経営コンサルタントへの道

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■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-29a プロ管理職のリーダーシップ 日本型の新しい「管理」のあり方

2023-03-01 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ2 管理編

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-29a プロ管理職のリーダーシップ 日本型の新しい「管理」のあり方



 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。


 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。


 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。


 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。


 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。


 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。


 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。


 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?


 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。


 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。


 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。


メモ


■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方


 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。


 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。


 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。


 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。


 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。


 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。


 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。


  温かい管理とは  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f


 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。


 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。


 


■ 第2部2章 プロ管理職のリーダーシップ 


 私達は、ひとりでは生きていくことはできません。社会や組織に所属して、他の人と共に力をあわせることが、近道といえます。そこに求められるのが、「リーダーシップ」です。


 管理職だけではなく、ビジネスパーソンにはリーダーシップを取れることが、成功への近道であり、自己実現には不可欠といっても過言ではありません。では、ビジネス界におけるリーダーシップとはどのようなものなのでしょうか。原点に戻って、再度考え、新たな気持ちでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。


 


■ 2-29a 日本型の新しい「管理」のあり方


 一人の人間が頑張るよりも、複数の仲間が協力しますと「1+1>2」となるのが、リーダーシップの力です。


 リーダーシップは、一般的には「指導力」とか「統率力」と日本語表記されます。


 これまで述べてきましたように、リーダーシップに重要なことのひとつは、目標達成のために計画を共通目標として明示し、それを関係者に共通認識させ、皆で力をあわせて共通行動に繋げることです。その結果、メンバーの意欲が高まり、リーダーへの「信頼」に結びつきます。そして、組織そのものがますます活性化し、目標を達成することに繋がるのです。


 私が所属しています経営コンサルタント団体では、リーダーシップが、メンバーを引っ張る「牽引力」であるのに対して、既述のように「マネジメント」という類似語がありますが、それを区別しています。


 「牽引力」に対して、マネジメントは「統制力」といいます。リーダーにとりましては、この両者いずれもが必要で、この両者をあわせたものが「管理」なのです。




 上述の協会では、管理を次のように定義づけしています。


  内外の時代変化を先読みし、
  発展的P-D-C-Aを継続し、
  計画との差を明確にし、
  その対応策をノウハウとして蓄積し、
  仕事のしやすい環境・条件づくりを通じて、
  機会損失を最小限に押さえ、
  組織で活動し、仕事の効率を最大限上げる
  有機的に連動した行動


【 注 】 同協会では、別項にありますようにPDCAを「PDC+s/a」と表記し、acheduling + adjustingとしています。


 



 


<続く>


 


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■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-28 プロ管理職のリーダーシップ 部下のタイプ別リーダーシップの取り方

2023-02-27 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ2 管理編

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-28 プロ管理職のリーダーシップ 部下のタイプ別リーダーシップの取り方

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方

 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。

 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。

 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。

 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。

 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。

 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。

 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。

  温かい管理とは  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f

 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。

 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。

 

■ 第2部2章 プロ管理職のリーダーシップ 

 私達は、ひとりでは生きていくことはできません。社会や組織に所属して、他の人と共に力をあわせることが、近道といえます。そこに求められるのが、「リーダーシップ」です。

 管理職だけではなく、ビジネスパーソンにはリーダーシップを取れることが、成功への近道であり、自己実現には不可欠といっても過言ではありません。では、ビジネス界におけるリーダーシップとはどのようなものなのでしょうか。原点に戻って、再度考え、新たな気持ちでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

■ 2-28 部下のタイプ別リーダーシップの取り方

 管理職がリーダーシップをとって、業務推進を行う場合に、部下やメンバーの性格や経験など、彼等のパーソナリティに応じた対応をすることにより、効果に差が出てきます。

 ここでは、営業パーソンを例に、仕事のやり方から営業パーソンのタイプ分類方法をご紹介し、その分類に応じたアドバイスや部下指導を行うことに利用していただければ幸いです。


 営業パーソンというのは、基本的には外に出ていますので、報告は不可欠です。その報告書であります、日報をベースに、部下をタイプ別に分類して、リーダーシップを発揮することを、長年、経営コンサルタントとしてやってきました。

 まず、業績という観点で、業績を上げているかどうかというように分類します。

 以下の説明は、その分類の中で、業績を上げている営業パーソンを中心にロジックツリーでご紹介したのが、図にあります通りです。

 成績の良い人を「挑戦性」という視点でみて、その指標が高いか低いかで分類します。業績は、そこそこ上げていますが、挑戦性が低いという分類となり、私は、この様な営業パーソンを「能力出し惜しみタイプ」と呼んでいます。この様なタイプの人は、仕事のしかたを変えるだけで、素晴らしい営業パーソンに変身できる可能性があります。

 月次の計画・目標が提出されましたら、それをベースにじっくりと話し合いをし、月度末に自己採点させる基準も計画書に追記させます。日常活動におきましては、終業前に、翌日のスケジュールを確認します。そして、翌日の報告を受けるときに、そのスケジュール通り行動したのかどうかのチェックをします。また、その結果がどうであったのか、今後の見通しはどうかを、営業日報に追記させます。日報や計画書への追記事項も、その後の報連相の際に必ずチェックをするようにして行きますと、もともと能力を持っている人に多いタイプのために、業績が目に見えて向上して行くでしょう。

 挑戦性指標が高い人は、我武者羅に突っ走ってしまう人がいますので、安全性感覚という視点で、営業パーソンを分類しています。この指標が高い人は、挑戦性も高く、安全性も重視するタイプです。彼等が、計画的に行動しますと業績が向上して行きますので、計画性があるか否かで分類します。

 この分類で、計画性が高いと評価された人は、優秀な人が多いですので、私は「幹部候補生」という分類名を付けています。

 計画性が低い場合には、管理会計的な分析を用いて、分類を進めてみます。

 訪問件数は、営業パーソンのタイプを知るのに重要な指標です。一日の訪問件数が多い場合には、さらに一訪問当たりの投入時間の長さを比較します。訪問件数も多く、時間投入も長い場合には、かなりハードな営業活動をしていることになり、その努力を高く評価すべきです。

 それらの営業パーソンが新規顧客開拓に力を入れているなど、将来の課題にも取り組んでいる場合には「準幹部候補生」と見て良いでしょう。新規顧客開拓など、将来への布石を打たない人の多くは、ベテランといわれる営業パーソンに多いです。その視点でのアドバイスなどに力点を置きますと、もともと、営業パーソンとして良いものを持っていますから、業績が改善されて行くでしょう。

 この様に、営業パーソンを”品定め”する観点で分類して行きますと、どの様な長所・短所を持っているのかが見えてきますので、アドバイスの重点が見えてきます。あとは、温かい管理の手法を用いて行きますと、営業パーソンは成長して行くでしょう。(当該項をご参照ください)


 部下やメンバーが、自己管理ができるようになり、自律してきますと、成長への変化が見てきます。やがて、自律的に、あるいは彼等が主体性をもって、リーダーを支援し、組織に貢献するようになってきますと、リーダーシップを発揮した証左としてみることができ、リーダー自身の励みにもなります。

 すなわちリーダーシップというのは、適切にそれが行使されますと組織が強化され、計画の達成率が改善され、経営理念や経営計画などの実現性が高くなって行くのです。

 

<続く>

 

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■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-27 プロ管理職のリーダーシップ リーダーシップを効果的にとる方法

