先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

アイヌ刺しゅう 生徒の力作展示 千歳道新文化センター

2023-10-24 | アイヌ民族関連

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北海道新聞2023年10月23日 23:07

千歳道新文化センターの受講生が手掛けた作品が並んだ成果発表展

 【千歳】千歳道新文化センターの「アイヌ刺しゅう」講座に通う受講生10人による成果発表展(中空知アイヌディビジョン主催)が22日、市内のイオン千歳店で開かれた。

 刺しゅうの持つ意味のほか、アイヌ民族の精神や文化、歴史などを学びながら1年かけて作った作品を展示した。・・・・・

・・・・講師の門別こずえさんは「アイヌ刺しゅうは使ってこそ意味を持つ。生活の中で触れてもらうことで、周りの人も含めてアイヌの文化や歴史を学ぶきっかけになれば」と期待する。(山崎真理子)

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/929871/


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「マインド・ジャズ」聴いて 旭川・大雪ホール30周年記念 11月3日コンサート

2023-10-24 | アイヌ民族関連

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北海道新聞2023年10月23日 22:14

 旭川市大雪クリスタルホールの開館30周年を記念するコンサート「マインド・ジャズ」(実行委主催)が11月3日午後6時から、施設内の音楽堂で開かれる。

 同ホールは1993年に開業。音楽堂は音楽専用ホールを求めていた旭川の市民団体「ぬくもりホールの会」などの運動を受け、壁や床に木をふんだんに使った設計を施し、音響の美しさにこだわった。一方、開館から30年たち、老朽化が課題となっている。

 コンサートでは、団体メンバーとして運動に関わった市内の音楽家佐々木義生さんが、地域の風土に着想を得て作曲したジャンル「マインド・ジャズ」の中から17曲を選曲し、国内外から招かれた13人のアーティストとともに演奏する。旭川市のアイヌ民族の女性3人で構成するグループ「神脚(かみあし)」も特別参加する。

 ・・・・・・

 前売りは一般5千円、大学生以下・ハートフル(障害者)3千円で、当日は各500円増し。同ホール売店、ジュンク堂、コーチャンフォー旭川店、冨貴堂末広店、同豊岡店、玉光堂イオンモール旭川駅前店で取り扱う。問い合わせは実行委村田さんの電話080・5581・3567へ。(渡辺愛梨)

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/929836/


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口承文芸の神 感情豊か アイヌ民族博物館学芸員が浦幌講演

2023-10-24 | アイヌ民族関連

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北海道新聞2023年10月23日 19:59

アイヌ民族の口承文芸について講演する長谷仁美学芸員

 【浦幌】国立アイヌ民族博物館(胆振管内白老町)の長谷仁美学芸員がアイヌ民族の口承文芸について町内で講演した。カムイ(神)が喜怒哀楽に富む感情豊かな存在で、語り手が変われば展開や結末も変わることなどを紹介した。

 長谷学芸員は夫が水の女神に浮気した火の女神の物語(神謡)を複数示し、「似た話はたくさんあるが伝承者によってこだわるところが違う」と述べた。

 一方、火の女神の感情として、位が高いカムイなので自制する点が面白いといい、「心が煮えくり返っていても、尊い女神の私があまりはしたないことは…」などと人間らしい一面がのぞくことを強調した。

 長谷学芸員は、・・・・・・

(椎名宏智)

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/929725/


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旭川の軌跡描く創作劇、稽古大詰め 11月公演 劇団ブレス「歴史探る機会に」

2023-10-24 | アイヌ民族関連

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北海道新聞2023年10月23日 19:30(10月23日 19:35更新)

ブレスの稽古で演劇に初挑戦する徳原さん(右から2人目)

 地元の歴史や文化、旭山動物園などを題材にミュージカルを上演してきた旭川の劇団「BREATH(ブレス)」の公演「Asahikawa…繋(つな)がりゆく魂」が11月4日に迫っている。演劇経験者も多い中、今回はオーディションで選ばれた初心者も参加。本番に向け団員は心をひとつにし、稽古に熱を入れている。

 ストーリーは、宮沢賢治が教え子の就職の依頼で樺太に向かう途中の1923年(大正12年)、旭川駅に降り立った史実から創作。賢治のもとに、前年(22年)に亡くなったアイヌ文化伝承者、知里幸恵の魂が天から舞い降り、明治から昭和に時間旅行しながら、作家三浦綾子らと出会うオリジナル作品だ。

・・・・・・・

 公演は11月4日、5日に旭川市民文化会館大ホール、同11日に東京都品川区立総合区民会館「きゅりあん」で行う。チケットは旭川市民文化会館売店やFMりべーるなどで販売中。問い合わせは同劇団、電話0166・33・4155へ。(佐藤愛未)

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/929689/


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杉田水脈議員の謝罪とは=無職・近藤正美・65

2023-10-24 | アイヌ民族関連

毎日新聞 2023/10/24 東京朝刊 有料記事 395文字(新潟県)

 自民党の杉田水脈衆院議員の発言が人権侵害と大阪法務局から認定された。その物言いは、朝鮮やアイヌ民族に対し悪意を持って侮蔑する表現を用いている。人権への理解を深めるよう注意喚起されたのも当然であろう。良識として。人間として。

