先住民族関連ニュース

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札幌・大通情報ステーション23年度末廃止 来秋に観光やアイヌ文化PRの新施設

2023-10-05 | アイヌ民族関連

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北海道新聞2023年10月4日 22:46

市が本年度末に廃止する大通情報ステーション。アイヌ文化などのPRコーナーを来年10月に開設する

 札幌市は4日、地下鉄南北線大通駅コンコースに設置している観光や交通、文化イベントなどの案内所「大通情報ステーション」を本年度末で廃止すると発表した。新たに観光やアイヌ文化を伝える「大通観光案内・アイヌ文化PRコーナー(仮称)」を2024年10月に開設する予定だ。

 同日の市議会総務委員会で報告した。大通情報ステーションは15年2月に開設。学識者らでつくる市行政評価委員会は昨年11月、観光案内所など同様の機能を持った施設が近隣に複数あり、改廃を検討するべきだと指摘していた。

 来年10月に新設するコーナーは外国人客の増加を見据えて観光案内を続ける一方、文化イベントの周知機能は中央区の札幌文化芸術交流センターに移す。

・・・・・

(五十地隆造)

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/919983/


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ウポポイ来場100万人へ 国交省検討会が初会合

2023-10-05 | アイヌ民族関連

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北海道新聞2023年10月4日 20:27

 胆振管内白老町のアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」の年間来場者数100万人の目標達成に向け、国土交通省は4日、有識者検討会の初会合を開いた。本年度中に4回ほど開き、「ウポポイ誘客促進戦略」(仮称)をまとめる。

 年間100万人の目標は2019年に閣議決定された基本方針に盛り込まれた。ただ、20年7月の開業後は新型コロナウイルス禍もあり年間約26万~36万人にとどまっている。このため、今年6月の国交省の行政事業レビューや7月の政府のアイヌ政策推進会議で対策の必要性が指摘されていた。

 ・・・・・・

(米田真梨子)

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/919871/


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評論や随筆など13編 白老ペン42号を発行

2023-10-05 | アイヌ民族関連

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北海道新聞2023年10月4日 19:43

白老ペン第42号

 【白老】町内の文芸サークル「白老ペンクラブ」(岩間隆一会長)は同人誌「白老ペン第42号」を発行した。白老出身のアイヌ民族の歌人、森竹竹市についての評論のほか、短歌や俳句、随筆など会員ら8人の作品13編を収めている。

 ・・・・・

 A4判99ページで1冊600円。80部を印刷し、町大町2の「喫茶休養林」で販売している。(斎藤雅史)

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/919831/


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道博物館の遺骨返還 道方針案の再考求める アイヌ民族関係団体

2023-10-05 | アイヌ民族関連

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北海道新聞2023年10月4日 18:34(10月4日 22:39更新)

 道内のアイヌ民族や研究者らでつくる「アイヌ政策検討市民会議」は4日、北海道博物館で保管しているアイヌ民族の遺骨7体の返還について、道が示している方針案の再考を求める声明を鈴木直道知事と同博物館に提出した。

 道は9月、博物館で保管する遺骨について、返還を希望する団体から申請を受け付けるとの方針案を示していた。記者会見を開いた同会議のジェフ・ゲーマン代表(北大大学院教授)は「(遺骨を発掘され)民族の尊厳に打撃を受けた側に自ら手続きを強いることは、国際社会の先住民族政策の流れに反する」と述べ、方針案の取り下げと内容の再考を求めた。

・・・・・

(武藤里美)

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/919727/


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8日からまりも祭り 阿寒湖温泉

2023-10-05 | アイヌ民族関連

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北海道新聞2023年10月4日 18:18

 【阿寒湖温泉】「第74回まりも祭り」が8~10日、釧路市の阿寒湖温泉で開かれる。

 釧路市と阿寒観光協会まちづくり推進機構、阿寒アイヌ工芸協同組合の主催。8日は午前10時から、阿寒湖まりむ館で市教委阿寒生涯学習課の尾山洋一・マリモ研究室次長の講演が行われる。先着20人で、事前予約が必要。午後1時からは、講演参加者を対象とした生育地観察会が開かれる。

 9日午後1時に阿寒湖畔エコミュージアムセンター前から「まりも踊り行進」がスタート。同7時からは湖岸園地で「まりもを迎える儀式」が行われ、たいまつ行進が出発する。

 ・・・・・

講演の予約や問い合わせは阿寒観光協会まちづくり推進機構、電話0154・67・3200へ。(小野田伝治郎)

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/919707/


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札医大で「イチャルパ」 道アイヌ協会、先祖を供養

2023-10-05 | アイヌ民族関連

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北海道新聞2023年10月4日 17:51(10月4日 23:22更新)

祭壇に供物をささげる参列者たち

 北海道アイヌ協会は4日、アイヌ民族の遺骨を保管している札幌医科大の構内で先祖を供養する儀式「イチャルパ」を行った。協会員や大学関係者ら37人が参列し、祭壇に果物や伝統料理を供え、鎮魂の祈りをささげた。

