先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

アイヌ民族の口承文芸を実演 平取町の木村さんら日本女子大でシンポ

2023-10-22 | アイヌ民族関連

会員限定記事

北海道新聞2023年10月21日 20:52

約150人の来場者を前に、独特の節回しでアイヌ語の口承文芸を披露する木村梨乃さん

 アイヌ文化伝承の意義や課題を考えるシンポジウムが21日、東京都文京区の日本女子大で開かれた。日高管内平取町アイヌ文化振興公社職員の木村梨乃さん(26)がアイヌ語でカムイユカラ(神謡)などの口承文芸を実演し、来場した学生や地域住民ら約150人が真剣に聞き入った。

 木村さんは、人間の捕ったサケを盗み食いしたキツネを題材にした作品などを、独特の節回しで披露。ヤイサマ(叙情歌)も実演し「本来は即興で気持ちを表現するもの。私もいつか、自分の言葉で歌えるようになりたい」と語った。

 同町の二風谷アイヌ文化博物館の学芸員広岡絵美さん(44)も、同館が文化継承に果たす役割について講演。展示内容を検討する委員会に地域住民が参加していることなどを紹介し「当館には地域ならではの情報を発信すること、住民の意見を反映することが求められている」と強調した。

 その後、教員や学生も交えてディスカッションが行われ、アイヌ民族の信仰や働きながら歌う歌などに関する質問に2人が答えた。

・・・・・

(本郷由美子)

※「ユカラ」の「ラ」は小さい字

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/928965/


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

秋サケ不漁、アイヌ文化体験にも影 白老の事業 発泡スチロールで代用

2023-10-22 | アイヌ民族関連

会員限定記事

北海道新聞2023年10月21日 20:19

発泡スチロールのサケの模型を使って行われた体験事業=20日、白老町

 【白老】秋サケの不漁が胆振管内白老町のアイヌ文化体験に影を落としている。同町内で18、20日に行われた伝統的なサケ漁を学ぶ体験事業はサケを確保できず、サケをかたどった発泡スチロールを代わりに使った。胆振管内のサケ水揚げは前年同期比の2割にとどまっており、体験事業の関係者は「生きたサケを使い文化を学ぶ機会だったのに」と話している。

 一般社団法人白老モシリが毎年、同町内のウヨロ川上流で行う体験事業で、今年は2日間で町内の小学生ら計80人が参加した。

 これまでは、ふ化放流を手がける団体から提供を受けたり、道の許可を得てウヨロ川で捕まえたりして、生きたサケを20匹ほどいけすに入れてサケ漁を体験してきた。今年は団体から提供がなく、川でも1匹も捕まえられなかった。

 今年の体験事業では、参加者が発泡スチロールのサケの模型に、J字形のかぎが付いた伝統漁具マレプを突き刺し、漁を学んだ。白老小4年の及川奈々さん(9)は「本物のサケを捕まえてみたかった」と残念がり、同法人の森洋輔学芸員は「その場でサケを解体し、命の大切さを学んでほしかった」と話した。

 ・・・・・

(斎藤雅史)

※「マレプ」のプは小さい字

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/928947/


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

[フォトレポート]アイヌ文化体験イベントに参加してきました

2023-10-22 | アイヌ民族関連

かわたびほっかいどう2023.10.21公開

先日、札幌市小金湯温泉にある札幌市アイヌ文化交流センターに寄ってみたら、イベント開催中の旗が立っていました。なんだろうと入ってみると、「アイヌ文化体験イベント」が開催中でした。

最初は仕掛け弓の体験です。二風谷のアイヌ文化博物館で見たことがあり興味がありました。教えていただきながら自分で弓を仕掛けると、見事クマを仕留めました。

楽器演奏では、おなじみのムックリから始まりました。いろいろな種類が有り、よくみる糸を引くタイプは演奏が難しいそうです。次に演奏された弦楽器は初めて見ましたが、なんとも哀愁のある音色でした。

古式舞踏では、鶴の踊りや頭を激しく振る踊り、そして初めてみたキツネを捕る踊りでは、キツネ役の子供さんがとてもかわいくて楽しかったです。

最後に出演者と客席の全員で輪になって踊りました。あっという間の45分間でした。

今月は、あと3回の開催です。毎回出演団体が異なるので、イベント内容も異なる場合があるそうです。定山渓の紅葉見学の際は、是非寄ってみてください。

◆10月21日(土)、22日(日)、29日(日)
◆開催時間:いずれも10:00~14:00の間で、午前午後各1回
詳細は札幌市のホームページをご覧下さい → こちら

なお、今回の写真撮影と公開は、施設の許可を得ています。

https://kawatabi-hokkaido.com/2023/10/21/24047/


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

文化の源 継承の道探れ/方言消滅の危機

2023-10-22 | アイヌ民族関連

東奥日報2023年10月21日

 地域固有の言葉である方言が、世界各国で姿を消しつつある。話者の減少や文化の平準化などさまざまな要因が考えられるが、方言の継承は地域文化維持の源といえる。本県にも津軽弁や南部弁など地域に根付く言葉がある。可能な限り、継承するための道筋を考えておく必要があるのではないか。

 方言の危機が注目されるようになったのは、国連教育科学文化機関(ユネスコ)が2009年、世界にある6千~7千語のうち約2500語を「消滅危機言語」に指定したことがきっかけとなった。日本からは8言語が指定され、アイヌ語が「極めて深刻」に、与那国語、八重山語(以上沖縄県)が「重大な危機」に、宮古語、沖縄語、国頭(くにがみ)語(以上同)、奄美語(鹿児島県)、八丈語(東京都)が「危険」に分類されている。

 ユネスコは、何の手も打たなければこれらの言語は今世紀中に失われる恐れがあると警鐘を鳴らしている。これを受け国内では15年、方言の保存・継承策を探る「危機的な状況にある言語・方言サミット」が始まった。コロナ禍で中止となった20年を除き、沖縄県や北海道、宮城県などで毎年開催されている。

 今年のサミットは10月14~15日、沖縄県与那国島の小学校体育館で行われた。「重大な危機」に分類された与那国語は現在、島民約1600人のうち実際に話すことができるのは高齢者を中心に約300人しかいない。

 与那国島大会では、南部弁と津軽弁による軽妙な二人芝居が披露された。芝居を見た現地の人たちは初めて聞く言葉に「響きがユニーク」と戸惑いながらも、方言特有の温かな味わいを感じ取ったようだ。

 二人芝居に出演した柾谷伸夫さん(75)=八戸市=は、南部弁消滅を危ぶみ第1回サミットから参加している。柾谷さんは市教育委員会と連携して同市内の子どもたちに民話や昔話を語り聞かせる出前講座、語り部養成活動に長年尽力してきた。今回は浪岡演劇研究会を主宰する長谷川等さん(76)=青森市浪岡=を誘い、南部弁と津軽弁の寸劇を初めて披露。「わいはっ」「あ~さぱかぱっとす」などと丁々発止の掛け合いをし、津軽弁で恥ずかしい、南部弁でみにくいを意味する「めぐせ」などの言葉から生じる勘違いやすれ違いをユーモラスに演じた。方言の文化的な意味を考えさせる熱演に大きな拍手が送られたという。