 ところが杉田議員は反省の気配がうすい。本人は7年前の発言であるのを踏まえ、「昨年既に削除した。謝罪もした」と言っている。ブログを削除すれば無かったことになるのか。もう追及されない問題なのか。またほかの問題発言「慰安婦と言い立てる女性はウソつき」「性的少数者は生産性がない」は、言葉遣いが不適当だったなどとあいまいにごまかし、「自分が間違っていた」とは口が裂けても言わないようだ。いまだ認識は変わっていないのだろう。

 また謝罪とは? ・・・・・

https://mainichi.jp/articles/20231024/ddm/005/070/002000c


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交流・別れ・流浪/127 山田道/4 蝦夷の民、飛鳥京目指す /奈良

2023-10-24 | アイヌ民族関連

毎日新聞 2023/10/24 地方版 有料記事 2064文字

 大和政権が律令による中央集権化を進めた7世紀ごろ、国への反抗、服従を繰り返した最北の民・蝦夷(えみし)が、恭順の意思を示すため、山田道を飛鳥の京(みやこ)を目指してやって来た。この連載で万葉時代に入れている時期だ。蝦夷は、「日本書紀」には景行紀から持統紀までに登場。斉明紀(7年間)には32カ所に蝦夷の字が出る。始まりは、6世紀半ば、大和朝廷が地方豪族を任じた国造(くにのみやつこ)の支配地域から外れた東北地方以北の住民を、政権の側から呼んだ名だった。蝦夷の地は、新潟、宮城両県の中部を結ぶ線の北だが、境界は時代により変化している。

 581(敏達天皇10)年2月の「書紀」の記述は、蝦夷と国の関係を示す。

 「蝦夷数千、辺境に寇(あたな)ふ(害意を示す)」。首領らを呼び「詔(みことのり)して」今「(景行天皇の世のように)元悪を誅(ころ)さむとす」と言うと首領らは「恐懼(かしこ)みて(恐れ敬い)」、「泊瀬(はつせ)(桜井市)の中流(川の中)に下て、三諸岳(みもろのおか)(三輪山)に面(むか)ひて、水を歃(すす)りて盟(ちか)」った。「臣等蝦夷、今より以後子子孫孫」、「天闕(みかど)に事(つか)へ奉らむ」。

 敏達天皇の訳語田(おさだの)幸玉宮は磐余(いわれ)にあった。蝦夷は、東国からの街道が通じていた名張を経て初瀬の谷の道を下ったのだ。

 次は蝦夷との緊張を示す。

 647(大化3)年、「渟足柵(ぬたりのき)(新潟市付近)を造りて、柵戸(きのへ)(屯田兵)を置く」。

 万葉歌に出る北限地周辺の一つに、東山道は巻十四「東歌」にある「陸奥國」の「安達太良(あだたら)の嶺」(福島県)(3428)がある。高村光太郎の詩集「智恵子抄」が名を広めた。北陸道は、佐渡島の対岸にある神の山「弥彦(いやひこ)」(新潟県弥彦村)(巻十六 3883)。

 福島県の南側は防人たちの出身地だ。

 蝦夷の生活、姿の描写も「書紀」にある。

 659(斉明天皇5)年7月、遣唐使は「道奥(陸奥)の蝦夷男女二人」を伴い、唐第3代の高宗に見せた。

 高宗が「此等(これら)の蝦夷の國」の位置を問うと、使者は「國は東北に有り」、蝦夷には「三種有り。遠き者をば、都加留(つかる)(津軽)と名(なづ)け、次の者をば麁(あら)蝦夷と名け、近き者をば熱(にき)蝦夷と名く」と答えた。2人は熱蝦夷で毎年、朝廷に「入(まい)り貢(たてまつ)る」。蝦夷の「國」には「五穀」は無く「肉(しし)を食(くら)ひて存活(わたら)ふ」。家屋は「無し。深山の中にして、樹の本に止住(す)む」。

 高宗は初めに「日本國の天皇(すめらみこと)」の平安を尋ね、「日本」の国号の最古の使用例の一つとされるが、誤写の可能性も指摘される。それまで中国書で日本は「倭国」であり、日本人も自ら倭と呼んでいた。

 皇帝は2人の蝦夷を見て「身面(むくろかほ)の異(け)なるを見て、極理(きはま)りて(この上なく)喜び怪む(不思議だ)」と珍しがったが、2人は倭人の生活圏に一番近い蝦夷だった。同行させたのは倭国が多様で大きいと示したかったのだろう。わざと異装をさせていたのではないか。蝦夷の地は、倭国の外と意識されていたことも分かる。2人は飛鳥に寄っただろうし、7世紀、東国から飛鳥京に行くには、山田道を通った。

 西日本で稲作が広がった弥生~古墳時代の紀元前5~紀元6、7世紀、北海道は稲作をせず、狩猟、漁、採集を中心とした続縄文文化の時代だった。同文化は後期(3~6世紀ごろ)には、東北地方北部にも渡り広まる。

 稲作は、弥生時代前期に本州日本海側北端の津軽に伝わった後、中期以降は衰退、7世紀末頃までその状態が続く。

 唐に行った蝦夷の説明と続縄文文化の特徴は重なる部分がある。

 「夷」は中国では、東方の未開蛮族を指す。蝦夷は蔑称だが、強さも意味した。「乙巳(いっし)の変」(645年)で殺された蘇我入鹿の父親で、自宅に火をかけて死んだ大臣の名は蝦夷だ。「壬申(じんしん)の乱」(672年)の大海人皇子方の「豪傑」の一人に鴨君蝦夷がいる。