 同大によると慰霊は今年で18回目。儀式に先立ち同協会の大川勝理事長は「札幌医科大学に眠る先祖の御霊(みたま)に関し、お集まりいただいた皆さまと共に心から鎮魂の誠をささげたい」とあいさつ。神々への祈りの儀式「カムイノミ」に続き、祭壇に供物をささげるイチャルパで先祖の霊を供養した。

・・・・

(竹田菜七)

☆「イチャルパ」の「ル」は小さい字

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/919691/


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どうなる百年記念塔モニュメント デザイン今月にも決定 選考手法に批判も<デジタル発>

2023-10-05 | アイヌ民族関連

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北海道新聞2023年10月4日 14:00

 北海道百年記念塔(札幌市厚別区)の解体跡地に建設されるモニュメントのデザイン選考が大詰めを迎えている。作品を公募した北海道は既に候補を六つに絞り、今月中にも決める予定だ。道は6点の画像をホームページ(HP)で公開して道民に投票を呼び掛けたが、寄せられた意見を公表せず「予算の都合」などでデザインを変更する可能性があるという。これに対し、道議会の一部から批判が出た。建設以来、道民に親しまれながらも論争の的になってきた記念塔は、解体後も新たな火だねを抱えかねない状況だ。モニュメントは道民に親しまれる存在になれるのか―。

 9月下旬、厚別区の道立野幌森林公園を訪れると、半世紀にわたり地域の「ランドマーク」としてそびえ立っていた高さ100メートルの記念塔の本体部分は姿を消し、基礎の鉄筋コンクリートだけが残っていた。塔の周りを散歩していた札幌市厚別区の森川哲伸さん(81)は「週に4~5回来るので、解体される様子は毎回写真に撮っていた。家族で来た思い出もあるので寂しい」と残念がっていた。

解体前の百年記念塔=2022年3月

 道は2018年、老朽化に伴い安全面の不安が増していることと、維持費がかさむことを理由に解体を決め、今年1月に取り壊しに着手。本体の解体は8月上旬に終え、来年5月までに地中の基礎部分を取り除き、更地にする。

 解体工事と並行して進めるのが、塔の跡地に来年以降に設置するモニュメントのデザイン選考だ。道は大学の名誉教授や美術評論家、美術館館長らで構成する有識者懇談会を発足させ、昨年12月末から今年3月上旬にかけて道内外からデザインを公募した。

 「先人への感謝と畏敬の念を表すとともに、多様性を認め合い、未来につながる北海道を象徴するもの」が主なコンセプト。高さ、幅、奥行きともに10メートル以内で、耐久性に優れているなどの条件を満たせば材質は自由だ。記念塔の解体材も希望すれば使用できる。

 応募総数は22件。「北海道命名100年」の記念事業として大々的に行われた1967年の記念塔設計コンペで、設計者に選ばれた井口健さん(故人)や、国際的建築家の黒川紀章さん(同)らから299件の応募があったのと比べると、注目度は低い。

 懇談会は4月と7月の1次選考で記念塔の継承性や独自性、実現可能性などを審査し、最終候補に6案を選んだ。道はデザインに道民の意見を反映させるためとして、6案の中から好きな作品を一つ選んでもらう投票を8月に1カ月間実施。各案のデザイン画を公開した。

 道によると、投票はあくまで審査の参考という位置付けで、各案の獲得票数は「選考に影響がある」との理由でデザイン決定後まで発表しないという。

 

・・・・・・・

(小宮実秋)

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/919493/


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「1泊100万円」 最高級ホテルは空港にあり/老舗土産物店の心意気<ディープに歩こう新千歳空港>⑤

2023-10-05 | アイヌ民族関連

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北海道新聞2023年10月4日 10:00(10月4日 13:56更新)

 多くの旅行者が行き交う新千歳空港を記者が歩き、知られざるスポットを紹介する連載「ディープに歩こう 新千歳空港」。5回目は、驚きの“超”高級ホテルが空港にあると聞き、のぞいてみました。(千歳支局 山崎真理子)

 北海道の最高級ホテルの一つが、新千歳空港にある。国際線ターミナルビルに併設された「ポルトムインターナショナル北海道」。その最上階にある「数寄屋」スイートの基本料金(2人1室)は、驚きの1泊100万円だ。

■窓から飛行機が一望

 250平方メートルある室内の中央には、日本の伝統建築様式「数寄屋造り」の和室広間。幅24メートルの壁一面に配置された窓からは離着陸する飛行機が一望できる。まさに絶景。歓声を上げること間違いなし。

