川本ちょっとメモ

★所感は、「手ざわり生活実感的」に目線を低く心がけています。
★自分用メモは、新聞・Webなどのノート書きです。

特別儀仗隊を私的利用、2022.07.12. 家族葬「故安部晋三儀 葬儀」に実弟の岸信夫防衛大臣(当時)が儀仗隊派遣

2022-09-27 19:57:51 | Weblog

        ピンク文字クリックで記事が開きます
         ↓    ↓ 
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2022-09-17
国葬世論調査結果と二階俊博氏発言について
 

 

◆安倍元首相の国葬 が終わって一段落
今回のテーマは7月12日安部さん家族葬と儀仗隊

 きょう9月27日、安倍元首相の国葬が終わりました。
  
 去る7月12日には、安倍晋三元首相の家族葬が東京・増上寺で行われました。
 いくつかのテレビ放送で、黒塗り車列が増上寺を出て、官邸前、国会前を回って斎場に向かう映像を見ました。

 東京・増上寺には「故 安部晋三儀 葬儀」と板看板が掛けられていました。喪主は安倍昭恵氏「家族葬」と伝えられている通りです。

 家族葬とは言うものの、増上寺の葬儀参列者は各界要人をはじめとする二千数百人と伝えられました。大々的で立派な葬儀でした。車列がゆっくりと増上寺を出門すると「ありがとう」と大声をかける人や拍手で送る人たちもあり、周辺の歩道に詰めかけた多くの人たちが見送りました。



安倍さん家族葬に陸上自衛隊特別儀仗隊・中央音楽隊 

 円満に葬儀が終わって良かったのですが、葬儀のニュース映像には参列する儀仗隊・音楽隊が映っていました。


 私たちが見知っている陸上自衛隊特別儀仗隊・中央音楽隊の姿は、来日した外国の公賓国賓を栄誉礼で迎える姿です。

 いかに権勢を誇った元首相対象であっても、「故 安部晋三儀 葬儀」という私的行事に特別儀仗隊を使うことは、公私混同甚だしい。 

 9月27日の国葬当日には、弔砲、弔銃斉射も加わった儀仗礼式が行われます。

  首相経験者の家族葬に自衛隊儀仗礼式を行うのは、今回安倍家葬儀が初めて。
 公私二つの葬儀共に自衛隊儀仗礼式を行うのは、今回安倍元首相対象が初めて。

 家族葬「故 安部晋三儀 葬儀」に儀仗隊派遣を指示したのは岸信夫防衛大臣
(在職期間 2020.09.16.~2022.08.10.)。岸信夫氏は安部晋三氏の実弟です。 


 ◎儀仗用語 「儀仗」 ‥‥ ① 儀式に用いる兵仗、武器。「仗」は柄の長い武器。
              ② 転じて、「儀式」の意。
              ③「仗」が常用漢字に入っていないため、法令では
               「儀じょう」と表記する。
     「特別儀仗隊」 ‥‥ ① 東京・市ヶ谷駐屯地の第302保安警備中隊が担う。
                ② 特別儀仗には陸上自衛隊中央音楽隊が付される。
       「堵列」 ‥‥ ① 儀仗隊員の整列。
              ②「堵」が常用漢字に入っていないため、法令では
               「と列」と表記する。       


さて、今回、儀仗隊派遣を指示したのは、故安部元首相の実弟である岸信夫氏です。ところがこういうやり方の先鞭をつけたのは、故安部元首相だと、私は想像します。

2016年9月15日青山葬儀所で、加藤家・自由民主党の故加藤紘一氏合同葬が 行 われました。加藤氏は総理大臣候補の一人と目された自民党の実力者でした。同年9月9日死没。

合同葬の葬儀委員長は、当時の自民党総裁、総理大臣である安部晋三氏で す。これに特別儀仗隊が参列していました。弔銃斉射の写真が https://www.e-sogi.com/guide/5899/ に掲載されています。加藤家・自民党合同葬ですから、純然たる民間葬儀で「公」の要素はありません。