2023-02-24 13:11:07 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ2 管理編

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-27 プロ管理職のリーダーシップ リーダーシップを効果的にとる方法

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方

 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。

 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。

 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。

 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。

 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。

 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。

 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。

  温かい管理とは  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f

 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。

 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。

 

■ 第2部2章 プロ管理職のリーダーシップ 

 私達は、ひとりでは生きていくことはできません。社会や組織に所属して、他の人と共に力をあわせることが、近道といえます。そこに求められるのが、「リーダーシップ」です。

 管理職だけではなく、ビジネスパーソンにはリーダーシップを取れることが、成功への近道であり、自己実現には不可欠といっても過言ではありません。では、ビジネス界におけるリーダーシップとはどのようなものなのでしょうか。原点に戻って、再度考え、新たな気持ちでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

■ 2-27 代表的なリーダーシップ論のひとつ リーダーシップを効果的にとる方法

 リーダーシップの取り方に決まりがあるわけでありません。リーダーとメンバーの組み合わせで、何十、何百通りの方法があると考えると良いのではないでしょうか。

 そうはいいましても、大雑把な分類は可能ですので、リーダーシップの取り方をいくつかご紹介します。

トップダウン型

 典型的なリーダー像といっても過言ではありません。計画や目的だけではなく、自分の基本的な考え方を掲げ、それに向かってメンバーを引っ張ってゆきます。

 カリスマ性のある人が多く、メンバーもリーダーを慕ったり、尊敬したりすることが多いです。

 一方で、このタイプのリーダーは、自分の考えに固執しすぎたり、理想論に走りすぎたりして、メンバーの中には反発心を持つ人もいます。

 自分の考えを押しつけるのではなく、なぜ、この様なことを行うのか、その本質をメンバーに納得させることにも腐心すべきです。

率先垂範型

 リーダー自身が実務執行力を持っていて、自分が率先して現場業務をこなし、メンバーは、リーダーの背中を見ながら、リーダーのやり方を手本とし、ついていくタイプです。

 メンバーは、よいお手本がありますので、その通りに実行すれば、自分もそれなりに仕事ができてしまいますので、自分で工夫して仕事をしたり、悩んだりするという経験の機会が少なく、リーダーが変わりますと、途端に萎んでしまう人もいます。

 リーダーも、自分が手本を示すこと以外の部下育成能力が充分でないことが多く、部下の個性を活かした成長が阻害されてしまいます。また、自分で仕事ができるために、だれもが同じようにできると思い込んでしまい、それをメンバーに期待します。期待が大きすぎて、それを感じ取るメンバーは自信を喪失したり、やる気が失せたりすることがあります。

 リーダー自身が、自分で手本を示すつもりが、自分で部下がやるべき仕事にまで手を出したり、自分のやり方を押しつけたりして、メンバーから煙たがられることもあります。


アドバイザー型

 面倒見のよい人に多く、メンバーにアドバイスをしながら、その人の能力を引き出せるタイプのリーダーです。

 コミュニケーション能力が高く、メンバーとの報連相を重視します。メンバーのやり方を尊重するようにしますと、その人の能力を最大限活かせ、成長させることに繋がります。

 一方で、アドバイスが行きすぎて、「答まで教えてしまう」傾向があり、せっかく、よい面を持っているにもかかわらず、良かれと思ってやっていることが、メンバーの成長阻害に繋がっていることに気づかないことが多いです。

 育成という、時間をかけるやり方は得意ですが、「今月、あと1000万円の受注をとらなければ、目標値に達しない」というような、緊急性が高く、短期的に対応しなければならないときに、充分に力を発揮できないことが多いです。

 カウンセリングのスキルを高めますと、一層効果を上げることができるタイプです。


ボトムアップ型

 メンバーの自主性や経験からの提案を重視し、それに基づいて自分の組織の運営を行うタイプのリーダーです。

 メンバーは、自分の提案に熱心に耳を傾けてくれるリーダーに対して好感を持ち、モチベーションが高まる人がおおいです。

 一方、メンバーとのコミュニケーションは、傾聴が中心であり、報告の時間が長かったり、会議の回数が多かったりして、実務の時間にしわ寄せが行ってしまう欠点があることが多いです。知識・情報が豊富であったり、能力の高いメンバーは、自分の成長の機会が多く歓迎したりしますが、そうでない人達は、ますます萎んでしまいがちです。

 このタイプのリーダーで、自分自身に自信のない人は、メンバーの言いなりとなり、組織としての体をなさなくなってしまうこともあります。リーダーは、目標や計画、方針などをキチンと示し、その実現のための提案や企画を求めるべきです。それにより、メンバーも、それに基づいて検討し、彼等からの声にも方向性が出てきて、組織としてのまとまりもできます。

 メンバーの声の中には、見当違いであったりして、採用はできないことも多いでしょうが、それに対しても真摯な対応が求められます。良いものは取り上げ、即実行はできないが将来の課題として重要なものは、条件が整った時点で方針や計画に組み込むようにし、メンバーの声を大切にする必要があります。

 コーチングのスキルを身に付けますと、自分がそれまでやってきたやり方の問題点にも気づき、よいリーダーに成長できる可能性が高いです。


その他

 人間関係を重視する「仲良し型」のリーダーもいます。ボトムアップ型と同じような長所短所があります。人間関係を重視するあまり、メンバーを信頼しすぎて、期待を裏切られることもあります。

 友好的な人間関係を重視するあまり、「八方美人型」になってしまい、相手に対しては真剣に耳を傾け、その人を傷つけないように、その場に応じたことを言う傾向があります。そのために、相手により、趣旨が異なることを言ってしまい、俯瞰的に見ますと矛盾が生じてしまいます。

 これらと対照的なのが、「ワンマン型」のリーダーです。自分の言うとおりにしてくれないと気が済みません。自分の言うことを素直に聞く人をひいきし、そうでない人の評価が高くなくなることもあります。メンバーの言うことに耳を傾けることが少ないために、リーダー自身の成長も阻害され、メンバーも萎縮し、成長できないでいます。

 中には、リーダーとしての能力や自覚が欠如していて、「無責任型」のリーダーもいます。同じ無責任でも、「物忘れ型」「朝令暮改型」のリーダーも散見され、会議の決議事項や、自分の指示や命令すらわすれてしまって、それらに反する言動をとったりします。

 この様なリーダー不適格者は、再教育をしたり、部下のいない役職に就けたり、必要に応じては降格などもやむを得ないでしょう。


 上記は、代表的なリーダーシップの取り方ですので、そのいずれかにマッチするわけではなく、TPOにより、使い分けが必要です。自分が、どのタイプのリーダーに近いのかを再確認し、自分自身がリーダーとしてどう変身すべきかを謙虚に考える必要があります。

 

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■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-25 プロ管理職のリーダーシップ PM理論を実務に活かす

2023-02-23 10:19:27 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ2 管理編

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-25 プロ管理職のリーダーシップ PM理論を実務に活かす

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方

 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。

 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。

 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。

 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。

 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。

 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。

 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。

  温かい管理とは
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f

 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。

 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。

 

■ 第2部2章 プロ管理職のリーダーシップ 

 私達は、ひとりでは生きていくことはできません。社会や組織に所属して、他の人と共に力をあわせることが、近道といえます。そこに求められるのが、「リーダーシップ」です。

 管理職だけではなく、ビジネスパーソンにはリーダーシップを取れることが、成功への近道であり、自己実現には不可欠といっても過言ではありません。では、ビジネス界におけるリーダーシップとはどのようなものなのでしょうか。原点に戻って、再度考え、新たな気持ちでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