 斉明紀には、「渡嶋(わたりのしま)の蝦夷」が出る。「渡嶋」は北海道とみられるが、斉明4年には「阿倍引田臣比羅夫、肅愼(みしはせ)を討ちて、生羆(ひぐま)二つ・羆の皮七十枚を獻(たてまつ)る」。ヒグマは北海道に生息し本州にはいない。

 「書紀」は蝦夷と肅愼を区別した。

 斉明6年3月にも、阿倍臣に肅愼国を討たせた。臣が「陸奥の蝦夷」を船に乗せて行くと、「渡嶋の蝦夷」が海辺に居て「肅愼が我らを殺そうとする」と助けを求めた。戦いとなり「賊破れて己が妻子を殺す」。5月には一転して「石上(いそのかみの)池(いけ)の邊(ほとり)」(天理市)で「肅愼四十七人に饗(あへ)たまふ(饗応した)」。

 「書紀」は、蝦夷と肅愼の関係には触れていない。現在のアイヌ文化の形成は13世紀以後とされる。

 7世紀、飛鳥に来た蝦夷はどんな文化、歴史を持っていたのか。以上のように、なお不明な点が多い。【栗栖健】

https://mainichi.jp/articles/20231024/ddl/k29/040/348000c


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アキアジ セピア色の懐かしい味

2023-10-24 | アイヌ民族関連

日本経済新聞2023年10月23日 14:30 [会員限定記事]

サケ(鮭)は一年中市場に出回っているが、産卵のために川を遡上する秋が最も美味しい旬を迎える。この時期のサケは「アキアジ」(秋味)と呼ばれて珍重されるのである。アイヌ語でサケのことを「アキアチップ」というのが由来という説や、秋に味わいが深まるからという説、さらには秋を代表する味覚であるためという説などさまざまあって、詳しい語源や由来はわかっていない。

そのアキアジには体長1メートル、重さ10キログ...

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残り1137文字

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO75495630T21C23A0KNTP00/


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LGBTQ+トークショーやHANDSIGNさんライブ! ユニバーサルスポーツ体験や大学生による ダイバーシティ・プレゼンコンテストも開催! 『ヒューマンライツ・フェスタ東京2023』

2023-10-24 | 先住民族関連

ヒューマンライツ・フェスタ東京2023運営事務局2023.10.23 11:00

東京都は、「インクルーシブシティ東京」をメインテーマとし、インクルーシブな社会の実現を目指して「ヒューマンライツ・フェスタ東京2023」を11月18日(土)、11月25日(土)・11月26日(日)の3日間開催します。

18日(土)には、新宿西口広場イベントスペースで、東京2020パラリンピックの開会式に出演したMORIKO JAPANさんによるダンスパフォーマンスや、アルケミストさんによる音楽ライブを行います。

東京国際フォーラム会場では、25日(土)に木本奏太さん・みたらし加奈さんによるLGBTQ+トークショー、HANDSIGNさんによる歌・ダンス・手話を一体にした音楽ライブを行います。26日(日)は、東京2020パラリンピック開会式出演者かんばらけんたさんによる圧巻の車いすダンスや、車いすユーザーで活躍している障がい者モデルのみゅうさん・玉置陽葵さんのトークショーを行います。

また、25日・26日の両日で、車いすバスケットボール、親子で楽しめるデジタル知育体験(リトルプラネット)の体験会を実施します。

他にも、ボッチャ体験や、けん玉文化交流ワークショップ、映画上映、ダイバーシティ・プレゼンコンテストなど、さまざまなコンテンツをご用意。

各トークショーやパフォーマンスの様子は今年もLIVE配信を行います。会場へ来場できない方も、ご自宅からお楽しみいただけます。

■11月18日(土) タイムスケジュール

【ステージ】

11:45~:村崎太郎さんトーク&猿まわし

12:30~:アルケミストさん音楽ライブ

13:45~:東京ドロンパショー

14:30~:MORIKO JAPANさん トークショー×ダンスパフォーマンス

15:45~:けん玉文化交流ワークショップ

【体験コーナー】

ボッチャ

【ブース展示】

2025年東京開催世界陸上・デフリンピック

多麿全生園「人権の森」構想啓発(東村山市)

■11月25日(土) タイムスケジュール

【D7ホール】

11:15~:映画「めぐみ-引き裂かれた家族の30年」上映

13:45 :LGBTQ+に関するトークショー 木本奏太さん×みたらし加奈さん

15:30~:HANDSIGNさん音楽ライブ(手話)

【ホールD5】

13:00~:「俺(家事)手伝うよ!それってアウトです!!」

日経xwoman 副編集長 小田舞子さん

企画セミナー(東京人権啓発企業連絡会)

【ホールD1】

11:00~:色々な遊び方を知る!eスポーツ体験 人権ユニバーサル事業

■11月25日(土) タイムスケジュール

【D7ホール】

11:15~:映画「SING/シング:ネクストステージ」上映

13:45 :トーク&ダンスショー(かんばらけんたさん)