故加藤紘一氏は第43代防衛庁長官(在任期間 1984.11.1.~1986.7.22.)。葬儀当日から30年前の「防衛庁長官」が特別儀仗隊を出動させる理由になったようです。こじつけ。



◆ 安倍晋三氏の実弟で7月当時防衛大臣の岸信夫氏が、家族葬 ◆
◆「故 安倍晋三儀 葬儀」への特別儀仗隊派遣を指示した   ◆ 
                     (2022.08.29.東京新聞) 

  8月29日付東京新聞の陸上幕僚監部取材記事によれば──

   ① 安倍元首相の実弟である岸信夫防衛大臣 (当時) が指示して、7月12日安倍
    元首相家族葬に特別儀仗隊を派遣した。

   ② 昭和戦後の首相経験者の家族葬に陸上自衛隊儀仗隊を派遣したのは、7月
    12日安倍元首相家族葬が初めて。

   ③ 元防衛庁長官  (防衛省防衛大臣の前身) 等の家族葬への陸自儀仗隊派遣は
    過去に3例ある。

   ④ 首相として自衛隊の最高指揮官の立場を経験した安倍氏についても、上の
    ③と同じ対応をした。  


 〈1〉儀仗隊、家族葬派遣の依拠法規 ── 法第六条の防衛省令に非ず
    この安部晋三氏家族葬へ特別儀仗隊が派遣されたことについて、磯崎仁彦
   副官房長官が7月28日午後の記者会見で答えています。
    「自衛隊法第六条に規定をします自衛隊の礼式として儀仗を実施した」
   
    ──自衛隊法第六条は次の通り。

    (礼式)
    第六条 自衛隊の礼式は、防衛省令の定めるところによる。

    自衛隊法第六条←参照クリックだけでは詳細がわかりません。しかし、9月
   21日付防衛省令「故安倍晋三国葬儀における自衛隊の礼式に関する省令」
   官報に掲載されています。「国葬」は法第六条にきちんと準拠しています。

    ですが、「故 安部晋三儀 葬儀」について、防衛省令は出ていません。
    私的葬儀には、特別儀仗隊派遣に関する防衛省令を出すことができない。 


 〈2〉儀仗隊、家族葬派遣の法的根拠 ── 岸信夫防衛大臣 (当時) が指示した 
    上記の陸上自衛隊幕僚監部取材記事によれば、儀仗隊派遣は岸信夫防衛
   大臣 (当時) の指示でした。

    「国葬」については自衛隊法第六条の定め通りに、防衛省令を出した。
    「家族葬」については、防衛省令を出すことができなかった。
    自衛隊の運用は、当然、「公」のものでなければいけないからです。

    一方、自衛隊には細部にわたる「自衛隊の礼式に関する訓令」←参照クリック
   があります。一見していただくだけで、とんなものかがわかります。

    しかしこれにも規定がない。
    「家族葬」に限らず、私的行事に儀仗隊を使う規定があるはずがない。
    「定めがない」という法規の不備が、岸防衛大臣指示を生みました。

    法令規則に定めがないことを大臣が判断を示すこと自体はわるいことでは
   ありません。ただその場合は、法令規則に定めていることの延長線上の判
   断、すなわち既存の法令規則から想定できる範囲の判断でなければなりませ
   ん。

    しかし、来日国賓の栄誉礼儀仗に従事する儀仗隊を家族葬のような私的行
   事に使うことが正しくないことは、判断以前の常識と言ってよい。ですか
   ら私は、岸信雄防衛大臣 (当時) の儀仗隊派遣指示は不法行為であると言い切
   ります。 