■ 2-25 代表的なリーダーシップ論のひとつ PM理論を実務に活かす

 

 PM理論を上手に活かすには、PM理論を知らなければなりません。

 PM理論は、PとMをXY軸に見立てて4つの象限で見ます。PとMの二要素の強い方を大文字にして、この4つのセルを「PM型」「Pm型」「pM型」「pm型」に分類しています。

 PもMも、高いことが望ましいことは想像がつきます。それぞれの特質を見てみましょう。

PM型

 PM型リーダーは、理想的なリーダー像といえます。目標達成意識が高く、その上、組織的活動もできますので、「1+1」が「2」ではなく「2以上」にもなるのです。中には、「百人力」の人もいるかもしれません。

 是々非々を基調にし、厳しさと優しさを兼ね備えた人が多いです。組織力を活かすためにメンバーの特質を掴み、それを活かすことが上手です。各メンバーに、自分の任務意識を持たせ、その目標や計画が必達できり、全体に相乗効果を出すように仕向けられます。

 各人の個性を活かしてはいますが、バラバラではなく、巧みな組織運営術で全員を同じベクトルにあわせるようにぐいぐいと当速力を持って牽引してゆきます。それが、その組織の目標を達成するだけではなく、次の一歩のための活動も包含していますので、成長が持続します。

Pm型

 Pm型は、別名「ワンマンプレー型」とか「一匹狼型」といわれます。目標達成意識はあるのですが、組織的な活動が苦手な人達で、組織力を活かすのではなく、個人プレーで最大の効果を上げようというタイプです。

 P機能が強いですと、短期的に成果を上げられることもありますが、組織的な活動ができませんので長期的に、それが持続することは難しいでしょう。

 Pm型の人が、リーダーになりますと、組織のメンバーはやりたい放題のことをやってしまう欠点があります。メンバーに、自分のノウハウを伝授するような行動を取れると良いのですが、メンバーが目に入らないと言いますか、育成という意識も希薄です。彼等の相談相手というより、「俺のやり方を盗め」という指導法です。そのために、メンバーは個性を伸ばす機会になかなか巡り会えません。

 何か、新しいプロジェクトを推進しようというときに、「部下に仕事をやらせるのは、まどろっこしい。教える時間がもったいないので、自分でやってしまった方が早い」と、自分で動いてしまいます。

 このタイプには、実力を持っている人が多いですので、個人としての結果は出せますが、せいぜい一人分の数十%程度の結果に留まります。ですから、組織全体としては、必ずしもコンスタントな結果が得られる状態ではありません。

 組織崩壊の懸念が高いです。このタイプのリーダーは、「温かい管理」を身に付けることにより変身できます。

 メンバーに対する意識を持ち、メンバーに応じたアドバイスをしたり、メンバー間のコミュニケーションを円滑化させ、調整をはかったりするなどしますと、PM型に近づき、よい方向に向かう可能性があります。

pM型

 pM型は、俗に「八方美人型」と言いまして、その名の通り、仲間との融和性が高いのが特徴です。仲間意識が高い一方で、目標意識が低いという難点があります。

 積極的に行動できる構成メンバーである場合には、自分自身で目標を設定したり、自発的に業務に取り組んだりと言うことができます。中には、「うちの上司は、管理職としては今ひとつなので、部下の俺たちが頑張らないとうちの課はもたない」と言って、上司のたりない部分を補うなどの行動を起こす場合もあります。

 一方で、構成メンバーが必ずしも、その様な人達だけではありませんので、部下に対して目標目標意識を持たせることができず、PDCAが上手に回ってゆかないことが多いです。

 リーダー自身が目標意識が高くありませんので、進捗管理などをすることをせず、厳しさに欠ける、”ぬるま湯”組織であることが多いです。

pm型

 pm型は、場当たり型といわれますが、あまり積極的な活動をしないタイプです。組織的活動が苦手であり、目標意識も低いですので、部下に対して指示を出すわけでもなく、自分自身で何かをするわけでもありません。

 リーダーとしては、問題があり、その上司いかんにもよります。管理職研修をやり直させたり、日常活動の中でOJTによる教育を図ったりして、鍛え上げる必要があります。

 多くの場合には、その様な努力をしても、pm型の人は、pMやPm型に返信することが困難です。組織崩壊や部下のやる気喪失状態にならないうちにリーダー職を外すことも必要でしょう。


 それぞれの特質を理解して、組織を構成し、運営していくことにより、PM理論を実務に活かすことができます。

 

 

 

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■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-26 プロ管理職のリーダーシップ PM理論を活用する方策

2023-02-22 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ2 管理編

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-26 プロ管理職のリーダーシップ PM理論を活用する方策

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方

 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。

 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。

 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。

 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。

 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。

 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。

 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。

  温かい管理とは
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f

 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。

 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。

 

■ 第2部2章 プロ管理職のリーダーシップ 

 私達は、ひとりでは生きていくことはできません。社会や組織に所属して、他の人と共に力をあわせることが、近道といえます。そこに求められるのが、「リーダーシップ」です。

 管理職だけではなく、ビジネスパーソンにはリーダーシップを取れることが、成功への近道であり、自己実現には不可欠といっても過言ではありません。では、ビジネス界におけるリーダーシップとはどのようなものなのでしょうか。原点に戻って、再度考え、新たな気持ちでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

■ 2-6 代表的なリーダーシップ論のひとつ PM理論を活用する方策

 リーダーが、リーダーシップを発揮できるようになるためには、「リーダーとしての自覚を持ち、組織で動くことの重要性を再認識する」ことから始めるべきでしょう。

 リーダーシップは、先天的に備わっているという側面がないとはいえませんが、後天的であって、努力次第でも身に付けることができるということを信じることです。

 ここでは、PM理論の活用により、メンバーとの信頼関係を強化しながら、リーダーシップを発揮するという観点で見て行きます。


P機能を向上させる方法

 既述の通り、P機能(performance function)とは、「目標・計画をもとに指示・命令を出し、生産性を高め、目標を達成する機能」のことです。

 リーダーの立場にいる人が、P機能を高めるためには、PDCAと、別項で述べています「共通目標・共通認識・共通行動目標」を常に念頭におくことです。

 企業や組織として基本思想を示しています経営理念・長期基本戦略・中長期経営計画などの上位概念という共通目標を、共通認識し、それに基づいて年度計画の達成に向かって共通行動するのです。その目標の達成のために、リーダーとしての月次の方針と計画を部下に明示して、自分が何を望んでいるのかを部下に示すことです。

 そして、それを達成するために各自が当該月に何を、だれに対して、いつまでに、どの様にやるのかを明記させ、その進捗状況をチェックすることが、リーダーシップを発揮する基本なのです。

 進捗チェックは、上位概念を示す書類、計画書および事前に提出させた報告書を面前に置いて、口頭報告をさせ、計画や、その前に出した指示命令の結果がどうであるのか、その原因・理由は何か、それに対して、今後どの様に進めてゆくのかをアドバイスしたり、新たな指示命令として出したりします。

 それら双方向コミュニケーションを口頭でのやりとりだけに留めず、そのやりとりを報告書等に記入をしておきます。それが、次回のコミュニケーションのチェック項目ともなります。

