時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

剣客商売十一 ~勝負~ 53

2014-12-11 | 読書
剣の師弟
勝負 
初孫命名 
その日の三冬 
時雨蕎麦
助太刀
小判二十両

七編収録



「勝負」では
秋山三冬出産まじかの
忙しい時期に
何とまぁ~
夫・大治郎は
小石川の指ヶ谷
一刀流道場・高崎忠蔵の高弟
谷鎌之助と
太刀での勝負を
命ぜられてしまいます

しかも
当人の意思とは
まったく無関係
剣術指南役として
谷鎌之助を向かい入れるにたり
秋山大治郎と対戦し
それを倒すこと


常陸の国
笠間八万石城主
牧野越中守貞長の
単なるみえの為に…

その試合、負けてやれ
とは父・小兵衛
負けておやりなさいませ、人助けでございますもの
とは妻・三冬

鎌之助の義理父は
金にモノ言わせ
大治郎に負けてくれと言う

真面目一辺倒の
大治郎
どうする!?



そして
念願の跡取り誕生~
秋山家に
嫡男が生まれました


「初孫命名」では
秋山小兵衛の「小」を頂いて
小太郎と…

普通なら
喜ぶべきところ
どうも
その「小」が
気に入らないらしい
大治郎のような
大きなイメージの
名前を付けたかったようです

普通なら
自分の名前から一字を
と言われれば
嬉しいハズなのにね~

ともあれ
おめでとうございます

「その日の三冬」
元五千石の
大身旗本・小笠原甲斐守につかえる
足軽・岩田勘助との
再開と別れの
数時間を描いた作品です
切ないです

三冬…
はい
どうしたのだ?
……
何が、あったのか?
……
躰のぐあいでも、よくないのか?
いいえ…
では、どうしたのだ?
苛立って、奥の間へ入って来た
秋山大治郎を振り仰いだ三冬の両眼からは
ふつふつと熱いものがふきこぼれている
大治郎は、おどろいて、何かいいかけた声をのんだ


個人的には
この後の展開が
どうなったのか見てみたい