日本ペンクラブ「子どもの本委員会」では、毎年三月になると、3.11関連のイベントを行なっています。
3.11の思いを、風化させないという委員の皆さんの思いからです。
今年も行います。
3・11に関連した作品を描いた作家の皆さん。
また関連した本を作られた編集者の皆さん。
そして今年のメインは、福島から「母子避難」をしていらした、フリーライターの吉田千亜さんの講演です。
神保町の出版クラブです。
リモートで参加するつもりでいましたが、岩手から柏葉さん、そして安曇野から松本猛さんなど、遠方からお越しくださるいうので、リアルに参加することにしました。
受付くらいはお手伝いしなくてはと・・・。
原発の問題は、今のプーチンのウクライナ侵攻にも、関係してきます。
ペンクラブの皆さん、数人で、以前チェルノブイリにいらしたそうです。
その時の、お話を、体験していらした森絵都さんが、お話くださるそうです。
チエルノブイリ原発から26年目。2012年に、当時の日本ペンクラブの会長だった、作家の浅田次郎さんたちと、評論家の野上暁さんたちが、ご一緒だったようです。
野上さんによると、
「26年経ってもなお、かなりの放射線量が計測された。
また、キエフの放射線医学研究所で聞いたのだが・・・
1991年にウクライナがソ連から独立したときの人口が5200万人.
それが、2010年には4500万人と、20年間に700万人減った。
平均寿命も77歳から63歳と大幅に落ちたという。
原発事故で大幅人口減になったウクライナは、それ以前もスターリン時代の強引な農業政策の失敗で、1000万人が食糧難で餓死したともいわれている。
さらに、ナチスドイツの進撃で1000万人以上も殺されたと言われています。
『ヘーゲル法哲学批判・序説』の中で、マルクスは「宗教は大衆のアヘン」と書いています。
しかし1991年末にソ連が崩壊し、ソビエト共産党が解体したことでロシア人の主たる支配組織がなくなりました。
そこでロシア国民の、魂の救済が、ソビエト共産主義から宗教へと変わって行きました。
国民の心の救済のために、エリツイン政権が復活させたのが、ロシア正教会でした。
その後、大統領になったプーチンは、共産主義者でも、宗教家でもありません。あえて言えば、「プーチン主義者」です。
けれどプーチンは、自己神格化するために、ロシア正教会と結託することで、彼自身の神聖さを醸成して行ったのです。
そして、主権民主主義を作り上げ、現在に至ります。主権とは無論、プーチンのことです。
そのロシア正教会の原点がロマノフ王朝です。ロマノフ王朝の「第三のローマ」が、ロシア正教会だったからです。
プーチンは「卓越した統治能力を有する独裁者」でした。
彼が、それまでの大統領のような存在から、ロシアの皇帝になるために民衆の心を掴むには、ロシア正教会は、必要不可欠でした。
その、今やロシアの皇帝にのぼりつめたプーチンは、核を振りかざし、またウクライナのチェルノブイリなど2つの原発を手中にして、世界中を震撼とさせています。