初心者の老人です

75才になって初めてVISTAを始めました。

エコーチェンバー

2009年05月25日 18時29分07秒 | Weblog
銭湯や、自宅の風呂で気持ち良さそうに唄っている人がいます。自分の声が湯船やタイルのあちこちに反響して、うまく歌っているように聞こえるのでしょう… 。

この反響、言い換えれば残響ですが、クラシックでは演奏に残響が加わると魅力的に聴こえます。

これを売り物にした「残響2秒」と銘打ったホールもあります…。

               … … …

 ニューヨークを活動の拠点にしていたラテン音楽の「ルンバ」を演奏するザビア・クガー楽団がありました。
 日本にもそれに劣らぬ実力の見砂直照(みさご・ただあき)と東京キューバンボーイズがありました。

 新しい「マンボ」をひっさげで、キューバからペレス・プラード楽団が、アメリカで爆発的な人気になります。メロディーを奏でる金管楽器群と、うねるようなリズムを刻むサックスセクションは新しい音でした…。

 ペレス・プラードの金管楽器群の艶のある音を、なんとか東京キューバンボーイズでも出したいと、工夫していました。

 わが局の音声エンジニアのSさんは、反響の多い風呂場でスピーカーから音を流し、マイクで音を拾います。風呂場では雑音が多いのと、残響の時間が気に入らなかったようです。

 いろいろテストして、社内の男子トイレが理想的となりました。
男子トイレに持ち込んだスピーカーから東京キューバンボーイズの音楽を流して、持ち込んだマイクで残響を含んだ音楽を拾います。生の楽団の音楽とミックスして成功しました。

 この録音は全国的に評判になりました。

 その後、新社屋では残響専門に一室、エコーチェンバーとして作りました。

 この「エコーチェンバー」を音声エンジニアーが使うときは、他の番組とかちあわないように相談して、使っています。

「テープエコー」といって、テープレコーダーの録音ヘッドの隣に複数の再生ヘッドを設けて、
山びこのように聞こえる方法もあります。また箱の中にスプリングを張って、一方から音を流して、スプリングの反対側から時間差の音を取り出す装置など、アナログ方式でいろいろ出てきました。

 最近は、デジタル機器で時間差や、いろいろのエコーがスイッチ一つで簡単に出せるような装置が出てきました。


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