 南部弁、津軽弁は消滅危機言語に指定されてはいない。北海道を除く本州、九州、四国の方言は「日本語」でひとくくりにされているためだが、本県人口の急速な減少を考えると方言話者も同様に減り続けるだろう。柾谷さんによると南部弁は「次世代にどの程度、伝承されているか」とのユネスコの評価基準に照らせば「祖父母世代以上で使用され、親や子の世代は使っていない」レベルで、「重大な危機」に相当すると訴えている。津軽弁も似たような状況かもしれない。

 文化庁などの調査では、東日本大震災の被災住民が避難場所から数年ぶりに自宅に戻った際、地元の言葉で会話したことで活力を取り戻した。ユネスコも「言葉を失うことは豊かな世界観、アイデンティティー、古里への誇りを失うこと」だと指摘する。自らの心のよりどころとして、方言をとらえ直してほしい。

https://www.toonippo.co.jp/articles/-/1659908


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

崎浜大漁唄込が北海道・東北民俗芸能大会に

2023-10-22 | アイヌ民族関連

三陸新報2023年10月21日

本番を控え、稽古に励む会員たち

 気仙沼市唐桑町の崎浜大漁唄込保存会(吉田俊男会長)が、29日に北海道恵庭市で開かれる「北海道・東北ブロック民俗芸能大会」に県代表として出演する。海のまち唐桑で継承されている勇壮な大漁唄込の披露に向け、会員たちの稽古に熱がこもっている。
 民俗芸能の価値を広め、保存・伝承につなげることなどを目的とした大会で、各道県持ち回りで開催。65回目の今年は、アイヌ古式舞踊(北海道)、鮭川歌舞伎(山形)、柳津の大神楽(福島)などの計8団体が出演する。崎浜大漁唄込保存会は気仙沼市からの推薦で決まった。
 市指定無形民俗文化財の「崎浜大漁唄込」は三陸沿岸南部に伝わる大漁唄込の一つ。和船時代、帰港する際に沖から甲板を櫂(かい)で打ち、声高らかに唄を響かせることで、浜で待つ家族や網元に漁の成果を伝える通信手段だったとされ、今でも「晴れの唄」として祭りや祝いの席などで唄い継がれている。
 保存会は崎浜地区の元漁師らで1994年に設立され、現在は中井や松圃などの住民を含む30~80代の約20人が所属。毎月集まり、稽古を重ねている。
 当日は会員16人がカツオが描かれたそろいの看絆をまとって出演し、「さいとこ節」「大謀網ご祝い唄」「鰹船沖合大漁ご祝い唄」の3演目を発表する。
 吉田会長は「受け継がれてきた海の男の心意気を大漁唄込に込め、震災でお世話になった県内外の皆さんに復興してきた姿を見せてきたい」と意気込む。
 気仙沼・本吉地方からの出演は2016年の「松圃虎舞」以来。

http://sanrikushimpo.co.jp/2023/10/21/11596/


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アジアキリスト教協議会第15回総会 環境危機などめぐり声明 

2023-10-22 | 先住民族関連

キリスト新聞2023年10月21日

 9月27日から10月4日までインド南部のケララ州にある都市、コッタヤムで開かれたアジアキリスト教協議会(CCA)第15回総会では、アジアで台頭しつつある幅広い諸問題について議論が行われ、「オーストラリアの先住民族の声」「環境危機と強制的な立ち退きに至る天然資源の搾取的な抽出」「朝鮮半島の平和」「被造世界への配慮」「人間の尊厳といのちの健全性」「人身取引と強制移住」「フィリピンにおける人権侵害を終わらせること」「ナゴルノ・カラバフの情勢」といった声明文が採択された。

 「オーストラリアの先住民族の声」についての声明文は、次のことを肯定した。「私たちは先住民族が直面している闘いが地理的な境界線によって限定されるものではなく、認知や強化、そして和解を求める彼らの呼びかけにおいて普遍的であると認識する。この連帯と信仰の精神において、アジアキリスト教協議会第15回総会は、オーストラリアの先住民族の住民投票と声の問題に関するこの声明を提示し、アジアそしてそれを超えたところの先住民族に、正義と和解に向けた彼らの集合的な旅において寄り添う、私たちの揺るぎない責務を再確認する」

 「環境危機と強制的な立ち退きに至る天然資源の搾取的な抽出」に関する声明文は、利潤に焦点を絞った産業による搾取に直面した、アジアの先住民族の社会を苦しめ続けた、抽出による搾取と搾取的なビジネスの実業という、蔓延している問題を取り上げたもの。この声明文は、とりわけインドネシアにおける生態系の危機に言及した。

 「朝鮮半島の和解と平和」は、南北朝鮮の休戦70周年記念を念頭に置いた声明文で、「私たちは改めて、朝鮮戦争が終わっておらず、平和が不完全であり、そして戦争がいつでも勃発しうるということを思い起こしている。この休戦70周年記念において、私たちは朝鮮半島における真の平和のために熱心に祈る」

 「平和を代替策ではなく義務にしよう」という声明文は、「軍事化の由々しき台頭と、熱狂した軍拡競争がアジア中で広範囲に広がっていること」に注意を促した。この声明文はさらにこう詳しく述べた。「飢餓や貧困のような、差し迫る諸問題への取り組みに向け直すことができる何十億ドルものお金が、代わりに膨大な兵器の貯蔵を増強することに浪費されている。この資源の流用は、新自由主義の猛攻撃と、アジアにおいて経済的に脆弱な社会を搾取してはその民衆に破滅的な影響をもたらしている、富裕な国々の間で自滅を招く競争によって悪化しつつある。環境が被害を受け、そして漁業や農業といった、自らの暮らしのために、社会が依存する貴重な資源が枯渇しているのである」

 「被造世界への配慮」に関する声明文は、「神よ、私たちを新しくし、そして被造世界を修復してください」という、第15回総会のテーマを、とりわけ、飢餓、貧困、経済格差、不平等、民族的・宗教的及びジェンダーをめぐる暴力、紛争や緊張、移住、人身取引、宗教的原理主義、そして少数派である宗教共同体の苦闘といった次元を持つ、世界の「複合危機」のただ中において、言い直すものとなった。この声明文はCCAを構成する人たちに対し、「複合危機の要因に直接的に取り組む提言活動や戦略に優先順位を大きくする」よう激励した。