 専用温泉付きのバスルームに応接セット、ダイニングテーブル…。人気ユーチューバーがホテルにプライベートジェットで横付けして宿泊したことでも話題になった。

 「ご安心下さい。スーペリアルームも用意してございます」。こちらの思いを察したかのように総支配人の近藤賢督(よしまさ)さん(48)が穏やかな笑みを浮かべた。

 ホテルは碧雲(へきうん)堂ホテル&リゾート(千歳)が運営する。客室は5~8階まで全171室。5、6階はスーペリア(108室)、7、8階が各種スイートになっている。記念日などに頑張れば手が届きそうなスーペリアは43平方メートル。アメニティーや調度品などはスイートとほぼ同じで「都内の高級ホテルにも負けません。コスパが1番いい部屋です」と太鼓判を押す。

 館内には、日本食、フレンチの各レストラン、カフェ、オーセンティックバーのほか、温泉、スパ、ジム、茶室も備える。

■滞在する美術館

 もう一つ、ホテルを紹介する上で忘れてはならないのが「滞在する美術館」であること。葛飾北斎の木版画「北斎漫画」のオリジナル作品が全室に飾られ、宿泊者専用サロンには、伊藤若冲の水墨画も。江戸時代の名画や江戸から明治にかけてつくられた工芸品などあちこちに「お宝」が潜んでいる。真偽は定かではないが「昨日のテレビで500万円の値が付いていた器と同じじゃない?」と興奮した宿泊客の声も聞こえる。

同じく数寄屋スイートに飾られた美術品。螺鈿(らでん)の装飾が美しい

 4階のロビーには松前藩家老で画家の蠣崎波響(かきざきはきょう)がアイヌ民族の首長らを描いた「夷酋列像(いしゅうれつぞう)」の高精細複製作品が展示され、その後ろの土壁には、アイヌ民族が決起したクナシリ・メナシの戦いで多くの犠牲者が出た根室の赤土が使われている。

4階ロビーに飾られている「夷酋列像」の高精細複製作品。後ろの赤土は根室から取り寄せた

 和と洋を「いいとこどり」した居心地抜群の空間とおもてなしの良さは今夏、大手予約サイトの「泊まって良かった宿大賞2022」で「総合」と「接客サービス」で1位に輝いた。

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https://www.hokkaido-np.co.jp/article/919129/


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<釧根ガイド>催し・ステージ・展覧会・募集(抜粋)

2023-10-05 | アイヌ民族関連

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北海道新聞2023年10月4日 05:00

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■8日(日)■

釧路 第74回まりも祭り 8~10日、阿寒湖温泉街。8日は午前10時から阿寒湖まりむ館でマリモについての講演会、午後1時から講演会参加者を対象にマリモ生育地の観察会(定員20人)を実施。9日は午後1時に阿寒湖畔エコミュージアムセンター前から「まりも踊り行進」が出発し、午後7時から「まりもを迎える儀式」やタイマツ行進、アイヌ民族舞踊の競演などを行う。10日は午前10時からアイヌコタン・オンネチセや湖岸園地で「まりもを送る儀式」を行う。阿寒観光協会まちづくり推進機構0154・67・3200

 

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【展覧会】

■釧路市内■

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▼企画展「アイヌと文学」 22日まで、釧路文学館(市中央図書館6階)

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https://www.hokkaido-np.co.jp/article/918293/


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フェリス女学院大学コミュニケーション学科で「コミック『ゴールデンカムイ』で学ぶ多文化共生」を2023年度後期、2024年度前期に連続開講

2023-10-05 | アイヌ民族関連

フェリス女学院大学 2023年10月04日 08:05

フェリス女学院大学(神奈川県横浜市/学長:荒井真)文学部コミュニケーション学科では、「「コミック『ゴールデンカムイ』で学ぶ多文化共生」」を2023年度後期、2024年度前期に連続開講します。2023年10月、アイヌ語研究の第一人者で「ゴールデンカムイ」監修者の中川裕先生を講師にお迎えし、集英社の承諾を得て大人気コミックを主題とする授業が始まっています。

 文学部コミュニケーション学科は「多文化理解」「共生コミュニケーション」「表現とメディア」の3領域を柱としています。中川裕先生には、このうち「共生コミュニケーション」の領域で2022年度から「先住民族の言語・文化と共生」(テーマ:アイヌ民族の言語・文化と共生)を担当いただいています。2023年度はこれに加え、中川裕先生が監修され、大ヒットした「ゴールデンカムイ」を主題とする授業を下記のとおり実施します。学生は、日本の先住民族であるアイヌの歴史・文化を知り、現代社会で共生するための態度、思考を身につけることができます。

■高田明典教授(文学部コミュニケーション学科:現代思想・メディア論・情報通信)コメント

 コミック『ゴールデンカムイ』の監修者であり長らく千葉大学で教鞭をとられておられたアイヌ語・アイヌ文化研究の泰斗である中川裕先生に「コミック『ゴールデンカムイ』で学ぶ多文化共生」という科目を御担当いただけることになりました。コミック(漫画)を授業科目名に冠することには躊躇もありましたが、中川先生の御尽力により、出版社(集英社)からの許諾も得ることができました。本学科としては、「多文化共生」を考える素材として、『ゴールデンカムイ』が最適なものであると考えており、それを題材として「共生」を考える御講義を、中川先生にお願いしたという次第です。

