川本ちょっとメモ

★所感は、「手ざわり生活実感的」に目線を低く心がけています。
★自分用メモは、新聞・Webなどのノート書きです。

ローン契約に潜む金融機関の反社会性

2005-11-27 12:25:37 | Weblog


◇提携ローン
姉歯建築設計事務所のマンション、ホテル、ビル建築構造計算書偽造問題では多くの問題がクローズアップされています。マンションを購入した消費者もホテルを建てた事業会社も、融資金の返済が大変ですね。きょうの焦点はこのローンのことです。

マンションであれ、自動車であれ、宝石や呉服であれ(以下「商品」と呼びます)、購入者が使うローンは提携ローンです。販売会社が特定の自社商品の購入者に融資してほしいと金融機関に申し入れます。販売会社にとってローン設定は、高額商品の販売に不可欠です。

金融機関は販売会社の申し入れの内容を検討した結果、申し入れしてきた販売会社が申し入れしてきた商品を売るときには、ローン貸し付けをすることにします。金融機関にとっても、金利稼ぎのビジネスで、これが提携ローンです。

◇提携ローンであっても融資契約は購入契約と無関係
消費者が何らかの商品を購入するとき、(1)購入者と販売会社との購入契約、(2)購入者と金融機関との融資契約の、独立した2本の契約が成立します。契約対象の商品に瑕疵がないことは、当然の前提です。

提携ローンの融資は、金融機関が承認した販売契約の成立を確認した後に実行されます。しかし融資実行の後は、販売契約と関係を断ち切って、世間のしがらみは存じませんとばかりに、貸し付け相手からの元金・金利共の回収に専念します。

◇欠陥品なので提携ローンの支払いを止める
提携ローンの対象商品が欠陥品であったらどうなる? 融資(貸し付け)実行時には販売契約の成立が条件で、融資(貸し付け)金はそっくりそのまま販売会社に振り込まれます。購入者の手元に借りたお金の姿はありません。

買った商品が欠陥品であったとき、販売会社への支払いを止め、商品を返すから支払い済みの代金を返してくれと、購入者は要求します。これは常識的で当たり前のことです。

ローンを使っている場合、同じ理屈でローンを止めるとします。金融機関は当然、ローンの支払い停止は不当だといってきます。強圧的に支払えといってきます。

こちらは、欠陥商品だからこんなものに金は払えないといいます。金融機関は、それはお宅と販売会社のもめごとで、うち(金融機関)とは関係ないことだといいます。うちの融資契約の相手はお宅であって、販売会社は関係ない。バカなことをいわないでくれ、と金融機関はいいます。

この理屈、おかしいとは思いませんか! 融資の条件は、関係ないといっているその商品を、その販売会社から買う契約をすることでした。契約の成立確認後にその販売会社に、融資金が振り込まれているのです。

それなのに、購入者はローン残金を払いつづけねばなりません。不合理であっても、そういう条件でないと、この日本ではお金を貸してくれる金融機関がありません!

◇普通の取引なら欠陥商品をネタにお金を取る人はいない
私が関係する仕事で、土地の取引の例をあげましょう。ある戸建ての建て売り会社に宅建業者が土地を仲介して売ります。

この場合、契約書には必ず「開発許可時に代金決済」「建築確認時に代金決済」などと記入されます。開発許可とか建築確認がおりないならば、販売用の住宅建築ができません。そんな土地は欠陥商品だからです。

この土地取引のケースでは、一度契約が成立しますので、建前では宅建業者は土地の仲介手数料をもらえます。ですが商売の実態としては、規制その他の事情で住宅建築ができない土地であると判明したならば、手数料をもらうことができません。

欠陥商品に関係した取引では、取引関係者すべてが利益の収受をあきらめるというのが、普通の人情、あたりまえの道徳だろうと思います。

ローン契約における金融機関のケースが、世間の取引一般の事情の中では、「特殊」なのです。

◇金貸しの論理-提携ローンが悪徳商法会社でも金融機関は「関知しません」
まったく別の問題で、宝石や呉服を強圧的な勧誘方法で販売し、ローンを設定して支払わせるという販売会社が犯罪者として摘発されたことがあり、類似の事件はほとぼりのさめたころに重ねて発生しています。この場合、宝石や呉服の購入者は悪徳商法の犠牲者です。