 「人間の尊厳といのちの健全性」が、六つ目の声明文の焦点をなすものとなった。「健康、いやし、そして健全性は、人類のための神の聖なる恵みと御旨の中心をなすものであり、それは調和をもって神や民、そして被造世界全体と共に、共同体のうちに生きることに関するものである。いやし、壊れた人間の生活において憐れみをもって健全性の修復をすること、そしてご自身を空にする無条件の愛において私たちの主と一つになることという、神聖な奉仕における証しと創造的な参与において、教会はより大きな役割を担うことができる。この精神において、私たちは、とりわけ障がい、精神的健康、老人と緩和のケア、そして性と生殖に関する健康に関する、微妙な諸問題に、私たちの多様な共同体の中において、取り組む必要性を認めるのである」と、この声明文には記されている。

 「公的債務」に関する声明文は、破産宣言を引き起こし、深刻な政治的・経済的危機を引き起こした、スリランカにおける状況に注目するものとなった。スリランカを例として引き合いに出しつつ、この声明文はそのような債務危機に対するいくつかのアジア諸国の脆弱性を強調するとともに、CCAを構成する人たちに対し、「そのような債務を提供した国々を説得し、債務帳消しを真剣に考慮するための適切なプロセスを開始し提唱する」よう呼びかけた。「それによってのみ、それらの国々の国民は、自らの尊厳を確保する民主的な空間のうちに、そのような危機から立ち上がることができるようになるだろう」という。

 「人身取引と強制移住」は、今日のアジアにおいてみることができる、移動と移住が持つさまざまなパターンの複雑な性格と相互連関に光を当てる声明文となった。この声明文はCCAを構成する人たちに対し、とりわけ、移民に対する自らの奉仕活動を強化し、人身取引の被害者たちのために歓迎と癒やし及び歓待の場所となり、人身取引と強制移住の現実について会衆を教育し、全国及び国際的なレベルで提言活動に関与するよう呼びかけた。

(エキュメニカル・ニュース・ジャパン)

http://www.kirishin.com/2023/10/21/62917/


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

民博、民族と国家との相克を究明

2023-10-22 | 先住民族関連

日本経済新聞2023年10月21日 14:30 [会員限定記事]

民族は国家とは別の自立性を持ち、両者の利害が食い違えば衝突や抑圧が生じる。現代におけるその関係性の研究を通じて、多様な民族が共存し尊重しあう国のあり方を探るプロジェクトを国立民族学博物館(大阪府吹田市)が進めている。

民博による特別研究「ポスト国民国家時代における民族」の一環で、館内外の研究者が参加。多文化国家における民族意識や文化・経済政策などの実態を調査し比較する。2025年度をメドに成果を...

この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

残り415文字

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO75476010R21C23A0BE0P00/


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

米国の有名博物館が「展示コレクションから人骨をなくす」決定をした理由とは?

2023-10-22 | 先住民族関連

クーリエ10/21(土) 11:00配信

人骨の展示は「権力の不均衡や搾取を拡大するもの」

Photo: themorningstudio / Getty Images

ニューヨークのマンハッタンにあるアメリカ自然史博物館は、展示コレクションからすべての人骨を排除する決定を発表した。

【画像】米国の有名博物館が「展示コレクションから人骨をなくす」決定をした理由とは?

同博物館は、保有する約1万2000体の人骨コレクションに関する過去を「刷新する」計画を立てている。というのも、これらの人骨には、本人や遺族の同意なしに、先住民や奴隷だった人たちの墓を起こして収集されたものが多く含まれているからだ。

つまり同コレクションは「極端な権力の不均衡によって可能になったもの」で、「彼らは祖先であり、場合によっては暴力的な悲劇の犠牲者、あるいは虐待や搾取を受けたグループの代表であり、公の場で展示する行為はその搾取を拡大するものである」と、同博物館のショーン・M・ディケーター館長は、職員に向けた書簡のなかで綴っている。

非人道的かつ差別的な行為を永続的なものにしてはならないとの認識に基づいて、この「人骨の排除」の決定は下された。

米紙「ニューヨーク・タイムズ」によれば、同博物館が保有する人骨のコレクションには大きく3つの問題があるという。

ひとつは「先住民の人骨」。連邦法で子孫に返還されることが定められているため、各人骨の所属部族の調査を進めているという。ただ、この人骨の起源と身元の特定は「難航している」とディケーターは明かしている。一方で、遺骨の返還が進んでいないことには批判が集まっているようだ。

もうひとつは「黒人の人骨」で、コレクションには奴隷だった人々の墓地から1903年に掘り起こされた5人の黒人の成人の人骨が含まれている。他にも100体以上が保管されている。

3つ目の問題は「医療コレクション」として知られるもので、最も新しいもので1940年代にニューヨークで死亡した人の骨も含まれており、約400体あるという。

もともとは、解剖などの教材としてニューヨークにある大学の医学部に提供されていた「引き取り手のない遺体」だったが、使われたあとに埋葬されることはなく、代わりに「違法の可能性のある方法で」博物館に移送されていたのだという。

この移送された遺体に関心を寄せていた人のなかには、人類学者のハリー・L・シャピロをはじめとする当時の優生学者が含まれ、「白人至上主義に基づく科学的理論を推進するために、それらの遺体を使用していた」と、ディケーターは述べている。

20世紀初頭の米国の「優生学」と人骨の関係

優生学は、19世紀末~20世紀半ばにかけて主に先進国で受け入れられてきた考え方で、悪質の遺伝形質を淘汰し、優良な遺伝形質を保存することを目的とするものだ。優生学者のなかには、優生学と人種主義(人種間に根本的な優劣の差異があるとみなすもの)を結びつけようとした者がいる。これには多くの倫理的問題があることから批判を呼んでいる。

ディケーターは優生学に関連したシャピロの研究を「悪い科学」とみなしていると、同紙に語っている。

同紙によれば、現在、アメリカ自然史博物館に展示されている人骨は12の展示ケースを占めており、人骨から作られた、あるいは人骨を組み込んだ器具やビーズまで多岐にわたるという。

今後の博物館の課題のひとつは「約100年以内に収集された比較的新しい遺体の子孫を探し、接触すること」。

今回の決定は、博物館の「遺体の展示」に伴う倫理的懸念に対処するための一歩とみなされている。同様の問題は、米国の他の医療および人類学機関も直面しており、ペンシルベニア大学考古学人類学博物館は黒人と先住民の頭蓋骨のコレクションについて、公に謝罪している。

COURRiER Japon

https://news.yahoo.co.jp/articles/b78a379ad2367fe4e118f61f8ebcf1f7157cf8d3


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

15歳のニュース NEWS・FILE weekly topics 10月13日~10月20日(一部)

2023-10-22 | 先住民族関連

毎日新聞2023/10/21 3057文字

・・・・・・・・・

先住民地位明記 国民投票で否決

 オーストラリアで、先住民の地位を明文化する憲法改正への賛否を問う国民投票が実施され、否決された。改憲には、全国で賛成が過半数を占め、かつ全6州のうち4州以上でも過半数に達する必要がある。オーストラリアのメディアは、全州で反対が多数を占めて否決されたと報じた。大手世論調査会社によると、50代以上では反対派が6割を超えた。

