川本ちょっとメモ

★所感は、「手ざわり生活実感的」に目線を低く心がけています。
★自分用メモは、新聞・Webなどのノート書きです。

金儲けオンリーのヒルズ族(毎日新聞から)

2006-12-29 17:53:44 | Weblog


宇宙の彼方の星は、無限の力と熱と光を放って最期を遂げるという。昨年の今ごろ、ユーラシア大陸にへばりつく日本の島々で、時代の星と輝いていた人がいた。ライブドアの堀江社長(当時)と村上ファンドの村上代表(当時)。

堀江氏は本業のライブドアではなく、村上氏と同じように、企業買収や株取引、証券業務などの金融手法で莫大な利益を上げていた。

堀江「星」は、今年1月、墜ちた。村上「星」は、今年6月、墜ちた。

12月26日の毎日新聞は、「改革者の仮面外れ」「『何でもあり』に違和感」「ヒルズ族の退場」という見出しで記者名入りの企画記事を掲載した。その記事の一部を次に抜粋します。


◇◇◇◇◇◇◇

▲ライブドアの堀江貴文前社長や村上前代表の逮捕について、「既得権益を破壊する挑戦者だったから、司法当局に目を付けられた」と見る人もいる。

だが、オリックスの宮内義彦会長や日銀の福井俊彦総裁とのパイプを利用して、社会的信用を高めようとした村上前代表。自民党の支援を受けて昨夏の衆院選に出馬した堀江前社長。

そもそも2人は、旧い体制に抵抗する改革者だったのだろうか。晴れ舞台の株式上場ですらTシャツにジーンズ姿だった堀江前社長が、自らの裁判となると、濃紺のスーツにネクタイで入廷している姿が、答えを暗示しているように思える。


▲私には「村上前代表は、自分の利益のためなら何でもあり」と思えてならない。

「まるで暴力団のようだった。『一等地に本社はいらないから売れ』とか、『日清食品と合併しろ』とまくしたてられた」。

明星食品の永野博信社長は2004年7月、村上前代表から、今から会いに行く」と突然の電話を受けて面談した時の様子を、こう振り返った。

村上前代表は一時、企業価値の向上を経営者に求める「もの言う株主」ともてはやされた。だが、目的は大量取得した株式の売り抜けだけではなかったのか。

村上前代表や他の幹部も私たちの取材には応じず、取得した株式の株価上昇につながるようなことだけを冗舌に語っていた。

M&Aに詳しい服部暢達・一橋大学助教授は、こう話す。

「村上氏の手口は経営者に嫌われること。村上氏を嫌う経営者は、村上ファンドの持株を買ってくれる第三者を見つけようとする。それには世間の注目が必要で、マスコミは利用された」

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赤信号点滅、警報カンカンカンの「ホワイトカラーエグゼンプション」 <3/3>

2006-12-28 11:34:39 | Weblog


私のシンプル脳力診断法では、社会的に指導的な立場にある人が横文字をくり出すときは、それだけで「赤信号点滅」であり「警報カンカンカン」です。


「残業代ゼロ」早期法制化に公明が慎重姿勢◆(asahi.com 12/26 21:47)

 公明党の太田代表は26日、安倍首相と首相官邸で会談し、年収など一定条件を満たした会社員を労働時間規制から外し、残業代をゼロにする「ホワイトカラー・エグゼンプション」について、「働いている方たちの感情、心情もあるし、直ちに法制化を急ぐというような拙速になってはならない」と述べ、法制化に慎重な姿勢を示した。首相からの明確な回答はなかったという。

 会談後、太田代表は記者団に「極めてデリケートな問題だ。与党の意見も十分聞き、慎重に論議することが必要だと申し上げた」と述べた。

 ホワイトカラー・エグゼンプションについては、労働政策審議会分科会が27日に答申をまとめる見込み。厚労省は来年の通常国会に、導入に向けた法改正案を提出する方針だが、公明党内には「サラリーマン層の反発を招き、統一地方選、参院選が戦えなくなる」(幹部)との反発が強く、与党内の調整は難航しそうだ。


◇◇◇◇◇◇◇

アメリカ式の導入について、2006年2月7日のブログ記事「10年前に警告されていた所得格差拡大の社会問題」をご覧ください。

「エグゼンプション exemption」をgoo辞書で引くと、『n. 免除; 所得税の課税控除(対象項目)』とあります。企業側の賃金支払いを、法的に一部免除しようというのが、「ホワイトカラーエグゼンプション」の本質なんでしょうね。

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赤信号点滅、警報カンカンカンの「ホワイトカラーエグゼンプション」 <2/3>

2006-12-27 11:02:39 | Weblog


私のシンプル脳力診断法では、社会的に指導的な立場にある人が横文字をくり出すときは、それだけで「赤信号点滅」であり「警報カンカンカン」です。


残業代がなくなる?◆(ITmedia News12/25 12:42更新)

