経営コンサルタントへの道

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■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編3-45 PDCAの代表的な変形 2種紹介

2023-04-27 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ2 管理編

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編3-45 PDCAの代表的な変形 2種紹介

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方

 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。

 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。

 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。

 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。

 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。

 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。

 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。

  温かい管理とは  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f

 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。

 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。

 

■ 第2部3章 【管理編】 プロの管理職のための”新たな”PDCAと活用法 

 これまで第2章として、ホンモノのリーダーシップについてお話して参りました。

 そのリーダーシップと不可分にあるのがPDCAです。

 「いまさら、PDCAについて学ぼうとする人間なんていないよ」
 「もう、PDCAは古い!」

 このような声を聞くような時代になりました。それほど、PDCAが言い古されてきているのです。しかし、本当にPDCAが実行されているのでしょうか。そして、PDCAの効果が出ているのでしょうか。

 多くの方が、知識として知っていても、実行に移せていない人が多いのが「PDCA」です。

 一方で、「PDCAを常に意識しています」、という人もいます。ところが、本当にPDCAにより効果を上げられているのでしょうか?大半の方が、「効果を上げている”つもり”」であって、実際には、PDCAが適正に実行されていないがために、機会損失を起こしているのです。

 正しいPDCAとは何か?
 正しいPDCAの使い方とは?

 謙虚に、再度、PDCAに取り組んでみては如何でしょうか。あなたのPDCAとは違ったPDCAがあるかもしれません。

 

■ 3-45 PDCAの代表的な変形

 これまで、日科技連の品質管理用に発表していましたPDCAを、経営管理に転用するようになってから、日常的に広い分野で利用できるようにカスタマイズされてきました代表的な利用法をご紹介してきました。
 時代の流れとは多少前後したり、オーバーラップしたりしますが、それ以外のPDCAの仲間をご紹介しておきます。

 日本型のPDCAが定着する前には、P-D-S(See)という形があったことを紹介しました。このような三角形をしたPDCAにつきましても紹介しましたが、ここでは、PDC+s/aを紹介します。
 これは、既述のように、AとPは統合し、調整とスケジュール変更を各段階で取り入れる形です。基本的には、PDCA+s/aと同じ考え方です。

 AMA(American Management Association)では、アーレンのマネジメントサイクルをPDCAに相当する考え方として紹介しています。

 アーレンのマネジメントサイクルでは、「計画立案(planning)」、「組織化(organizing)」、「実施(operating)」、「測定(measuring)」という、P-O-O-M型という形をとっています。
 ここで重視しているのが、プロジェクトの推進では、組織活動を重視するという観点で「組織化」という要素を加えていることです。ここでもPDCAのAとPは、統合されています。すなわち、日本型のPDCAというようにAとPを独立させていない、前項のようなPDC+s/aという形と共通した考え方です。

 

 経営管理にPDCAを援用しようとした際に、日本経営士協会では、「管理のペンタゴンサイクル」という考え方も並行して審議されました。
 この考え方は、5要素により構成されていますので、「ペンタゴン(五角形:pentagon)」と呼ばれています。
 その5要素と言いますのは、「計画(Plan)」、「組織化(Organization)」、「指示命令(Order)」、「統制評価(Evaluation)」、「調整(Coordination)」です。
 「組織化(Organization)」や「指示命令(Order)」という要素を独立させていることからも、組織活動を重視した、いかにも経営コンサルタントらしさが盛り込まれています。
 また、組織的な活動の中には、組織間や担当者同士の調整はつきものですので、評価した結果、必要なことを調整して、新しい「計画(Plan)」に繋げるという形です。
 既述の通り日科技連のPDCAサイクルが日本では定着していましたので、それに準拠しつつも、経営管理という視点での重要性を勘案して、最終的に日本経営士協会では、「PDCA+s/a」という形に落ち着いたのです。

 