    ──自衛隊法第八条(防衛大臣の指揮監督権) は次の通り。

    (防衛大臣の指揮監督権)
    第八条 防衛大臣は、この法律の定めるところに従い、自衛隊の隊務を統括す
     る。ただし、ただし、陸上自衛隊、海上自衛隊又は航空自衛隊の部隊及び機関
     (以下)「部隊等」という。)に対する防衛大臣の指揮監督は、次の各号に掲
     げる隊務の区分に応じ、当該各号に定める者を通じて行うものとする。
     一 統合幕僚監部の所掌事務に係る陸上自衛隊、海上自衛隊又は航空自衛隊の
      隊務 統合幕僚長
     二 陸上幕僚監部の所掌事務に係る陸上自衛隊の隊務 陸上幕僚長
     三 海上幕僚監部の所掌事務に係る海上自衛隊の隊務 海上幕僚長
     四 航空幕僚監部の所掌事務に係る航空自衛隊の隊務 航空幕僚長

    自衛隊礼式規定に記載されていないから、特別儀仗隊が所属する陸上自衛
   隊の幕僚長に口頭指示をする。これは命令ですから、大臣命令は当然、公文
   書に残さなければなりません。

    が、私は、正式文書は無いだろうと推測します。森友事件で近畿財務局の
   担当職員赤木俊夫が良心に耐えかねて自殺に追いこまれたように、安部政治
   下で公文書管理は廃棄・改ざんと乱れに乱れました。でも、どこかのレベル
   で個人メモに残していると思いますが。

    では、陸上幕僚監部で「大臣、それはなりませぬ」と諫言した人はいなか
   ったのでしょうか。儀仗隊を元防衛庁長官の家族葬に派遣した過去事例が3
   件あるということですから、良くないことと思う人がいても「はい、わかり
   ました」ということなんでしょう。


    私の結論は、
     陸上自衛隊特別儀仗隊を家族葬に派遣することは、
     総理大臣、防衛大臣等による公私混同甚だしく、
      訓練された精鋭自衛隊組織を、
      本来の任務目的から外れた私用の役務に使役するものなので、
     総理大臣および大臣等防衛省幹部の綱紀粛正に資するため、
     「自衛隊の礼式に関する訓令」に禁止条項の追加を願うものです。


   終わりに、ぜひ、「自衛隊の礼式に関する訓令 」をここでクリックして、一見
  していただくようお願いいたします。チラッと一見するだけで、こんなに細かな
  規定があるのです。それにもかかわらず総理大臣、大臣経験者の「家族葬」規定
  が無いのは、自衛隊の公的任務ではないからです。
  
   家族葬のような私的行事に総理大臣や防衛大臣が介入して、特別儀仗隊を派遣
  する指示命令を下すのは「不法行為」であります。

   この「訓令」をチラ見すれば、大臣、総理大臣らの無法な振る舞いが皮膚感覚
  でわかることと思いますので、ぜひ、一見してくだるようお願いいたします。

    下に、防衛省HPから転記した防衛大臣、副大臣の記者会見記を掲載しました。
   ご覧ください。大臣、副大臣のあまりに緩すぎる答えに情けなくなります。

   同じく下に、「安部元首相国葬に関する防衛省令」を転記しました。
   防衛省令の実例ですので、ご覧ください。




 定例記者会見 2022.07.28.午後 磯崎仁彦副官房長官


 (記者)
   7月12日に増上寺で行われました安倍元総理の葬儀に特別儀仗隊の派遣があ
 りました。このことでございます。
 
   安倍元総理は総理を退かれており、すでに自衛隊の最高指揮官ではないとい
 うなかで、特別儀仗隊を派遣した理由をお聞かせください。

  また、これまで元首相や国会議員の葬儀に儀仗隊を派遣した事例があるのか
 も教えてください。儀仗隊を葬儀に派遣する基準や法的根拠についてもお願い
 します。


(副官房長官)
   お尋ねの件につきましては、自衛隊の最高指揮官であった元内閣総理大臣の
  葬儀に際し、防衛省・自衛隊としての弔意を表すために、自衛隊法第6条に規
 定をします自衛隊の礼式として儀仗を実施したものという風に承知を致してお
 ります。

  これまでにも、元内閣総理大臣、また元防衛大臣等の葬儀に際し、ご遺族の
 ご意向もふまえながら儀仗を実施しているものと承知を致しております。


    ----------------------------------------


  定例記者会見 2022.08.30.午後 浜田靖一防衛大臣
(2022.08.10.から現職)