・・・・・・・・・

https://mainichi.jp/maisho15/articles/20231021/dbg/048/040/005000c


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

<eye>クマや森とも分かち合う恵み サステナブルなアラスカのサケ漁

2023-10-22 | 先住民族関連

毎日新聞10/21(土) 16:00配信

ひと網で甲板を埋め尽くす大漁が続く。獲物は船底の水槽に貯蔵され、すぐさま次の網漁が始まる=米アラスカ州南東部沖で2023年7月9日、写真家の松本紀生さん撮影

 水産資源の持続可能な利用が州憲法に明記されているアメリカ唯一の州、アラスカ。米海洋大気局の公式サイトにはこう記載がある。「アラスカの漁業は、世界で最も管理された、サステナブルな水産業である」。その実態を探るべく、サケ漁を行う漁船に同乗し、数日間を過ごした。

【写真】アラスカのサステナブルなサケ漁

 船長ほか3人の乗組員と共に、アラスカ南東部に位置するピーターズバーグという町を出航する。8時間かけて森が迫る沿岸部の漁場へ到着。許された操業時間は翌朝5時から午後8時までだ。サケに限らず、カニや深海魚なども、漁場と操業時間がアラスカ魚猟局により厳格に定められ、その監視には軽飛行機やボートが使われる。

 翌朝。時報通りに漁が始まり、巻き上げられた網には船が傾かんばかりにサケがあふれた。そんな漁を10回ほど繰り返した後、夜通し航行し、町へと戻る。翌朝一番に水揚げされた獲物は漁港で計量され、そのデータはすぐさま魚猟局へと送られる。どの海域で、どれほどのサケがとれたかに基づき、次の漁場が発表されるのだ。

 とれすぎた海域はしばらく禁漁となるが、魚猟局は川を遡上(そじょう)するサケを軽飛行機から観察し、十分な数が確認されれば再び解禁となる。これには、産卵するサケが多すぎるとその生育が妨げられる、という事情もある。

 サケ漁のシーズン前にも、魚猟局は川や稚魚の状態などを現地で調査する。蓄積されたデータに基づき、生物学的に許容できる漁獲量の上限を割り出し、それを下回る割り当てを決定する。乱獲を未然に防ぐためである。

 管理された漁業が生み出す恩恵は、関係者に還元されるにとどまらない。豊富な水産資源は、釣りを目的とする観光客を世界中から呼び寄せ、ホテルやレストラン、土産店など地元経済を活性化する。先住民たちは、魚を取る自給自足的生活を通して文化や伝統を守り、また、それ以外の一般住民にも相当数の漁獲量が割り当てられている。

 森へと還るサケはクマやオオカミの命を支え、その亡きがらは植物の栄養となる。豊かに育った森の養分は川から海へと運ばれ、プランクトンなど海の食物連鎖の起点を支える。その海で育ったサケたちが、人間を含めた自然界全体を潤すのである――しかも、永続的に。

 温暖化をはじめ、環境問題に思いをはせるとき、ともすると「人間などいないほうがいいのでは」と思ってしまうことがある。しかしながら、我々が適切に介入することで、自然を助けながら共存することができる。アラスカの漁業を通し、そんな光明を感じる貴重な体験となった。【松本紀生(写真家)】

https://news.yahoo.co.jp/articles/335444fe1f90e402fb277f8f1c8838ee077ac6f9

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「村を守れ」 中国企業の工場新設に翻弄されるインドネシアの島

2023-10-22 | 先住民族関連

時事通信10/21(土) 19:05配信

インドネシア・レンパン島のセンブラン村(2023年9月18日撮影)。【翻訳編集】 AFPBB News

【AFP=時事】インドネシア・レンパン(Rempang)島の漁師サダム・フセンさん(32)は、水上高床式住居をつなぐ橋に座り、中国企業の巨大プロジェクトのために住民が先祖伝来の土地から追い出され、伝統が失われることへの不安を口にした。

【写真】中国の工場設置計画をめぐり衝突するインドネシアの住民と警察

 インドネシアのジョコ・ウィドドJoko Widodo)大統領と中国の習近平Xi Jinping)国家主席は7月に会談し、ガラス・太陽光パネル大手、信義ガラス(Xinyi Glass)がマラッカ海峡の南東端に浮かぶこの島に新工場を建設する計画で合意した。

 政府によると、新工場ではガラス原料のケイ砂を処理する。総工費は116億ドル(約1兆7400億円)だ。 

 合意を受けて政府は、イスラム教徒のマレー(Malay)人やオランダラット(Orang Darat、陸の人の意)と呼ばれる先住民から成る島の住民7500人に対し、9月末までの退去を求めた。

「緊張が高まっている。私たちは島を出るつもりはありません」と、立ち退き要請に平和的に抗議しているフセンさん。「村を守ることが一番大切」と話す。

「村のことが頭から離れず、ここひと月は熟睡できていない」とも語った。

 住民によると、工場建設の準備のため当局が村々を訪れ測量を行っており、数千人がそれに反発し、抗議の声を上げた。

 隣のバタム(Batam)島では、自治体庁舎の外で行われていた抗議デモの一部参加者が暴徒化し、警察と衝突。警察や政府職員によると、デモ隊は石や火炎瓶を投げた。

 現場には数百人規模の機動隊が投入され、催涙ガスや放水銃で鎮圧された。このデモでは、住民数十人の身柄が拘束された。首都ジャカルタの中国大使館前でも抗議デモが行われた。

 政府は工場について、来年着工と発表。工場が新設されれば島は「エコシティー」へと変貌を遂げ、2080年までに数千人の雇用を創出し、大規模な投資がもたらされるとしている。

 AFPは工場新設計画について信義ガラスに取材を申し込んだが、返答は得られていない。

 中国政府は近年、スラウェシ(Sulawesi)島のニッケルをはじめ、インドネシアの天然資源部門に多額の投資を行っている。

■雇用、先祖の墓…尽きない不安

 住民らの抗議を受け、政府は妥協案を提示した。住民を島から追い出すのではなく、島内の別の場所への移住を打診したのだ。9月28日としていた立ち退き期限も延期。現時点では新たな期日は設定されていないが、一時的には抗議が奏功した形となった。

 面積1万7000ヘクタールのレンパン島には、ソーラーパネル製造に欠かせないケイ砂が豊富にある。政府としては、島に工業団地を設置したい考えだ。当局は、700世帯が影響を受けると推定している。

 バタム市のムハンマド・ルディ(Muhammad Rudi)市長は「誰もが同意していることだが、インドネシアは資金を必要としている。そのための手段の一つが投資だ」と指摘。「もし彼ら(中国側)が不安になって(計画を)撤回したら、レンパン島はどうなるのか」と問い掛けた。

 バタム島からレンパン島に向かって車を1時間ばかり走らせると、道路脇に張り出されたバナーやステッカーが目に飛び込んでくる。書かれているのは、住民らに移住を呼び掛けるメッセージだ。