【 注 】 PDCA詳細情報

「ロジカル・シンキングがよくわかる本」(今井信行著 秀和システム刊 1,760円)の第3章5節で詳しく説明しています。

ご購入は書店または下記よりamazonで

https://www.amazon.co.jp/%E5%9B%B3%E8%A7%A3%E5%85%A5%E9%96%80%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9-%E6%9C%80%E6%96%B0%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%81%8C%E3%82%88%E3%81%8F%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8B%E6%9C%AC-%E4%BB%8A%E4%BA%95%E4%BF%A1%E8%A1%8C/dp/4798068896/ref=sr_1_4?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&keywords=%E4%BB%8A%E4%BA%95%E4%BF%A1%E8%A1%8C&qid=1679879669&s=books&sr=1-4

 

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■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編3-44 PDCAを実務にさらに活用するポイント

2023-04-26 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ2 管理編

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編3-44 PDCAを実務にさらに活用するポイント

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方

 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。

 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。

 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。

 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。

 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。

 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。

 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。

  温かい管理とは  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f

 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。

 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。

 

■ 第2部3章 【管理編】 プロの管理職のための”新たな”PDCAと活用法 

 これまで第2章として、ホンモノのリーダーシップについてお話して参りました。

 そのリーダーシップと不可分にあるのがPDCAです。

 「いまさら、PDCAについて学ぼうとする人間なんていないよ」
 「もう、PDCAは古い!」

 このような声を聞くような時代になりました。それほど、PDCAが言い古されてきているのです。しかし、本当にPDCAが実行されているのでしょうか。そして、PDCAの効果が出ているのでしょうか。

 多くの方が、知識として知っていても、実行に移せていない人が多いのが「PDCA」です。

 一方で、「PDCAを常に意識しています」、という人もいます。ところが、本当にPDCAにより効果を上げられているのでしょうか?大半の方が、「効果を上げている”つもり”」であって、実際には、PDCAが適正に実行されていないがために、機会損失を起こしているのです。

 正しいPDCAとは何か?
 正しいPDCAの使い方とは?

 謙虚に、再度、PDCAに取り組んでみては如何でしょうか。あなたのPDCAとは違ったPDCAがあるかもしれません。

 

■ 3-44 PDCAを実務にさらに活用するポイント

 経営管理にPDCAを適用すると言うことで、PDCAの変遷について見てきました。PDCAを正しく理解し、実務に適切に利用するために、別項でも述べておりますが、論理思考上からも必要な階層思考を忘れてはなりません。
 PDCAにおきましても、伸縮スパイラルPDCAを理解するためには、階層思考が必要です。
 経営理念や基本経営戦略など、最上位概念をトップと位置づけた階層もよく知られています。この階層の概念を、PDCAにも取り込んで、利用しますと、実践に活かす効果を高めることができるのです。

 PDCAや目的と手段の考え方を実務に活かすには、別項でもご紹介しています、「共通目標・共通認識・共通行動」の考え方がついて回ります。重複しますが、ここで改めて理解を深めていただきたいと思います。
 ここでも上位概念整合性という、目的と手段の考え方が取り入れられています。
 目的を明確にするために、目的の徹底により、全社員が金太郎飴的に目的を理解し、共通認識しなければなりません。
 その結果、「実行(Do)」しますと、全社員が同じベクトルに向かって共通行動をとることができるのです。
 ベクトルがそろえば、持っている力を充分に発揮できますので、業績への寄与も大きくなることは言うまでもありません。

 温かい管理の基本は、共通目標・共通認識・共通行動の精神が根底にあります。これを通じて、ノウハウの蓄積を図ってゆきますと、企業は成長してゆきます。
 「蓄積は力なり」ということを取り入れた経営管理を行い、あたり前のことがあたり前にできますと、企業の基礎体力は堅固になり、将来の展望が持てるようになるでしょう。
 ビジネス・パーソンであれば誰もが知っているPDCAです。あまりにもあたりまえすぎて、逆に油断をしてはならないと思います。これを機に、謙虚になって考えてみることも必要ではないでしょうか。