 さらに、2024年1月の『ゴールデンカムイ』の実写版の公開に伴い、これも無理をおして、「2023年後期」「2024年前期」の連続開講をお願いし、中川先生の御快諾を得ています。履修学生にとっては、『ゴールデンカムイ』実写版の記憶が十分な状態で当該講義を受けることにより、理解がさらに深まることを期待して、急遽、開講期を変更しました。学生にとっても、また、私たち教員にとっても、興奮せざるをえない御講義を、頂戴しています。

■「コミック『ゴールデンカムイ』で学ぶ多文化共生」授業の概要

「アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」 」(集英社新書)をテキストに、日本の先住民族であるアイヌの歴史・文化を学び、日本およびその周辺の他民族性について基本的知識を得ること、共生の考えを理解できるようになることを到達目標とします。学生は、毎回の授業内容に関する意見を提出し、次回の授業でフィードバックを受けることができます。

■授業計画(2023年度後期シラバスより抜粋)

第1週 野田サトル『ゴールデンカムイ』の概要

第2週 20世紀初頭を中心としたアイヌの歴史的状況

第3週 カムイとは何か―アイヌ民族の伝統的世界観

第4週 狩猟に対する考え方―人間はなぜ他の動物を殺して食べて良いのか?

第5週 狩の技術--理念と現実の技術的な工夫

第6週 アイヌの食文化―オハウ、チタタㇷ゚、ルイペ。山菜の保存と利用法。

第7週 アイヌの衣文化―樹皮衣と木綿衣

第8週 山と海の文化―アイヌ文化自体の多様性

第9週 川漁と海漁--さまざまな漁具の工夫

第10週 信仰の世界―巫術とはどのような考え方か?

第11週 樺太アイヌの文化―北海道とは異なるもうひとつのアイヌ文化

第12週 樺太アイヌの文化―その歴史と大陸との関係

第13週 ニヴフ・ウイルタの文化―アイヌ以外の日本の隣人たち

第14週 北方から見た日本史--アイヌを軸にして日本列島の歴史を見るとどうなるか?

■エスニック・マイノリティ、アイヌの言語、文化関連科目

(文学部コミュニケーション学科)

「先住民族の言語・文化と共生」(中川裕講師)、「多文化社会の人間学」(藤巻光浩教授)

(音楽学部音楽芸術学科)「日本音楽通史」(谷口昭弘教授)

(文学部日本語日本文学科)「日本語の意味と語彙」(吉田雅子講師)

■ゴールデンカムイ公式サイト

https://youngjump.jp/goldenkamuy/

■映画「ゴールデンカムイ」公式サイト

https://kamuy-movie.com/

■公式Webサイト https://www.ferris.ac.jp/

■公式Instagram https://www.instagram.com/ferrisuniv/

(学生広報スタッフの協力を得てキャンパスライフを紹介しています)

▼本件に関する問い合わせ先

広報課

荒井(薫)、荒井(萌)

住所:〒245-8650 横浜市泉区緑園4-5-3

TEL:045-812-9624

FAX:045-812-8395

メール:kikaku@ferris.ac.jp

https://digitalpr.jp/r_detail.php?release_id=77266


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問題議員の起用 任命権者の見識疑われる

2023-10-05 | アイヌ民族関連

佐賀新聞2023/10/04 08:05

 任命直後から政治資金問題が指摘されるような議員を閣僚に起用したり、人権侵犯の認定を受けた議員を党の役職に充てたりする。これでは適格性を見極めた人事とは言えず、政権発足2年を迎えた岸田文雄首相(自民党総裁)の任命権者としての見識が疑われよう。

 岸田首相は先月、第2次内閣の再改造と党役員の改選を行った。昨年8月の内閣改造後には「政治とカネ」問題などを受けて4人の閣僚が辞任した。このため今回は政治不信を招かぬよう慎重な人選が首相には求められていたはずだ。

 ところが、初入閣させた加藤鮎子こども政策担当相、松村祥史国家公安委員長のほか副大臣2人の政治団体が、親や親族が代表を務める会社に事務所の賃料を支出していたことが判明。両氏側は「相場に見合った賃料」などと主張したが、身内への支払いは政治資金の「還流」に当たると以前から批判されていた。

 前内閣でも、当時の寺田稔総務相と秋葉賢也復興相が妻らに事務所の賃料を支払っていた問題が浮上。別の疑惑と相まって首相は事実上の更迭に踏み切ったが、その際「任命責任を重く受け止める」と語ったことを忘れてしまったのか。

 ほかの閣僚らにも不適当な事案が発覚した。公選法は国と契約を結ぶ事業者が国政選挙に関して寄付することを禁じている。だが、高市早苗経済安全保障担当相が代表の政党支部は、2021年の衆院選と近接する時期に寄付を受領。西村康稔経済産業相や萩生田光一政調会長らにも同様の問題が明らかになった。