 移住を迫られている共同体の一つ、センブラン(Sembulang)村付近には、警察官や軍人の姿があちこちで確認できた。

 村民の一人は、警察官や自治体当局者が家々を訪問して移住を呼び掛けていると話した。「夜中にやってきて家から追い出されるのではないかとびくびくしている」と語る。

 ルディ市長はこれに対し、職員が住民を威嚇することはないとしている。

 インドネシア政府は、開発用地は2300ヘクタールで、1万ヘクタールは環境保全のため手を付けないと説明している。

 環境NGOのインドネシア環境フォーラム(WALHI)は、開発により海洋生物に悪影響が及ぶ恐れがあるほか、土壌汚染や砂の過剰採取も懸念されると主張する。

 地元住民の間からも、工場が設置されたとしても雇用されるのは中国人の技能労働者ばかりになるのではと、不安の声が上がっている。「地元住民が雇用されるとしても、結局は肉体労働なのではないか」。地域のリーダー的存在であるティモさんは、こうAFPに語った。

 先祖の墓も気掛かりだと話す。他の住民も同じ気持ちで、工場建設に伴い荒らされてしまうのではないかと心配しているという。ティモさんは「私たちが移住を望むことはない」と言い切った。 【翻訳編集】 AFPBB News

https://news.yahoo.co.jp/articles/dcfe9f68c0c8948da98f5a4b508cb109e3123845


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

<土曜訪問>可能性探り「外部」へ 『はじめての人類学』を刊行 奥野克巳さん(立教大教授)

2023-10-22 | 先住民族関連

東京新聞2023年10月21日 13時06分

 ポーランドの人類学者ブロニスワフ・マリノフスキの『西太平洋の遠洋航海者』は1922年の作。南洋ニューギニアに長期滞在して、カヌーを使った交易や習俗を克明に記述した。その後の人類学の100年の歩みを、代表的な4人の学者の格闘を通じてたどった入門書『はじめての人類学』(講談社現代新書)が出た。「戦争の世紀である20世紀に生み落とされた学問として、人類学を読み直したのがこの本です」。立教大教授で文化人類学が専門の奥野克巳さん(61)は自著をそう説明する。

 マリノフスキ、クロード・レヴィ=ストロース、フランツ・ボアズ、ティム・インゴルド。いずれも、戦争に人生を翻弄(ほんろう)されたり、戦争の影響で人類学を始めたりした4人だ。マリノフスキは当初はオーストラリアで調査の予定が、第1次世界大戦の勃発で敵国人となり、目的地を南西太平洋地域に変更した。フランス人のレヴィ=ストロースは大戦間期に青年時代を過ごし、原始社会に憧れてブラジルへ向かう。彼らは何を探しに、西洋の外に出て行ったのか。

 未曽有の総力戦の果てに、ヨーロッパ全体で850万もの命が失われた第1次大戦。仏詩人ポール・ヴァレリーは「精神の危機」と題した評論で、ヨーロッパ文化という幻想がはじけ、知識の無力が証明された、と嘆いた。「ヨーロッパ精神の危機を背景に立ち上がったのが人類学だった。いわば時代の申し子だった」

 マリノフスキが注目した、ニューギニアの島々で行われる交易は、共同体同士を結びつけ、衝突を防ぐための贈与交換の仕組みだった。レヴィ=ストロースは、「未開人」たちは五感を使って目の前の現実を分類、再構築して全体像をつくり上げており、それは農耕牧畜や美術を生んだ人類普遍の思考法であると説いた。

 「ヨーロッパ内部で解決できない。知はどこにあるかと探したら、外部のそこら中にあることが分かった」

 奥野さんの関心も常に「外部」に向いていた。1982年、大学2年の20歳の時、単身渡米してメキシコに入り、山間地の先住民の村を訪れた。その後も南アジアで仏僧になり西アジアを旅行。大卒後に商社員になるも、大学院に入って文化人類学を専攻し、インドネシアのカリマンタン島の焼き畑稲作民社会で2年間、調査した。

 その後、同島のマレーシア側に暮らす先住民プナンにシフトした。熱帯の森で動物を捕って生きる狩猟採集民を選んだのは「人間とは元来どういう存在であったのかを知るため」だった。2006年、居住地を来訪、狩猟小屋で森の民と寝起きし、狩りに同行した。

 現地で暮らして気付いたのは、彼らにお金やモノを貸しても返ってこないことだった。はじめは彼らの態度に当惑したが、それは、貸し借りの前提となる「個人所有」の感覚が希薄なせいだと分かった。狩猟で得られる自然の恵みは多寡があるため、共同体メンバーが生きながらえるためには皆で分かち合わなければならない。<所有慾(よく)を捨てよと、プナンは言う。そこでは、慾は認められず、格差の芽がその都度摘み取られる>(『ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと』)

 プナンのグループのリーダーは、その共同体で最も質素でみすぼらしい人物だという。財やお金を次々に周囲に分け与えるため、自らは何も持たなくなるのだ。「自分のために使うそぶりを見せた瞬間に、メンバーは彼から離れようとする。富や財が集中すると、そこに権力が生まれる。プナンは権力が発生するのを未然に防いでいる」

 貧困や格差、ハラスメントといった、21世紀を生きる私たちを悩ます問題の一つ一つに、プナンが答えてくれているようだ。「外部、つまりわれわれの外側にある人たちを常に見て、何が起きているのかを思索する。そうすることで、人間の生の別の可能性を探ることができる」

 毎年春と夏の2回続けてきたプナン居住地の訪問は、コロナ禍による中断を経て昨年夏から再開した。

 「現地のフィールドワークは面白い。小屋で寝ていると、テーマは向こうからやってくる。私たちが学ぶべき知恵にあふれている」。遠い熱帯の森に思いをはせた。 (栗原淳)

https://www.tokyo-np.co.jp/article/285152


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本人はまずパレスチナで何が起きてきたかを知らなければならない/高橋和夫氏(放送大学名誉教授)

2023-10-22 | 先住民族関連

ビデオニュース・ドットコム10/21(土) 20:00配信

 パレスチナ情勢が緊迫の度合いを増している。日本にも大きな影響が及ぶ恐れのある大事だが、日本の報道がやや場当たり的に見えるのが気になる。

 今回、1,000人を超える自国民を殺されたイスラエルとしては、国民の怒りを鎮めるためにも激しい報復をしないわけにはいかないのだろう。しかし、もしそうなれば、長さ50キロ、幅5~8キロしかない、総面積にして東京23区の6割にも満たない狭い地域に220万人の人がひしめき合って暮らしているガザ地区に、世界屈指のイスラエル軍が一斉になだれ込むことになる。既に空爆によってパレスチナ側の犠牲者の数は4,500人に及ぼうとしているが、もし市街地で掃討作戦が実行されれば、人的被害は想像を絶するものになるだろう。

 パレスチナはなぜこのような事態に陥ってしまったのか。

 10月7日のハマスによる対イスラエル奇襲攻撃は民間人を多く巻き込み、200人の人質を取るなど、人道的にも国際法上も到底許される行為ではない。しかし、パレスチナの武装組織であるハマスがなぜそのような暴挙に出たのかを理解するためには、これまでパレスチナで何が起きてきたかを知ることが不可欠だ。