 

【 注 】 PDCA詳細情報

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■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編3-43 PDCAを深めるための伸縮構造

2023-04-21 13:30:40 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ2 管理編

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編3-43 PDCAを深めるための伸縮構造

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方

 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。

 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。

 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。

 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。

 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。

 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。

 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。

  温かい管理とは  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f

 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。

 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。

 

■ 第2部3章 【管理編】 プロの管理職のための”新たな”PDCAと活用法 

 これまで第2章として、ホンモノのリーダーシップについてお話して参りました。

 そのリーダーシップと不可分にあるのがPDCAです。

 「いまさら、PDCAについて学ぼうとする人間なんていないよ」
 「もう、PDCAは古い!」

 このような声を聞くような時代になりました。それほど、PDCAが言い古されてきているのです。しかし、本当にPDCAが実行されているのでしょうか。そして、PDCAの効果が出ているのでしょうか。

 多くの方が、知識として知っていても、実行に移せていない人が多いのが「PDCA」です。

 一方で、「PDCAを常に意識しています」、という人もいます。ところが、本当にPDCAにより効果を上げられているのでしょうか?大半の方が、「効果を上げている”つもり”」であって、実際には、PDCAが適正に実行されていないがために、機会損失を起こしているのです。

 正しいPDCAとは何か?
 正しいPDCAの使い方とは?

 謙虚に、再度、PDCAに取り組んでみては如何でしょうか。あなたのPDCAとは違ったPDCAがあるかもしれません。

 

■ 3-43 PDCAを深めるための伸縮構造

 

 日科技連のPDCAサイクルと、経営管理に活用するための発展的PDCAの差異につきまして、ご紹介をしてきました。
 ここでは、伸縮スパイラルPDCAをご紹介してまいります。
 すでに「目的と手段」や「階層思考」などを別項でご紹介していますように、PDCAもまた、目的と手段という考え方に基づいています。
 ここでは、営業部門におけます中長期経営計画の立案や実施という観点でとみなして、「伸縮スパイラルPDCA」を御紹介します。
 中長期経営計画というのは、経営理念や経営基本戦略、ビジョンというような、最上位概念を実現するための手段です。
 換言しますと、経営理念などの最上位手段という目的を達成するための手段が中長期経営計画なのです。
 すなわち、中長期経営計画は、その上位概念であります、経営理念や基本経営戦略などに基づいて、PDCAの考えかたに基づいて立案されます。
 それは、中長期経営計画は、その上位概念であります経営理念や基本経営戦略を遂行して行くためのPDCAにおけます「実行(Do)」に相当します。

 言うまでもなく、中長期経営計画の「計画(Plan)」立案にも、複合PDCAの考え方が適用されますので、中長期経営計画の「計画(Plan)」のためのPDCAが、PLの中に含まれています。
 その、中長期経営計画というPDCAのDに相当するのが短期や年度の経営計画です。この考え方が、伸縮スパイラルの基本部分です。
 すなわち中長期経営計画を推進するPDCAを目的としますと、その「実行(Do)」というのは、手段なのです。その手段が、ここでは短期経営計画であったり、年度経営計画であったりするのです。

 短期または年度経営計画は、経営理念などと同様に重要な管理指標です。
 目的と手段という観点で見ますときに、ここでは「短期または年度経営計画を実施する」ということが「目的」となります。そして、その実施手段が、月度経営計画です。企業によっては半期とか四半期の経営計画が、それに相当します。

