川本ちょっとメモ

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2018.9.30.沖縄県知事選 「辺野古に新基地を造らせてはいけない」 自民党支持層の24%、公明党支持層の27%が玉城さんに投票した(琉球新報)

2018-10-26 06:57:48 | Weblog

琉球新報(2018.10.3.17:03)記事 https://ryukyushimpo.jp/news/entry-813136.html を転載します。記事中の個人名について、ここではイニシャル表記に致します。

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◎N・Yさん
 投開票日の9月30日午後9時半すぎ、玉城デニーさん当選確実の報道を受け、歓喜に包まれる沖縄県那覇市の会館で、創価学会を象徴する青、黄、赤色の三色旗が揺れた。「ウチナーンチュのチムグクルが辺野古新基地建設反対の意思を再び示した」。N・Yさん(男性58)は、体いっぱいで喜びを表すかのように、旗を大きく振り続けた。

 学会が支持する公明党は今回、辺野古新基地建設問題の賛否を明言せずに政府の支援を受ける佐喜真淳さんを推薦した。「学会員が集票マシンとして使われる。ウチナーンチュの魂を見せなければ」。危機感に駆り立てられた。

 N・Yさんは創価学会の池田大作名誉会長の文章をよりどころとした。沖縄に思いをはせた池田名誉会長は著書の中で「人類史の悲劇がこの小さな島に集約された。ゆえに人類史の転換をこの島から起こすのだ」とつづった(※上掲写真の文)。転換とは新基地建設阻止のことだと思った。同志にも物事の本質を深く考えてほしかった。「正しいことをやって叱られるのが法華経の行者だ」。教えが支えになった。

 結果を受けても気は休まらない。「国はまた沖縄を締め付けるだろう。玉城さんは屈せず、最後まで翁長雄志知事の遺志を継いでほしい」と期待を込めた。


◎S・Hさん
 県出身で東京都在住のS・Hさん(女性66)は「このままでは古里の自然が壊されてしまう」といても立ってもいられず沖縄に来た。「白い目で見られたりするのも信仰心を疑われるのも怖かった」と語る。だが、青く澄んだ辺野古の海が埋め立てられるのが許せず、玉城さんの陣営で運動し、県内の学会員を説得して回った。

 S・Hさんは、公明党が集団的自衛権の行使容認の閣議決定に賛同したころから党の方針に違和感を抱いていたが、思いは公にしてこなかった。だが、池田名誉会長は「人間革命」の中でも沖縄に心を寄せ、核廃絶を含め平和を訴えていた。「現在の公明党にはこの平和思想に反する。真実を見抜いて投票してほしい」と街頭でも同志に訴えた。


◎A・Yさん
 石垣市出身のA・Yさん(男性82)=浦添市=は学会に加入して59年。8歳の時、沖縄戦では、マラリアで両親を亡くした。自身も発病したが九死に一生を得た。「基地建設は戦争につながる。目をつぶってはいけない」と語気を強める。

 40年間基地で働いたが、「基地建設による経済効果は土台がなく、いつか崩れる」と断じる。日本の安全保障を理由に基地建設の正当性を主張する人もいるが、「本土が沖縄に押し付けたいだけ」に映る。沖縄戦からの差別の歴史が続くことに我慢ができず、党の方針に従わなかった。「国は県に寄り添わず、新知事が苦しい思いをするだろう。でも、県民がついている」と力を込めた。

「孫が大きくなった時に沖縄はどうなっているのか」


◎N・Mさん
 従来と違う投票行動をしたのは公明党支持層だけではない。これまで自民党の推薦する候補者に投票し続けてきたN・M(男性77)=浦添市=は、この数年で「孫が大きくなった時に沖縄がどうなっているのか」と考え始めた。

 70歳近くになるまで建設業界で働き、自民系候補に投票しないと公共工事が受注できなくなると思い、遊説や集会にも足を運んでいた。だが、9人の孫を抱くうちに気持ちが変わった。

 安倍政権が強硬に基地建設を進めるやり方にも怒りを覚えた。今回の選挙は人生で初めて自民党推薦でない候補に票を投じた。

 本紙と共同通信の出口調査によると今知事選で、自民党支持層の24%、公明党支持層の27%が玉城さんに投票した。共通するのは「辺野古に新基地を造らせてはいけない」とウチナーンチュの尊厳を大切にする気持ちだった。
(’18知事選取材班)


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<森友学園国有地契約> 太田理財局長(予算委答弁)「(売却1000余件で)特例処理を行った事例は本件のみでございます」