15:30~:障がい者モデルトークショー 葦原海さん×玉置陽葵さん

■11月25日(土) ・26日(日)のコンテンツ

【ロビーギャラリー・地上広場】

<ユニバーサルスポーツ体験等>

・車いすバスケットボール

・親子知育体験(リトルプラネット)

【ブース・パネル展示】

・2025年東京開催世界陸上・デフリンピック

・東京都こどもホームページ体験

・TEAM BEYOND PR

・アイヌの伝統文化紹介

・体験ワークショップ 革でつくる犬のキーホルダー

・東北被災地PR(福島県)

・人権啓発パネル

・美大生×電通 ポスターで伝える人権

・著名人メッセージパネル

・各局事業紹介パネル

【地上広場】

・東北被災県物販(宮城県・岩手県)(25日のみ)

・障害者就労支援施設の物販

■『ヒューマンライツ・フェスタ東京2023』開催概要

日時 : 令和5年11月18日(土) 11時~17時

場所 : 新宿西口広場イベントブース

     ※JR新宿駅西口改札から徒歩1分

主催 : 東京都

日時 : 令和5年11月25日(土) 11月26日(日) 11時~17時

場所 : 東京国際フォーラム

     (ホールD7・D5・D1、ロビーギャラリー1・2、地上広場D)

     JR有楽町駅「国際フォーラム口」より徒歩1分、

     地下鉄有楽町駅「D5出口」より徒歩1分

主催 : 東京都

参加費用:各日無料

イベント公式サイト: https://hrf-tokyo-2023.com/

【一般の方からのお問い合わせ】

ヒューマンライツ・フェスタ東京2023運営事務局

電話:050-1808-5711

(営業時間 平日10:00~18:00)

https://www.atpress.ne.jp/news/372986


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女性の政治参加は拡大するか

2023-10-24 | 先住民族関連

提出から27年、女性優先議席法案 ついに可決

日本経済研究センター2023/10/23

 国会下院と州議会で女性に議席の3分の1を留保する「女性エンパワーメント法案」(女性優先議席法案)が9月下旬にインド国会で可決され、大統領の署名を得て正式に成立した。最初の法案提出から実に27年もかかって法制化にこぎつけたことになる。実施には国勢調査に基づいた選挙区の区割り作業が必要となるため、来年の総選挙には間に合わないが、同法の適用によって現在(国会下院の場合)約15%となっている女性議員の比率が一気に倍増、あるいはそれ以上に増える。女性の政治参加が拡大することで、福祉や教育、ヘルスケア、児童問題などの分野で政策の充実と民生の向上が期待される。

遅れていた女性の政治進出

エンパワーメント法案では、女性しか立候補できない選挙区を指定する。この「女性限定」選挙区は選挙ごとにローテーションで回していく。インドではすでにカースト最下層の不可触民(ダリット)である「指定カースト」と、先住民族からなる「指定部族」に計20%強の議席を割り当てているが、こうした優先枠の中にもさらに女性枠をつくることになり、定数543議席の国会下院で181議席(指定カースト向け28議席、指定部族向け16議席を含む)が女性に割り当てられる。法律は15年の時限立法だが、国会審議を経て延長が可能となっている。

もちろん、主要閣僚経験者など著名女性政治家の多くはもともとの地盤である「一般選挙区」から立候補するだろうから、実際の女性議員の数はもっと増えて国会下院定数の半分に迫る可能性もある。

列国議会同盟(IPU)によると、9月1日時点で定数543議席のインド連邦下院で女性議員は82人、比率は15.2%と世界では141位(世界平均約26%)にランクされている。それでも1952年の第1回総選挙で誕生したインド下院での女性議員の比率はわずか5%程度だったので、着実に増加してきたとはいえる。なお、各州の議会では女これが約9%にとどまっている。

こうした状況が影響して、世界経済フォーラム(WEF)の「グローバル・ジェンダーギャップ・レポート」2023年版での「女性の政治エンパワーメント指数」は前年の48位から59位にランクダウンしている。なお米国でも女性議員の比率は28.8%と思ったより高くない印象。我が国に至っては衆議院で約10%。インドよりも女性議員の比率が少ない。

 このようにインドにおいて女性の政治参加拡大は長年の課題だった。インドの女性政治家といえば通算16年近くにわたって首相を務めたインディラ・ガンディー元首相が有名だが、現在のドラウパディ・ムルム大統領は女性として2人目の大統領。州首相(CM、県知事に相当)は現在西ベンガル州を率いるママタ・バナジー氏(地域政党・草の根会議派党首)や、人気女優出身の故J・ジャヤラリタ・タミルナドゥ州首相など過去に15人を輩出している。現在のモディ政権でも、大臣77人のうち国防相から横滑りしたニルマラ・シタラマン財務相や女優出身のスムリティ・イラニ女性・児童開発省など10人が女性だが、女性政治家の多くは有力政治家ファミリーや学者、名門家庭の出身者が多い。