 パレスチナを含む中東情勢全般に詳しい国際政治学者の高橋和夫氏は、パレスチナでは1948年のイスラエルの独立以来75年もの間、自分たちから土地を奪い、圧倒的な軍事力を背景に抑圧を強いてきたイスラエルに対する不満と怨念が積もりに積もっていたと指摘する。それはあたかも圧力鍋にこれでもかこれでもかと言わんばかりに圧力を加え続けるようなもので、それがいつかは爆発することは誰もがわかっていた。

 日本ではあまり大きくは報道されてこなかったため、恐らくあの地でパレスチナ人たちがどれほどまでに辛く苦しい目にあってきたのかを知る日本人は多くはないかもしれないが、それを知らずに現在のパレスチナ情勢を正しく理解することは不可能だ。

 イスラエルという国の起源は19世紀末にヨーロッパで民族主義が隆盛し、ユダヤ人が迫害を受けるようになったことに遡る。そして、1世紀にユダヤ帝国がローマ帝国によって滅ぼされ世界中に散らばったユダヤ人たちの間で、自分たち自身の国を持ちたいという機運が高まった。これをシオニズム運動と呼ぶ。彼らは建国するための地を見つけるためにアフリカや南米などを物色したが、最終的にはユダヤ人の発祥の地であるパレスチナを選び、その地域への入植を始めた。

 ただ、新しい国を作ると言っても、そこには元々住んでいる人たちがいる。当然、先住民と入植者の間で摩擦が生じる。そのため、1914年の第一次世界大戦頃までは、ユダヤ人のパレスチナへの入植者は非常に少なく、民族間の摩擦も大きな民族紛争に発展する規模にはならなかった。

 その後、第二次世界大戦下でナチスドイツからひどい迫害を受けたユダヤ人たちのパレスチナへの入植が進んだ結果、1947年、国連はパレスチナの地をパレスチナ人とイスラエルの間で分割する決議を採択してしまう。この背景にはホロコーストなどを経験し、ヨーロッパでひどい迫害を受けたユダヤ人に対する欧米諸国の同情と、彼らを助けられなかったことに対する罪悪感があったと高橋氏は言う。それが1948年のイスラエル建国につながっていった。

 パレスチナ人から見れば、元々自分たちが住んでいる地に、欧米列強を後ろ盾にイスラエルという国が人為的に作られ、ユダヤ人たちが次々と入植してきた。そして、独立当初は自分たちの土地の数パーセントが奪われただけだったものが、イスラエルの国力が大きくなるにつれて欧米の後ろ盾に加え、イスラエル独自の軍事力も強くなり、それを背景とするパレスチナ人の土地の収奪が進んでいった。その結果、今やパレスチナの地の92%がイスラエルに占領されてしまった。土地を奪われ行き場を失ったパレスチナ人たちの多くは、難民として周辺国に流出し、パレスチナに残った約550万人のパレスチナ人は、ガザ地区とヨルダン川西岸地区の狭い土地に押し込まれ、政治的にも経済的にも苦しい立場を日々甘受させられてきた。しかも、その間、国際社会はあからさまな「力による国境の変更」を指を咥えて傍観していたのだ。

 実はイスラエルが軍事力を背景に土地の収奪を続ける中、国連ではイスラエルを非難する決議が何度となく提案されてきた。しかし、そのたびに安保理常任理事国のアメリカが拒否権を発動し、イスラエル非難決議は毎回否決されてきた。アメリカには570万人のユダヤ人が住む。これはイスラエルのユダヤ人人口の630万人に匹敵する数だ。しかもアメリカでは、ユダヤ人はユダヤロビーを通じた強い政治への影響力を持ち、大統領も連邦議員もユダヤ人を敵に回したら選挙には勝てないと言われる。またアメリカのユダヤ人は法曹界、アカデミア、メディアなどでも枢要な地位を占める。日本ではあまり知られていないが、アメリカにはイスラエルを非難する目的でイスラエル企業やイスラエルと関係の深い企業の商品に対する不買運動を禁止する法律や政令を持つ州が50州中34もの州に存在する。自由人権協会などはこれが表現の自由を定めた憲法第一修正条項に違反すると主張しているが、憲法審査権を持つ最高裁は頑としてこの問題を取り上げようとしない。この法律はアメリカでビジネスを行っている日本企業もその対象となるため、日本にも少なからず影響が出ている。

 こうした背景の中で、10月7日、パレスチナの圧力釜の圧力が頂点に達し爆発した。10月21日の時点でイスラエル側で少なくとも1,400人が、パレスチナ側では少なくとも4,137人が亡くなっている。もし、イスラエル軍のガザ掃討作戦が始まれば、犠牲者の数はこの何倍、何十倍にも達するだろう。

 今回も国際社会はパレスチナの惨劇を黙って見過ごすのだろうか。ウクライナではロシアの「力による現状変更」をあれほど厳しく糾弾し、戦争の道義的な正当性を主張したアメリカを始めとする西側諸国は、なぜパレスチナでは皆口をつぐむのか。このダブルスタンダードはあまりにも醜悪ではないか。

 そして問題は日本だ。第一次石油危機の時には70%台だった日本の原油の中東への依存度は、現在91.9%にまで上がっている。一体全体この50年間、日本は何をやっていたのだと言いたくもなるが、今はそんなことを言っている場合ではない。もしイスラエルとハマスの戦闘にハマスと関係が深くイランを後ろ盾とするレバノンの武装組織ヒズボラが参戦すれば、たちまち中東全体に戦火が広がる恐れも現実的なものとなっている。そうなれば、石油価格が跳ね上がるばかりか、下手をすると中東からの石油が届かなくなる恐れもある。いずれにしても日本の経済が壊滅的な打撃を受けることが必至だ。にもかかわらず、暢気な日本の政治指導者たちは解散総選挙のことで頭がいっぱいのようで、中東で戦火が拡大しないように日本が積極的に停戦に向けた努力に関与する姿勢などは微塵も見られない。

 今回のハマスとイスラエルの戦闘の背景に何があるのか、イスラエルのパレスチナ入植を国際社会はなぜ止められなかったのか、パレスチナ問題の出口はどこにあるのか、日本はただ傍観しているだけでいいのかなどについて、国際政治学者の高橋和夫氏と、ジャーナリストの神保哲生、社会学者の宮台真司が議論した。

【プロフィール】

高橋 和夫 (たかはし かずお)

国際政治学者、放送大学名誉教授

1974年大阪外国語大学外国語学部卒業。76年米コロンビア大学大学院修士課程修了。学習院大学非常勤講師、クウェート大学客員研究員などを経て2008年より放送大学教授。18年より現職。著書に『なるほどそうだったのか!! パレスチナとイスラエル』、『イランとアメリカ』、『アラブとイスラエル』など。