 選挙とは関連せず、国からの事業請負を知らなかったとしても、政治倫理上見過ごせず、返金でよしとはできない。首相が代表の選挙区支部にも政治資金の処理に不手際があったことを真摯(しんし)に反省するなら、資金の取り扱いについて徹底調査を指示すべきだろう。

 さらに強い疑念を抱かせたのは、自民党が杉田水脈衆院議員を党環境部会長代理に登用したことだ。今後ますます重要性を増す環境政策に関与するポストである。この人事の決定前には、杉田氏のアイヌ民族への侮辱的なブログ投稿が、札幌法務局から人権侵犯と認定されたと報道されていた。

 杉田氏は国連の会議への参加者について「チマ・チョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場」「同じ空気を吸っているだけでも気分が悪くなる」などと表現。性的少数者を「生産性がない」と月刊誌でやゆし、性暴力を巡っては「女性はいくらでもうそをつけますから」と述べたこともあった。

 首相は前回の内閣改造時に杉田氏を総務省の政務官に抜てきしたが、国会内外で非難の声が高まり、更迭に追い込まれた。こうした経緯があるのに、自民党の役職に据えるというのは、すべてを不問に付すに等しい。

 しかし、人権侵犯の認定に対し、謝罪も反省の意思も公の場で示していない杉田氏には、もはや議員の資格さえないと言わざるを得ない。それでも擁護するのは、故安倍晋三元首相とも重なるとされる杉田氏の支持層への配慮を優先させているためとの見方が専らだ。

 21年10月に就任した首相は「多様性が尊重され、全ての人々が互いの尊厳を大切にする社会を目指す」と明言していた。その言葉の真贋(しんがん)が問われていると自覚すべきだ。(共同通信・鈴木博之)

https://www.saga-s.co.jp/articles/-/1120535


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先住民文化体験、カナダ観光の新たなテーマに カナダ先住民観光協会会長が講演

2023-10-05 | 先住民族関連

日経Biz2023/10/4

カナダ中部の都市サスカトゥーン郊外にある「ワヌスケウィン・ヘリテージ公園」では先住民族のダンスを見ることができる(©Indigenous Tourism Canada)

カナダで先住民文化を体験する「先住民観光」が急成長している。サステナビリティ―(持続可能性)を重視してきた先住民文化への関心が高まっていたなか、身体的・精神的・社会的に良好な状態であるウェルビーイングを追求するうえでも、自然と共生しコミュニティーで支え合ってきた先住民族の生き方に注目が集まっている。先住民観光は今後の観光をけん引する新たなテーマになりそうだ。

年成長率23.5% 日本人観光客の2割が関心

「カナダの観光全体のなかで先住民観光の成長率は年23.5%と、他の観光セクターの成長率(同14.5%)を大きく上回っています」。カナダ先住民観光協会(ITAC)のキース・ヘンリー会長兼CEOはこのほど北海道大学(札幌市)で開催した「先住民観光の挑戦」(北海道大学観光学高等研究センター、カナダ観光局、アイヌ民族文化財団、国立民族学博物館主催)の基調講演でこう話した。新型コロナウイルス禍で観光客の受け入れを制限した直前の数字だが、足元でも急速に回復しているという。

観光といえばメープルシロップやオーロラを思い浮かべる人が多いカナダで先住民観光が急拡大している。ITACの調査によると、カナダを訪れる観光客の3人に1人(37%)が先住民観光体験に興味があると回答している。特にフランス(63%)、ドイツ(47%)の観光客が高い。日本人観光客も21%が先住民文化体験を目的としたカナダ旅行に関心を持っているという。新型コロナ禍で、先住民がこれまで実践してきた自然との共生に注目が集まっていることも大きな理由だ。

先住民の経済的自立促す

カナダの先住民とは欧州などから移民が来る以前からその地に住んでいた人たちだ。現在でも、人口160万人以上と総人口の約5%を占める。先住民は多様な文化的背景からいくつかのグループに分かれ、それぞれが独自の文化を持つ。先住民が自分たちの文化を発信し、観光客に体験してもらうのが先住民観光だ。先住民文化の保護や理解促進だけでなく、経済的に弱い立場にある先住民の雇用促進など経済的自立につながる。

先住民観光への投資も活発だ。2022年は政府からの投資を含め年間2900万カナダドル(約31億円)規模に達している。先住民観光関連企業は1900 社まで増え、約4万人を雇用する産業となった。国内総生産(GDP)への年間寄与額は19年時点で19億カナダドル(約2060億円)だ。収入の増加で「先住民観光からの税収が大幅に増え、政府からみれば有望な投資先になっている」(キース・ヘンリー会長)。

女性の社会進出や企業の多様性推進も後押ししている。先住民観光関連企業の33%は女性起業家が所有している。この割合はカナダの非先住民観光関連企業の2倍以上となっている。先住民観光関連企業の従業員の57%を先住民が占める。この割合は他のセクターに比べ4倍以上だ。

