20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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Be-子どもと本

2013年01月16日 | Weblog
            
 
 今夜は仲間うちの研究会です。
 今月のテキストは、『お面屋たまよし』(石川宏千花作・平沢下戸絵・講談社)
 アマゾンの紹介には・・・、
 
 面作師のもとで修行する太良と甘楽。
 ふたりは面を売って、全国を渡りあるいている。
 面とはふつう、縁日で見かける、子どものおもちゃを差す。けれども、いにしえから続く面作師は、縁日で売りだす屋号とは別の、裏の屋号を持っているものなのだ。
 そして、裏の屋号では、妖面というものが売られているのだった。
 妖面は願いをかなえてくれる面。
 妖面をつければ、姿かたちを変えて、自分のなりたい人間になることができる。
 しかし、その代償は大きく、一歩間違えば、妖面に取りこまれてしまう。
 太良と甘楽は、危険なものと知りながら、光と闇のあいだで、妖面を売り歩いていくのだった。 そうして、喜怒哀楽、人ゆえの苦しみを持った人びとに出会っていく。
 
 こう紹介されています。

 石川さんのデビュー作『ユリエルとグレン』(講談社)を児童文学者協会の新人賞の候補作として、読んだときは驚きました。
 まずその文章力に。そして構築された物語に登場してくる人物造詣に。
 石川さんの文章には、美意識があります。
 そのことを、以前私は、某社の編集長に熱くお話したことがありました。

 そんな彼女の作品を、久しぶりに読みました。
 掴み取る視点がおもしろいし、短編としてひとつひとつが切なさを残しながら、とてもよくまとまっています。
 さて今夜は皆さんから、どんなご意見が飛び交うでしょう。
コメント
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