購入取引の対象が欠陥商品であったり、購入取引そのものが犯罪的であったり詐欺的であったりすれば、その購入取引そのものが原状復旧されて当然でしょう。

欠陥商品の返品と支払い対価の返戻、或いは取引契約の解消(契約の解約行為か契約未成立という解釈)ということが、購入取引の原状復旧に当たるでしょう。

ところが、販売会社と購入者との購入契約は原状復旧されても、金融機関とのローン(融資契約)はどんな場合でも有効とされています。金融機関は当初からあらゆる責任から逃れられるよう契約条項を定めています。

提携ローンの場合は、不当な購入取引と認定されれば、実際に金を握った販売会社から融資金の回収をするべきでしょう。

金融機関は融資金が、特定の販売会社に支払われることを承認しているのです。契約書の文言がどうであれ、実際は、使途と支払先を特定している融資契約です。瑕疵ある購入取引に関する融資契約ならば、特定している使途と支払先に瑕疵があります。

となれば、融資契約だって原状復旧され、金融機関は販売会社から融資金を回収するのがスジだろうと思います。しかし現実には、購入取引の被害者で損をしている購入者から、融資金を取り立てるのです。

金融機関は、貸し付ける相手の審査をします。貸し付ける金銭対価の素、すなわち商売のネタに欠陥があろうが、不法・犯罪的であろうが、いったん貸したお金は取り立てます。購入者が払いつづけなければ強引に取り立てます。元金だけでなく、金利も取り立てます。延滞金利だって上乗せします。非情な金貸しの論理です。

◇「合法的」が道徳的に正しいとは限らない!
合法的ということが正しいとは限りません! 弱者は強者との不当な取引にも従うよりほかありません。私のモットーである「手ざわり生活実感的」には、金融機関のポジションは不合理な取引があることを承知の上で、取引の犠牲者に追い打ちをかける「反社会性を帯びて」います。
コメント

茶道の精神性はなにやらうさんくさい

2005-11-19 18:00:21 | Weblog


私は盆栽が好きではありません。本来大きく伸びるはずの庭木を、わざわざ小さく仕立てる…。どうも好みにあいません。のびのびとさせてやればいいのに、と思います。

同じように、茶道というものにも興味が持てません。わざわざ小さくて狭い茶室に入ってする茶事に、いろいろな精神性を付加しているところに、なにやらうさんくささを感じます。

茶道を全く知らず、その礼儀も知らない私が茶道をけなせば、無教養な庶民だからと軽蔑されることは承知です。私は、お茶の道のどこがどうといえる知識が皆無です。でも京都洛中の住人であった若いころからずっと、うさんくさいと思っていました。

お茶の道にも、貴族や武士の系譜は少し色合いが違うとも聞きますが、私たちが親しく見聞きしているのは近世の豪商の間で育った「侘茶」です。

あのような狭いところに入りこんで、世界を観じ、自然を観じるという精神性を付加しているところに疑問を覚えます。大きな青空と太陽の下で世界を観じたい。野原や山や海や、そんなところで自然を観じたい。世間のことは、わざわざ狭い茶室の中に入って観じるのではなく、人々の中に分け入って見ればいい。

 あの狭い茶室に発する精神性が日本文化の粋のようにいわれると、余りに小さくて情けない。おかしな理屈をつけずにお茶を楽しめばいいのに、と思います。


 しかしそうは言うものの、建築様式や花、陶器、料理などのお茶にからむ文化が価値高いことを否定するわけではありません。



コメント

高性能無料オフィスソフトOpenOffice2.0の無料マニュアル

2005-11-14 03:51:43 | Weblog


高性能無料オフィスソフトOpenOffice2.0のマニュアルが無料で入手できます。

『オープンガイドブック OpenOffice.org2.0』 Amazonで発売。定価2,980円
ところが『オープンガイドブック OpenOffice.org2.0公開版』というのが無料でダウンロードできます。市販本と同じ内容です。

