作ってしまいます。ところが、そこですぐ休むかというと、そうはならない。弓矢を持ち、 嬉々

きき

として森に入って行くのです」

 関野によると、マチゲンガの男にとって、狩りは単なる食料を得る手段ではない。荷物を背にして歩くのはただのつらい労働だけれど、狩りは 生業

なりわい

であり、生きる上で一番の楽しみなのだ。

 森の暮らしで培った経験を生かして獲物の行動を読み、自らが放つ矢で仕留める。成功も失敗も次の狩りの糧になる。大物を捕らえたら、村全体で分け合って食べ尽くす。村人がみんな喜んでくれる――。関野の説明を聞くうちに、狩りとは縁遠い身にも、その楽しさが伝わってきた。

「人生を変える旅」の特権は誰にでも

 グレートジャーニーの「寄り道」は、マチゲンガ族の狩りに相当するものだったのだ。最長の寄り道は8年目に足を延ばしたネパール最奥部への旅。かつてのシルクロードに沿ってアフリカに向かうルートから大きく逸脱したこの旅は実に半年以上に及んだ。関野は伝統の祭りに立ち会い、ヒマラヤ越えのキャラバンとともに歩いた。医師として診療活動も行った。旅の一番の楽しみである寄り道を我慢してまで先を急いで何になる? その発想はマチゲンガの男たちとそっくりではないか。

 「本当にやりたいことは、たとえ時間がかかってもやめない」。この言葉に関野独特の時間感覚と旅の哲学が集約されている。かける時間をあらかじめ決め、その時間内でより効率的に成果を上げようとするタイパとは対極にある旅。ガイドブックやインターネット上にある「旅のお手本」をなぞるだけの旅では得られない確かな手触りを感じながら、関野は目的地を目指した。

風を受けて進む縄文号(奥)と航海を共にしたマンダール式伝統船パクール号

 二つのグレートジャーニーの旅の最終章に当たる新グレートジャーニーの「海上ルート」では、古代人と同じように航海に使う木造帆船まで自然素材から作り上げた。たとえ時間がかかっても、やりたいことは諦めずに追求する。関野の旅の真骨頂がここにある。

 74歳になった関野は現在、東京都内の奥多摩の森で「旧石器時代」の生活を再現するプロジェクトに取り組んでいる。若き日の関野に大きな影響を与えたマチゲンガ族ですら鉄器は使っていた。それも使わず、狩猟採集生活を送ろうというのである。

 もう一つの活動の柱は初監督作となるドキュメンタリー映画「うんこと死体の復権(仮題)」の制作。着想は便や尿はもちろん、遺体まで自然にかえすマチゲンガ族の暮らしから得た。自然の循環の輪から外れた現代社会を見つめ直す作品となる予定だ。

 マチゲンガ族について話を聞いている時、関野がうれしそうに話してくれたエピソードがある。彼らとつき合い始めて間もない頃の話。物資の補給のため、村をいったん離れようとする関野とマチゲンガの男たちはこう言って再会を約束した。

 「次に新しい月が出たらまた会おう」

 日の出とともに起き、日が沈めば眠る。時計が刻む時間に縛られない。競争や効率とも無縁のゆったりとした生き方に、関野青年は魅せられた。若き日の旅で得た感動が今も、探検家をつき動かしている。

 「人生を変える旅」というものは確かにある。むろん、それは若者だけに与えられた特権ではない。(敬称略)

第1回から読む

https://www.yomiuri.co.jp/national/20230925-OYT1T50236/


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「PRI in person 2023」公式サイドイベント「森林破壊リスク産品セクターへの投資の情報開示と持続可能性基準」

2023-10-01 | 先住民族関連

時事通信2023年10月1日(日)

[レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)]

~TNFDとNDPE方針、インドネシア版タクソノミーの評価~

環境NGOレインフォレスト・アクション・ネットワーク(本部:米国サンフランシスコ、日本代表部:東京都渋谷区、以下RAN)は、10/4(水)、国連責任投資原則「PRI in Person 2023」公式サイドイベントとして「森林破壊リスク産品セクターへの投資の情報開示と持続可能性基準~TNFDとNDPE方針、インドネシア版タクソノミーの評価~」をGEF、プランテーションウォッチと共同で開催します。

イベント内容

パーム油や畜牛、チョコレート、紙パルプや木材など、熱帯林における森林破壊につながる原料を使う製品は「森林破壊リスク産品」や「森林リスク産品」と呼ばれます。これらの産品を利用することは、生産地である熱帯地域の森林減少や森林劣化を引き起こし、森林や生物多様性、地域コミュニティに大きな影響を与える可能性があります。これらの問題に対処するために「NDPE(森林減少禁止、泥炭地開発禁止、搾取禁止)方針」(※)の採用が、リスク産品を扱う事業者だけでなく、金融機関でも進められています。本イベントでは、NDPE方針の概要を解説するとともに、その実施状況の評価を報告します。

