里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

ナスは依然旺盛で支柱を上げ整枝をする

2024年09月25日 | 畑:果菜類

ナスは収穫が始まって3ヵ月余り経過。
真夏も更新剪定などは行わず穫り続けています。生育は依然旺盛で収穫盛りの状態。
品種は中長なすの「くろべえ」。
仕立て方はごく普通の3本仕立て。
さすがに下葉は少し変色してきましたが、これは当然で自然の老化です。樹勢は依然強い。


樹勢診断するのに最も分りやすいのは花です。
殆どの花がこのように雌しべの柱頭が長い長花柱花です。樹勢が良い証拠。


樹勢が弱ってくると柱頭が短い短花柱花が多くなってきます。
高温が続いたこともあって枝は背丈を超えるほどに高く伸びています。
しかし、切り戻しを加味した整枝を行っているためある程度の高さに抑えられています。


今年通路を20㎝ほど広げました。それでも、枝が下がり歩くのに支障を来すようになってきました。
誘引は、中央の1本の支柱と畝の両側に設けた横パイプを上げていく簡易な方法で行っています。
支柱上げは今回で4回目。
横パイプに枝が密着すると枝が動かず、誘引止めしなくても垂れ下がりません。
横パイプは縦支柱にフックバンドで止めています。
フックバンドは完全には止めていないので、下から軽く叩くだけで簡単に上がります。


今回も20㎝余り上げました。最大まで上げる余裕はあと1回。


フックバンドは最後まで完全に止めなくても大丈夫持ちます。
反対側の横パイプも同様に上げました。


全ての横パイプが上がり枝が立ちました。
通路も見えるようになりましたが、まだ邪魔な枝があります。


次に簡易な整枝「ふところ枝」の整理。今回が3度目。
「ふところ枝」とは、株の内側に向かって伸びた枝のこと。
「ふところ枝」を整理し光線が中まで入るようにします。
丈が伸びたため脇から覗くしかありません。中心に立てた支柱や主枝が見えるように枝を整理します。 
しかし、取り除く枝はこの程度の枝しかなくなってきました。


高さを抑えるため、1ヵ月ほど前から適宜切り戻し剪定を行っています。
通路の方にはみ出したものを切り戻します。果実を収穫しながら切り戻しわき芽を伸ばします。


高く伸びたものもこのように切り戻します。


これからは気温も下がってくるので、樹勢が落ちないよう切り戻しは最小限にとどめます。
異常に高い枝はなくなりました。


通路も歩くのに支障がなくなりました。


収穫もしやすくなり、見逃しも抑えられるでしょう。
追肥は、マルチの裾を少したぐり上げ敷き藁の上から速効性肥料をバラ撒いています。
しばしば雨が降っているので追肥の効果もあると思われます。
品質は非常に良く収穫の波もなく安定しています。


この時期としては、近年では一番良い状態かもしれません。



完熟した九重栗カボチャの3番果を穫るも不作

2024年09月24日 | 畑:果菜類

完熟したカボチャの3番果を収穫しました。
品種は九重栗EX。
今年のカボチャは少々変則で親蔓と子蔓1本若しくは子蔓2本の2本仕立てと3本仕立てが混在しています。
1番果を着けた後、2番果、3番果と着けるよう蔓を伸ばしています。
主枝の長さは10mを超え、3番果の先10枚以上の葉を付けて芯止めしています。
主枝のわき芽は全て掻くのが基本ですが終盤は半放任。雑草も繁茂してきました。


1番果は8月10日過ぎに全て収穫し上々の出来でした。
2番果は9月初めに収穫したもののこちらは不作。
全て完熟で収穫するようにしており、受粉後45日が目安です。
今年は気温が高く平均気温の積算温度を確認すると受粉後40日くらいで完熟に達している計算です。
この辺りが3番果で、株元から6、7mの位置になります。