 月度計画を実施する、月度計画のPDCAの「実行(Do)」には、旬間や週間の計画や予定が来ます。

 週間や旬間の計画を実施するPDCAの「実行(Do)」には、日次計画が来ます。

 複合PDCAとして学びましたように、その日次計画のPDCAのそれぞれにも日時のサブPDCAが伴います。

【 注 】 PDCA詳細情報

「ロジカル・シンキングがよくわかる本」(今井信行著 秀和システム刊 1,760円)の第3章5節で詳しく説明しています。

ご購入は書店または下記よりamazonでhttps://www.amazon.co.jp/%E5%9B%B3%E8%A7%A3%E5%85%A5%E9%96%80%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9-%E6%9C%80%E6%96%B0%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%81%8C%E3%82%88%E3%81%8F%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8B%E6%9C%AC-%E4%BB%8A%E4%BA%95%E4%BF%A1%E8%A1%8C/dp/4798068896/ref=sr_1_4?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&keywords=%E4%BB%8A%E4%BA%95%E4%BF%A1%E8%A1%8C&qid=1679879669&s=books&sr=1-4

 

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■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編3-42 PDCAを実務に活かすための複合構造

2023-04-19 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ2 管理編

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編3-42 PDCAを実務に活かすための複合構造

 管理編 第三章 プロの管理職のための新たなPDCAと活用法 が、新シリーズとしてはじまります。

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方

 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。

 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。

 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。

 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。

 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。

 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。

 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。

  温かい管理とは  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f

 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。

 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。

 

■ 第2部3章 【管理編】 プロの管理職のための”新たな”PDCAと活用法 

 これまで第2章として、ホンモノのリーダーシップについてお話して参りました。

 そのリーダーシップと不可分にあるのがPDCAです。

 「いまさら、PDCAについて学ぼうとする人間なんていないよ」
 「もう、PDCAは古い!」

 このような声を聞くような時代になりました。それほど、PDCAが言い古されてきているのです。しかし、本当にPDCAが実行されているのでしょうか。そして、PDCAの効果が出ているのでしょうか。

 多くの方が、知識として知っていても、実行に移せていない人が多いのが「PDCA」です。

 一方で、「PDCAを常に意識しています」、という人もいます。ところが、本当にPDCAにより効果を上げられているのでしょうか?大半の方が、「効果を上げている”つもり”」であって、実際には、PDCAが適正に実行されていないがために、機会損失を起こしているのです。

 正しいPDCAとは何か?
 正しいPDCAの使い方とは?

 謙虚に、再度、PDCAに取り組んでみては如何でしょうか。あなたのPDCAとは違ったPDCAがあるかもしれません。

 

■ 3-42 PDCAを実務に活かすための複合構造

 

 日本経営士協会が、PDCAの考え方を経営管理の分野にまで拡大しようとした際に、なぜ、当初の日科技連のPDCAサイクル論のまま取り入れなかったのでしょうか。

 日科技連では、PDCAを「Plan、Do、Check、Action」としています。それに対して、日本経営士協会では、「Plan、Do、Check、Act」とすべきといっています。

 「Plan、Do、Check」は、いずれも動詞ですので、「A」も動詞で統一して「Act」としてはどうかと提案しています。ただし、日本では、日科技連のActionが定着していますので、日本経営士協会では、あえて目くじらを立てて、actを主張せず、先人のActionでも良いと両者を容認しています。

 ここで、ザッとPDCAについて、復習しておきましょう。

 PDCAのPは「Plan:計画」ですが、その実施に当たりましては、5W1Hで立案します。5W1Hに、whose/whom、which、whereにHow many、How muchを加えて、「8W3H」とも表記することがあります。