(記者)
  話題変わりまして、安倍元総理の家族葬についてお伺いいたします。
  7月に行われた、安倍元首相の葬儀に陸上自衛隊の儀杖隊が参列したことを
 めぐって、戦後の首相経験者の家族葬としては、初めてだったというふうに報
 じられておりますけれども、事実関係と他の総理経験者の方との対応の違い、
 こういうふうになった経緯など、教えてください。

    
(浜田防衛大臣)
  自衛隊の最高指揮官であった元内閣総理大臣について、国葬儀や内閣と党と
 の合同葬に際しては、政府としての弔意表明が行われることも踏まえ、葬儀の
 儀仗についてご遺族のご意向を確認した上で儀仗を実施しておるところであり
 ます。

  また、その際に、ご遺族から、合同葬に加え、地元で行われる葬儀における
 儀仗のご希望があった時は、併せて儀杖を実施しております。

  安倍元内閣総理大臣のご逝去に際しては、ご遺族で執り行われる通夜・葬儀
 の当日に、政府としての弔意を表すため、半旗を掲揚することとされました。

  このことを踏まえ、防衛省・自衛隊としては、家族葬に際し、ご遺族のご意
 向を伺った上で防衛省・自衛隊における弔意表明の一環である儀仗を実施しま
 した。

  なお、元防衛庁長官の家族葬への参列につきましても、訃報に接した際に、
 ご遺族のご意向を確認し、対応をしております。

  今後の元内閣総理大臣の葬儀における儀仗についても、政府としての対応を
 踏まえた上でご遺族のご意向を確認して対応してまいりたいと思っております。



    ----------------------------------------


  定例記者会見 2022.09.20.午後 浜田靖一防衛大臣


(記者)
  関連してもう1問伺います。
  安倍元総理の葬儀に儀仗隊などが参加するのは、私的な葬儀に次いで、今度
 公的な国葬ということになりますが、自衛隊発足後、歴代防衛庁長官、あるい
  は総理大臣、防衛大臣OB、全て含めて、私的な葬儀と公的な葬儀2回にわた
  って自衛隊が儀仗などを行う例というのはありましたでしょうか。



(浜田防衛大臣)
  たまたま今回の場合は、この国葬を決める前に、ようするに1つの家族葬と
 いうか私的な部分でも葬儀があったわけでありますので、その流れの中で、結
 果的にたまたま2回、この儀仗を行うということになったわけでありますので、
  その意味では今回が初めてということだと思います。


(記者)
   歴代総理大臣は、私的な葬儀と別に、内閣・自民党合同葬であるとか、ある
 いは、国民葬という形で、私的な葬儀と公的な葬儀を分ける場合もありますが、

  なぜその時は2回やらずに、今回だけ2回行うわけですか。


(浜田防衛大臣)
   その時には、私が今、適切な情報を持っておりませんので、細部については
 ですね、また事務方の方にお問い合わせをいただきたいというふうに思うわけ
 でありますが、我々とすれば、今回のタイミング、いろいろな状況によって、
 我々のできることをしっかりやっていくということは、これは間違いのないこ
 とでありますので、この辺のところ細かな部分については、また事務方に聞い
 ていただければというふうに思います。



      ------------------------------------------------


 令和四年防衛省令第十号
 故安倍晋三国葬儀における自衛隊の礼式に関する省令


  自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第六条の規定に基づき、故安倍
 晋三国葬儀における自衛隊の礼式に関する省令を次のように定める。
   令和四年九月二十一日             防衛大臣 浜田 靖一