認証制度で消費者に安心感

市場規模が拡大するとともに課題も浮上している。先住民観光に関心を持つ観光客は多いものの、真の先住民文化体験がどのようなものかを認知している観光客はなお少ないということだ。そこで、ITACは先住民観光の認証プログラム「ザ・オリジナル・オリジナル」を開始した。観光プログラムや施設などが先住民の価値観を反映しているかなどを認証するもので、観光客にとっては真の先住民文化体験プログラムを安心して選べる先住民観光のブランドとなっている。今後はカナダ国内だけでなくオーストラリアなど他国とも協力し先住民観光の発展に取り組む。

カナダはこうした取り組みを通じ、2030年には先住民観光関連企業2700社、雇用6万人、GDP寄与額年60億カナダドル(約6500億円)をそれぞれ目指す。

カナダの先住民は同化政策など迫害を受けた歴史があり、カナダ政府は和解を促進するための政策を進めている。キース・ヘンリー会長は「先住民観光は行動で示す和解」と話している。国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」でも「人や国の不平等をなくそう」との目標が掲げられ、先住民の尊重は各国の重要な政策になっている。そうしたなか、新型コロナ禍やウェルビーイングへの関心の高まりで消費者マインドも変化し先住民観光の人気が高まっている格好だ。先住民観光はカナダなどの先進地を中心に、今後の観光をけん引しそうだ。

(町田猛)

https://bizgate.nikkei.com/article/DGXZQOLM2232Q022092023000000


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中国企業によるインドネシアの島開発、住民が立ち退き拒否で警察と衝突

2023-10-05 | 先住民族関連

JBpress2023.10.4(水)大塚 智彦

中国政府にいい顔見せたいジョコ大統領、住民に歩み寄るつもりなし

2023年10月2日、インドネシアのジャカルタのハリム駅で東南アジア初の高速鉄道開業の開通式で演説するインドネシアのジョコ・ウィドド大統領(中央・写真:AP/アフロ)

ギャラリーページへ

 インドネシア北部にあるスマトラ島のシンガポールに近いリアウ諸島州にあるレンパン島で、中国企業の開発計画により立ち退きを迫られている先住民族らが計画撤回を求め反対運動を激化させ、警察部隊と衝突、負傷者が出るほどの事態になっている。

 この開発計画はジョコ・ウィドド大統領が7月に中国の習近平国家主席との間で交わした合意に基づく国家事業であるため、政府側はこれまでのところ先住民族らと妥協する様子を見せておらず、緊張状態が続いている。

 2024年2月に任期を終えるジョコ・ウィドド大統領としては、国家事業推進で最後の実績を残したいという考えとともに、「親中姿勢」を最後まで貫き、中国に配慮したというシグナルを中国側に送っておきたい意向を持っているものと見られている。

デモ鎮圧部隊の催涙弾が中学校に

 9月7日にレンパン島先住民などの住民がバタム港湾区運営庁前で大規模なデモを行い警察部隊と衝突した。この際に警察部隊はデモ隊に対して催涙弾を使用し、一部の催涙弾が近隣の中学校に誤って飛び込み、中学生や居合わせた住民に抱かれた乳幼児が一時呼吸困難に陥る事態となり、地元やジャカルタのメディアの大々的な報道をきっかけに、たちまち全国ニュースとなった。

 11日にもデモが実施され、この際も治安部隊とデモ隊とが激しく衝突した結果、2回のデモで逮捕者は合わせて43人にも上った。

 レンパン島の住民が抗議しているのは、政府と地元当局が進めているレンパン島内での大規模開発プロジェクトによる立ち退きについて。短期間の告知や低額の移転補償費が住民の強い反発を招いている。

中国企業による太陽光パネル工場建設

 では中国企業はこの島で何をしようとしているのか。

 中国最大のガラス製造業「信義玻璃控股有限公司」が世界第2の規模となる太陽光パネル工場を建設しようとしているのだ。

 この開発計画はレンパン島の1万7000ヘクタールを開発するというもので、隣接するバタム島を1998年に崩壊するスハルト長期政権のもとで開発が本格化する中で原案が浮かんでいた。

 しかしその後インドネシアの開発業者の汚職疑惑などで計画は宙吊り状態となっていたが、2022年から急にプロジェクトが具体的に動き出していた。中国の信義グループからレンパン島開発への深い関心と意欲がインドネシア側に伝えられたのだった。

 これにインドネシア投資調整庁や環境森林省が開発に必要な認可や手続きを急ピッチで進め、今年4月に開発計画にゴーサインが出た。さらにインドネシア政府と中国政府の度重なる会談の結果、レンパン島開発はインドネシア国家プロジェクトに格上げされていた。

 一方、開発地域に住む先住民や一般市民に対しては突如として9月28日までの立ち退きが示された。長年休眠状態だったレンパン島開発計画だったが、一気に現実のものとなり、わずか数カ月の猶予で住民への立ち退きという強制的指示が出されたのだった。

警察の監視強まり反対運動家を拘束

 反対運動の盛り上がりを受け、地元警察はレンパン島の住民への監視を強めている。すでに反対運動の活動家など、少なくとも10人を拘束している。こうした警察の強硬手段がさらに反対派によるデモ拡大を呼ぶ悪循環が繰り返されているのだ。

 インドネシア国家人権委員会や法律擁護協会などはレンパン島の住民への強制的立ち退きは「人権侵害にあたる可能性がある」として実態調査に乗り出した。

 また自然環境保護団体「生活環境フォーラム(ワルヒ)」は、レンパン島に建設が予定されている太陽光パネル工場は、完成すれば毎日数百万リットルの水が必要になり、島全体で水不足に直面する危険があると指摘している。

 さらにワルヒは稼働している工場から投棄される液体廃棄物がレンパン島周辺海域の環境汚染を引き起こす可能性もあると警鐘を鳴らしている。工場建設による自然環境の破壊や大量の土砂の採取などでレンパン島とその周辺海域での自然環境破壊は取り返しがつかないことになるというのだ。

 これに対し地元政府は「このプロジェクトは地元を財政的に潤し、雇用機会を飛躍的に増やすものである」としてプロジェクトの見直しを否定し、中央政府も国家プロジェクトは推進されるべき、との姿勢を崩していない。

 まもなく本格化する2024年2月の大統領選挙に向けて各政党や国会議員の関心が選挙に向けられる中、レンパン島という地方の小島での開発を巡る騒動は大きく報道されながらも、政治の関心が高まらないことで解決への道筋が見えてこない状況が続いているのだ。

https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/77272


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Vol.36 伝統を守り伝える先住民の聖地 ピマチオウィン・アキ − カナダ マニトバ州・オンタリオ州 −

2023-10-05 | 先住民族関連

US:FrontoLine2023年10月4日

写真提供:Permavultur/flickr

2023年10月号掲載

齋藤春菜 (Haruna Saito)

世界遺産とは●
地球の生成と人類の歴史によって生み出され、未来へと受け継がれるべき人類共通の宝物としてユネスコの世界遺産条約に基づき登録された遺産。1972年のユネスコ総会で条約が採択され、1978年に第1号が選出された。2023年1月現在、167カ国で1157件(文化遺産900件、自然遺産218件、複合遺産39件)が登録されている。

縦横無尽に川が流れ、湖や湿地帯、針葉樹林などの美しい自然が広がるピマチオウィン・アキ。世界複合遺産として登録されているのはカナダではこの1件だけ  ©︎Permavultur/flickr

カナダの中部、マニトバ州からオンタリオ州にかけて約290万ヘクタールに広がるピマチオウィン・アキは、先住民アニシナアベ族が約7000年にわたって自然と共存してきた文化的景観が見られる場所。ここにはアニシナアベ族の4つのコミュニティが今も存在している。“ピマチオウィン・アキ”とは、彼らの言葉で「命を与えてくれる土地」という意味。アニシナアベ族は創造主からの贈り物に敬意を表し、アキ(あらゆる生命)を尊重し、他者との調和を保つという「ジ・ガナウェンダマン・ギダキイミナン(Ji-ganawendamang Gidakiiminaan)」(“土地を守る”という意味)の文化的伝統のもとで長い年月の間、生活を維持してきた。

4つの河川の水源地となっているピマチオウィン・アキには、川、湖、湿地帯、針葉樹林といった豊かな自然が広がっている。アニシナアベ族はこの地の利を生かして釣りや狩猟、採集を行いながら生活を営んできた。彼らの居住地や移動ルート、加工場所、神聖な儀式場といった生活拠点は広範囲に点在しており、それらを水路によって結ぶことでネットワークを形成している。この無限に広がる複雑なネットワークを駆使して自然と共存しながら、伝統的な狩猟採集生活を育んできたのだ。

人と自然の共生を大切にしてきたアニシナアベ族の世界観では、自然の中に存在する物体にアニマシー(生物性)を宿らせることで、季節や年月を通してこの環境下にある人間の存在に意味を与えている。この価値観や信念を7000年以上にわたって守り伝えてきたアニシナアベ族の存続は、先住民の文化的景観および伝統を示す類まれな証拠として、また変化に富んだ自然環境や生物多様性を尊重し維持してきた点でも高く評価され、自然と文化の両方の価値を認められた世界複合遺産として2018年に登録されている。

アニマシーの森へ

ピマチオウィン・アキにはアニシナアベ族が今も暮らす4つのコミュニティのほか、アティタキ州立公園とウッドランド・カリブー州立公園がある。4つのコミュニティでアニシナアベ族と実際に交流することもできるが、特に観光客に人気が高いのは、2つの州立公園。ここには川や湖、湿地帯、針葉樹林が広がっており、釣りやカヌー、ボート、ラフティングといった水上アクティビティが楽しめる。また、ハイキングやバックカントリーキャンプなども人気で、各種アクティビティはガイドやツアーオペレーションをつけることもできる。

