20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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商店街にて

2009年10月23日 | Weblog
 昨日、近所の商店街の薬屋さんの店頭で洗剤を探していたら、小学生とおぼしき男の子が私に近づいてきて、
「いらっしゃいませ」
 なんと笑顔で、大人顔負けのしっかりとしたご挨拶をするではありませんか。
 この子、何者かしらと思いつつレジで並んでいると、そこを横切るとき、またしても「前を失礼いたします」と。
 なになに、この子、いったいほんとに、何者?
 レジで私の番になったとき、小声で思わず
「あの子は、いったい何者ですか?」
 聞いてみました。
「近所の小学校で社会科見学で、こうして商店街のお店に何人かづつ配属されているのです。4年生だそうです」
 へえ、小学生が商店街で社会科見学?
 レジの女の人の丁寧な説明に、びっくり!
 洗剤と入浴剤を買って薬屋さんを出ようとしたら、またもや
「どうもありがとうございました。またお越し下さい」
 にこにこと男の子がこっちを見ています。
 好奇心がむくむくと沸きあがってきました。
「ねえねえ、大人になったらお店屋さんをやりたいの?」
 4年生の男の子に近づくと、私はおもむろに聞いてみました。
「う~ん、はい。でも学校の授業です」
 迷いつつも如才なく、彼は返事をします。
「君、きっとすごいお店屋さんになるわよ。だってとっても立派だもん」
 私がそういったら、うれしそうに彼は笑い、
「ありがとうございます!」
 どっちが大人で、どっちが子どもかわかないくらい、小学生の男の子は最後まで見事な対応を見せてくれました。
 
 薬屋さんを出ると、私はお向かいのお菓子屋さんに入り、お茶とグレープジュースのペットボトルをとり、それを持ってレジに並びました。ふと見るとまたしても小学生の姿が!
 レジの女の人の横に4年生とおぼしき男の子が、レジで打った商品をレジ袋に入れる係りをしています。
「どうもありがとう」
 私がいうと、さっきの男の子とは違って、その4年生は恥ずかしそうに、ただだまったまま頭を下げました。

 いまどきの小学校ってすごい。
 こんな子どもの頃から、きちんと大人たちと実地で対応させる授業をさせているんだから!
 なんだかすごく高揚した気分で帰ってきました。
コメント (2)
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