2018-10-16 18:16:52 | Weblog
2018.3.16.ブログ記事「<森友国有地問題> 全国で森友だけの特例売却…売払い金額非公表措置、売払い前提の定期借地契約、瑕疵担保責任免除特約付き、分割延べ払い特約付き」を改題して再掲いたします。

     ◇    ◇    ◇

森友学園への国有地売払い前提の貸地契約 → 分割延払い条件付き土地売払いは、全国で森友たった一つだけの特例扱いで行われていました。

財務省の3月12日「森友文書」改ざん調査報告で公開された14文書を読むと、近畿財務局が、合法的に特例値引き売却を行うためにたいへんな苦労を重ねていることがわかります。

こんな無理なこと、誰だって好き好んでやるわけありません。

「森友国有地契約」が今までにないオンリーワンの特例処理であったことが、会計検査院報告を受けての国会質疑で明らかになっています。下に国会議事録を掲載します。

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第195国会 衆議院予算委員会3号
2017年(平成29年)11月28日

<資料> 「森友国有地に関する質疑答弁」


〇川内博史議員(立憲民主党)
 ――略―― これを全ての財務局、全ての財務事務所等に、要するに財務省全体として(平成)24年度から(平成)28年度までの間に公共随契で契約した件数のうち、契約件数と売り払い前提の定期借地とする特例処理を行ったのは何件あるのかということを、理財局長に来ていただいていますから、事実関係ですからお答えいただきたいと思います。

 (備考1)2012年=平成24年、2013年=平成25年、2014年=平成26年
       2015年=平成27年、2016年=平成28年、2017年=平成29年

 (備考2)公共随契
   国や地方公共団体などが公共事業・備品調達・外注などにおいて、競争入札によらずに任
  意で決定した相手と契約を締結すること、及び締結した契約のことをいう。
   これは発注者側の都合により、特定の事業者を指定して契約を締結する方式。単に随意契
  約、随契と言った場合、特命随契を指すことが多い。


○太田充(財務省理財局長)
 お答えいたします。
 売り払い前提の定期借地、平成24年から28年度までの間において、財務省全体で1194件ございます。そのうち……(川内委員「もう一回。件数、はっきり」と呼ぶ)

 申しわけありません。公共随契全てが1194件ございます。そのうち、売り払い前提の定期借地とする特例処理を行った事例は本件のみでございます。

○川内博史議員(立憲民主党)
 さらに、今回大変な値引きをして売っているわけですけれども、これは瑕疵担保責任免除特約というものを付したからであるというふうに財務省としては説明をされていらっしゃるわけですが、この瑕疵担保責任免除特約を付して売買契約した事例は財務省的には過去何件あるんでしょうか。

○太田充(財務省理財局長)
 本件のような形で瑕疵担保責任を免除する特約をつけたものというのは本件のみでございます。

○川内博史議員(立憲民主党)
 さらに、平成24年度から平成28年度までの間に、全財務局及び全財務事務所において、一般会計及び空港整備勘定所属の普通財産、これを公共随契により売却を行った契約。空港整備勘定まで広げて、公共随契を行った契約の件数。

 それに、今回さらに、森友学園の場合は延納の特約というのが付されているわけですね。延べ払いですね。一回で払わなくてもいいよ、分割払いでいいよという特約を付しているわけですけれども、その特約を付して売却契約をした件数を教えていただきたいと思います。

○太田充(財務省理財局長)
 平成24年度から28年度までの間に一般会計及び空港整備勘定所属の普通財産を公共随契により売却を行った契約の件数は1214件でございます。このうち、委員御指摘の延納の特約を付して売却した事例、これは本件のみでございます。

○川内博史議員(立憲民主党)
 さらに、平成25年度から28年度までの間において、全ての財務局及び全ての財務事務所等で公共随契により売り払いを行った中で、契約金額を非公表にした事例の件数、これも契約件数と非公表にした事例の件数を教えていただきたいと思います。

○太田充(財務省理財局長)
 平成25年から28年までの間、公共随契によって売却した件数は972件でございまして、そのうち非公表にしたものというのは本件のみでございます。

○川内博史議員(立憲民主党)
 それで、これに関連して、非公表にしたことについて、森友側から言われたんですわということが財務省の説明資料に書いてあるわけですが、では、それを客観的に証明する資料はありますか。森友側から言われたんだ、非公表にしてくれと言われたんだと客観的に証明する資料はございますでしょうか。

