冬のあいだは、どんよりとしていた公園の緑が、息をふきかえしています。
黄色いレンギョウの花は、萩の花とともに、秩父の父が好きだった花です。
春になって、この黄色い花を見るたび、子どものころを思い出します。
今日は4月1日。
エイプリルフールです。
この日になると、私の父は、あの手この手で、子どもたちに「うそ」をついて、エイプリフールを楽しみます。
「来年こそ、だまされないぞ!」と決意するのに、なぜか寝ぼけ顔で起きてきた私たちは、父の「うそ」にやられてしまいます。
そのたびに、地団駄踏んでくやしがるのですが、父はしてやったりと満面の笑顔。
大人である父の方が、私たち子どもより、一枚も二枚も、上手だったようです。
そんな春の日を、レンギョウとともに思い出す、エイプリルフールの朝です。