本画仙 色紙
夏秋野菜の代表と言えばまずはキュウリとトマト。
青果物卸売市場には年間途切れることなく出荷され、果菜類の双璧と言って良いでしょう。
記憶も曖昧で、正確には調べていないので確信を持っては言えないことではありますが。
昭和の時代(40年代以降)、卸売市場で野菜の取扱額でトップだったのがキュウリでした。
量ではキャベツなどの重量野菜にかないませんが、金額では殆どの場合キュウリだったと思います。
しかし、時代を経るに従い生産も消費も減少傾向となり相対的にキュウリのシェアは低下しました。
食生活の変化で漬物の需要が大幅に減ったことが大きな要因と思われます。
生産面でも一言で言えばキュウリは弱い。そして忙しい。気温が高ければ朝夕収穫で待ったなしですから。
当地方も夏秋キュウリの産地でしたが、世代交代は上手くいかず数分の1に減少しました。
年号が変わるのと軌を一にしトマトが次第にトップの座を奪いました。
生食のみならず用途も多様化し需要が増加したのです。万人好みの品種が育成されたことも大きい。
生産面でも高度に環境制御された大型の温室が多く設置されています。キュウリでは殆ど見られません。
トマトはキュウリより強く、そして扱いやすい。人を雇用する上でもマニュアル化しやすいのです。
しかし、立場が逆転したとは言え、キュウリとトマトが双璧と言う状況はまだ変わっていないと思います。
令和の時代になり、果たしてどのように変化していくでしょう。