宮台 真司 (みやだい しんじ)

東京都立大学教授/社会学者  

1959年宮城県生まれ。東京大学大学院博士課程修了。社会学博士。東京都立大学助教授、首都大学東京准教授を経て現職。専門は社会システム論。(博士論文は『権力の予期理論』。)著書に『日本の難点』、『14歳からの社会学』、『正義から享楽へ-映画は近代の幻を暴く-』、『私たちはどこから来て、どこへ行くのか』、共著に『民主主義が一度もなかった国・日本』など。

神保 哲生 (じんぼう てつお)

ジャーナリスト/ビデオニュース・ドットコム代表 ・編集主幹

1961年東京都生まれ。87年コロンビア大学ジャーナリズム大学院修士課程修了。クリスチャン・サイエンス・モニター、AP通信など米国報道機関の記者を経て99年ニュース専門インターネット放送局『ビデオニュース・ドットコム』を開局し代表に就任。著書に『地雷リポート』、『ツバル 地球温暖化に沈む国』、『PC遠隔操作事件』、訳書に『食の終焉』、『DOPESICK アメリカを蝕むオピオイド危機』など。 

【ビデオニュース・ドットコムについて】

ビデオニュース・ドットコムは真に公共的な報道のためには広告に依存しない経営基盤が不可欠との考えから、会員の皆様よりいただく視聴料(月額500円+消費税)によって運営されているニュース専門インターネット放送局です。 

(本記事はインターネット放送局『ビデオニュース・ドットコム』の番組紹介です。詳しくは当該番組をご覧ください。)

https://news.yahoo.co.jp/articles/42508ce41be5c9b0aceeab52abc0e2b26fd4c9ce


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フィンランド先住民が問う、持続可能や気候危機を隠れ蓑にしていないか?

2023-10-22 | 先住民族関連

鐙麻樹北欧ジャーナリスト・写真家・ノルウェー国際報道協会役員10/21(土) 20:29

サーミ人はフィンランド・ノルウェー・スウェーデン・ロシアに住む先住民だ。サーミはもともと「自然と共存」する伝統的な生き方を大切にしており、トナカイなどの動物も血から皮まで「全て」を使い切る。実は昔から「食品ロス」対策をして、「持続可能な」自然との暮らしを実行している民族だ。サーミからすると、「持続可能な」といいながら発展のために先住民から土地を奪う北欧現代社会のやりかたはダブルスタンダードであり、矛盾でしかない。私たちが「持続可能な暮らし」を本当に考えるなら、先住民から学べることも多いのだ。

サーミ評議会の会長であるアスラット・ホルムベルグ(Áslat Holmberg)さんは、フィンランドとノルウェーの国境を形成する大河デアトヌ川のほとりに位置するニュオルガン(Njuorggán)出身だ。サケ漁師・教師・フィンランドのサーミ議会元議員であり、先住民研究の修士号を取得している。2021年からはサーミ評議会会長を務め、先住民の知識と権利を扱うさまざまなプロセスに従事している。

サーミ評議会の会長であるアスラット・ホルムベルグさん 筆者撮影

9月にノルウェー首都オスロで開催された「ダイバーシファイ北欧サミット」では「土地の帰属」について語ったアスラットの言葉を引用しながら、「持続可能」について今一度考えてみたい。

「すべての先住民は特定の土地に固有の存在であり、その土地と人々のつながりが私たちを先住民たらしめています。私たちは土地の一部であり、土地は私たちの一部なのです」とアスラットさんは話す。

「気候危機が加速する中、サーミや北極圏の先住民、そして私たちの故郷である北極圏は、生態系の基盤は崩れつつあり、私たちの目の前でゆっくりと消え去ろうとしています」

サーミの言葉にはそもそも「wildness」(未耕作の状態・野生)という言葉や世界観は存在しないそうだ。私たちが「そのままの自然」というような状態は、サーミは「文化的風景」と解釈する。

「手が加えられていない・修正されていない土地は、私たちの文化的景観なのです。私たちの伝統的な生活の場であり、サーミ人はそれを大切にしてきました。そして土地は常に植民地主義の核心でもあります」

サーミから奪った歴史が現在の北欧福祉国家を生んだ

アスラットさんは「サーミの土地と資源の窃盗は、北欧の福祉国家の誕生に大きく貢献した」と北欧の人にとっては耳の痛い指摘をした。

「もし森林や鉱物がなかったら、スウェーデンの産業革命はどうなっていたでしょうか?」

「水力発電はサーモンの土地を略奪した結果でしょうか?」

「神聖なドラムが奪われ、それを使っていた人たちが殺されました。そして今、観光産業は、サーミの土地に観光客を招き、楽しませるために、まさに同じドラムを持ち出そうとしています」

「グリーン・コロニアリズム」や「文化の盗用」は他人ごとではない。国や企業が先住民との対話を軽んじて開発を進めた結果、人権問題が起こり最高裁にまで騒ぎが及ぶ事例は各国である。

  • スウェーデンでは、特定のサーミ地区「Girjas Sameby」に1993年に失われた狩猟権を回復させるべきという判決を2020年に下した。狩猟の権利は国と先住民のどちらにあるかという30年にわたる闘いでは、トナカイを飼う先住民が狩猟と漁業の独占権を取り戻すという勝利する歴史的な裁判となった。しかし、この判決から何年も経った今でも、国は他地域での狩猟や漁業を管轄しており、先住民の人権は脅かされている

 

  • フィンランドでは、2017年にサーミ人が「無許可で」サーモンを獲っていたために、漁業規則違反で処罰するよう要求されたこの一件は、新しい漁業規則を不公平と感じたサーミの活動家たちが「自ら刑事告訴した」という点で異例だった。最高裁は「季節漁業に関する規制はサーミ人の憲法上の権利に抵触する」「サーミ人は『故郷の川』で漁をする権利を憲法で保証されている」と告訴を2022年に棄却した

 

  • ノルウェーでは2013年、石油エネルギー省はフォーセン地域に151の風車の建設を許可。サーミ人は16世紀以前からトナカイの飼育を実践してきた。この地に冬の牧草地を持っているサーミの6家族は抗議。151基の風車がある限り、この地域で伝統的なトナカイ飼育を行うことは不可能であると最高裁は判決。「伝統的なトナカイ飼育」は、国連の世界人権宣言によれば保護されるべき文化的慣習。しかし政府は「対話」による解決をのぞみ、風車は稼働したまま。人権侵害から2年経ったことで、2023年10月には若いサーミ人を中心に大規模な抗議活動が行われた

サーミの歴史は抵抗の歴史

「多数派の利益だけを追求することから土地を守らなければなりません」と話すアスラットさん。

「サーミ人の歴史は抵抗の歴史であります。戦争をしたことはないが、私たちは何世紀にもわたって常に闘っています。私たちは耐えてきました。自分たちの世界観や宗教体系が犯罪化されることに抵抗し、指導者が殺害される事態にも耐えてきました。何世代にもわたってサーミの子どもたちが家から連れ去られ、寄宿学校の時代も生き延びてきました。数え切れないほどの土地への侵入に耐えてきました」