自然との共存で生態系が維持されてきた一帯では、北方系動植物のコミュニティが今も守られている。一歩足を踏み入れれば、ウッドランド・カリブーやムース、ブラックベア、オオカミ、ハクトウワシといったアイコニックな野生の動物たちに出会えるかもしれない。

遺産プロフィール

ピマチオウィン・アキ Pimachiowin Aki
登録年 2018年
遺産種別 世界複合遺産 https://pimaki.ca

https://usfl.com/2023/10/post/135435


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クリミア決戦」に備え? ロシア軍が建設した「竜の歯」を映像で確認

2023-10-05 | 先住民族関連

ニューズウィーク10/4(水) 18:39配信

<クリミアでウクライナ軍を迎え撃つ事態が迫っているとロシア軍が考えた証拠が見つかった>

ロシア軍はクリミア半島頭部のフェオドシャ近郊に「竜の歯」を築いた。写真は3月12日の衛星画像

ロシア軍が、クリミア半島東部で新たに対戦車防衛線を構築したことが、映像から判明した。ウクライナ南部の戦闘の最前線からはかなり離れているが、もしウクライナ軍がクリミア半島を制圧する事態になった場合には脅かされかねないロシア本土国境に近い場所だ。

【動画】ロシアの「竜の歯」をウクライナ軍のチャレンジャー2戦車があっさり突破する様子

ウクライナ人と、クリミア半島に起源を持つ先住民族クリミア・タタール人からなる軍事パルチザン運動「アテシュ」が10月4日に公開した映像には、港湾都市フェオドシヤ付近に「竜の歯」の呼称でしられる防衛ラインとみられるものが映っている。この町は、ロシアが一方的に併合したクリミア半島の東端に位置しており、クリミア半島をロシア本土を結ぶケルチ海峡の南西方向にある。

ロシア政府は、2014年からクリミア半島を実効支配しており、2022年2月に始まった本格的な侵攻の期間を通じて、ウクライナ攻撃の足がかりとしてこの半島を使ってきた。これに対してウクライナ政府は、クリミア半島を必ず奪還すると繰り返し表明している。

現在ウクライナ軍は、やはりロシアに併合されたザポリージャとヘルソンの2州を徐々に攻略しながら南に進軍しているが、その最終目標もクリミア半島だ。

退却も想定?

「竜の歯」とは、戦車の前進を阻み、機械化歩兵の領地獲得を防ぐことを目的とした、鉄筋コンクリート製の障害物だ。とくに新しいものではなく、適当な道具さえあれば撤去はそれほど難しくない。だが、ウクライナ軍の南進のスピードを遅らせ、ウクライナ軍を一点に集中させる効果はある。

ロシア軍の動向を追うアナリスト、イアン・マトヴェイエフは2023年4月、ワシントン・ポストにこう語っている。「ロシア軍はどうやら、近い将来にクリミア半島を防衛する必要が生じることを理解しているようだ」

オランダにあるハーグ戦略研究センター所属の戦略アナリスト、フレデリック・メルテンスによると、フェオドシヤ北東部にある「竜の歯」は、町から約16キロ離れたケルチ半島の最も狭い部分に設置されているという。

もし本当にウクライナがクリミアに進軍して勢力下に収めた場合、ここは、ウクライナ軍によるケルチ半島全体への侵攻を阻止するのに適した場所だ、とメルテンスは本誌に語った。

「北部から撤退するロシア軍にとっては、理にかなった退却ポジションだろう」とメルテンスは付け加えた。「ここなら、攻撃を食い止めて、力を蓄えることもできる」

内陸に防空装備も

だが、クリミア半島の東側に設けられた大規模な「竜の歯」が、緊急事態に向けたロシア軍の周到な防衛準備なのか、あるいは、「敗北主義的な」態度を示すものなのかは判断が難しい、とメルテンスは言う。

「後衛からあまりに離れた場所に防衛線を準備するのは、当然ながら、あまり自信が感じられる態度とは言えない。一方で、優秀な司令官は、常に安全確保を頭に置き、最悪のシナリオについても計画を立てておくものだ」

アテシュはまた、ロシアの長距離ミサイルシステム「S-300」が設置されている7つの地点を特定し、クリミア半島のグヴァルディスコエ空軍基地周辺で新たな要塞が築かれていることを確認したという。

ウクライナ軍とつながりがある同国の公的機関「国民レジスタンスセンター」も10月1日、ロシアは、クリミア半島内陸にある街シンフェロポリに防空装備を移送し、防衛のための構造物を強化していると報告している。

(翻訳:ガリレオ)

エリー・クック

https://news.yahoo.co.jp/articles/5dccdb71e934b48968e198b7b0607129ef592b23


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