ホワイトカラーエグゼンプションの制度導入をめぐっては、連合などの労組が、「残業代を払わなくてもいい制度。人件費を圧縮したい経営側の意図は明白」とし、導入そのものに反対している。

 一方、経済界では、経団連が、対象を「年収400万円以上」とし、幅広い労働者への適用を求める提言をまとめている。今回の厚労省の報告書案についても、「労使間で個別に条件を決めることを原則とすべき」とし、適用条件の厳格化を警戒している。

 ただ、経済界でも、経済同友会は、年収で線引きするのではなく、「仕事の質や種類で判断すべき」と指摘。その上で、「仕事の中身や量、スケジュールまで自分で裁量できる労働者は少ない」として、制度導入は時期尚早と主張している。

労使の対立に加え、経済界や部会でも意見に相違があり、今後の調整が難航するのは必至だ。ただ、ホワイトカラーの労働効率や生産性の向上が重要な課題であることは確か。

【用語解説】ホワイトカラー・エグゼンプション
労働基準法に基づく労働の時間規制を外し、成果に応じて賃金を支払う制度。1938年に米国で導入された。一定の要件を満たした(1)管理職(2)運営職(プロジェクト・リーダーなど)(3)専門職(教師や法律家)の3つの職種が対象。当初は経営者に近い高所得者に限られた一種のステータスシンボルだったが、現在はファストフードの副店長クラスにまで適用が広がっている。

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赤信号点滅、警報カンカンカンの「ホワイトカラーエグゼンプション」<1/3>

2006-12-26 10:50:25 | Weblog


私のシンプル脳力診断法では、社会的に指導的な立場にある人が横文字をくり出すときは、それだけで「赤信号点滅」、「警報カンカンカン」です。


ホワイトカラー・エグゼンプション:労政審報告に盛る◆(毎日新聞12/28朝刊)

労働法制の改正に関する労働政策審議会(厚生労働相の諮問機関)の労働条件分科会は27日、最終報告をまとめた。

報告には、一定の年収などを条件に労働者の労働時間規制(1日8時間など)を除外し残業代を支払わない「日本版ホワイトカラー・エグゼンプション」が盛り込まれたが、労働側は最後まで納得せず、同制度の導入は認めないとの意見が記された。「認めない」との強い表現が使われるのは極めて異例。

報告を受け、厚労省は今後、法案要綱の作成に入り、来年の通常国会に提出を目指すが、労働側の反発を押し切る形でこのまま作業が進むのか、注目される。

ホワイトカラー・エグゼンプションでは管理職一歩手前など対象者が示され、年間104日以上の休日確保などの条件は示されたが、具体的な年収などの要件はなかった。同省も具体的に記さないままで法案化を検討している。

今回の報告について、使用者側委員の紀陸孝・日本経団連専務理事は「働き方の新しい選択肢の一つとしてこの制度を考えてほしい。導入する際には労使が話し合って決めることになっており問題はない」と話した。

 一方、会見した労働側委員の長谷川裕子・連合総合労働局長は「制度は24時間働けと強いるようなもの。厚労省は終始、制度の導入ありきで、私たちの訴えにも『過労死を助長する』との過労死遺族の訴えにもかたくなだった。一体誰のための役所なのか。盛り込まれたのは残念だが、反対を貫きたい」と話した。

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国が削る弱者の生活(2/2) 

2006-12-24 10:59:58 | Weblog


タイトルは今朝(2006.12.24.)の毎日新聞3ページのトップ記事の見出しです。以下は同記事の抄録(2/2)です。

国が削る弱者の生活(1/2)をクリックして、先にご覧くださればありがたいです。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

生活保護費の母子加算のうち、16歳~18歳の子を持つ親への支給は2005年4月から減額が始まっており、2006年度いっぱいで打ち切る。この先行減額に苦しんでいるのが、埼玉県南部に住む田村隆子さん(47)=仮名=のケースだ。

5年前、3人の子どもを抱えて離婚した田村さんは、生活保護を申請して受給を始めた。いまは長女(23)が独立し、築20年以上、2DKの古アパート1階に、板金工の長女(18)、高校1年の二女(16)と暮らす。

家計は長男の収入と児童扶養手当、生活保護費でまかなう。田村さんは8年前、自宅の階段から落ち骨盤を骨折した。その影響で体調が悪化し、働くことが難しい。腕から背中全体に激痛が走って眠れず、睡眠薬を服用することもある。

生活保護費は、生活、教育、住宅など8種の扶助があり、それぞれ基準額が決まっている。必要に応じて各扶助を組み合わせる仕組みで、合計したものが生活保護基準額となる。そこから収入を差し引いた額が生活保護費として支給される。
 