法案はモディ政権の選挙対策か

インド女性の政治進出拡大は経済や社会に大きなメリットをもたらすと期待されている。インドに限ったことではないが、高校や大学では概して女子の方が優秀。初等教育(1~8年生)の総就学率も2011年度に女子が男子を逆転。高等教育では2020年度、女子の就学率が27.9%と男子よりも1.2ポイント高かった。企業経営者や研究者にも女性が増えており、インド連邦公務委員会(UPSC)によると2022年度、難関のインド行政職(IAS)やインド警察職(IPS)などキャリア官僚の採用者933人のうち女性は320人で過去最多となった。インド空軍では現在17人の女性戦闘機パイロットが活躍している。

法案成立までに27年もかかったのは、自分たちの議席が減ることを心配した男性議員の反対が根強かったことが最大の理由。インドでは農村を中心に伝統的に「男性優位」の考え方が浸透しているという背景もあった。1996年に最初に議会に提出された女性優先議席法案はこれまでに6回も時間切れで廃案になっている。

ここ数年で、法案に反対していたムラヤム・シン・ヤダブ元ウッタルプラデシュ州首相ら保守派のベテラン政治家が相次ぎ引退したり死亡したりしたことも影響しているが、最近「報道の自由」や「信教の自由」をめぐる批判にさらされ、やや旗色が悪くなってきたモディ政権が来春の総選挙をにらみ女性有権者へのアピールを試みた結果、とみる向きも多い。

野党は女性優先枠について来春総選挙からの即時適用を求めているが、残念ながらその前に国勢調査に基づいた区割りによる「女性限定選挙区」を決める必要がある。2021年に実施するはずだった国勢調査はコロナ禍で延期されたまま。国勢調査の実施と集計には1年近くかかる。アルジュン・ラーム・メガワル法相は9月下旬、「法案を実際の選挙に適用するのは早くても2026年以降」とする見通しを明らかにしている。最初は同年に予定している南部タミルナドゥ州、東部の西ベンガル州などの地方選挙が対象、ということになりそうだ。

村議会などで存在感見せる女性議員

女性の議員が増えることによって、彼女たちの関心が高いこどもの問題や社会福祉、環境衛生、教育などの分野での立法や政策が充実しそうだ。相対的にクリーンな人物が多いので汚職も減ると思われる。インドでは1993年からパンチャヤット・ラージと呼ばれる村の議会など、市町村レベルの議会で女性に33%の留保を義務づけているが、実際には28州中22州で議席の50%を女性に割り当てている。

こうした女性議員の増加によって、人々の生活が向上したとする研究・調査結果もある。インドでは男性が酒に酔って仕事をさぼったり妻に暴力を振るったりする事件が多く、社会問題となってきた。北東部ビハール州では人気政治家ニティシュ・クマール州首相の主導で2016年に禁酒法が制定され、女性の喝さいを浴びたという経緯もある。ある村では女性議員が中心となって酒の販売規制を定めた条例を施行。また、同様に女性議員の発案で村独自の「環境税」を導入し、貧困家庭の女性を清掃作業に雇用して村の美化に取り組む事業がスタートした例もある。

一方で、女性が配偶者や親族の言いなりで立候補するようなケースもあるほか、当選した女性議員が男性住民の協力を得られなかったり、保守的な集団から脅迫されるといった困難に見舞われることもあるが、概して地域住民のために頑張っているという評価だ。ただ、「女性限定選挙区」をローテ―ションで変えていくため、「地元選挙区のために努力するというモチベーションが高まらない」「やる気のある女性議員の再選が困難になる」といった批判も出ている。

インドでは、国立大学の一部や公務員の採用で被差別カーストや先住民族向けの優先枠があるが、一部の州では公務員の採用で女性の優先枠をつくる試みも始まっている。また、政治的配慮も相まって、指定カーストから見れば階層ピラミッドの一つ上に当たる「その他後進カースト(OBC)」に対しても同様の留保枠を求める動きもある。こうした留保枠の設定は「安易な結果平等を追求するもの」という指摘もある。そもそも優先枠をつくるだけでは女性の社会進出を後押しすることはできない。やはり教育などの環境整備や「男尊女卑」が根強い人々の意識改革も必要ではないだろうか。

※本レポートは、10月5日放送のテレビ東京「Newsモーニングサテライト 日経朝特急プラス」コーナーでのニュース解説をもとに再構成しました。

*第100回(2018.5.11)までのバックナンバーはこちら

 実施がまだ先、ということもあってかニュースとしてはやや地味でしたが、国会と州議会で女性優先枠をつくるというのはインド政治史における画期的な試みといえるでしょう。選挙区のローテーションなど、制度設計はまだ不完全といえますが、「とりあえずやってみるインド」を評価したいと思います。男性政治家や経営者、官僚などの失言や怠慢はスルーされるのに、常軌を逸した女性議員の言動に対しては「だから女は」といった議論が出てくるのはインドでも似たような状況です。女性議員の皆さんにはまず、既存の政治をひっくり返してもらいたいと思います。

(主任研究員 山田剛)

https://www.jcer.or.jp/j-column/column-yamada/20231023-4.html


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『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』全世界興収NO.1!スコセッシ史上歴代3位の全米オープニング成績樹立

2023-10-24 | 先住民族関連

スクリーン2023-10-23

本年度の賞レースにおいて早くも一二を争う注目作となっている巨匠マーティン・スコセッシ監督の待望の最新作『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』が2023年10月20日(金)より劇場の大スクリーンで公開となった。

オープニング週末3日間の全世界興行収入、堂々の1位!