 これら、誰もが知っている管理職としてのあたり前を、あたり前に継続していくことが、ノウハウの蓄積を通して、リーダーとしての実力を高めてゆくのです。


M機能を向上させる方法

 M機能(maintenance function)は、既述の通り「組織全体の人間関係を重視し、その融和により、組織としての力を高める機能」のことです。

 組織を統率して、管理会計的視点で予実積管理をしたり、部下育成を図ったりと、別項で述べています「温かい管理」を推進してゆきます。

 コミュニケーションも、一方向の上から目線で行うのではなく、双方向コミュニケーションが基本で、相手の人間性を重視、相手の納得ることを目標とします。

 何よりも双方の信頼関係醸成が基本になければなりません。「アメとムチ」という言葉は好きではありませんが、相手の性格に応じて、持ち上げたり、厳しく接したりと緩急を得た対応が必要です。

 「相手も人間である」という意識を忘れてしまいますと、上に立つ者という意識から上から目線になりがちです。人間というのは、必ずといっても良いほどに、何かよい面を持っています。その良い面を見て、評価をしてあげることが重要です。時には、相手が愚かに見えることがあるかもしれませんが、それは己の驕りなのです。

 自分も部下も同じ「人間」なのです。悩むこともあれば嬉しいこともあります。部下の悩みに寄り添う気持ち、部下によいことがあれば他のメンバーと共に一緒に喜んであげることも必要です。強みを引き出し、本人が働きがいを感じることができるように導くことが、双方の信頼関係醸成に繋がるのです。

 PM理論は、リーダーの資質を見るだけではなく、部下達も、同じように分類できます。その特質を活かして接することが肝要です。こじんのちからにはげんかいがありますので、組織を活かして動ける組織力の維持と強化を図ることが、関係者を幸せにするのです。

 

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■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-23 プロ管理職のリーダーシップ 「リーダーシップ」と「マネジメント」の違い

2023-02-16 17:52:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ2 管理編

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-23 プロ管理職のリーダーシップ 「リーダーシップ」と「マネジメント」の違い

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方

 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。

 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。

 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。

 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。

 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。

 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。

 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。

  温かい管理とは
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f

 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。

 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。

■ 第2部2章 プロ管理職のリーダーシップ 

 私達は、ひとりでは生きていくことはできません。社会や組織に所属して、他の人と共に力をあわせることが、近道といえます。そこに求められるのが、「リーダーシップ」です。

 管理職だけではなく、ビジネスパーソンにはリーダーシップを取れることが、成功への近道であり、自己実現には不可欠といっても過言ではありません。では、ビジネス界におけるリーダーシップとはどのようなものなのでしょうか。原点に戻って、再度考え、新たな気持ちでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

■ 2-23 「リーダーシップ」と「マネジメント」の違い

 リーダーシップのある人というのは、既述の通り「熱い心」を持つだけではなく、リーダーシップとマネジメントの双方を兼ね備えて持っています。

 ここで、リーダーシップとマネジメントの違いについて、考えてみましょう。

 この両者の違いは、なんとなく違いがあることは感じられますが、両者を関連付けたり、対比したりして考えたことのない人が多いのではないでしょうか。中には、その両者が融合してしまって、本質的なものを見失ってしまっていることに気づかないでいることもあるでしょう。


 この両者には、違いがあり、それぞれにそれなりの役割があり、やるべきことが異なります。

 リーダーシップは、将来に向けてのビジョンを明確にして、長期的で大局的な視点を持って、その目的が達成されるように導いてゆく力のことです。相手のモチベーションを高められなければなりません。

 目的とそこに求められる成果に着目し、目標達成に向けて全力を尽くします。その過程におきましては、これまで体験したことのない方法を取り入れて、新しいことに挑戦することもあるでしょう。

 従来の延長線上でのやり方では、たどり着けない、創造的な方法を編みだして、火事場の莫迦力といわれるような、期待以上の成果を上げることもあるでしょう。

 熱い心を持って、チーム全体を導いていくことがリーダーシップの力でもあり、組織に必要なことでもあるのです。


 一方、マネジメントとは、目標・目的達成のための手段を明確にし、組織的に活動して、成果に結び付けることです。わかりやすい言い方をしますと、リーダーシップが、what to に重点がおかれているの対して、マネジメントは how to に力点が置かれます。

 中長期経営計画が、そこに盛り込まれています経営戦略を実現するための方策であります年度計画を達成するために、その具体的な戦術や戦技を、組織の年度計画とし、その実現のための各担当者の年度計画をベースに進捗管理を行ってゆきます。

 経営資源の効率的な活用を、管理会計的な進捗管理を行うことにより、計画を必達してゆきます。PDCAの考え方をベースに、双方向コミュニケーションを重視した「温かい管理」を実施して行くことにより、全社員の成長を並行して進めてゆきます。

 当然、その過程の中では、経営環境や市場動向の変化を考慮に入れたり、リスク管理の観点から、予見されそうな問題回避の行動をとったり、業務運営法を改善したりしてゆきます。また、その様な日常活動の中で、自社のノウハウの蓄積を忘れてはなりません。


 このことからも「何を、どちらの方向に向かって行うか」というリーダーシップと、5W1Hに基づいて業務を進めるマネジメントとは、異なることであることを、ご理解いただけたと思います。また、その両者を持ち合わせる行動が求められる重要性も、言うまでもありません。

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■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-24 プロ管理職のリーダーシップ 代表的なリーダーの理想型の理論 PM理論

2023-02-15 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ2 管理編

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-24 プロ管理職のリーダーシップ 代表的なリーダーの理想型の理論 PM理論

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方

 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。

 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。

 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。

 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。

 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。

 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。

 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。

  温かい管理とは
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f

 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。

 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。

 

■ 第2部2章 プロ管理職のリーダーシップ 

 私達は、ひとりでは生きていくことはできません。社会や組織に所属して、他の人と共に力をあわせることが、近道といえます。そこに求められるのが、「リーダーシップ」です。

 管理職だけではなく、ビジネスパーソンにはリーダーシップを取れることが、成功への近道であり、自己実現には不可欠といっても過言ではありません。では、ビジネス界におけるリーダーシップとはどのようなものなのでしょうか。原点に戻って、再度考え、新たな気持ちでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

■ 2-24 代表的なリーダーの理想型の理論 PM理論

 

 リーダーシップを語るときに、忘れてならないのが「PM理論」ではないでしょうか。

 PM理論は、管理理論としては珍しく、日本人が考案した、リーダーの分類法です。1966年に、社会心理学者であります三隅二不二氏によって提唱されました。

 PM理論は、組織的な活動を、リーダーが持つ力、すなわち「リーダーシップ」の観点から見てみようという考えです。「組織をさらに発展させる機能、すなわちコンピテンシは何か?」という観点で考察したリーダーシップ理論なのです。

 リーダーシップを、リーダーに必要な要素として「目標達成」に対する行動面と、「組織活動」という人間関係性の二面性をピックアップし、マトリックスに組み合わせてリーダーを分類しようという試みです。

 類似した理論として、FFS理論やマネジリアル・グリッド論がありますが、後者は、ほとんどのリーダーシップに関する書籍などで詳説されています。前者は、アメリカ海軍におけます「ストレスと性格」の研究において開発されたもので、経営コンサルタントなどの支援が必要なために、ここではPM理論をご紹介します。


 PM理論では、目標を達成する意識や行動力を「P:Performance Function」、「組織活動・人間関係」面を「M:Maintenance Function」とし、それをXYの二軸にして、4つのセルで考察しようという考えです。

