ジムにいっていると、いつもタンパク質摂取の大事さを、コーチに説かれます。
そこで、夫も私もプロテインを飲んでいました。
私はジムにいった日だけ。
夫は毎日、毎日・・・。
ある日、ドックの夫の血液検査の結果が出て、アルブミンの数値が、0コンマレベルで、若干高くなっていました。
「もしや!」と思い、この本を読んでみました。
そして、慌てて、プロテインをやめてもらいました。
そういうことに神経質な夫は、3ヶ月後に再び血液検査を。
すると、正常値に戻っていました。
買いたての未開封のプロテイン一袋。
あと半分くらい残っているプロテイン。それを捨てようかどうしようかと・・・。
若い時は、プロテインを飲んでも、さほど腎臓に影響がないらしいですが、年齢がいってからは大量摂取は危険みたいです。
以下は、上の本からの抜粋。
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人工的なタンパク質は腎臓を疲弊させる
――手軽な大量摂取の知られざる危険性
重要なことを「肝腎(かんじん)」と言います。これは、肝臓と腎臓から来ています。
私たちが生きていくために必要不可欠な臓器としては、心臓や肺、脳などがすぐに思い浮かぶでしょう。
しかし、栄養素の合成や老廃物の排出などを行う肝臓や腎臓がやられてしまったら、私たちは命をつなぐことができません。
詳しくは新刊『医者が教える食事術 最強の教科書』で書いていますが、肉など自然の食べ物には含まれていない「つくられたタンパク質」は、大事な腎臓を悪くする可能性があります。どういうことか簡単に説明しましょう。
タンパク質は、私たちの血肉をつくる非常に重要な栄養素です。ただ、糖質や脂質と違って、分解の過程で尿素窒素などの毒素を産出します。これら毒素は腎臓の濾過機能によって尿として体外に排出され、私たちは健康を保っています。
もし、腎臓の濾過機能がすっかり駄目になれば体中に毒素が回る尿毒症となって死に至ります。それを避けるために、機械に血液を通して毒素を濾過しているのが人工透析です。
人工透析を必要としている患者さんは「身体障害者1級」の手帳を持ち、医療費が無料になります。腎臓が機能しないということは、それほど重篤な状態だということです。
このように腎臓は非常に重要な臓器なのですが、人工的に大量のタンパク質を摂取することは、その働きを腎臓に強要し疲弊させ、重大な被害を生みかねません。
また、タンパク質の大量摂取は骨に悪い影響を与えるという論文もあります。こうした人工物で健康体をつくろうというのは大きな間違いなのです。
プロテインやアミノ酸は腎臓を壊す!?
不自然な大量摂取は逆効果
では、人工的なタンパク質とはなんでしょう。代表的な例が、パウダータイプなどのプロテインやアミノ酸です。スポーツクラブに行くと、摂取している人をよく見かけます。とくに男性に多いですね。
どうせ運動をするなら、筋肉がつくプロテインや疲労を取り除くアミノ酸の力を借りたほうが効率的だと考えるのでしょう。
しかし、私はいますぐやめたほうがいいと思います。こうした人工的な商品には、自然な食品とは比べものにならないほど大量のタンパク質が含まれています。もともと腎臓が悪い患者さんは、普段の食生活でも肉や魚、豆腐などのタンパク質を厳しく制限します。ただし、健康な人が食品からとっている分には過剰摂取にはなりません。
問題なのは、プロテインやアミノ酸など、人工的につくられたものです。こうしたものを日常的に摂取していれば、腎臓を壊す可能性が高いのです。
私の患者さんにも、パウダータイプのプロテインを摂取して、腎機能を示す「尿アルブミン」の数値がいきなり悪くなった人がいます。
尿アルブミン値は、とても重要な指標ですが、測定する医療機関は多くありません。医師がその重要性を理解していないのです。
たいていの医師は「腎臓の状態を知りたかったら血清クレアチニン値を見ればいい」と思っています。しかし、血清クレアチニン値に異常が見られるときには、腎臓は相当ひどい状態になっています。その前に、尿アルブミン値の変化をつかみ、適切な手を打つことが必須なのです。
ところが、会社で行う普通の健康診断では、血清クレアチニン値しか測定しません。そして、人工的なプロテインやアミノ酸を摂取していても、血清クレアチニン値にはなかなか変化は現れないということです。このことがなにを意味するか、知的なビジネスパーソンならわかるでしょう。
(この原稿は書籍『医者が教える食事術 最強の教科書――20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方68』から一部を抜粋・加筆して掲載しています)