○太田充(財務省理財局長)
 同意書というものがございます。

○川内博史議員(立憲民主党)
 同意書ですか、合意書ですか。レクの段階では、そういう客観的な資料はないというふうに私は説明を受けているんですけれども。

○太田充(財務省理財局長)
 申しわけありません。
 非開示だったものを開示にするということについて、合意書というものがあるということでございます。

○川内博史議員(立憲民主党)
 いや、私が聞いたのは、非開示を開示にするということの同意書じゃなくて、そもそも、非開示にしてくれということを森友側から申し入れられたという客観的な資料はありますかということを聞いているんです。

○太田充(財務省理財局長)
 御指摘のものについて、現時点で、紙というような形で残っておるものはございません。

○川内博史議員(立憲民主党)
 さまざまな形で、これは別に規則とかルール違反だということを言っているわけじゃなくて、1000件を超える契約件数の中で森友学園だけですよという、非常に、わあ、すごい、特別なんだねということを国民の皆さんはお感じになられて、何で森友だけなのみたいな思いを持たれると私は思います。

――以下、略――

(この稿、了)

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<オプジーボ> 万能ではない 誤解しないで がんセンター長に聞く免疫療法 =朝日新聞記事から

2018-10-08 15:30:22 | Weblog

2018.10.8.11:30 朝日新聞が、免疫療法に関していま知っておきたいことについて、国立がん研究センターがん対策情報センターの若尾文彦センター長に聞きました。この記事のメモ書きをします。


(1)オプジーボは手術が受けられるような状態の方は対象になりません。
   手術ができればそれによってがんが治る可能性があるためです。

(2)いま標準的とされている抗がん剤がある場合は、まずはそちらを先に使
  うことになります。

(3)オプジーボの対象になったとしても、すべての患者さんに効果があると
  は限らず、受けた方の2割ほどとされています。

(4)オプジーボが「効いた」としても、がんそのものが「治る」ことを意味
  するわけではありません。
   いま確認されている効果はあくまで生存期間の延長で、がんそのものが
  治癒したということではありません。

(5)副作用について。従来の抗がん剤によくみられる吐き気や白血球減少と
  いった副作用は多くありません。
   しかし、間質性肺炎や重症筋無力症、1型糖尿病といった、このタイプ
  の薬に特有の副作用が起こり得ます。
   こうしたケースにきちんと対応できる体制の整った医療機関で受けてい
  ただくことが大切です。

(6)(※一般社団法人 全国がん患者団体連合会による注意喚起)免疫チェッ
  クポイント阻害剤では、致死的又は重篤な副作用、従来の治療薬ではみら
  れなかった新しい副作用もあることがわかっています。     

(7)免疫療法で「効果がある」のは、オプジーボなど「免疫チェックポイン
  ト阻害剤」と呼ばれる薬による治療が中心です。
   効果が明らかにされた結果、国が承認して保険が適用されたのに加え
  て、国内の診療ガイドラインでも推奨されています。

(8)「免疫チェックポイント阻害剤」以外の免疫療法は、学会で承認される
  ほどの臨床研究が成されておりません。


<参考サイト>
免疫チェックポイント阻害剤を含む免疫療法に関する注意喚起
          (全国がん患者団体連合会 更新2018.10.5.)

免疫療法 まず、知っておきたいこと (国立がん研究センター 更新2018.3.29.)
免疫療法 もっと詳しく知りたい方へ (国立がん研究センター 更新2018.7.31.)
研究段階の医療(臨床試験、治験など)基礎知識 (国立がん研究センター 更新2018.3.23.)
がん相談支援センターを探す (更新2018.3.23.)



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京大タテカン「祝ノーベル医学生理学賞 本庶佑先生 京大の誇り」 大学側 即撤去

2018-10-03 07:14:48 | Weblog

<2018(H30).10.2.毎日新聞大阪夕刊>
 京都大学吉田キャンパス(京都市左京区)北西角の石垣に2日朝、本庶佑さんのノーベル医学生理学賞受賞決定を祝う立て看板(タテカン)が設置されていた。「本庶佑先生 京大の誇り! 癌(がん)治療に希望!」と書かれていた。京大の正門脇の石垣にもノーベル賞のメダルを印刷して「おめでとうございます」と書かれた紙が貼られ、通行人らが足を止めて興味深そうに眺めていたが、いずれも午前9時に大学側に撤去された。

 タテカンは京大の「自由な学風」の象徴とされていたが、京都市の屋外広告の規制条例に基づく指導を受けた大学が5月から撤去。学生らが新たに設置する「いたちごっこ」が続いていた。


 今年5月来、京都大学当局と学生の間で、タテカン(立て看板)の撤去、設置がくりかえされています。このタテカン攻防の新聞記事を見るたびに、「そんなもん、ぼくらが小さい子どものときから見なれてきた学生文化のうちや、なんであかんねん」と、わたしは思います。

