20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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児童文庫6冊ご紹介

2014年06月06日 | Weblog

 人気の児童文庫を6冊、ご紹介いたします。

      

『視えるがこわい!地霊町ふしぎ探偵団』(令丈ヒロ子・藤野恵美・水泡流人・越水利江子作・角川つばさ文庫)

 さまざまな地霊の宿っている「地霊町」に住んでいる登場人物を基軸に、それぞれの作家がその地の不思議な物語を作り上げています。

 それぞれの短編がとても魅力的で、それでいて、ちょっとこわいです。

 地霊町の学校の運動場に、昔からある古いナギの木には霊力がありました。その力が伝染った子どもたちに「見えないはずのものが視える」という事件が続きます。失恋した女の子の心を食べにくる、かわいい女の子妖怪―。なぜか死体をさがす、ふしぎな男の子。子どもをさそうお菓子の家。夕暮れにあらわれる、陰陽師のような光る美男子。地霊町のふしぎがどんどん顔を出す、こわいけど、おもしろくて笑えるシリーズです。

 

       

『みんなが視える。地霊町ふしぎ探偵団』(緑川聖司・風野潮・越水利江子・黒史郎・角川つばさ文庫)

 上記の人気シリーズの続編です。

 力のある書き手がフシギで、こわい世界を展開しています。

 地霊町では、あいかわらず子どもたちの“視える事件”が続いていました。夜中聞こえてきたのは、巨大な酒樽の泣き声。“視えない鬼”と鬼ごっこする子どもたちのすがた。大好きなお父さんについた“妖怪ゆらり”。それらが視えるのは古いナギの木の霊力の力によるものでした。ところがその神木が切られるというのです。そのためか封じ込めていた悪霊がどんどん出てきて…。

 

         

『歌に形はないけれど』(濱野京子作・ポプラ社ポケット文庫)

 合成音声で作られたバーチャルアイドル、人気の初音ミクの歌をモチーフに作り出された初音ミクの、ノベライズ版です。

 妹を海で亡くし、家族ともども傷の癒えない主人公の拓海は、海辺で不思議な少女と出会います。なぜか拓海はその少女に惹かれていきます。ところがその子が自分のクラスに転校してきます。なんとその子に親友が一目ぼれをしてしまい・・。

 初音ミクの人気曲「歌に形はないけれど」をモチーフにした恋のお話が初々しく描かれています。最後には歌詞の全文が掲載されています。

 初音ミクファンには、たまらない一冊です。

 

        

『ハジメテノオト』(田部智子作・ポプラ社ポケット文庫)

 表紙の絵は、まさにグリーンの髪の毛をした、ツインテールの初音ミク。

 このシリーズは、その初音ミクの歌をモチーフに作られた物語です。

「音」を作り出すために生まれたミクは、世界中からピュアな音を集めていました。ミクに出会った人々は、今まで生きていたなかで一番だいじな「初めての音」を思い出すのです。

 初音ミクの人気楽曲をモチーフに、さまざまな舞台設定のショートストーリーが展開しています。

 同じく、ファンにはたまらない一冊です。

 

        

『カエル王国のプリンセス』(吉田純子作・ポプラポケット文庫ガールズ)

 吉田純子さんといえば、その発想のしなやかさ豊かで、予想もしないおもしろい物語を生み出している人です。

 今回はカエル人間。

 陽芽は、クラスメイトの友樹くんにあこがれています。ところが4年生の陽芽は、ある日カエル人間があらわれて、カエル王国のお姫様に選ばれてしまいます。家来になったカエル人間、レオナルドと勝いっつぁんがマシーンをつかって、友樹くんと両想いになれるように手伝ってくれるといいます。

 なんとも奇想天外、カエル人間が活躍する新シリーズがはじまりました。

 

         

『お願い恋神さま1 運命の人はだれ?』(次良丸忍作・フォア文庫)

「れっつ」シリーズ(金の星社)で大人気の次良丸忍さんの、新しい文庫シリーズがはじまりました。

 その第一巻は「お願い恋神さま 運命の人はだれ?」です。

 恋神さまのお告げでは、主人公のユメの運命の人は寝ぐせ頭だそうです。ユメは瞬こそ運命の人だと思っていたのに、それが覆されてしまったのです。サッカーのクラス対抗戦の日、代理でゴールキーパーになった瞬が大活躍しユメのクラスは優勝します。

 恋神さまのお告げは当たるのでしょうか?

 

 皆さま、この6冊、どうぞお読みになってください。

コメント (2)
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