 PDCAのDは、「Do:実行(実施)」で、ここでは、行動を起こす際に生じる条件変化に、臨機応変に対応することが、経営管理実務上では不可欠です。

 PDCAのCは、「Check:評価(確認)」です。すなわち、Doの結果を踏まえて、分析し、評価し、その原因・理由を検討します。

 PDCAのAは、既述の通り「Act/Action:改善」で、check段階で明らかになりました事項の対応策を検討します。

 そして、Aに基づき、Planを立てるわけです。すなわち、次のP作業におきまして、Planを立てる時には、Aで明確にしました改善項目が決まっています。

 しかし、経営管理におきましては、初めて取り組むプロジェクトや案件は日常茶飯事です。

 すなわち、新規プロジェクトの時には、Aがありません。まっさらな状態から、5W1Hのwhatから検討しなければならないわけです。

 このことから、PDCAは、Pから始めるのではなく、Aから始めるべきではないだろうかという意見が真剣に検討されました。

 視点を変えて、日科技連のPDCAの前に戻って、「PDS(PDC)」と考えて、PとAを一緒にしてはどうかという考えも出てきました。

 多少の違和感はありますが、日本では、PDCAが定着していますので、基本的には、PDCAで行こうというのが一般的な方向です。

 経営管理という視点では、従来のPDCAサイクルとは、違った面で異なるところがあるということは既述の通りです。

 サイクルというのは、基本的には、同じことの繰り返しというのが原意です。ですから、単純作業の繰り返しや、1回限りのプロジェクトなどでは、PDCAで完了することがあるかもしれません。

 一方で、経営管理におけますPDCAは、ひとつのプロジェクトで完了することもありますが、多くの場合は、連続して、単なる繰り返しではなく、発展してゆきます。

 最初のP1は、次の段階では、P1ではなく、P2となります。企業は、成長して行くことが基本的に求められることが多いですので、P2は、P1より成長しているべきです。

 すなわち、サイクルではなく、「スパイラル」であるのです。

 スパイラルは拡大し、成長しています。これを「PDCAのスパイラルアップ」といい、企業の成長をPDCAの観点から見ることもできるのです。

<続く>

 

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■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編3-41 PDCAを実務に照らして再考してみる

2023-04-17 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ2 管理編

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編3-41 PDCAを実務に照らして再考してみる

 管理編 第三章 プロの管理職のための新たなPDCAと活用法 が、新シリーズとしてはじまります。

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方

 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。

 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。

 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。

 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。

 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。

 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。

 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。

  温かい管理とは  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f

 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。

 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。

 

■ 第2部3章 【管理編】 プロの管理職のための”新たな”PDCAと活用法 

 これまで第2章として、ホンモノのリーダーシップについてお話して参りました。

 そのリーダーシップと不可分にあるのがPDCAです。

 「いまさら、PDCAについて学ぼうとする人間なんていないよ」
 「もう、PDCAは古い!」

 このような声を聞くような時代になりました。それほど、PDCAが言い古されてきているのです。しかし、本当にPDCAが実行されているのでしょうか。そして、PDCAの効果が出ているのでしょうか。

 多くの方が、知識として知っていても、実行に移せていない人が多いのが「PDCA」です。

 一方で、「PDCAを常に意識しています」、という人もいます。ところが、本当にPDCAにより効果を上げられているのでしょうか?大半の方が、「効果を上げている”つもり”」であって、実際には、PDCAが適正に実行されていないがために、機会損失を起こしているのです。

 正しいPDCAとは何か?
 正しいPDCAの使い方とは?

 謙虚に、再度、PDCAに取り組んでみては如何でしょうか。あなたのPDCAとは違ったPDCAがあるかもしれません。

 

■ 3-41 PDCAを実務に照らして再考してみる

 

 日本経営士協会が、PDCAの考え方を経営管理の分野にまで拡大しようとした際に、なぜ、当初の日科技連のPDCAサイクル論のまま取り入れなかったのでしょうか。

 日科技連では、PDCAを「Plan、Do、Check、Action」としています。それに対して、日本経営士協会では、「Plan、Do、Check、Act」とすべきといっています。

 「Plan、Do、Check」は、いずれも動詞ですので、「A」も動詞で統一して「Act」としてはどうかと提案しています。ただし、日本では、日科技連のActionが定着していますので、日本経営士協会では、あえて目くじらを立てて、actを主張せず、先人のActionでも良いと両者を容認しています。