 目標達成機能といわれますP機能のPは、既述のとおり、PerformanceのPです。出来栄えとか、成績、性能などの意味を持つ言葉ですので、組織が問題発見・課題解決などの業務を通し、生産性を高めて目標を達成する機能です。リーダーとして求められる「結果」をだせる力が評価されます。

 それに対して、集団維持機能のMは、Maintenanceの頭文字です。持続、維持とか保守保全というような意味を持っています。メンバーや仲間が相互信頼し、各自の強みを充分に発揮し、弱い部分を補完し合いながら、良好な人間関係を保ち、組織的な活動ができる、リーダーとしての力が評価されます。

 M機能が強いですと、職場の雰囲気は一見しますと良好に見えます。しかし、放任主義的な雰囲気から、メンバーが、自分の力以上に成果をあげたり、成長したりすることは困難です。

 P機能とM機能のバランスがとれるように伸ばして行かなければなりません。

 

 

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■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-22 プロ管理職のリーダーシップ 「リーダーシップ」のある人・ない人

2023-02-14 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ2 管理編

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-22 プロ管理職のリーダーシップ 「リーダーシップ」のある人・ない人

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方

 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。

 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。

 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。

 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。

 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。

 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。

 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。

  温かい管理とは
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f

 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。

 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。

 

■ 第2部2章 プロ管理職のリーダーシップ 

 私達は、ひとりでは生きていくことはできません。社会や組織に所属して、他の人と共に力をあわせることが、近道といえます。そこに求められるのが、「リーダーシップ」です。

 管理職だけではなく、ビジネスパーソンにはリーダーシップを取れることが、成功への近道であり、自己実現には不可欠といっても過言ではありません。では、ビジネス界におけるリーダーシップとはどのようなものなのでしょうか。原点に戻って、再度考え、新たな気持ちでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

■ 2-22 「リーダーシップ」のある人・ない人

 

 「リーダーシップのある人からコンピテンシーを学ぶことは難しいです」と、既述していますが、それとは矛盾するようですが、リーダーシップを発揮できる人には「熱い心」があるという側面が共通していることは事実と考えます。

 前項で、リーダーシップを持つ人の特性を述べてきました。ここで、視点を変えることで、リーダーシップとは何かを深める意味で、逆に、リーダーシップの弱い人の特質を、少々見ておきましょう。


 リーダーシップのない人に共通しているように思えるのが「内向き思考」「自己本位」な面が強いことです。

 リーダーシップの弱い人が、「ものさし」を持っていないわけではありません。とりわけ「お役人」といわれる官僚は、法律という「ものさし」を振りかざして、それをベースに、「自分がこれをすべきか、これは言ってもよいことなのか」を判断します。また実効の団に入りますと、それを自分ではやりません。部下に忖度させ、自分が直接非難される事態に陥らないようにしています。自分の判断は規則に固執し、規則から外れることをしないのです。

 「事なかれ主義」、「臭いものには蓋をする」というような発想もしばしば見られます。

 リーダーシップのある人は「仕事は自分で作るもの」というのを、あたり前のことと考えています。リーダーシップのない人というのは、失敗は出世に響きますので、失敗を極端に怖れ、できるだけ与えられた仕事だけに絞って時間を過ごします。それほど時間のかからないことでも、できる限り時間をかけます。そのことで、何かを言われますと、のらりくらりと逃げ回ります。

 あたかも真剣に取り組んでいるかのように「やっています」というふりをしたり、口にだしたりします。たとえば、2020年にコロナウィルス禍が発生したときに、その対策として効果があるといわれてマスクを全世帯に2枚ずつ配布をしました。そのために何百億円という予算を投じました。

 マスクは、コロナ対策として一定の効果はあります。しかし、一家族2枚で、どうやってコロナ感染を防げるというのでしょうか。「コロナ対策をキチンとやっている」と言いたいがために、その効果はともかくとして、対策をしていると言いたいがためとしか思えません。

 上司から与えられた人が、仕事の中間報告を上司にせず、上司から、「あれ、どうなっている?」と問われて初めて、「頑張っています」という言葉を返す状況にもしばしば出くわします。

 頑張るというのは人により頑張り度合いのレベル差があります。自分では、一所懸命にやっているつもりでも、別の人と比べてみますと、一所懸命さのレベルが低いことが多いです。

 このように、「やっているつもり」になっている行為を「つもり症候群」といいます。


 リーダーシップのない人は、自己本位な側面が強いですので、部下に対して関心が薄かったり、自分の考えを押しつけたりします。

 また、自分以外の人をあまり信用しませんので、部下を信じて、任せきるということができません。部下も、自分の上司から信頼されていないことを感じ取れますので、積極的なコミュニケーションをとろうとしません。その結果、双方のコミュニケーションも少なくなり、仕事もスムーズに運ばず、結果的には信頼関係も強化されないのです。


 上述のことの中には、リーダーシップとは直接の関係がないものが含まれますが、概して、リーダーシップのない人に見受けられる事項です。

 一方、リーダーシップを発揮できる、多くの人が「熱い心」を持っています。

 しかし、リーダーシップのない人が、必ずしも「熱い心を持たない」「やる気がない人」とはいえません。

 リーダーシップのない人は、自分自身に自信を持てない人が多いです。そのために、自分の言いなりになるような「子分」を作ることに執着します。そして、自分に従わないような人とは差別します。「公平性の原則」ということを無視しがちです。

 小心でリーダーシップのない人は、部下を信じていませんので、部下に対して簡単なことでも、そのやり方に対して細かく指示を出します。中間チェックも、自分の指示通りやっているかどうかと言うような低レベルのチェックに留まってしまい、またあら探しのような重箱の隅をほじくるようなことを重大事であるかのように叱責します。

 中には、やる気満々の管理職には違いないのですが、管理職という立場を理解できていない人がいます。

 部下に指示して、やらせるには、いろいろと説明をしなければなりませんし、中間チェックも煩わしいという思いが強く、「自分でやった方が早い」と考えます。部下にやってもらえば、自分は管理職ならではの仕事をすることができますのに、部下に任せられないで自分でやってしまうのです。

 その結果、自分は忙しく動き回っていますので、「忙しい、忙しい」と口にしながら、自分自身は仕事のできる人間であると思い込んでしまっています。管理職としての職務を行えば、組織として効率が上がることに関心が薄かったり、無視したりします。

 リーダーシップのない人は、機会損失に気がつ化ない人が多いのです。

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■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-21 プロ管理職のリーダーシップ 「リーダーシップ」のある人の特性を分析する

2023-02-11 16:58:39 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ2 管理編

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-21 プロ管理職のリーダーシップ 「リーダーシップ」のある人の特性を分析する

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方

 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。

 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。

 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。

 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。

 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。

 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。

 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。

  温かい管理とは
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f

 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。

 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。

 

■ 第2部2章 プロ管理職のリーダーシップ 

 私達は、ひとりでは生きていくことはできません。社会や組織に所属して、他の人と共に力をあわせることが、近道といえます。そこに求められるのが、「リーダーシップ」です。

 管理職だけではなく、ビジネスパーソンにはリーダーシップを取れることが、成功への近道であり、自己実現には不可欠といっても過言ではありません。では、ビジネス界におけるリーダーシップとはどのようなものなのでしょうか。原点に戻って、再度考え、新たな気持ちでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

■ 2-21 「リーダーシップ」のある人の特性を分析する

 

 「リーダーシップ」という言葉は、ビジネスパーソンにとりましては、耳にたこができるほど、よく聞きますが、改まって、それはどのようなことなのかを説明するとなりますと、なかなか難しいですね。

