20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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バッタの話

2023年08月29日 | Weblog
          

           

昨日の、ハチの話に続き、バッタの話を。

もう、かれこれ10年以上まえ、仕事部屋の窓に、何か気配を感じました。
見ると、エアコンをつけていて閉じている窓に、バッタが張り付いてこっちを見ています。
(写真、2枚目。窓ガラスに張り付いているところ)

この話は、その時にも、blogに書きました。

先日、親戚の人たちにお会いした時、その話になり、
「ええ!バッタが、20階の窓に?」
と、みんな、半信半疑の顔を・・・。

でも、みんなのお顔を見ると、話に乗ってくれそうな、お顔をしています。
そうなると、つい私は、調子に乗って、講談師のように話しだしました。

「そのバッタ、ずっとこっちを見てるのよ。私ってね。セミが仕事部屋のところで、鳴いていても嫌で、大騒ぎ。キャーキャーどうにかして」
と。

そして、声を潜めると、そのバッタのその後を、みんなに話しました。
「窓を、そっと開けてね。下敷きで、窓にくっついていたバッタの足を、そっと剥がしたのよ。そりゃ、怖かったわ。吸盤みたい足をね」
「ええ!バッタって、吸盤なんかある?」
「あるのよ」
「ええ!!、それでそれで?」
「そのバッタは、ベランダに落ちてね、このまま、ここにいるのは嫌だから、下敷きで救い上げて、飛ばしたの。真っ逆さまに落ちていったわ」
「へえ〜・・・?!」

「多分、あのバッタ、20階から急降下。下の草むらで、気を失っていたと思う」
そこで、一呼吸。
「それでね、そのバッタの、お話を書いたの。『バッタのトム、空を飛ぶ』って、タイトルで。転んでもただでは起きないところが、すごいでしょ? それくらいインパクトがあった出来事だったから」
「うん、すごいすごい!」
若い女性たちは、こちらの気分を上手にのせてくれます。

その話を証明するために、バッタの写真を見つけ出しました。
あまりにもトリッキーなバッタの動きに、改めてびっくりします。


さらに夫が、「鳩がいて、大騒ぎした話もしていたよね」と。
そこでまた、一話。
「そうそう、あれはかなり昔。みんな会社や学校に行っていて、一人で仕事をしていたら、どこかで、コツコツと、音が・・。誰もいないはずのリビングあたりから」
「ええ!!」
「もしや、20階までよじ登って、ベランダから、ドロボウでも入ってきたのかしらと、おそるおそる、リビングに行ったら!・・・」
「え!」
「なんと、鳩が、リビングをのんびり歩いているの。それを見て、びっくり。ぎゃ〜、とか、きゃーとか、一人で大騒ぎ。その声に鳩もパニック。天井あたりをバタバタ飛んだり、羽を落としたりして、右往左往」
「で、どうなったの?」
「少し冷静になって、少しずつ、鳩を、空いていた窓へ誘導してね。無事、空に飛び立っていったわ」
「でも20階に鳩や、バッタって、ちょっと信じられない」
「隣に、4階建てくらいの日経新聞のビルがあるのよ。そこをクッションにして。冒険好きの生き物は、やってくるのね。きっと」

ああ、長い講談話。
口の悪い、仕事仲間の、男友だちには「話に起承転結がないから、何が言いたいのか、わからない」と、よく言われます。

多分、そんな感じの話で、皆さんも呆れながら、聞いてくださっていたことでしょう。
ごめんなさい。
コメント
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