20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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朝日川柳

2022年07月18日 | Weblog
            

↑、作家の森枝さんから、お借りしました。

彼の衝撃的な方法での、突然の死には、私もショックを受けました。

現場のそばのクリニックの院長が慌てて駆けつけたら、もう顔面蒼白。意識不明。
車で30分の大きな病院にドクターヘリで運ばれましたが、その時は、心臓に大きな穴が開いていて、輸血をどんどん入れたらしいですが、意識を取り戻すこともなく、奥さんの到着を待って、死亡を確認してもらったということのようです。

山上が作った、手作りの散弾銃は、かなりの性能の高さだったようです。
何しろ彼は、それを作るためにだけ数十年、生きていたのですから。
生きる目的は、それだけだったのですから。
銃の専門家が検証していました。
だからと言って、山上の殺人を認めるわけにはいきません。

でも、どんなに亡くなり方が衝撃的であっても、忘れてはいけない感性。
見事な「朝日川柳」入選作です。

増上寺の葬儀にできた大行列。死を弔う気持ちはわかります。
でも、あれほどの大行列。
日本人の、すぐにまわりに同調し、叙情性に流されやすい体質を見た思いがしました。
本当に自分の頭で考えて並んだ人が、あの行列に、一体どれくらいいたのでしょう。

私たちは「森友・加計問題・桜を見る会」
そして映画「新聞記者」にも出たきた、自殺した赤木さんと、その奥さま。
もう、そうしたことは、忘れてしまったのですね。
秘密保護法、集団的自衛権、貧困格差。
官僚たちはすべて、時の政府に忖度するよう時の総理が、すべての権力を取集に収め、経済では新自由主義で国民の経済格差を広げ、6人に1人の子どもの貧困を生み出しました。

「民主主義の敗北」と言ったら、その時が、その瞬間だったのではないでしょうか。

ある宗教家(自称経済アナリスト)は、「あの殺され方は、おかしい。出血もしていないし、洋服もきれい。この死の真相には、隠されたものがある。ケネディーのような関係者による暗殺も考えられる」と。
この人は、すぐにこうした荒唐無稽なことを言い出します。

9・11もあれは真実ではない。3・11も人工地震だとか。ディープステートのやったこと、と。おまけに、いつもいる「アクター」がそこにいた?

そうやって問題の本質をすり替えます。

もちろん、今回の死の大きなきっかけとなった、統一協会のことには、一切触れません。

自分が某宗教の広告塔なので、宗教を出したくないのでしょう。

でももし、本物の宗教家であれば、山上という犯人が、統一教会によって一家破産され、家族がバラバラになっていった。
それへの恨みや心の闇の深さ。彼の生き抜くことへの辛さ、殺人にまで向かっていってしまった彼の内面に寄り添いながら、「なぜ、こうなってしまったのか」を丁寧に読みこんで行くことこそが使命のような気がします。

それなのに、ただ「時代の恐怖性」ばかりを、信者たちに擦り込み、「これを買えば、心が穏やかになる」などと、霊感商法で、商品を売りつけたり・・・。

こうして、真実は歪められ、一部の人たちが、その捏造に絡めとられて行きます。

YouTubeなどを見ていると、こうした「朝日川柳」のような、真っ当な思いとは別なところで、利権が絡んでいるのか、わかりませんが、物事をあたかも、本質かのように語り、ミスリードしていく人たちもいることを、私たちは意識しなくてはいけないと、いつも自分に言い聞かせています。
コメント
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