里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

ナバナ類の先陣はやはりアスパラ菜

2022年10月21日 | 畑:花菜類

アスパラ菜を穫り始めました。
我が家ではナバナ類を何種か作っていますが、先陣はやはりこのアスパラ菜。


9月7日と例年より少し遅めの種播きとなったものの、思いのほか早く穫れ始めました。
直播きで発芽、生育ともまずまず、9月末に1本立てにし、追肥と土寄せをしました。


もう少し株が大きくなってから穫れ始めた方が望ましいと思いますが、それなりの株にはなっています。


株の中心から親茎(主枝)のトウが伸び出します。
すでに全ての株で花芽が確認できますが、株によってバラツキがあるので一斉には伸びてはきません。このくらいが平均的なところ。


親茎のトウは蕾のうちだと短かすぎるので、このくらいの花が咲き始めたところで穫っています。


アスパラ菜は多少花が咲いても軟らかく問題ありません。
このトウを穫ってみます。


親茎は数芽残して切ります。


収穫後。すでにわき芽が伸びています。


わき芽を多く残すと、本数は沢山穫れますが、わき芽の茎が細くなります。
わき芽は孫茎まで穫るので、後のことを考えると残すわき芽は多くしない方が得策。
わき芽が伸びてくると、トウは長く伸びるので蕾のうちから収穫します。
親茎を穫り終わった頃にはわき芽が穫れるようになるはずです。
数株穫ってみました。


葉、茎、花とすべて軟らかく美味しく食べられます。
アスパラ菜は味に癖がないので嫌う人はまずいないと思います。
アスパラ菜という名は通称で、元々はサカタのタネの「オータムポエム」が正式な品種名。
でも、これはトーホク種苗のアスパラ菜です。
中国野菜の「菜心」と「紅菜苔」を交配させて育成された野菜ですが、今は「アスパラ菜」が正式名で良いのでしょう。
昔、「菜心」や「紅菜苔」も作った経験があります。近隣でもよく見かけましたが、今は完全にアスパラ菜に換わりました。
こちらは、同じナバナ類の「寒咲花菜」。


発芽が揃わず、一部追い播きしています。
初期の生育もイマイチで、未だ生育に大分バラツキが見えます。


間引きを少し遅らせているところもあります。
穫れるようになるまでは、あと1ヵ月以上あるので、株をしっかりと作りたい。


茎立ち菜の種播きを強引に決行

2022年10月20日 | 畑:花菜類

茎立ち菜の種播きをしましたが、少々強引なものとなりました。
茎立ち菜は、秋に種を播いて冬越しさせ、春に伸びてくるトウを収穫するもの。
当地では通称「茎立ち」、とう立ち菜のことです。ナバナ類の一つと言えます。
我が家では、例年10月20日頃までに播き終えます。
大株にして冬越しさせた方が沢山穫れるからです。
今年は畑がなかなか乾かず、作業が出来ませんでした。
この場所は、我が家の畑の中でも特に粘土質が強く水はけが悪い。
何時までも水が抜けないので、諦めて強引に種播きを決行することにしました。
2週間ほど前には苦土石灰を全面散布、緩効性肥料を帯状に散布して一度耕耘しています。
この後、管理機で即畝立てするか、再度ロータリー耕耘するか迷った挙げ句、ロータリー耕耘を選択。


かなり厳しい状態になりましたが、しょうがありません。
帯状に元肥を施した位置に目印線を付けます。


通常は、この後、管理機で往復して畝立てするところながら諦めました。
クワで軽く畝立て。


ごろ土が酷い。足跡を見ると水気の多いことが分ります。


播く茎立ち菜は「仙台雪菜」「かき菜」「つぼみ菜」の3種。


「仙台雪菜」は当地方の伝統野菜。
普通は葉物として作られますが、トウが柔らかく美味しいので茎立ち菜として作っています。
仙台雪菜は弱く、3種の中では一番作りにくい。
「かき菜」は在来アブラナの一種で、関東でこのように呼ばれます。
丈夫で、揃いが良く育てやすいので、昔から作っています。
「つぼみ菜」は当地方では、今一番作られているかもしれません。
「かき菜」とよく似ており、作るのは三年目。他よりも明らかに早くから穫れることが分りました。
小さなドリンク瓶を使って30㎝間隔に播き穴を付けます。


種は小さく、区別がつきません。
条件が悪いので7、8粒と多めに播きました。


覆土はいつもクワでやるのですが、この土ではあまりにも酷いので状態の良い土を他から持ってきました。


覆土後、軽く鎮圧。


何はともあれ種播き終了。


薄く切りわらを掛けました。


こんな状態でうまく発芽してくれるか大いに不安ではあります。
こちらは収穫の始まった「アスパラ菜」。


11月下旬からの収穫を見込む「寒咲花菜」。


ナバナ類5種で、秋から春まで継続することが出来れば理想。


早生ハクサイの収穫を始める

2022年10月19日 | 畑:葉菜類

早生ハクサイの収穫を始めました。
8月16日に直播きしたもの。
品種はトーホク種苗の「郷秋60日」。


概ね順調で、早生ハクサイにしては揃って大株になっています。


気温が高過ぎ、僅かながら腐敗(軟腐病)が出ました。
収穫までの目安の日数から言うと、今年は結球が少し遅れ気味です。
気温が高かったことと、大株になったからだと思いますが、その分大きな球が穫れそうです。