<無料公開版の目次>

第0章 OpenOffice.org2.0の紹介、はじめに、目次(OpenGuideBook_00.pdf)
  OpenOffice.org2.0の特徴をカラーで紹介しています。

第1章 OpenOffice.org を始めよう(OpenGuideBook_01.pdf)
  OpenOffice.org の特徴から、2.0 の新機能、使い始めるところまでを紹介しています。

第2章 Writer:ワープロ機能で文書を作成する(OpenGuideBook_02.pdf)
  ワープロ機能の使い方を、作例を交えつつ説明します。

第3章 Calc:表計算機能を使いこなす(OpenGuideBook_03.pdf)
  表計算機能の入門から、実戦的な使い方までを幅広く紹介します。

第4章 Impress:プレゼンテーションを作成する(OpenGuideBook_04.pdf)
  OpenOffice.org 2.0 で見た目と操作感が一新されたプレゼテンテーション機能を紹介します。

第5章 その他のツールを活用する(OpenGuideBook_05.pdf)
  図形描画機能、ロゴ作成機能、数式エディタ、を紹介します。

第6章 便利な機能を使いこなす(OpenGuideBook_06.pdf)
  知っておくと便利な機能を多数紹介します。

第7章 Microsoft Office から移行する(OpenGuideBook_07.pdf)
  Microsoft Office との互換性を、さまざまな観点から検証します。

第8章 Base:データベースを活用する(OpenGuideBook_08.pdf)
  2.0 で機能を刷新したデータベース機能の紹介です。

第9章 マクロで処理を自動化する(OpenGuideBook_09.pdf)
  マクロ機能とOpenOffice.org BASIC 言語の説明です。
コメント

無料で高性能のオフィスソフト OpenOffice.orgを普及させよう!

2005-11-03 20:06:05 | Weblog


オープンオフィス(OpenOffice.org)という無料ソフトをご存知でしょうか。高性能で、MSオフィスと同じ性能があります。OpenOffice.org日本ユーザー会でダウンロードできます。詳細な使用法もすべてこのホームページでわかります。

文書ドキュメント
表計算
プレゼンテーション
図形描画
データベース
HTML形式ドキュメント
XMLホームドキュメント
マスタードキュメント
数式
ラベル
名刺

これだけのことができるソフトです。私は「文書ドキュメント」と「表計算」を使っています。マイクロソフトオフィスを使っている人なら、苦労せずに今すぐに使えます。MSオフィス互換ソフトです。そしてMSオフィスより使いやすいのです。

ワードやエクセルよりページ設定なんかがわかりやすいので、私はオープンオフィスの方をよく使っています。

これまで知らなかった人は、ぜひ使ってみてください。みんなで、どんどんOpenOfficeを使って、普及させましょう!
コメント

9月10月記事リスト

2005-11-01 02:26:05 | Weblog

 7月 1日 ■6月記事リスト
 8月 1日 ■7月記事リスト
 9月 5日 ■8月記事リスト
 9月12日 ■小泉戦法に目を見はる!
 9月15日 ■ガルトゥング博士の「平和学」講演
 9月17日 ■国の財政の節約計画と節約実績の数値を国民にアピールしてほしい
 9月20日 ■81歳母親の失禁
 9月23日 ■新聞購読について
 9月25日 ■小学生の暴力増加について
10月 7日 ■村上ファンドは強盗ファンド
10月11日 ■警察庁はバイクメーカーの営業マンか?
10月18日 ■アメリカ騎兵隊映画の思い出
10月24日 ■臨時大統領 ジョンソンの北爆とトルーマンの原爆投下
10月27日 ■あぁ、阪神タイガース……!
10月28日 ■京都・百万遍と出町柳「柳月堂」

コメント