 ここで、ザッとPDCAについて、復習しておきましょう。

 PDCAのPは「Plan:計画」ですが、その実施に当たりましては、5W1Hで立案します。5W1Hに、whose/whom、which、whereにHow many、How muchを加えて、「8W3H」とも表記することがあります。

 PDCAのDは、「Do:実行(実施)」で、ここでは、行動を起こす際に生じる条件変化に、臨機応変に対応することが、経営管理実務上では不可欠です。

 PDCAのCは、「Check:評価(確認)」です。すなわち、Doの結果を踏まえて、分析し、評価し、その原因・理由を検討します。

 PDCAのAは、既述の通り「Act/Action:改善」で、check段階で明らかになりました事項の対応策を検討します。

 そして、Aに基づき、Planを立てるわけです。すなわち、次のP作業におきまして、Planを立てる時には、Aで明確にしました改善項目が決まっています。

 しかし、経営管理におきましては、初めて取り組むプロジェクトや案件は日常茶飯事です。

 すなわち、新規プロジェクトの時には、Aがありません。まっさらな状態から、5W1Hのwhatから検討しなければならないわけです。

 このことから、PDCAは、Pから始めるのではなく、Aから始めるべきではないだろうかという意見が真剣に検討されました。

 視点を変えて、日科技連のPDCAの前に戻って、「PDS(PDC)」と考えて、PとAを一緒にしてはどうかという考えも出てきました。

 多少の違和感はありますが、日本では、PDCAが定着していますので、基本的には、PDCAで行こうというのが一般的な方向です。

 経営管理という視点では、従来のPDCAサイクルとは、違った面で異なるところがあるということは既述の通りです。

 サイクルというのは、基本的には、同じことの繰り返しというのが原意です。ですから、単純作業の繰り返しや、1回限りのプロジェクトなどでは、PDCAで完了することがあるかもしれません。

 一方で、経営管理におけますPDCAは、ひとつのプロジェクトで完了することもありますが、多くの場合は、連続して、単なる繰り返しではなく、発展してゆきます。

 最初のP1は、次の段階では、P1ではなく、P2となります。企業は、成長して行くことが基本的に求められることが多いですので、P2は、P1より成長しているべきです。

 すなわち、サイクルではなく、「スパイラル」であるのです。

 スパイラルは拡大し、成長しています。これを「PDCAのスパイラルアップ」といい、企業の成長をPDCAの観点から見ることもできるのです。

<続く>

 

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【NEW】■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編3-40 【管理編】 プロの管理職のための”新たな”PDCAと活用法

2023-04-15 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ2 管理編

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編3-40 【管理編】 プロの管理職のための”新たな”PDCAと活用法

 管理編 第三章 プロの管理職のための新たなPDCAと活用法 が、新シリーズとしてはじまります。

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方

 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。

 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。

 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。

 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。

 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。

 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。

 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。

  温かい管理とは  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f

 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。

 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。

 

■ 第2部3章 【管理編】 プロの管理職のための”新たな”PDCAと活用法 

 これまで第2章として、ホンモノのリーダーシップについてお話して参りました。

 そのリーダーシップと不可分にあるのがPDCAです。

 「いまさら、PDCAについて学ぼうとする人間なんていないよ」
 「もう、PDCAは古い!」

 このような声を聞くような時代になりました。それほど、PDCAが言い古されてきているのです。しかし、本当にPDCAが実行されているのでしょうか。そして、PDCAの効果が出ているのでしょうか。

 多くの方が、知識として知っていても、実行に移せていない人が多いのが「PDCA」です。

 一方で、「PDCAを常に意識しています」、という人もいます。ところが、本当にPDCAにより効果を上げられているのでしょうか?大半の方が、「効果を上げている”つもり”」であって、実際には、PDCAが適正に実行されていないがために、機会損失を起こしているのです。

 正しいPDCAとは何か?
 正しいPDCAの使い方とは?

