2011年8月19日付毎日新聞読者投稿欄「みんなの広場」―投稿者 吉野さん(福島市・会社員女性38)―から全文転載します。
----------------------------------------
私たちはレントゲン室の2倍もある放射線量の地域に住まわされ、「健康に影響のない」という暫定規制値未満の野菜を毎日食べさせられている。
病院などの放射線管理区域に従事する者には毎月手当がつくのに、私たちには何もない。
誰かが将来病気になっても、年20ミリシーベルトに達しないことを理由に、何の補償も受けられない。これが現在私の住んでいる福島市の姿だ。
事故直後に米国が決めた80キロ圏内避難の正当性が日々証明されているのに、私たちは、ただただ被ばくさせられ続けているだけではないのか。
国の財政と引き換えに、福島市や郡山市、二本松市の住民が見殺しにされてしまったと考えてしまうのは浅はかなことだろうか。
これが世界第2の経済大国と言われた国のやることなのか。中国の高速鉄道事故に対し、当局の対応のまずさがいろいろ言われているが、誰が(中国を)批判できるだろうか。