 昨年2017年10月ごろ、京都市が「京都市屋外広告物等に関する条例」に基づいて京大当局への行政指導をしたのが、京大タテカン問題の始まりです。

 京都市は学生たちのタテカンを、常時あるいは一定期間継続して屋外で公衆に表示される「屋外広告物」であり、京都市の条例が設置を禁止している擁壁への立てかけや公道の不法占拠にあたるなどと判断したわけです。

 しかし、京大の石積み外壁は公道ではありません。京大敷地内の構築物です。立て看板は石積み擁壁にもたれています。石積み擁壁の基礎は必ず外側に張り出しているので、もたれ看板の足は京大敷地内に立っていることになります。

 これを「公道の不法占拠」というのは言いがかりです。

 昨年2017年12月19日、大学当局は「京都大学立看板規程」を公表しました。この規程は、京大構築物外面だけでなく京大構内についてもタテカン設置を厳しく制限しています。学生によるタテカン設置を許可制にする学内規則です。

 立て看板を設置できるのは、京大総長の承認を得た団体だけです。さらに、大学側が別途指定した場所以外の設置は許されません。

  学内には、大学承認団体でなくて自由に活動しているサークルが無数にありますが、彼ら自由サークル派には「タテカン宣伝権利」がありません。これは人権無視の思想。



 
 わたしは幼いときは京都大徳寺の近くに住んでいました。その後、京都府庁前丸太町通りの南・二条城前堀川通の東に当たる地域に住んでいました。着物業界の関係者ばかりが目立つ地域でした。


 そんな京都の町では、大学生を「学生はん」とか「学生さん」と呼んで大事にしてきました。京都の町の人はとりわけ、京都大学の存在を誇りにしてきました。旧制三高の時代からそうなんです。昭和敗戦後早い時期に、日本最初のノーベル賞を受けて、敗戦日本の励みになったのは京大の湯川秀樹先生でした。

 わたしにとってはこどもの時から、大学とタテカンはいっしょにあるなじみ深い風景でした。立命大在学中もそうでしたし、わたし自身、タテカンを書いたことが何回かあります。あれは刷毛を使えば太くて四角いタテカン文字をうまく書けます。

 タテカンは京大だけでなく、京都のほかの大学でも風景になっていました。大学近くに住む人たちや店屋さんにとっても毎日の生活の中でなじみ深いものでした。タテカンは学生の文化であり、大学の文化であり、大学のランドマークであります。タテカンは大学のある街にとけこんでいる風景そのものでした。

 今、大阪のミナミの繁華街はアジアの観光客にあふれています。それを思えば、京都の大学のタテカン文化のある風景は、観光資源にだって成りかねません。それが取り締まりの対象になっているとはなんと息苦しい時代になったことでしょうか。

 学生のタテカンは、創造的で多様性のある学生文化の一つとして、わたしには見えます。

 大学当局が功利的一辺倒の管理社会と同じ見方しかできないとなれば、そういう視点しか持てない大学教育は、管理社会の従順で功利的一辺倒のサラリーマンを育成することしかできないでしょう。

 それにしても、ときにはユーモアや風刺性のある抵抗をくりかえしている京大タテカン学生を、それでこそ若さにあふれた学生や、とわたしは応援します。


 小泉政権以後、所得格差が広がり固定されて、若いときの低所得はそのまま老後生活の見こみが立たないことにつながっていきます。しかも年金は実質では少しづつ値切られていき、富裕層や大企業の減税が行われるのに反比例して消費税は上がっていきます。

 男女ともに青年・学生の勉強が足りず、自分たちが悪い政治の犠牲になっているという自覚に乏しく、個人的に自分の能力が貧しいからだと思いこんで自分を責めるばかりで、社会制度の悪、悪い政治に抵抗しようという気概がまったくもって足りません。

 社会の欠点が何に起因しているのか見定めよう。所得水準や生活水準の格差がなぜ拡大しているのか、それが何に起因しているのか見定めよう。労働法制が悪い。税制が悪い、などなど。

  世の中には改めなければいけないことが山盛りになっています。悪い政治に抵抗しよう。意思を示そう。政治家に要求しよう。今どきの高校生以上の若い人たち、それに青壮年・熟年世代の働く人たちは、政治に対して従順すぎる。



 京都は学生の街です。大都市の中で、人口比学生数1位は京都市で9.5%。全国2位は東京都区部で5.8%。全国3位は福岡市で5.3%(いずれも2017年統計)です。


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