築130年の家を室内で見るには、梁と柱です。
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室内のリフォームで私が分かるのは、まず、屋根を茅葺からセメント瓦に変えた時に同時に行った60年近く前のリフォーム。リフォームは現代の言葉ですから改築と言うべきでしょうか。
それまでは、居間から台所まで大きな土間があり、天井はなく屋根裏の梁や柱などはむき出しでした。居間と台所の土間の中間には、太く黒光りした大黒柱が存在感を放っていました。もちろん、居間には囲炉裏、台所にはかまどで、板の間でした。
そこに、居間と台所の一部に天井を付けたのですが、土間は小さくなったものの、居間にも台所にもコンクリートのタタキを打ってまだ残っていました。
この時に新しい柱もできたのですが、その一つがこちらのケヤキの柱です。太さは6寸角。18センチです。
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この柱も、60年の年月を経て相当貫禄が出ています。ここが、床と土間の境目でした。
次のリフォームは屋根を三州瓦に変えたのと同時に行った37年前。
土間は台所に一部だけ残してあとはなくなり、そこに新しい部屋が一つできました。
居間から上段の間までも大きくリフォームされました。私が生まれる前の話しですが、養蚕も行っていたようで、天井の低い半二階のような構造でしたが、これを取り払い、新たな高い天井が作られ完全な平屋となりました。
ここまでは、父がやったことです。次のリフォームは父が亡くなった後、23年前に行ったリフォーム。これは私がやりました。
表側の座敷はあまり変えることなく、裏側の部屋と台所ほか水回りを中心にリフォームしました。ここで、土間は完全に消えました。
一貫して言えることは、基本となる梁や柱などの構造は、何ら変えていないということです。これは、至る所に見ることができます。
これらは、建てられた当時から残っている梁。というか、溝を切って敷居と対になっているので鴨居の役目も負っています。
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これは、リフォームした時に、綺麗に見せるため表面側だけを削ったので、戸を立てる面は黒いまま残っています。
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これは、片側の表面に薄い板を貼り合わせて、新しく見せたものですが、貼り合わせたのが分かるでしょうか。たいした技術です。鴨居としての面も削られて綺麗になっていますが、溝だけは黒いまま残っています。
梁寸法は、測ってみると28センチ。昔風に言うと9寸ありました。
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柱も黒光りした柱で、現代とは違う形のものが残っています。これらは、構造上、手をかけることが難しかったのでしょう。大黒柱は表面からは隠れてしまいました。
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なお、私が、生まれる前も確実にリフォームは行われているはずです。というのは、神棚は私が生まれる前からのものですが、明らかに他の作りとは違っていましたし、奥の座敷も違っていたので、少なくとも1回以上リフォームされているのは間違いありません。