 ドラッカーのリーダーシップ論につきましては、既述の通りですが、他にも、いろいろな先生方が、いろいろな説明をしています。

 リーダーシップとは、どのようなもので、リーダーシップのある人というのは、どの様な人のことを指し、それを自分でも活かせるようにするには、どうしたらよいのでしょうかいう、原点に戻った取り組みも必要ではないでしょうか。

 それにより、自分自身のビジネス活動をどのようにしたら良いのかという観点で、新たな発見が見つかるかもしれません。


 「リーダーシップのある人とは、どの様な人」なのでしょうか。これを追求しますと、リーダーシップとは何かが見えてくるでしょう。

 多くの人が、口にするキーワードとして「カリスマ性」という言葉があります。確かに、有能なリーダーというのは、カリスマ性を持ち、部下をぐいぐいと引っ張ってゆくというイメージがあります。

 しかし、既述の通り、ドラッカーも言っていますが、リーダーシップというのは、持って生まれた才能ではなく、仕事を通して身につけるものです。すなわち、努力次第で身に付けられる能力なのです。

 長年の経営コンサルタントとしての経験から見ますと、リーダーシップのある人というのは、いろいろなタイプがあり、一概に言うことはできませんが、少なくても、以下のような行動をとる人が多いといえます。

 まず、「基本を大切にする」、原則重視の姿勢です。すなわち、目標とか計画が明確であり、それぞれのコンセプトが明確で、判断に困ったときに用いる「ものさし」を持っています。吉田茂元首相にかわいがられた白洲次郎は、原則重視の姿勢が高く評価されています。

 関係者とのコミュニケーションを大切にし、その中から勝ち得たノウハウを蓄積しています。入手した情報は、本当に「事実」なのだろうか、単なる推量や伝聞に過ぎないのではないのだろうか、クリティカル・シンキング的視点を忘れず、現状を鵜呑みにせず、ウラを取ることを忘れません。

 目標や計画を立案するときに、5W1Hで思考します。また、その実施に当たって障害となることはないかというように、事前に予測し、その対応策を複数用意します。

 「先ず隗より始めよ」の精神で、自分自身が先頭になって行動することもあり、有言実行で、背水の陣をしいて、真剣に取り組みます。

 そして、なによりも、気配り、心配りが行き届き、相手の立場でものごとを考えることが身についています。


 この様に見てきますと、「その様な人は、理想的人物であって、そのような人は存在しない」という声が聞こえてくるようです。

 これらを全て兼ね備えている人は、希有な存在でしょう。

 経営コンサルタントとしての経験から、リーダーシップを発揮できる人というのは、不思議なことに「始末書」を多く書いている傾向があります。

 彼等の多くは、「熱い心」を持っていて、そのために、時にはカッカすることもあります。規則を遵守するのが基本ですが、原則重視と言いながらも、時にはルール違反をすることもあります。気が短い人も多いです。松下村塾の吉田松陰が、その代表的な一人といえます。

 新しいことでも積極的に挑戦し、自分の実力以上の課題にも果敢に挑みます。部下の指導でも、その部下にとって与えられた課題の荷が重くても、「答を教えないで、自分で考えさせる」という姿勢ですので、部下は失敗をします。

 リーダーシップのある人は、失敗こそが成長の契機であり、失敗から学べることを熟知していますので、部下が失敗しても部下の責任を問うたり、それを部下の責任として押しつけたりしません。

 

 

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■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-20 プロ管理職のリーダーシップ ビジネスパーソン・経営者・管理職にとって不可欠なリーダーシップ

2023-02-10 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ2 管理編

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-20 プロ管理職のリーダーシップ ビジネスパーソン・経営者・管理職にとって不可欠なリーダーシップ

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方

 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。

 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。

 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。

 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。

 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。

 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。

 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。

  温かい管理とは
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f

 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。

 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。

 

■ 第2部2章 プロ管理職のリーダーシップ 

 私達は、ひとりでは生きていくことはできません。社会や組織に所属して、他の人と共に力をあわせることが、近道といえます。そこに求められるのが、「リーダーシップ」です。

 管理職だけではなく、ビジネスパーソンにはリーダーシップを取れることが、成功への近道であり、自己実現には不可欠といっても過言ではありません。では、ビジネス界におけるリーダーシップとはどのようなものなのでしょうか。原点に戻って、再度考え、新たな気持ちでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

■ 2-20 ビジネスパーソン・経営者・管理職にとって不可欠なリーダーシップ

 人類の原始社会では、皆がお互いが助けあっていて、富や権利が平等でした。しかし、人口が増えるにつれ、集団同士の利害が反するようになり、社会生活が変化して来ました。リーダーの出現です。

 今日では、ICTを中心とした技術変化から、経営環境が大きく変化して来ているだけではなく、IoTの浸透に伴い、その変化が、これまで体験してことのないスピードで起こっています。

 その変化が、国や地域といった境界線を超えて、ヒト・モノ・カネ・情報など、経営資源が流動化し、グローバル化によって、さらに急速に、広大に、劇的に進展し続けています。

 「国際」というのは境界線がありますが、「グローバル」というのは、壁が取り払われた状態です。これまでは同質でありましたが、いまや、異なった文化や言語、人種、慣習などが、一緒くたになっているのです。

 その様な状態では、一人一人が自分の特質を活かせ、それを束ねる、組織活動ができるリーダーシップが不可欠な時代なのです。

 ビジネスの世界だけではなく、日常生活におきましても「リーダーシップ」の存在なしには暮らしていけないといっても過言ではありません。リーダーシップの有無や質が、組織としての力の差として現れてきます。


 では、リーダーシップの質というのは、どこに起因しているのでしょうか。

 古典的なリーダーシップ論では、リーダーシップとは先天的な能力・特性であると考えられていました。

 長年、経営コンサルタントという業務に携わってきましたが、リーダーシップのある人の行動からコンピテンシーという視点で、その質の違いを生む要因を見出せていません。複数の要因のいずれかに属することはありましても、全てのリーダーシップのある人全てに共通している因子があるとはいえません。リーダーシップの取り方は、人によって結構バラバラなのです。

 裏を返しますと、状況に応じて臨機応変に対応できる人が、リーダーシップのある人といえるのかもしれません。

 これがリーダーシップの取り方やそれを身に付けたいという方法論を難しくしているように思えます。ここでは、ビジネスの世界を対象に考えてゆきます。


 リーダーシップとは「指導力」とか「統率力」と訳されます。与えられた業務を、できる限り少ない経営資源で、与件を満たす最大の成果物を得られるように個人やチーム、組織に対して行動を促す力、という仮説で話しを進めてまいります。

 では、P.F..ドラッカーは、リーダーシップについて、どのように説明しているでしょうか。

 ドラッカーは、リーダーシップというのは生まれ持って与えられた天分ではなく、後天的に備わるものであるという見方をしています。そして、「仕事・責任・信頼」という言葉を使って定義づけています。

 リーダーシップについて、ドラッカーの考え方の一つは、「リーダーシップは仕事である」ということです。組織が目指すべき目標を実現のために、その方策に優先順位をつけ、その実施のための「ものさし」を明確にし、目標に向かって他の人を引っ張ってゆくのが「リーダー」で、その力を「リーダーシップ」と言っています。