3番果は大概は7月下旬に開花しており、最も遅いものでも9月早々です。
したがってすでに50日から60日を経過しています。


これらは2番果を収穫した頃には軸がかなりひび割れ変色していました。
その時は葉も元気で2番果よりも良さそうに見えていました。


3番果でも健全な葉が十分あり完熟すれば確実に美味しいカボチャができます。
日数から言うと10日前には収穫可能になっていた計算ですが、放置していました。
当地、9月は中旬以降天候の良くない日が多く先週末はトータル100ミリを越える雨。
葉も枯れ上がってきました。肥大も良くない。肌の悪い果実や干天時の日焼けも目立ちます。


結果、2番果に引き続き3番果も不作となりました。
昨年は大豊作でしたが、今年はその半分もなく品質も落ちます。
こちらは冬至カボチャ用の遅穫りカボチャ。


半放任で伸ばしています。
酷暑の影響で生育が悪く、最近の天候不良で樹勢はなかなか回復しません。
ウリハムシの食害も目立ちます。
それでも辛うじて2個が着果。しかし、やや変形です。


これが収穫した3番果。


2㎏以上のものはありません。ごく小さいものは処分しました。
見かけも良くなく昨年とは雲泥の差です。
このくらいならまずまず。昨年は綺麗な果実が10数個ありました。


これは残っている2番果。


1番果が想定以上の出来だったため2番果にはまだ手つかずです。
劣化する前に消費しなければなりません。
今年の九重栗カボチャは不満な結果で終わることになりました。


新米が美味い〜今年のコメは品質良好で収量はほぼ平年並

2024年09月23日 | 田んぼ

今年のコメは高温障害が心配でしたが品質良好でした。
収量はまずまず。ほぼ平年並と言ったところ。
穂の数は確保できたもののはじめの頃は小振りの印象。その後次第によく見えてきました。
そもそも肥料を多くして多収を狙うような作り方はしていないので平年並範疇なら良しです。
今年は秋雨前線の影響もあり多肥で倒伏の酷い田んぼがかなり目立ってきました
過日刈り取りし調製が終わった玄米を作業委託している法人のライスセンターから搬入しました。


搬入したのは、我が家郎党分、知人から依頼されている分、贈答用少々。
出荷する玄米は、法人のライスセンターから直接出荷します。
一番最初に確認するのは品質。高温障害が一番気になります。
昨年は出荷始め頃から1等米比率が下がっているとの報道がありました。
今年はそのような情報は聞いていませんが、自分で確認するまでは安心できません。
高温障害を受けると米粒が透き通らない白未熟米や充実度不足の玄米が多くなります。
出荷する玄米の等級格付けは水分含量と見かけの整粒で決定されます。
1等米は水分含量15%以下、整粒歩合70%以上です。
玄米をカルトン皿に取って確認。


一目見れば分ります。全く問題ありません。
整粒は昨年よりは若干落ちる印象ながら1等米は間違いないでしょう。


昨年よりも日照の少ないことが懸念材料でしたが、杞憂に終わったようです。
但し、出荷の等級は見かけだけで判定されるので、味の善し悪しとは別です。
我が家のコメを信頼し欲してくれる方がいるので当然味は気になります。
我が家の田んぼは強粘土質でミネラル豊富、里山の気候は昼夜の気温差が大きい。
よって、美味いコメという自負はあります。
しかし、まずは実際に食してみるのが確実。恒例になっています。
少しだけ焚いてみます。
古い釜ですが、やはり新米の炊き上がる時の香りは違います。


例年のごとく仏壇と神棚にお供えします。
茶碗によそってみました。


新米らしい光沢と香り、甘味や旨味も感じられます。強い粘りとしっかりとした歯ごたえが新米の特徴。
玄米を早速配るところもありますし、保管して置き必要な都度取りに来られる方もいます。
贈答用もいくつか作ります。
普通は10㎏袋。そして5㎏袋と今年は味見用に3kgも作ってみました。