    故安倍晋三国葬儀における自衛隊の礼式に関する省令

 (礼式)
 第一条 故安部晋三国葬儀に際し、自衛隊が儀礼を行う場合の礼式は、儀じょ
  う、と列及び弔砲とする。儀じょうに際しては、弔銃を行うものとする。
 (礼式の目的)
 第二条 儀じょうは、ひつぎを警護し、及びこれに敬意を表するために
  行う。
 2 と列は、ひつぎを途上において送迎し、及びこれに敬意を表するために
  行う。
 3 弔砲は、故人に対し弔意を表するために行う。
 (委任規定)
 第三条 第一条の礼式の実施に関し必要な事項は、防衛大臣が定める。
    附 則
  この省令は、公布の日から施行する。


    --------------------------------------------------------

 
コメント

国葬世論調査結果と二階俊博氏発言について

2022-09-17 17:55:11 | Weblog


 TBSのCS放送で9月16日、二階俊博自民党元幹事長のインタビュー番組がありました。この中で、「安部元首相国葬」についての二階氏発言に反発の声が上がっています。このことについて所感を書きます。


 人づてでなく正確な発言を参照できるよう、二階氏発言を収録したインタビュー番組をユーチューブから文字化して、この記事の後ろの方に掲載しました。必要の折があれば一瞥してくださるようお願いいたします。
 

 まず「国葬賛否を問う」世論調査の結果を見ておきます。

 
             (国葬賛成) (国葬反対) (調査実施日)
    朝日新聞9月調査   38%    56%   9月10日~11日実施
    毎日新聞8月調査   30%    53%   8月21日~22日実施
    NHK 9月調査   32%    57%   9月09日~11日実施  
 NNN・読売新聞9月調査    38%      56%      9月02日~04日実施  

   ※朝日新聞と読売新聞のデータが同じ数字ですが、まちがいではありません。



二階氏発言1
「まあ淡々とやることです。やり終わったら、『反対』といった体質の人たちもね、必ず良かったなと思うはず、日本人なら 


 「やり終わったら …… 必ず良かったなと思うはず、日本人なら  
 終わってしまえば、確執は水に流せ。忘れてしまえ。それが日本人だ。

 これは、政治に合理的でないことがあっても文句を言うな(国葬に文句を言うな)、いつまでもしつこく言うやつは、日本人じゃないぞ、ということを言っています。


 マスコミ4社の最近の世論調査の結果は、「国葬反対」が53%~57%です。
 世論調査で半数を超える国葬反対日本人を『日本人なら』と責める二階さんこそ、ほんまもんの日本人ですか?  



二階氏発言2
「そういうのが亡くなったんですからね、みんなやっぱり黙って手を合わせてあげたらいいんだってね。」


 ここは同意。そうなんですよ。安倍晋三元首相は、1954.9.21. 生 ─ 2022.7.8.没で、死没は満67歳です。死ぬにはまだ早い。そのうえ不慮の横死です。


 私は安部氏の政治には一貫して批判してきました。その私でさえ、なんとしたことか・かわいそうに、という想いに囚われて、安部氏が犠牲者になったその日一日を過ごしました。それは列島に安部ショックが走った一日でした。


 あまりにも突然のできごとで、しかも殺人でしたから、数えきれない無数の人々が私が味わったような想いに沈んだことでしょう。


 誰にも言われなくったって、無数の人々がこの悲劇に対して黙とうし、手を合わせました。あちこちの街角に翌日も翌々日も、その次の日もまたその次の日も重ねられゆく花花は無数の人々が悼んでいる心の象徴でした。しかし二階さんには、人々のあたりまえの心根が見えない。



二階発言3
国葬がどうだこうだなんてね、こんな時に議論すべきでないんだよ。議論があったって控えるべきだよ。


 7月12日、陸上自衛隊特別儀仗隊・中央音楽隊が派遣された安部晋三家族葬が大々的に行われました。葬儀は悲しみを共有する弔問客や増上寺周辺で立ち見する人たちで溢れていました。その模様は各局のテレビニュースやワイドショーで粛々と放送されました。


 参院選挙戦さ中に殺された悲劇の人の葬儀にふさわしい心持ちを共有する形で、全国の人々がテレビ各局の報道映像を見守りました。人々は報道映像を見ることによって葬儀に参加していたのです。まさに日本中が、満67歳という平均寿命にはまだ遠い死を悼んだのでした。

