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「地震と独身」 酒井順子

2014-06-02 | 読書


「負け犬の遠吠え」で世に出たエッセィスト、酒井順子さんの震災後の独身者を取材したルポルタージュ。

まず問題の立て方が面白いと思った。東北の大震災以来、絆ということがよく言われ、家族愛がクローズアップされることも多かったけど、じゃ、独身者は地震の時とそれ以後、どうしていたかと考えるのが酒井さんらしい。

医療機関のような職場では、家族のいない身軽な独身者は、職場に出てこない家庭持ちの人の分まで働くことが多かった。家族持ちは家族第一の人と仕事優先の人に分かれるらしい。未曾有の災害の時は、その人となりがよく顕れる。出てこない人を責めることは出来ないけど、出てきた人同士は連帯感を持って仕事をしたとある。なるほど、そういうこともあっただろうと思う。

家族はいないけれど、親は大切、故郷へ帰って家業を継ぐ決心をする人。東北と全然関係ない独身者もたくさんボランティアに参加して、自分たちの考えで柔軟に動いているのが頼もしかった。

ここにあるのは既成の価値観、権威にとらわれず、己の欲するところに従って動いた人たちである。非日常はその人の本質をあぶりだす。何かと否定的にとらえられがちな独身者だけど、自由に動ける利点がボランティアなどでよく発揮されたと思う。まだまだ日本人も捨てたものではないと思った。自分の頭で考え、体で行動する。ここに新しい日本人を見る気がする。

他の本と違って真面目な語り口に好感を持った。また、地道に話を聞いて相手のことも理解しようと努めている。読んで何だか気持ちがすっきりした。人に親切にするのはとても気持ちがいいのだと教えられた。

引きこもっていても何も始まらない。人は人のつながりの中でこそ生きられる。困った時こそ知恵を出し合って助け合う。災害は起きない越したことはないけれど、人と人がダイレクトに向かい合う、ユートピアが一瞬出来たのだと思った。

鎧を捨てて真心こめて人に向かい合う。人との付き合いはこれに尽きると、地震とは関係ない話になりましたが、そう思った。

 

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旅は身軽に

2014-06-02 | 日記

そろそろフランス旅行の最終案内が来る予定。自分でも思いがけずに二か月と半月後にまた同じ国に行くとは。これもまた人生のひとつの流れ。流れには素直に載るのが吉。

私なりの旅の工夫を同居人に話すのですが、いつも下らんと一蹴されるので、ここで少しだけ披露させてください。

洗濯

着るものはあまり持って行かない。(それで困ることもあるんですが)ホテルで洗濯。洗う物に石鹸つけて自分の体もついでに洗う。体拭くのはフェイスタオルで。バスタオルは、洗濯物を挟んで踏んで踏んで踏み倒すとだいぶ水分が取れるので、テレビの後ろ側に引っ掛けて干す。ヨーロッパは湿度が低いし、テレビの余熱のおかげで翌朝には乾いている。

ただし木綿はNG。渇きが悪いし、皺になるので、よく乾くポリエステル素材などを。

バッグ

軽いに勝るバッグなし。ブランドものバッグでお洒落するのは若い人に任せてひたすら軽いものを。口はファスナー、斜め掛け。もうお洒落でも何でもないけれど、卑屈になってると態度や顔に現れるので、中高年にはこれがおしゃれなんだと自分に言い聞かせる。

財布

軽いに勝る財布なし。ただし二つ持って行く。一番よく出す財布は布のポーチ。その日に使う予定のコインとお札少々、カード一枚、スーツケースの鍵を入れる。

登山用の薄い財布は予備に。もう一枚のカード、外貨のお札を少し。日本円を少し。パスポートのコピーと予備の写真、緊急連絡先のメモ。

バッグに入れた財布二つは、盗難紛失予防にフック付きの紐でバッグと繋いでおく。残りの日本円、外貨はパスポートと一緒に持っておく。

旅程表とメモ

集合時間などはメモしておく。だって忘れるんですもの。旅の印象などもその都度メモ。毎日、教会、広場、゜古い街並みを歩いているうちに、印象が混ざってしまうので。

 

エコバッグ二つ

ファスナー付のエコバッグは旅行鞄代わりに毎日バスに持ち込み、何でも入れておく。もう一つの軽いエコバッグはショルダーバッグに入れておき、傘、脱いだ服、水など入れて見学の時も持ち歩く。

スーツケース

は、途中ではなるだけ開けない。最終日まで絶対に整理しない。(これは自分の性格から導き出した結論。誰にでもあてはまるものではありませんが)

そして荷物は数も重さもなるだけ少なくして。いらん物は省き、少々の不自由は乗り切ろう。

紙ナプキン

レストランではひざ掛け用に紙ナプキンが必ず付いてくる。これを食後に手洗いに行ったときにハンカチとして使う。このアイデアは旅行の同行者が教えてくれた。

春のフランス旅行で役に立ったもの。

濡れせんべい

日本食の神髄は米と醤油にあり。一枚食べると心が落ち着くのは歳とったから。柔らかいのは割れないのでゴミも出ない。

濡れティッシュ

レストランでおしぼりは出て来ません。手も洗えないので。

いよいよ一週間後には出発。はてさてどうなりますやら。心配半分、楽しみ半分。

 

コメント (2)
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