特に森林破壊が依然として止まらないインドネシアに焦点を当て、現地政府が推進するサステナブル・ファイナンスやインドネシア版タクソノミー改訂の評価、海外投資家への影響についての報告も行います。加えて、最近発表された自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)の最終版の概要と分析結果を解説し、TNFDと他の森林リスク産品への金融セクターの関与のための国際的な基準やアカウンタビリティの仕組みとの乖離について報告します。

※NDPE:No Deforestation、No Peat、No Exploitationの略

概要

【日時】2023年10月4日(水)8:00~8:45(開場:7時45分)

【開催方法】ハイブリッド

・オンライン:Zoomウェビナー

・対面:ビジョンセンター品川 302号室(東京都港区高輪4‐10-8京急第7ビル3階(地図 https://goo.gl/maps/EKFJXkvGLsZHhryV8

【スピーカー】通訳あり

トム・ピケン/RAN 森林と金融キャンペーン・ディレクター

レイナルド・センビリン/インドネシア環境法センター事務局長

ショーナ・ホークス/RAN 森林と金融アドバイザー

司会進行:飯沼佐代子/地球・人間環境フォーラム(GEF)

【参加費】無料(要事前登録)

登録方法

会場・オンライン共に事前の申し込みが必要です。

https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_uJLffh7UTNWGbJZAdbybFw

【主催】レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)、地球・人間環境フォーラム(GEF)、プランテーション・ウオッチ

【協力】熱帯林行動ネットワーク(JATAN)、ウータン森と生活を考える会

参考:PRI in Person 2023

https://pip2023.unpri.org/tokyo/

団体紹介

レインフォレスト・アクション・ネットーク(RAN)は、米国のサンフランシスコに本部を持つ環境NGOです。1985年の設立以来、環境に配慮した消費行動を通じて、森林保護、先住民族や地域住民の権利擁護、環境保護活動をさまざまな角度から行っています。2005年10月より、日本代表部を設置しています。

https://japan.ran.org

https://www.jiji.com/jc/article?k=000000025.000076051&g=prt


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ノーベル平和賞 イラン、アフガンの人権分野が有力か

2023-10-01 | 先住民族関連

産経新聞9/30(土) 20:11配信

ロシアのウクライナ侵略戦争が続く中、ノーベル平和賞は6日に発表される。

平和賞ウオッチャーとして知られる国際平和研究所(オスロ)のウーダル所長は、9月29日に自身の予想を発表。今年は国連総会で世界人権宣言が採択されて75年の節目であるため、人権擁護分野で授与される可能性が高いと指摘した。

ウーダル氏は、女性の人権状況が急速に悪化しているイランの人権活動家、ナルゲス・モハマディさんと、アフガニスタンのジャーナリスト、マブバ・サラジャさんを最有力と予測。続いてフィリピンの先住民権利活動家らを挙げた。国際司法裁判所(ICJ)も有力視されている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/02b078bbb203dead9af1171a7e48814272321d55


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ウポポイ来場100万人、記念セレモニー 「今後も魅力向上へ尽力」【白老】

2023-10-01 | アイヌ民族関連

室蘭民報2023.09.30

累計来場者数100万人目になった笠原さん(前列左)ら

 白老町若草町のウポポイ(民族共生象徴空間)は29日、累計来場者数100万人を達成した。同日にはセレモニーがあり、100万人目で群馬県前橋市の小学4年生笠原ののかさん(10)に記念品が贈られた。

 セレモニーで、村木美幸民族共生象徴空間運営本部長は「100万人の入場を一つの区切りとして、今後もウポポイの役割を果たせるよう職員一同さらなる魅力向上に尽力していく」と述べた。

 スタッフやウポポイPRキャラクターのトゥレッポんが、笠原さんに真空保冷温ボトルやハンドタオル、バッグ、トゥレッポんのぬいぐるみをプレゼントした。

 両親や弟と初めてウポポイを訪れた笠原さん。アイヌの歴史や文化を学んでいたため、この日の来園を楽しみにしていたという。スタッフから感想を聞かれ、「(100万人目と聞いて)とてもびっくりした。踊りや文化を見ようと思った」と答えた。

 父で医師の浩生さん(41)は取材に「すごい楽しみにしていて、さらにこのように貴重な人に選んでいただいたのはありがたい」と述べた。

 ウポポイは年間来場者数100万人を目標に掲げている。村木本部長は「今後は本州や道内外に向けてしっかりとしたPR活動を行い、一人でも多くのお客様に来ていただいて、アイヌ文化に触れることで多様な文化の在り方を一緒に考えていければと思う」と話した。

 ウポポイはきょう30日、来場100万人を記念して、来場者先着100人にノベルティをプレゼントする。

https://hokkaido-nl.jp/article/31051


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