 そして、白昼衆人環視の中の元首相殺害という悲劇に遭遇して動揺した人々の心持ちは、盛大に執行された安部晋三家族葬が終わったことで一区切りがついて、ほっとしたことでした。 


 人々の安部元首相を悼む自然な心持ちは、特別儀仗隊まで派遣されて大々的に執行された安部晋三家族葬が終わったことで、一段落したのです。


 ですから、二階さんが国民相手に「こんな時に」 と言い聞かせるのは、お門違いというものです。二階氏が言い聞かせるべき相手は、「こんな時に」国葬議論を呼び起こした岸田首相なのです。 


 さらに、現在の「国葬」は、内閣がやると決めたものは正当な国の儀式であるといったていどのいい加減なものですから、議論はなおやかましいものになって当然です。この責めがあるとすれば、それは政治家が負うべきものです。


 安部元首相の国葬とは、国家による政治的行事であり政治的儀式です。 制度的にあいまいな国葬、政治上の利害得失を計ってこその国葬です。 
 国民・人々の心持とはまったく区別して考えなければなりません。
div>


  2022.09.16.
 
 国会トークフロントライン(TBSのCS番組)
  政治担当解説委員・元「時事放談プロデューサー」
  石塚博久

 
〘対談する人〙 元自民党幹事長 二階俊博



〇 石塚
  これがその、これから岸田政権が取り組んでいかなきゃいけない日程がこち
 らです(※日程パネルを掲示)。まあ、「黄金の3年」といわれたのがウソの
  ような、もうなんか山続きというか。


  ま、ちょっと振り返ると、7月8日に安倍元総理が銃撃され、内閣改造は前倒
 し8月10日で、沖縄は負けましたと(※沖縄県知事選9月11日)。
  ここですよね(※パネルの9月27日を指さして)、国葬。

  この混乱がまあ、その、支持率にも関わってきている大きな原因の一つだと
 いうことだと思うんですけど、心静かに見送りたいのですがね、
反対論も広が
 っちゃっていると。直近が38%賛成で、反対が56%にもなってると、国葬に
 関して。
どうご覧になりますんでしょうか。

〇 二階
   「まあ淡々とやることです。やり終わったら、『反対』といった体質の人た
  ちも必ず良かったなと思うはず、
日本人なら

〇 石塚
  これやっぱりこの、振り返るに、まあ根回し問題ですよね。野党の根回し
 とか、国会での議論問題。7月8日に亡くなって、で、それ、14日もういきな
 り会見で言っちゃったと、野党へのね。

〇 二階
  まあしかしね、国葬にしましょうよと上がってくる、みんなの声がね、上
 がってくるようなことを。ま、そこがね、あのう、ある意味ではずるくない
 んですよ。正直なんだよね。だけどそこは、みんなの声が上がってくるのを
 待ってやるっていうね、そういうテクニックがあっても良かったんだけど、
 まあ、いいじゃないですか、ね。

〇 石塚
  そこが政治技術なんですよね。

〇 二階
   それが、長年務めてたら、そういうのが亡くなったんですからね、みんな
 やっぱり黙って手を合わせてあげたらいいんだってね。国葬がどうだこうだ
 なんてね、こんな時に議論すべきでないんだよ。議論があったって控えるべ
  きだよ。


〇 石塚
  実際、そうなんですよね。そういう議論になちゃったっていうところが …
 … うーん、みんなが惜しまれるんですよね。で、まあ実際、あと立憲民主党
 ですか、なんか質問書を出して、回答が不十分だと。で、ええそれで ……

〇 二階
  (さえぎって)不十分だという回答は今度の選挙の時に国民がくれるよ。

〇 石塚
  なるほど、選挙結果に出るだろうと。まあだからこういうその、ま、野党
 が執行部、泉代表以下執行部が欠席と。これをどう考えますですか。

〇 二階
   宣言する人は後々長く反省するだろうからなあ …まあいいじゃないですか。
   なるほどこんなもの欠席しようがしまいが、国政に関係ないんだから。
 席して存在感を示そうと思うんだけど、世の中に、あんまり賢くないなあと
  いうことを印象づけるだけですよ。選挙で取り戻すのは大変だぞ。