   -------------------------------------------------------------------------
 
<2017(H29).9.5.追記>
 2001年(H13年)4月から5年半、小泉純一郎長期政権が続きました。小泉内閣の経済政策の特徴は、グローバルスタンダードの名のもとに行われた規制緩和です。担当大臣として推進したのは竹中平蔵。この時代から、今に至る労働市場の格差をはじめ格差問題が大きくなります。

小泉純一郎政権の次が第一次安倍晋三内閣です。小泉純一郎が安倍晋三を抜擢し、総理にまで押し上げました。後継安倍政権は靖国参拝に象徴される復古主義と規制緩和に象徴される小泉の血を引き継いでいます。

そして経済浮揚策と規制緩和策とが国民一般の生活にプラスとならず、所得格差を固定化していった点でも、小泉純一郎の後継にふさわしい安倍晋三政権です。

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国が削る弱者の生活(1/2)

2006-12-23 10:02:58 | Weblog


タイトルは今朝(2006.12.24.)の毎日新聞3ページのトップ記事の見出しです。以下は同記事の抄録(1/2)です。安倍内閣初の新年度予算編成。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

政府は年末の2007年度予算案編成で、社会保障削減の主な手段に生活保護を選んだ。保護費のうち、子育てをしているひとり親に一律支給している母子加算を2008年度末までで廃止するのが柱で、反対の声が上がりにくい分野を標的にしたといえる。生活保護は「最後のよりどころ」のはずなのに、しわ寄せを受けるのは最も社会的に弱い人たちだ。

急速に進む高齢化、所得格差の開きを反映し、生活保護受給世帯は13年連続で増えている。2005年度の月平均は104万1508世帯で、初めて100万世帯を突破した。厚生労働省は、70歳以上の人に一律1万7000円前後を支給していた老齢加算を2004年度から段階的に廃止した。これを皮切りに給付をじわじわ減らしている。

厚労省が生活保護費の一層の削減へと踏み出したきっかけは、今年6月に閣議決定された経済財政運営と構造改革に関する基本方針(骨太の方針2006)だ。財務省は「5年で1.1兆円削減」の目標を達成すべく、厚労省に医療や介護費の削減を迫った。しかし厚生族議員らの抵抗で実現のメドは立たず、急きょ差し出されたのが、自民党の抵抗が小さい生活保護だった。

これで終わるわけではない。2008年度以降、生活保護制度の中心である医療扶助や生活扶助などの削減に踏み込もうというのが厚労省の意向だ。真に援助を必要としている人が救済の網から漏れていく。


<2017(H29).9.5.追記>
2001年(H13年)4月から5年半、小泉純一郎長期政権が続きました。小泉内閣の経済政策の特徴は、グローバルスタンダードの名のもとに行われた規制緩和です。担当大臣として推進したのは竹中平蔵。この時代から、今に至る労働市場の格差をはじめ格差問題が大きくなります。

小泉純一郎政権の次が第一次安倍晋三内閣です。小泉純一郎が安倍晋三を抜擢し、総理にまで押し上げました。後継安倍政権は靖国参拝に象徴される復古主義と規制緩和に象徴される小泉の血を引き継いでいます。

そして経済浮揚策と規制緩和策とが国民一般の生活にプラスとならず、所得格差を固定化していった点でも、小泉純一郎の後継にふさわしい安倍晋三政権です。


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いつのまにか消えた「グローバルスタンダード」

2006-12-12 11:07:20 | Weblog


11月25日付で「サステイナブル」という英単語のことを話しました。数年前にはこれよりもっとすご英単語がマスコミに流布していました。

マシンガンスピーカーの竹中平蔵さんなんかは、小泉政権の大臣になる前からテレビで使いまくっていました。

「グローバルスタンード」です。当時から私にはこう見えていました。

アメリカのニューヨークを拠点に世界を相手に商売をする金融投資家たちが望むラインに金融制度を整えていくこと。それが、グローバルスタンダードである。当時、世界各国の中央銀行や金融当局を震撼させていたジョージ・ソロスを見ていると、誰だってそう思ったことでしょう。

国際経済の複雑で高度な知識は私にありませんが、私は「グローバルスタンダード」の本質をそうとらえていました。竹中さんのような人たちや、今の日本経済の最上層のリーダーたちは、それが日本経済向上のためだと信じているようです。

でも日本経済が向上したとしても、私のような庶民の生活が取りのこされていくようでは歓迎できません。

私の信念は、人間主義です。人の顔が見えないようなことは、信用できないと考えています。そのようなことは疑いをもって、私自身のシンプル頭脳でくりかえしくりかえし考えてみることにしています。もっともたいがいは、行ったり来たり堂々めぐりをするだけのことですが……。