未だに残る構造的な抑圧

「なぜこの話をする必要があるのでしょうか?過去にこだわることに何の意味があるのか、と思う人もいるかもしれません。私の父は『サーミらしさ』(サーミネス)を排除される寄宿学校にいました。宗教的浄化と文化的虐殺の影響が消えるには、何世代もかかります。過去は現在に大きな影響を与えています。私たちの土地への侵入も構造的な抑圧もいまだに続いています」

「修正されていない土地は再生不可能な資源です。今、私たちの土地で推し進められているいわゆる開発プロジェクトでは『私たちに環境に優しいものをもたらす』『私たちは持続可能性に貢献しなければならない』と言われています。しかし、サーミの伝統的な地域を犠牲にすることは気候危機の解決策ではありません」

「サーミが声を上げるときは奪われ続けることへの抵抗です。私たちの土地に産業プロジェクトが立地する際には、対話が重要であることがわかります。しかし私が強調したいのは、私たちが求めているのは『対話』だけではないということです。対話は国際法の規範ではありません。規範は交渉です。そして、私たちは『単なる利害関係者』でもありません。伝統的なテリトリーで権利を保持する権利者なのです」

「私たちは信頼を築くことができるが、それは先住民として自己決定する私たちに対する尊敬の上に築かれなければなりません。国が決定できるのは、『先住民族の権利を尊重するかどうか』です。『先住民族に権利があるかどうか』を決定する権利は国にはありません。同意なしに私たちの土地に持ち込まれるプロジェクトは、植民地の叫びなのです」

・・・・・

「必要なものだけを取り、敬意を払い、許可を求める」というのがサーミの法則だ。気候危機を隠れ蓑にした現代の産業発展はサーミが考える「持続可能」とは大きく異なる。

今、北欧各地で起きていることは他人ごとではない。

「持続可能」「サステナブル」という言葉を「飾りのビジネス用語」にしていないか?

誰かの人権を踏みにじっていいないか?

持続可能な発展は誰かを犠牲にしていないか?

脱炭素社会への移行は急がれるが、先住民の人権を「当然の代償」と考えてはいけない。

「先住民も気候危機対策に貢献するべき」「再生可能エネルギーの恩恵をわかっていない」という押し付けは「植民地的なマインドセット」とも解釈される。SDGsや脱炭素社会という言葉の下に「人権の墓場」があるならば、「持続可能」とは言い難い。

https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/783f509cf46ff30bc7b504ea5ee115e89836b93b


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ニューカレドニアのサステナブルをめぐる旅② 先住民族カナックの暮らしを伝える「チバウ文化センター」で、世界的建築に出合った

2023-10-22 | 先住民族関連

JOSEISHI.NET10/21(土) 10:00配信

講談社FRaU

「天国に一番近い島」の呼び名で知られるニューカレドニアは、オーストラリア大陸の東、およそ1200kmに位置するフランスの海外領土。世界自然遺産に登録されたエメラルドグリーンのラグーンに囲まれた数十の島々からなる、南太平洋屈指のリゾート地です。ニューカレドニアは、サステナブルというワードがポピュラーになる以前から、持続可能な伝統文化、自然・野生動物観光に関する取り組みを積極的におこなってきました。2021年には、ナショナル・ジオグラフィック・トラベラーで「世界最高の持続可能なデスティネーション」のひとつに選ばれています。豊かな自然と多様な文化に彩られたニューカレドニアを、トラベルライターの鈴木博美さんがレポート。第2回目は、世界を舞台に活躍するイタリア人建築家、レンゾ・ピアノ氏が手がけた「チバウ文化センター」をご案内します。

「人も自然の一部でしかない」というカナックの教え

首都・ヌメアの中心部からバスで30分ほどのところにあるチバウ文化センターは、ニューカレドニアの先住民族・カナックの芸術文化の紹介や交流を目的とした複合施設。「チバウ」の名は、民族独立運動の指導者、ジャン=マリー・チバウ氏に由来する。設計は、パリのポンピドゥーセンターや日本の関西空港などで知られる世界的建築家レンゾ・ピアノ氏で、1998年にオープンした。

敷地内に大小10棟点在する、竹細工のような巨大な壁が弧を描く建物(上写真左)は、カナックの伝統的家屋「カーズ」(上写真右)を模してつくられた、カナック文化の展示室や図書館、ギフトショップなどだ。それぞれ、まるで長年そこにあったかのように風景にとけ込んでいる。その周囲ではヤシやナンヨウスギがすくすくと成長中。植栽はすべて、ニューカレドニアの植物相に取り込まれる構成にしたそうだ。

敷地内にはもちろん、伝統的なカーズもある。中を見学してみよう。まず、入り口に魔除けの木彫りがあるのが目につく。内部中央に進むと、とんがり屋根のおかげで天井がとても高いことに驚く。一年じゅう温暖なニューカレドニアで涼しく過ごすため、通気性をよくする工夫がなされているそうだ。いまでもカナックの人たちの集会所として利用されているだけでなく、このカーズで暮らしている家族もいる。

カナック文化を知ることができる貴重な施設とあって、観光客だけでなく、地元の小・中学生たちも課外授業で訪れていた。しっかり顔を上げて、先生の説明を聞いている子どたちの姿が印象的だった。

敷地内には「カナックの小径」という庭園がある。マングローブに沿って曲がりくねって続いている遊歩道沿いには、人類の始祖とされている「テア・カナケ」を誕生から死、そして再生までを描いた民族固有の神話の紹介があった。庭園ではまた、カナック社会におけるココナッツやタロイモ、ヤムイモなどの植物の重要性も学べる。

庭園に提示されている神話のひとつに、こんなものがある。「テア・カナケは新人類として生まれ変わる。切り株から新しい幹が出てくるように、語りを紡ぐ使者。テア・カナケは、再生の象徴である穴のあいた岩を横断するのです。(中略)、この語りのおかげで新しい時代が幕を開けます。とくにニューカレドニアなどに生息するウミヘビ、トリコレイエは、命ある世界へと赴くという意味の象徴です。ヘビは海辺に皮を残し、人間の形を成しながら海から出ていくのです」。ここにはカナックの輪廻感、つまり「人も自然の一部でしかない」ことが表現されているそうだ。鳥のさえずりと草木が擦れる音に包まれた庭園を歩いていると、まるでカナック神話の世界に入り込んだような気分になる。

ともに成長してゆける環境づくりを大切に、人びとに愛され続ける建築を探究してきたレンゾ・ピアノ氏ならではの「サステナブル」な建築とプリミティブに満ちたカナックの世界観。ニューカレドニア旅行の際には、ぜひ訪れてほしい。

協力:ニューカレドニア観光局

https://news.yahoo.co.jp/articles/77b222f49ae3bf31b29326a3efad2a656b532a0e


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする