今夜は仲間うちの勉強会、Beー子どもと本です。
今月のテキストは、直木賞受賞作『月と蟹』(道尾秀介・文藝春秋)
実は3月の第三週が研究会だったのですが、3・11の大震災で延期になり、さらに会場の都合で一週間延期になり、ずっと前に読んだので、もうどんな本だったか記憶も定かでありません。
子どもが主人公の物語を大人の文学の作家がどう書くのか、そのあたりを研究しようということで、テキストに指定されました。
けれどなにぶん直木賞作。図書館で借りるのは無理です。ですから、たぶん皆さんお買い求めになってお読みになっていると思います。
ただ、印象に残っているのは、やはり子どもの描写でした。大人の作家の描く子ども像は容赦ありません。
それが逆に、子ども像、大人像を際立たせていると思いました。
手加減せずにここまで書ききれる、大人の文学の子ども像に、すごいと思うと同時に切なさも感じました。
現実、こうした切ない状況のなかで生きている子どもたちが多いのかも知れません。
でも生きることを励ますという視点のある児童文学を、私はいとおしく、またうれしく思います。
『月と蟹』すごい作品だったなと印象は残っていますが・・・。