「グローバルスタンダード」という言葉はいつのまにか、マスコミの前線から消えてしまいました。小泉時代のいくつかの改革で目的を遂げて、世論操作の目的を十分に成し遂げて、グローバルスタンダードを言う必要がなくなったのでしょうか。



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「エコカー協力を」 日本のメーカーにタイ副首相が要請

2006-12-04 19:22:37 | Weblog


ニュース転載
■「エコカー協力を」 日本のメーカーにタイ副首相が要請
■( フジサンケイ ビジネスアイ 2006/12/1

タイ暫定政府のコシット・バンビヤムラット副首相兼工業相は30日、東京都内のホテルでトヨタ、日産自動車、ホンダなど日本の自動車メーカー幹部と会談し、同国で構想を進めている低燃費、低価格の「エコカー」生産への協力を正式に要請した。

 エコカーは、燃料5リットルで100キロメートル以上走行可能で、排ガスもクリーンな自動車。タイでは2009年の販売を目指しており、同国に進出している日本車メーカーに年間10万台規模の生産を求めている。

 コシット副首相は、10月の暫定政権移行後の同国の情勢を説明し、各メーカーにエコカー生産に向けた同国への投資を促したとみられる。

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「モッタイナイ」はごみ減らしの生活文化

2006-12-04 00:52:20 | Weblog


環境問題としての廃棄物対策を進めるに当たって、第一義的に責任を負うべきは、製造メーカーです。環境を悪化せしむる製品を作らなければよいのです。

環境3対策のうち、「リサイクル」は、対象となる製品の製造メーカーと販売等事業者が100%責任を負うべきでしょう。リサイクルできるかどうかは、製造法と製品材料の材質によるからです。行政と立法の当局は、製造メーカーの社会的責任を問う体制を整備する責任があります。

「リユース」すなわち「中古品の再使用」は、消費者・生活者としての私たち個々人に第一義的な責任があります。中古品の再使用を推奨する生活文化を築く責任があります。ノーベル平和賞を受けたアフリカのマータイさんが評価した「モッタイナイ」というのは、そういう生活文化の一つでしょう。

「リデュース」すなわち「ゴミ減らし」については、製造メーカー・販売等事業者と私たち消費者・生活者ともに大きな責任があります。

わかりやすいところで、商品の包装や梱包は、製品の安全・保全のほかに、消費者の過剰な望みによる部分が大いにあります。

袋入りのドロップを買って食べようとすると、その中の一粒一粒がまた袋で包まれています。観光地やデパートのコーナーで銘菓を買うと、箱に収められた一つ一つが絵柄で彩られた上品な紙で包まれています。

私が幼いころ、魚や野菜や肉や卵を買いに行くと、古新聞で包んでくれました。今は、どの食品スーパーでもコンビニでも、衛生的にパッケージされています。食品に関わるゴミの量は、私の幼いころに比べると何十倍、何百倍と増えていることと思います。これらは、消費者としての私たちの欲求が因になっています。

もちろん、リサイクルもできず、自然に還元不可能な廃棄物となっていく製品をつくる製造メーカーが第一義的には悪い。

しかし、消費者が忌避する製品はいずれ消えていくわけですから、私たち自身の生活態度を「ごみ減らし」体質に変えていけばいいわけです。そういう生活を毎日心がけていくことで流れを変えていくのが、私たち庶民大衆にできる方法ではないでしょうか。
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珍味は美味ではない

2006-12-01 15:15:22 | Weblog


「おいしい」ということは何だろうか?

私は「おいしい」とは、「飽きない味」のことだと思います。毎日食べて、たくさん食べて、それでも飽きず、こだわりを持てば奥深さがあるものが、私にとっての「美味」です。

私は白米のご飯を毎日食べて、まず飽きることがありません。炊きたてのご飯なんかは、本当においしいと思います。ご飯には、米づくりから脱穀、洗米、炊き方など、取り組むならば多くのこだわりがあります。私は、豆腐も大好きです。毎日食べても飽きません。

私の舌はからきしダメです。食べることにそれほど興味を持っていません。美食家でない私にとって、珍味ほどつまらないものはありません。

珍味は毎日食べるものではありません。たくさん食べるものでもなく、ほんの少しを味わうものでしょう。珍味を愛する人は、珍味をたくさん食べても「おいしい」と感じるのでしょうか? 珍味を毎日食べても「おいしい」と感じるのでしょうか?

珍味は少量を食するのがいいのでしょうから、香辛料のようなものでしょうか。昔から珍味が高く評価されるのは、食事全体を引き立たせる役回りで値打ちが高いからではありませんか。

単品で比べれば、炊きたてのご飯や豆腐が「美味の王様」である。これが、私の好みによる評価です。珍味は美味ならず。

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