〇 石塚
  なるほど。あとここでもう一度うかがっておくと、費用ですよね。最初、な
 んかその2億5000万だっていう話が、なんか途中から16億6000万、警備費も
 含めるとこうなるんだって …。

  まあ最初は出せないって言ってたのが出てきて、普通の人からみればやっ
 ぱり反対があるから小さく見せようとしたんじゃないかって思われちゃうわ
 けですよね。で、そもそもこの16億ですむのかって議論もあるわけだし、そ
 れはどうご覧になりますか。

〇 二階
  まあ誰が見たって、ちょっと費用がかかりすぎじゃないかっていうこと
 は、それは思うんですよね。

  思うんだけども、国際社会における日本が国葬の際に混乱が生じたとか
 ね、犠牲者が出とかそんなことがあったんじゃ、これ国益としては取り返し
 のつかないことになる。そう思えばね、多少の費用は惜しむことなく、万全
 を期してやり遂げることですよね。

〇 石塚
  そのための警備の費用にたくさんお金をかけるというのは理解されると思
 うんですけど、これで小出しに出すとですね、最初2億5000万で、そのあと
 16億ってなると …。

〇 二階
  それはそうだよね。もっと早くから出せばいいから。かかりすぎること
 は、かかりすぎるよね。

 

    -----------------------------------------------------------


朝日新聞全国世論調査(電話)〔国葬について〕
9月10日、11日実施 ()内は前回8月27日、28日の数字 小数点以下は四捨五入

    ( 賛 成 )( 反対 )(その他・答えない)
 8月  36%   50%    6%      
8月27日~28日実施
 9月  38%   56%    6%      
9月10日~11日実施



毎日新聞 世論調査 8月21日~22日実施(携帯536件・固定429件の有効回答)  
           前回は、7月16日~17日実施

    ( 賛 成 )  ( 反対 ) (どちらとも言えない)
 7月   36%   48%    15%      7月16日~17日実施
 8月   30%   53%    17%      8月21日~22日実施



NHK世論調査
  ※「評価する」を「賛成」に、「評価しない」を「反対」に、書き換えました。

   ( 賛 成 ) ( 反対 )  (わからない・無回答)
 8月    36%   50%     14%     8月05日~07日実施
 9月    32%   57%     11%     9月09日~11日実施



NNN・読売新聞 全国世論調査
  ※「評価する」を「賛成」に、「評価しない」を「反対」に、書き換えました。
    
    ( 賛 成 )( 反対 ) (答えない)
 8月   49%   46%     5%  
 8月10日~11日実施
 9月   38%   56%     6%   9月02日~04日実施


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安部元首相国葬はエリザベス女王国葬にくらべるべくもなく、 ‥‥ 岸田首相の国葬外交は国費浪費に終わるだろう

2022-09-11 03:39:47 | Weblog


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 英国では今年6月2日から5日までエリザベス女王在位70周年記念式典がつづきました。エリザベス女王の即位は1952年2月6日(戴冠式は1953年6月2日)です。

 この記念式典から3か月後の9月8日、エリザベス女王がお亡くなりになりました。在位、満69年3か月。 …… 安部晋三元首相の憲政史上最長総理在職日数3188日。島国日本の岸田首相が誇る憲政史上最長は、島国イギリスの女王在位69年3か月に大敗、という結果になります。

 英国女王の葬儀は10日後とされていました。そのため9月8日死去または9月9日弔砲を基準にして、9月18日か9月19日のどちらかと推測されていました。わたしは英国BBCのサイトをウォッチしていましたが、今日9月9日午前1時ごろに「葬儀は9月19日」と記事が掲載されました。
 