 すなわち「リーダーシップ」は、管理職など、特定の地位にいる人に与えられた特権ではなく、その他千葉にいる人の「責任」と捉えるべきであるとも言っています。

 リーダーは自分の部下や関係者などを支援しながら、その結果に責任を持つことが求められるのです。すなわち、何かがうまく行かなかった場合は、その担当者だけの責任ではなく、リーダーは、それ以上の責任を負うのです。

である、とも言いました。組織的活動において、リーダーは失敗を人のせいにしてはいけません。メンバーの行動の責任はリーダーにあるのです。 

 すなわち、責任を取れる人がリーダーであり、その姿勢が、部下や関係者からの信頼を得ることに繋がるのです。

 

 

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■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編 【NEW】 2章 プロの管理職のリーダーシップ ご紹介

2023-02-08 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ2 管理編

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編 【NEW】 2章 プロの管理職のリーダーシップ ご紹介

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方

 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。

 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。

 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。

 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。

 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。

 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。

 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。

  温かい管理とは
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f

 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。

 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。

 

■ 第2部2章 プロの管理職のリーダーシップ 

 私達は、ひとりでは生きていくことはできません。社会や組織に所属して、他の人と共に力をあわせることが、近道といえます。そこに求められるのが、「リーダーシップ」です。

 管理職だけではなく、ビジネスパーソンにはリーダーシップを取れることが、成功への近道であり、自己実現には不可欠といっても過言ではありません。では、ビジネス界におけるリーダーシップとはどのようなものなのでしょうか。原点に戻って、再度考え、新たな気持ちでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

■ ご挨拶

 平素は、私どものブログをご愛読下さりありがとうございます。

 「二兎を追う者は一兎をも得ず」といいます。

 しかし、私どものブログは、あえて「二兎を追う」ことを信条にしています。

 コンサルタント・士業など、経営の専門業に携わっている人達やそれを目指している人達だけではなく、経営者・管理職の皆様をも読者対象として考えています。

 その理由は、上述の通りです。

 準備が整い次第、「【あたりまえ経営のすすめ】 管理編 プロの管理職のあり方」の第二章をお届けします。

 

 第二章は「プロの管理職のリーダーシップ」と題して、リーダーシップについてお届けします。

 リーダーシップについては、いろいろな先生が、いろいろな著書でご紹介していますが、ここでは「温かい管理」という視点でのリーダーシップのあり方についてお話します。

 なお、これまでのバックナンバーは、下記よりお読みいただけます。

 

■【あたりまえ経営のすすめ】 バックナンバー

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■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編 プロの管理職のあり方2-101 こんな管理職にはなりたくない

2023-02-07 07:15:16 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ2 管理編

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編 プロの管理職のあり方2-101 こんな管理職にはなりたくない

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方

 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。

 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。

 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。

 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。

 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。

 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。

 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。

  温かい管理とは
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f

 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。

 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。

 

■ 第2部1章 リーダーシップあるプロの管理職の発想と行動 

 “真”のプロは、“真”の管理ができなければなりません。“真”の管理は、「温かい管理」が基本です。
 「管理」の基本について、考えてみましょう。

 

■2-01 こんな管理職にはなりたくない

 筆者は、経営コンサルタントとして、経営者・管理職の皆様と接する以外に、業務の現場で、管理職や社員の皆さんとお話したり、ときには、営業パーソンと同行して顧客訪問をしたりします。

 その時に、いろいろなことを感じますが、その中から、いくつかご紹介いたしますので、ご参考になさってくださると幸いです。

◇ 実状誤認のまま判断・指示

 相手の言ったことを鵜呑みにして、その裏をとるという姿勢に欠けていることが多いです。

 言葉の字面、表面的な意味合いを、自分勝手な解釈をして、そのまま受け入れてしまっているのです。管理職自身だけではなく、部下にも「ウラを取る」ということを習慣化させる必要があります。

 それをしませんと、実状を誤認してしまい、あるいは不完全な理解のまま、問題を捉えてしまい、それに基づいて判断してしまいますと、適切な判断ができないままでいることになり兼ねません。

 ロジカル・シンキング・ツールなどを駆使して、実状を整理し、重点化し、その上で重点順位を定めて判断します。

 ところが、その逆のことになりますが、判断に優先順位をつけたり、内容を精査しない状態であったりしたまま、その判断に固執しすぎることがあります。判断や業務の中間でチェックをしながら、業務を推進して行くということも実行して欲しいですね。


◇ 知識偏重、過去の延長線上での思考

 「教科書的」な知識だけでは、昨今のビジネスの世界では適切な判断ができないほど、世の中は急速に変化しています。さらに「複雑化」していますので、過去の経験がそのまま活きるとは限りません。過去の延長線上での思考は禁物です。

 一方で、過去の蓄積は、知恵・ヒントの宝です。矛盾するようなこの実状を正しく受けとめる力が管理職には必要なのです。


◇ 表面的な解決策

 適切な判断というのは、過去の経験が活きてきますが、上述のように、過去の経験が阻害要因にもなります。

 クリティカル・シンキング的発想を持ち、「この判断はこれで良いのだろうか」ということの反復が必要です。

 その時に、安易な判断や、自分の信念とは異なるような妥協は好ましくありません。関係者をじょうずに納得させ、トラブルなどを治めるときに、関係者間の折衷案を提示するようなやり方は、時として後に引き、その後の混乱を引き起こすこともあります。

 判断は慎重に、しかし迅速に行う必要があります。


◇ バランス感覚の欠如

 自分の信念を貫くことは、上述の通り必要ですが、自己過信や背伸びをしすぎてしまいますと、自分の未熟さに気がつかなかないでいることもあり得ます。

 「経営はバランスである」という名言があります。バランス感覚に欠け、全体把握ができず部分最適を追うような管理職にはなって欲しくないですね。

 投資対効果というコスト意識を持つ視点も必要です。

 一方で、部下も人間です。感情というのは、わかっていても抑えられないことが多いです。部下の性格をキチンと把握し、それにそった対応が必要です。「正論と気持ちのバランス」を忘れてしまいますと、部下からの尊敬は得られません。


◇ 謙虚さ不足 上から目線

 管理職は、上から目線で見がちです。部下より高い所から俯瞰的にみることは必要ですが、部下と接するときには、部下の目線にまでおりて、相手を尊重し、対等に接することも必要です。

 それには、謙虚さが必要です。人間として至らないところが自分にもあることを認識すべきです。

 人は、それぞれ、皆良いところを持っていると考えます。ある部分においては、管理職といえども経験や知識が不足していることもあります。自分の見識眼が充分でないこともあります。

 それを常に自分に言いきかせることにより、自分自身も人間として成長するのではないでしょうか。


 「この様な管理職になりたくない」というタイトルで書いてきましたが、「この様な人間になりたくない」と平素、筆者が自分に言いきかせていることの一部をご紹介しました。ご参考になれば幸いです。

 

<事項に続く>

 

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【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編 プロの管理職のあり方2-102 精神論だけでは経営管理はできない

2023-02-05 11:51:27 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ2 管理編

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編 プロの管理職のあり方2-102 精神論だけでは経営管理はできない

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方

 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。

 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。

 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。

 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。

 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。

 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。

 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。

  温かい管理とは
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f

 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。

 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。

 

■ 第2部1章 リーダーシップあるプロの管理職の発想と行動 

 “真”のプロは、“真”の管理ができなければなりません。“真”の管理は、「温かい管理」が基本です。
 「管理」の基本について、考えてみましょう。

 

■2-02 精神論だけでは経営管理はできない

 