主演は今やハリウッドを代表する名優であり、監督とは6度目のタッグとなるレオナルド・ディカプリオが務める。そしてディカプリオとは27年ぶり、スコセッシ監督作品では初共演となるロバート・デ・ニーロが脇を固めるという、映画ファン垂涎のトリプルタッグが初めて実現した。共演には、『パワー・オブ・ザ・ドッグ』でアカデミー賞ノミネート経験のあるジェシー・プレモンスや、『ザ・ホエール』で昨年度アカデミー賞主演男優賞を受賞したブレンダン・フレイザーなど、今旬な豪華キャストが集った。

デイヴィッド・グランの同名小説を原作とする本作は、真実の愛と残酷な裏切りが交錯するサスペンス。1920年代のオクラホマ州、石油の発掘によって一夜にして世界でも有数の富を手にしたアメリカ先住民族・オセージ族。すぐにその財産に目をつけ、すでに町に入り込んでいた白人たちは、オセージ族を巧みに操り、脅し、奪える限りの財産を強奪し、やがて殺人に手を染めていく。実際に起きた残酷な連続殺人事件を、アーネスト・バークハート(レオナルド・ディカプリオ)とオセージ族のモリー・カイル(リリー・グラッドストーン)の夫婦の愛を通して描かれる。

10月20日に全世界同時公開を迎えた本作。オープニング週末3日間の全世界興行収入が並みいる話題作を抑えて全世界1位となり、堂々たるロケットスタートを切った。同時にスコセッシ作品史上歴代3位のオープニング成績を樹立している(※「シャッター アイランド」「ディパーテッド」に次ぐ記録)。アメリカでは公開初日の夜に鑑賞した人々のうち46%が35歳以下と異例の興行となっているが、日本でもIMAXⓇとドルビーシネマを中心に動員を集め、観客層は往年の映画ファンはもちろん、20~30代のグループでの鑑賞も目立っており、週末興収ランキングにおいて洋画新作2位となった。このようにスコセッシ監督渾身の新作は若者からも注目を得ており、今後も幅広い層への広がりが期待できる。

加えて、映画の観客を対象に鑑賞体験をアルファベットで評価するアンケートを実施しているアメリカの会社・シネマスコアの結果は「A-」を記録、スコセッシ史上最高値となった(※「ディパーテッド」「グッドフェローズ」とタイ)。また、アメリカの映画評論サイト・ロッテントマトでは、映画批評家たちの評価を示したトマトメーターで92%フレッシュを記録し(※2023年10月23日現在)、スコセッシ監督とディカプリオの6度のタッグの中で1位となった。このように、作品のクオリティや話題性がうかがえる結果を公開早々いくつも樹立した本作だが、SNS上でも、「冒頭から心を掴まれ3時間半を感じない完璧な映画」「大傑作」「これが映画だ!と言わんばかりのスコセッシ渾身の一作」「ディカプリオは人間の愚かさや滑稽さを演じるのが上手すぎる」「ディカプリオが予想通りの良演。」「愛と善悪に揺さぶられるディカプリオが圧巻。」「ディカプリオが何度も別人の顔に見える瞬間があった」など、すでに作品を観たファンからの絶賛レビューが数多く集まっている。

さらに、3時間26分という超大作である本作についても、SNS上では「トイレも行かずしっかり堪能できました」「3時間半全く気にならなかった」「3時間半とは思えない佳作でした」「3時間26分‥朝一で観て昼過ぎてたけど、目が離せない展開で面白かった」「3時間半とめちゃくちゃ長いので、飽きるかなと思ったけど、全くそんなことなく、最後まで集中して観れました。アクション無しでこれはすごい」「引き込まれてしまいあっという間に」と、3時間26分を心配する声よりも、“あっという間だった”という声が上回り、時間を感じさせない怒涛の演出とストーリーにスコセッシ監督の腕が光った。

【『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』 全世界興行成績 ※予測値】  ※AG FILM ANALYTICS調べ
★公開初週末3日間<10月20日(金)~10月22日(日)> 
【累計】 興行収入:$44,000,000(日本円で約66億円)

【『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』 全米興行成績 ※予測値】  ※AG FILM ANALYTICS調べ
★公開初週末3日間<10月20日(金)~10月22日(日)> 
【累計】 興行収入:$23,000,000(日本円で約34.5億円)

【『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』 日本興行成績】  ※興行通信社調べ
★公開初週末3日間<10月20日(金)~10月22日(日)> 
【累計】 動員:50,702人 興行収入:79,002,490円

映画『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』公式サイト

マーティン・スコセッシ監督作品『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』大ヒット上映中。

https://screenonline.jp/_ct/17662884


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配信のみだったシリーズ7作目『プレデター:ザ・プレイ』BD+DVD、4K UHDで発売決定

2023-10-24 | 先住民族関連

オリコンニュース2023.10.23

『プレデター:ザ・プレイ』ブルーレイ+DVD セット コレクターズ・エディションと4K UHD コレクターズ・エディションの発売決定(C)2023 20th Century Studios.

