カメラ雑誌で,識者がデジカメだからこそ、
露出計が必要といっていました。
どういうつもりでいったのでしょう。
写真で撮る風景は、早朝の斜光線から正午,やがて夕焼けの光線と、
太陽の自然光で照らされています。
夜になれば,都会のネオン,月明かりの田園風景,
すべて光で照らされています。
家族のスナップも,光は十分です。
被写体から返ってくる光線をカメラが計れば,正確な露出は得られます。
スナップで光が足りないときは、カメラのストロボが計算された量で光ります。
… … …
映画、テレビのスタジオはセットが出来ても照明がなければ真っ暗な場所です。
例えば庭のシーンで,設定された時間(朝か,昼か、ナイトシーンか)と
ライティング・プランに合わせて,主光線(メーンライト)の位置が決まります。
その場面の俳優さんの立つ位置も決まりますから,
俳優さんのメーンライトの方向も決まります。
メーンライトに合わせて,補助光線(おさえ、フィルイン・ライト)が
決まります。
だんだん、そのセットが本物らしく照明されていきます。
メーンライトの強さが決まります。
それに補助光線の強さ,コントラストを
照度計(入射光式露出計)で決めていきます。
これは映画テレビに限らず,写真でも
重要な壁画、仏像の撮影、カタログ用の商品撮影。新作衣装の
ファッションモデルのスタジオ撮影など、
ライティングのイメージから,照明のセッティングをしなくてはなりません。
こういう現場では,露出を決めるためではなく,
被写体を照らす照明のコントロールに入射光式露出計が必需品なのです。
そして、ライティングが決まれば撮影です。
露出はカメラの内臓露出計が決めれば良いわけです
撮影現場は、光がある一般の場所と
光のない場所(スタジオで,照明をセッティングする必要のある場所)と
ふたつあります。
光のない場所で、入射光式露出計は活躍しています。
http://www.sekonic.co.jp/meter_l_398a
セコニックでスタジオ・デラックスⅢ L-398Aの名称で作られています。