 私は、経営コンサルタントとして営業部門強化の一環としまして、「営業強化設備」の導入という方法を長年行ってきました。

 「設備」といいますと、大変大仰に聞こえるかもしれません。「設備」という言葉の代わりに、「仕組み」「システム」というような言葉を使うこともあります。

 営業設備というのは、営業部門向けICTシステムのひとつであります「SFA(営業支援システム:Sales Force Automation)」の思想に通じるところがあります。営業設備といいましても、SFAのような大きなシステムではなく、日常業務の報連相のやり方を、システマティックに進める方法です。

 これは、「温かい管理」にも繋がることです。

 温かい管理では、双方向による報連相が不可欠です。双方向コミュニケーションを通じて、自社のノウハウや情報の蓄積を行います。

 報連相を行う場合には、目の前に、報告書や関連資料を置いて、それを報告をする側も、報告を受ける側も、同じ資料を見ながら、目と耳と口を使ってコミュニケーションを行います。

 この間、交換する情報量は相当ありますし、そこにノウハウが潜んでいます。双方向コミュニケーションのポイントは、たとえば、指示事項や、それに対する返答などを完結に記録をとっておきます。

 それを再整理しますと、ノウハウ集になります。

 これらをLANを通じて、蓄積し、それを活用するのが上述のSFAシステムです。そのデータと、販売管理システムや財務管理システムなどの基幹システムとリンクさせますと、管理会計情報として活用できます。

 実務を通じて蓄積されたノウハウを、活用しながら、業務を進める、スパイラルアップによる企業成長に繋げられるのです。

 

 

<事項に続く>

 

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【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編 プロの管理職のあり方2-103 報連相を通じてノウハウを蓄積する

2023-02-03 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ2 管理編

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編 プロの管理職のあり方2-103 報連相を通じてノウハウを蓄積する

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方

 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。

 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。

 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。

 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。

 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。

 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。

 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。

  温かい管理とは
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f

 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。

 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。

 

■ 第2部1章 リーダーシップあるプロの管理職の発想と行動 

 “真”のプロは、“真”の管理ができなければなりません。“真”の管理は、「温かい管理」が基本です。
 「管理」の基本について、考えてみましょう。

 

■2-03 報連相を通じてノウハウを蓄積する

 

 別項で、双方向コミュニケーションにつきまして記述しています。

 ここで、ご紹介します双方向コミュニケーションは、文書と口頭の両者を併用することが、一般的に言われていますやり方と異なるところです。

 双方向コミュニケーションで交流されました情報を、文書と記録を残して行きますと、それが財産として残り、それを再活用することができます。

 年度や月度の計画を立てるときに、行き詰まりますと、なかなか、その壁を突破することができません。その時に、ヒントとなりますのが、計画立案マニュアルです。

 計画立案マニュアルは、はじめから大上段に構えて「マニュアルを作る」と考えなくても良いのです。繰り返される計画立案時におけます苦労や問題点などを、PDCAの一環として蓄積して行くことにより、自然と記録となり、それを整理しながら、マニュアルらしくして行けばよいのです。

 日常業務も、業務報告書をベースに双方向コミュニケーション・報連相を行ったときに、業務報告書だけではなく、双方向コミュニケーションでの会話のポイントを報告書に吹きして行けばよいのです。

 それらをもとに、整理しますと、ノウハウ集が、マニュアルとして成長して行きます。日常業務で、困ったことが起こったときに、そのマニュアルがヒントを与えてくれます。

 日常業務は、PDCAに基づき、報告が成されます。文書で作成された報告書や関連する資料を目の前にして、双方向コミュニケーションを行い、双方向コミュニケーションで交わされた会話のポイントを、報告しに記録しておきます。それを整理することにより、マニュアルとして、いつでも、誰でもが会社のノウハウに接することができます。

 その時に、管理職は、管理職の立場として、どのように部下の報告を聴き、どの様なアドバイスをしたら良いのかも、記録を整理すれば「管理職としての指導マニュアル」ができるのです。

 文書としての記録が残っていませんと、個の経験が、その関係者だけの財産として偏重し、組織の財産となりません。

 どの様なことが起こったときに、どの様な考え方をすればよいのか、どの様な取り組み方策があるのかなど、多くの示唆を得ることができるようになるでしょう。

 「継続は力なり」という名言がありますが、私は、それをもじりまして「蓄積は力なり」と言っています。


【 注 】 詳細は、それぞれの当該する項をご参照ください。

 

<事項に続く>

 

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【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編 プロの管理職のあり方2-104 「実行」と「実効」とが合致しない

2023-02-02 12:33:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ2 管理編

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編 プロの管理職のあり方2-104 「実行」と「実効」とが合致しない

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方

 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。

 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。

 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。

 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。

 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。

 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。

 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。

  温かい管理とは
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f

 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。

 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。

 

■ 第2部1章 リーダーシップあるプロの管理職の発想と行動 

 “真”のプロは、“真”の管理ができなければなりません。“真”の管理は、「温かい管理」が基本です。
 「管理」の基本について、考えてみましょう。

 

■2-04 「実行」と「実効」とが合致しない

 経営コンサルタントを長年やってきていますが、新規の顧問先だけではなく、経営者・管理職とお会いするときにもしばしば、「御社では、営業日報を使っていますか」という質問をします。

 多くの場合、「何を、当たり前なことを訊くのか」という顔をされます。「もちろんです」という元気な声が返ってくることもあります。

「活用していますか?」と尋ねますと、一瞬戸惑ったり、口ごもったりしました後、「ええ、もちろんです」という答が返ってきます。

 さらに、「効果が上がっていますか?」と尋ねますと、次第に声が小さくなって行きます。


 これは、何を物語っているかといいますと、「実行しても,実効に繋がっているとは限らない」ということを認識して欲しいということです。

 宗教家のアーノルド・ウィパー氏は、「知っていても、実行していなければ、知らないのと同じことである」という名言を発しています。

 ゴルファーの中には、教え魔と呼ばれる人が多くいます。ゴルフ関連の書籍や雑誌は、数えられないほどで回っていますので、いろいろな知識や情報を得ることができます。

 しかし、いくら、それらを読んだり、ビデオを視たりしましても、なかなか上達しません。すなわち、「知っている」ということと「できる」ということは異なるのです。

 お役所の役人の多くは、超有名大学を卒業している方がたくさんいます。彼等は、頭もよく、エリートコースをばく進しています。ところが、お役所から出される法律案は、ざる法が多いです。

 それどころか、ざる法であることを知りながら、法律案として出して、数を背景に国会を通しています。

 法案が出されるということは、その必要性があるからで、頭のよい彼等は、それよくわかっています。しかし、自分達は、問題を解決するために、法案を出しています、と、自分達が、やっていることを主張する行為が横行しています。

 すなわち、必要性を「知っている」けど、本来、効果が上がるような立法を「やっている」とは、言えないのです。「知っている」ということと、「やっている」と言うことは異なるのです。

 ましてや、それにより「効果を上げている」とは、言えないことが多いのです。

 法律、営業パーソンでいいますと、「知識」を使っていますが、法律が機能しない、すなわち、「効果が上がっていない」のです。

 いくら実行しても、実効に繋がらないのでは、企業経営は成り立ちません。「一所懸命にやっています」だけで、「それは素晴らしいですね」とは言っても、経営者の存在価値は、「無」でしかありません。成果に結びつかなければ、企業は続けていけないのです。

 「管理とは、個を活かし、個を束ね、結果に結び付ける」行為でもあるのです。

 

 

 

 

<事項に続く>

 

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