 ディズニー公式動画配信サービス「Disney+(ディズニープラス)」で独占配信中の「スター」オリジナル映画『プレデター: ザ・プレイ』が、12月22日よりBlu-ray、4K UHDで発売されることになった。

【動画】映画『プレデター:ザ・プレイ』予告編

 1987年公開の第1作『プレデター』から、世界中でカルト的人気を誇る伝説的映画「プレデター」シリーズ。『プレデター:ザ・プレイ』は、『プレデター』の前日譚とも言えるストーリーで、1700年代のアメリカ、ネイティブ・アメリカン最強の部族コマンチの戦士ナルとその仲間たちに襲い掛かる“見えざる敵”、残忍で凶暴なプレデターとの“始まりの戦い”を描く。

 本作は、全編をコマンチ語(※北アメリカの先住民コマンチ族が使っていた言葉)で吹き替えられた最初の映画であり、英語版と並んでネイティブの言語で公開された最初の映画として、歴史に名を刻む作品となった。

 300年前のアメリカを舞台に、ネイティブ・アメリカン最強の部族の戦士ナル(演:アンバー・ミッドサンダー)が、高度に進化した科学技術を駆使する宇宙最凶の狩猟戦士プレデターと、種族と技術の壁を越えた究極の死闘を繰り広げる本作。ド迫力のアクションはもちろん、細部までこだわった武器や戦術のみならず、仲間のために立ち上がったナルの成長を描いたヒューマン・ドラマとしても楽しむことができる。

 監督を務めたダン・トラクテンバーグは、Amazon Prime Videoで配信中のドラマ『ザ・ボーイズ』や映画『10 クローバーフィールド・レーン』(16年)で勢いに乗り、本作の大ヒットでNetflixシリーズ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』(2016年~)の最終シーズンの監督に大抜てき。さらに、ジョン・デイビスほか第1作から製作、脚本、キャラクター創造などを務めてきたスタッフが再結集した。

 発売されるのは、「ブルーレイ+DVD セット コレクターズ・エディション」と「4K UHD コレクターズ・エディション」の2種。ブルーレイには、製作の舞台裏に迫る「メイキング・オブ『プレデター:ザ・プレイ』」をはじめ、「スタッフ&キャストの座談会」や、惜しくも本編に採用されなかった「未公開シーン」などのボーナス・コンテンツが収録される(UHDには、ボーナス・コンテンツの収録は無し)。さらに、コマンチ語を英語字幕・日本語字幕両方で収録した愛蔵版となっている。

■「プレデター」シリーズ

 高度な科学技術を駆使した武器を持つ宇宙で最も危険な戦士プレデターと、人類の攻防を描き、カルト的人気を誇る「プレデター」シリーズ。1987年公開の1作目『プレデター』に始まり、『プレデター2』(1991年)、『エイリアン vs.プレデター(2004年※クロスオーバー作品)、『AVP2 エイリアンズ vs.プレデター』(07年※クロスオーバー作品)、『プレデターズ』(10年)、『ザ・プレデター』(18年)、『プレデター: ザ・プレイ』は7作目。

https://www.youtube.com/watch?v=4rqtrqsPwRo

『プレデター:ザ・プレイ』12/22 ブルーレイ+DVDセット コレクターズ・エディジョン発売 予告編

https://www.iwate-np.co.jp/article/oricon/2299687


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豪、改憲否決で「差別」と批判 先住民有志、首相へ公開書簡

2023-10-24 | 先住民族関連

東京新聞2023年10月23日 16時25分 (共同通信)

 オーストラリア・メルボルンで、憲法改正案への賛成を訴える人々=9月(ロイター=共同)

 【シドニー共同】オーストラリアで行われた国民投票で先住民の意見を議会に反映しやすくする憲法改正案が大差で否決されたことについて、改憲派の先住民ら有志は「ぞっとするような悪意がある」「われわれに人種差別の津波が押し寄せた」と批判した。アルバニージー首相に宛てた公開書簡を22日、メディアに配布した。

 書簡は「われわれが6万5千年以上、大切に育ててきた神聖な土地に、わずか235年前にやって来た人々が、先住民を(憲法で)認めることを拒否した」と嘆いた。

 今年初めまで6割程度あった改憲支持が急落した理由として、野党の自由党と国民党が反対方針を打ち出し、偽情報が拡散されたことを挙げた。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/285459


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人権侵犯認定の杉田水脈議員、反論の根拠に「パロディ団体」? 「有り得ない」とあきれた反応ひろがる

2023-10-24 | アイヌ民族関連

中日新聞2023年10月23日

 札幌と大阪の法務局から2件の人権侵犯を認定された自民党の杉田水脈衆院議員が23日、X(旧ツイッター)に反論を投稿した。しかし、行政機関とは無関係のパロディ団体の主張を根拠としていることに「なんで、公的な組織名を騙るようなアカウントの投稿を引用しているの?」とツッコミが殺到している。

 杉田議員は7年前に「チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさん」とSNSなどに投稿。両法務局に人権侵犯と認定されたとの報道を受け、自身のXで、これらは非公開の案件だと主張し「申し立てた方々がマスコミに説明しているのも解せませんが、内容が明らかに事実に反するものが散見されます」などと反論した。

 杉田議員のXは「神奈川県人権啓発センター(公式)」と名乗るアカウントの「人権侵犯は法的根拠がなく、非公開で、処分性がない手続きです」という主張を引用。しかし、このアカウントは公的機関のような名前だが、行政とは無関係のパロディ団体だ。神奈川県の公式サイトも「県行政の人権啓発機関ではありません。当該センターに関するインターネット上の投稿等は、神奈川県とは関係がありません」と、きっぱりと関係を否定している。