宅配で贈るものは箱入りにします。


ほかに30㎏玄米袋をそのまま贈答にするものも若干あります。
今年は消費の末端で不足気味になり少々価格が上がっているので多少は有難味があるかもしれません。
しかし、昔は出荷時の玄米1俵2万円以上がごくあたりまえだったのです。
末端に届くまでには当然流通経費が加算されます。
小生は1食白米75g(1/2合)ですが、100g(2/3合)食べる人でも10㎏の白米なら100食分です。
適正価格はどのくらいと考える方が多いのか知りたいところです。




今年はモロヘイヤがよく穫れる(青ジソと比べてみる)

2024年09月22日 | 畑:葉菜類

当地も雨が降り続いています。酷い降り方にはなってはいませんが、いい加減止んでほしい。
豪雨で被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。
ところで、今年はモロヘイヤがよく穫れています。
種播きは5月12日と例年より大分早く播きましたが、気温が高く発芽良好で欠株もなし。
ナスの畝の端に1ベットに4株の3条で2ベット、全部で24株。


全て2本立てにしたため混んではいるものの生育は頗る旺盛。


今年は早く7月10日頃から穫り始め、2ヵ月以上穫り続けています。
モロヘイヤは典型的な高温性の作物なので今年のような酷暑でも衰え知らず。


芯を摘めば、次々とわき芽が伸びてくるため茎数はさらに増えていきます。
それを摘めばまたわき芽が伸びてきます。無数の採り跡が見えます。


葉を数枚着け20㎝くらいで摘み取ります。まだまだ沢山穫れそうです。


日常の管理は殆どなく専ら収穫するだけ。病気や虫の気配もありません。
モロヘイヤは短日植物のため、日が短くなってくると成長点に花芽ができます。
そうすると生長は止まり、終りが見えてきます。今日は秋分の日ですから転換点。
また、栄養が不足すると花芽はより出来やすくなります。
この畝は肥料がナスと同等に入っているため栄養は十分なはず。花芽分化が早まることはないでしょう。
これは畑の一角にある青ジソ。


シソは典型的な短日植物で、もう花穂から穂ジソになりつつあります。


モロヘイヤはシソの葉によく似ていますが、シソ科ではありません。
同じ短日植物でも日長反応はかなり違うのです。
しかし、モロヘイヤも花芽が出来る時期になっており、新葉は終わりになっているはずです。
花芽ができ新葉がなくなれば葉は次第に硬くなり、茎の伸びも悪くなります。
それでも今の姿を見れば10月初めまでは問題ないと思います。


モロヘイヤは野菜の王様と言われビタミン含量は抜群。
この夏、トロロにしてたっぷりとご飯に掛け数え切れないくらい食べてきました。


モロヘイヤの実は毒性が強く要注意ですが、その時期になれば硬くなり食べられません。
まだ当分は食べ続けます。



水墨画「ススキ」

2024年09月21日 | 水墨画:草花
本画仙 色紙
 

今年は9月17日が中秋の名月でした。
月見団子とともに飾る草花と言えばまずはやはりススキでしょう。
我が家周辺にはススキはいくらでもあります。
放置しておけば夏に大きく茂り茎が伸びてその先に多くの花穂を着けます。
今時分のススキは青々として花穂も勢いよく広がっています。
あまり画題になることもありませんが、敢えて描いてみました。
ススキは田んぼや畑の周りに生えれば手強い雑草。できるだけ伸びないうちに刈らないとなかなか厄介です。
その葉は硬く鋭いので下手に素手で触れば切ることもしばしば。
そんなススキも秋の深まりとともに次第に立ち枯れていきます。
ススキの別名は茅(かや)。かつては茅葺き屋根の貴重な材料でした。
農村部では茅場と称し、ススキを管理することが非常に重要だったのです。
我が家も元々は茅葺き屋根でした。しかし、小学生時分に瓦屋根に変えられたため記憶は殆どなくなっています。