 9月8日に亡くなられた英国エリザベス女王の国葬が、9月19日に決まりました。日本から明仁今上天皇が弔問のため訪英されます。


 安部晋三元首相の国葬は、エリザベス女王国葬の僅か8日後、9月27日に予定されています。

 英国女王の逝去前にすでに、岸田首相が期待をかけていた外国首脳の国葬来日が当初想定より減って、首脳級来日に代わる国が出ていました。

 そこへ予定外に英国女王国葬が8日間先行します。

 安部元首相国葬に弔問訪日を検討していた国であっても、首脳または首脳級の派遣について、エリザベス女王国葬に比重を置くのが常識的なところでしょう。

 エリザベス女王国葬と安部元首相国葬とが8日の間を置いて並び立てば、天秤は圧倒的にエリザベス女王に傾く。

 岸田首相が期待する安部元首相国葬の外交上の効果はがた落ちになる。エリザベス女王国葬の2番煎じの出がらしになり果てる。

 外交する国の首脳・首脳級にとってはエリザベス女王国葬の記憶が永く残り、安部元首相の国葬は早々に忘れ去られるでしょう。

 安部元首相国葬の場合、岸田首相が主宰者になります。来日外国首脳との弔問外交などと華々しいことを岸田首相は言いますが、二三の主要国首脳を除けば、もともと期待できる外交効果など「あいさつ交換」でいどのものです。

 そのうえ、一時に多数の弔問客のすべてと対面協議ができるはずもない。大国と中小国とでは接遇に差があるわけなので、自国では権力を振るっている中小国首脳にとって快いはずがない。弔問外交などと言うけれど、安部元首相を材料に使って、主役の岸田首相が満足するだけで、得るところは何もないでしょう。


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安部元首相「国葬演出業務」落札結果に不透明感漂う 落札会社のムラヤマは「桜を見る会」で知名度が高い

2022-09-05 02:18:09 | Weblog

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安部元首相国葬はエリザベス女王国葬にくらべるべくもなく、 ‥‥ 岸田首相の国葬外交は国費浪費に終わるだろう


 
9月27日挙行予定の「安部元首相国葬」の演出業務が落札されました。
落札金額は、1億7600万円。落札会社はムラヤマ。

発注者は内閣府。
入札形式は一般競争入札。
応札会社はムラヤマ1社のみ。
これは、随意契約も同然という結果です。

応札会社が1社だけなら、「入札不調」として入札を取りやめにします。
そして後日に再度入札をやり直します。
これが原則的なやり方です。

1社応札になった理由としては、入札情報公開日から入札予定日までの日数が短すぎるということが考えられます。

入札情報の周知期間が短いと、当該入札情報を知らないうちに終わってしまうことがあります。

入札情報の周知期間が短いと、入札業務仕様書の疑問点の理解や金額積算が間に合わないで、入札参加できなかったということもあります。

発注者側の意図を汲んだ会社が落札できるように、周知日数を短くしたり、入札仕様書を細工したり、ということもあります。ただし、発注者側はこれを真っ向から否定するのが常です。

安部元首相の友人が理事長を務める加計学園獣医学部新設問題で、周知日数が考えられないほど短く設定されていました。

落札会社のムラヤマは、安倍首相時代の2015年から2019年、「桜を見る会」の仕事を5年連続で落札していた実績があります。

この契約が随意契約によるものか、あるいは公開入札によるものか、私は調べておりません。もちろん随意契約なら問題あり。

もし、公開入札で5年連続落札であったならば、競合会社が安倍=ムラヤマ案件と認識して、高値札を入れている可能性が高い。闇談合です。

5年連続で「桜を見る会」の仕事をした実績があれば、ムラヤマは発注者にとって使いやすい便利な会社になっているでしょう。

2019年の「桜を見る会」では、内閣府が入札公告前にムラヤマなどと打ち合わせをし、開催スケジュールを伝えたことが発覚し、野党などから批判を浴びた経緯があります。(毎日新聞デジタル2022/9/2 22:29 ) 

ああ、安倍遺産。
不透明感漂う。


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