 また、このアカウント運営に携わる出版社は、被差別部落の情報をインターネット上にさらし、今年6月に東京高裁に公開差し止めを命じられた過去がある。

 杉田議員の投稿に対し、Xでは「公的機関であるとの誤認を誘うパロディ団体のツイートを根拠に国会議員が発言するなんて、有り得ない」「なんで、公的な組織名を騙るようなアカウントの投稿を引用しているのでしょうか?そういうアカウントしか引用できないくらい、自分の主張が通らないんでしょうね」「部落差別団体と平気で連む杉田水脈」「何言っても『人権侵犯認定』の事実は変わらないのでは?」と、あきれた反応が広がっている。

https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/人権侵犯認定の杉田水脈議員-反論の根拠に-パロディ団体-有り得ない-とあきれた反応ひろがる/ar-AA1iGKHt


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日本政府観光局、「アドベンチャートラベル」世界大会の活動報告、課題は「ガイドの英語」

2023-10-24 | アイヌ民族関連

トラベルボイス2023年10月23日

日本政府観光局(JNTO)は、定例のメディア向けブリーフイングで、2023年9月に北海道で開催された「アドベンチャー・トラベル・ワールド・サミット2023(ATWS2023)」での活動報告を行なった。JNTOは、ATWS2023の会場で「Japan Lounge」を設置し、全国のDMOや旅行会社など26団体と連携し、日本全国のアドベンチャー・トラベル(AT)コンテンツの情報を発信した。

その機会を利用し、Japan Loungeおよび北海道ラウンジへの来訪者に日本のATに関するアンケートを実施。会期中3日間で、海外の旅行会社、メディア、DMOなどから計225件の回答を集めた。

それによると、日本のATで最も関心が高い体験として挙げられたのは「ハイキング&ウォーキング」で138人。このほか、「地域住民との交流」(111人)、「食」(106人)、「伝統文化体験」(105人)にも高い関心が寄せられていることがわかった。

一方、AT商品(コース)の課題として、最も多かったのは「ガイドの英語レベル」で105人。これについて、ATWS2023に参加したJNTO市場横断プロモーション部の藤内大輔部長は「語学力というよりも、エンターテイメントとして英語でストーリーを語れる人材が少なく、アクティビティで危機管理を担える人材も少ない」との見解を示した。

また、北海道内だけでなく道外7コースも組まれた「プレサミット・アドベンチャー(PSA)」と道内で実施された日帰り体験ツアー「デイ・オブ・アドベンチャー(DOA)」については、74.6%が「大変良かった」、22.2%が「良かった」と回答。コメントには「日本でこれほど多様なアクティビティを体験できることに驚いた」「かなりポテンシャルの高いデスティネーションが多い」などの意見が寄せられた一方、課題として挙げられたように「英語ガイドを増やすことが必要」との声も聞かれた。

藤内氏は「ATは、日本が得意とするコンテンツ。JNTOが進める地方誘客、消費額拡大、オーバーツーリズム対策にもつながる」と話し、JNTOとして今後も強化していく考えを示した。

オーバーツーリズム対策、地域の実情に応じて対応

メディアブリーフィングでは、中山理映子理事が、先日決定された「オーバーツーリズムの未然防止・抑制に向けた対策パッケージ」について、JNTOの取り組みも説明。観光庁が示した3本柱のうち、過度の混雑やマナー違反への対応と地方部への誘客に注力していく。

マナー啓発では、ウェブサイトやセミナーなどを通じて、「手ぶら観光」などのタビナカ情報を発信していくほか、「責任ある旅行者」としての行動を促す10の方法をサステナブルツーリズム特設ページで伝えていく。

また、これまでも取り組んできた地方部への誘客については、SNSでのコンテンツ発信などを改めて強化していく。発信では、「地方コンテンツ投稿数」の指標を設定。市場別アカウントでは、年度平均3700回の投稿、グローバルアカウントでは投稿割合の70%を目指す。

中山氏は「課題の内容は地域によっても差がある。各地域の実情に応じたきめ細かい対応をしていく」と話した。

地方誘客のカギは、東アジアからの直行便

このほか、中山氏は、地方部への誘客について、「ボリュームゾーンである東アジアからの直行便の復便がカギ」との認識を示した。2023年1月~7月の地方部での宿泊者数は、2019年同期比で韓国が68%、台湾が59%、香港が65%、中国が14%にとどまっている。

この状況を改善するために、JNTOでは航空会社や旅行会社(OTAを含む)と連携したキャンペーンを展開している。台湾では、大手旅行会社LION TRAVELと連携。9月中旬から特設ベージで台湾の航空会社を利用するツアーを紹介したところ、2週間で4200人以上が予約。特に仙台線利用の商品と福岡線利用の商品の人気が高かったという。

また、香港とタイでは、8月下旬から9月上旬にかけてPeach Aviationと連携した関空線割引セールを展開。9月中旬までは合わせて国内線の割引クーポンの提供を行なったところ、300件以上の利用があったという。このほか、タビナカ体験予約「Klook」とのキャンペーンを現在も展開している。

https://www.travelvoice.jp/20231023-154475


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