腐敗が増えるかと心配しましたが、さすがに最近は高温にはなっておらず、その後は出ていません。
ここ2、3年の様子を見ると、この品種は腐敗に強いようです。
かつて若干発生したことがあるホウ素欠乏や石灰欠乏なども出ていません。
今、全体的には8分結球といったところ。


手で触って確認し、結球の進んだものから収穫します。
これくらいから穫り始めないと、後で追いつかなくなります。
結球が進んでいるこの株を穫ってみました。


早生ハクサイとしては大きさは十分。2.5㎏あります。


切ってみました。


黄芯系ハクサイらしい綺麗な色になっています。
まだ100%結球までには至っていません。これががっちり結球すれば3㎏クラスになりそう。
こちらは中晩生種のハクサイ。


品種はトーホク種苗の「郷秋80日」。
8月25日に直播きしたもの。
揃いも良く生育は概ね順調。追肥土寄せの効果も十分なようです。


葉が立ち上がり、結球始めの気配が見えてきました。


あまり大株に成り過ぎないよう株間を狭くしています。その分畝間が埋まってきました。
当地方ではハクサイが穫れるようになれば、秋冬野菜の季節到来です。


メインの甘柿は成りがイマイチながら大きい

2022年10月18日 | 畑:果実類

これが我が家のメインの甘柿で通称「五十匁(ごじゅうめ)」。


10日余り前から穫り始めましたが、今が一番の穫り頃。
例年並か若干遅いか。
今年の成りはイマイチと言ったところ。


昨年は成り過ぎだったので、隔年結果の順でいくと今年は成らない年。
いわゆる裏年に当たります。
昨年は異常なくらい成り、しかも質も良く10年に一度と言う大豊作。したがって、今年は殆ど成らなくても不思議ありません。
近隣では全く成っていないというお宅もあります。
すでに数十個穫っており、しかも大きいので、この程度なら悪くないとも言えます。
この「五十匁」と言う甘柿は、この辺りでは最も多く作られている在来種。
尺貫法で五十匁は200g弱。今年は名前のとおりの大きさになっています。
ゴマが沢山入る甘い柿で、渋が抜けないことはまずありません。
樹齢は正確には忘れましたが、50年くらいになるでしょうか。
放置すれば大木になる年数です。
家の入り口にあるので、剪定は必ず行っています。
但し、成りを良くする剪定ではなく大きくしないこと第一の剪定です。
あとは摘果などもせず、ほぼ放任。
この種類は、早くから渋味が抜け、青味が残っていても食べられます。
しかし、十分甘味が乗り、適当な硬さになるのはこのように全体が色付いたとき。


今年の成り方は少々異常。成り方のバランスが悪い。
成るところはこのように固まって成っています。


成らないところはこの程度。


固まって成ったところに、奇形と熟し柿が目立ちます。
真っ赤になっているのは熟し柿。穫り遅れたのではなく最初から軟らかい。
左上の柿は二股になった奇形。


少し穫ってみました。


この「五十匁」は、頭に浅い十字の条が入ります。照明の関係か色合いが少し黄ばんで見えますが、実際はもっと赤い。


剥いてみました。


ゴマが多く非常に甘い柿です。
助っ人は知人に大分配っているようですが、この柿の評判は頗る良い。
甘柿で有名な「富有」や「次郎」などは当地で植えても全く渋は抜けません。
小生も当地方でも大丈夫と言われた品種を植えた経験がありますが、半渋で使えませんでした。
やはり、先人が定着させた在来種に限ります。
我が家には甘柿がこれ以外にも3種あり、毎年成りが違うので、何れ纏めて記録します。


墨彩画「りんどう」

2022年10月17日 | 水墨画:草花
画仙紙 半切1/3  

過日、知人から立派なリンドウをいただきました。
出荷用に栽培しているリンドウで、丈も長くボリューム満点の見事なものです。
それをモチーフに墨彩で描いてみました。
当地の野山にも自然のリンドウが自生しているはずです。数年前、たまたまですが、我が家の向かいの山で見かけました。
もちろん、栽培されたものと違い、丈は短く花数もずっと少ない。
その後は見る機会がありません。幼少の頃は、秋になると墓参り用によく探しに行ったものでした。
リンドウの産地として有名なのは何と言っても岩手県の安代。現在は八幡平市になっています。
かつて訪ねる機会があり、単独の町として品種開発から生産出荷まで組織的に取り組む姿に感嘆したものでした。