 謙虚に、再度、PDCAに取り組んでみては如何でしょうか。あなたのPDCAとは違ったPDCAがあるかもしれません。

 

■ 3-40 PDCAを管理の基本として再認識しよう

 

 コンサルティング業務の一環として、PDCAを取り上げることが多々あります。大半の人は、「何で、いまさら、コンサルタントから、PDCAを学ばなければいけないのか」と、内心で思っているのが、手に取るようにわかります。

 経営コンサルタントとして現場支援や研修講師として立ったときに、「あなたはPDCAをどの様に説明しますか」と問いかけます。大半の方が、素晴らしい回答をして下さいます。

 私は、教科書に書かれているような名解答ではなく、現場で、どの様に利用しているのか、むしろ「迷解答」を期待して、生の声をお聴きしたいのです。

 PDCAの活用を、経営コンサルタントとして長年支援してきました。ところが、単にPDCAを知識として知っているだけでは、効果を充分に発揮できないことに気がつきました。

 コンサルティング現場では、PDCAの応用利用ができませんと、実務面で効果を発揮したり、高めたりすることがむつかしいのです。

 日本におけますPDCAサイクルの原型は、エドワーズ・デミングの師であります、ウォルター・シューハートのPlan-Do-Seeの考え方が基となっています。

 第二次世界大戦後、日本の戦後復興の一環として、日本科学技術連盟(日科技連)が、統計的品質管理に関する講演会の講師としてデミングが招かれました。

 この講演を聴講しました日科技連の幹部が、PDCAサイクルとして提唱したと言われています。

 それが、政府の「加工貿易政策」を成功させるために品質管理を重視するという政策の発端ともなり、日本のQCサークル活動の一環として定着し、それがISO9000を始めとした国際基準にも取り入れられるようになりました。

 戦後復興という観点で、当時の通産省が並行してすすめていましたのが、アメリカを参考にした産業復興のための会計士制度とコンサルタントの資格という、それまで日本にはなかった専門家としての職業です。

 通産省の勧奨に、産業界も賛同して、日本公認会計士協会と母体を同じくする日本計理士会をベースにして、日本で最初の経営コンサルタント団体が誕生しました。それが日本経営士協会です。

 このPDCAサイクルは、品質管理として、製造現場だけではなく、ビジネスの世界にも活用できると考えて、日本経営士協会が、その考え方を経営の分野に取り入れることを提唱し始めました。

 ただし、同協会では、ビジネスの世界では、業務が連続していくことが原則ですので、ゴーイングコンサーンという観点から、同じところをグルグル回る「サイクル」ではなく、らせん状になって、さらに拡大すると言うことから、「PDCAスパイラル」という考え方を発展させました。

 さらに、後述のようにPDCAスパイラルは、「PDCA+s/a」をという考えと同時に、複合PDCAスパイラルなどの考え方など、PDCAをさらに発展させ、定着させて行きました。

 

 

<続く>

 

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■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-36 リーダーシップを発揮するために信頼性を高める

2023-04-14 10:54:59 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ2 管理編

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-36 リーダーシップを発揮するために信頼性を高める

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方

 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。

 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。

 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。

 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。

 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。

 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。

 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。

  温かい管理とは  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f

 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。

 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。

 

■ 第2部2章 プロ管理職のリーダーシップ 

 私達は、ひとりでは生きていくことはできません。社会や組織に所属して、他の人と共に力をあわせることが、近道といえます。そこに求められるのが、「リーダーシップ」です。

 管理職だけではなく、ビジネスパーソンにはリーダーシップを取れることが、成功への近道であり、自己実現には不可欠といっても過言ではありません。では、ビジネス界におけるリーダーシップとはどのようなものなのでしょうか。原点に戻って、再度考え、新たな気持ちでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

■ 2-36 リーダーシップを発揮するために信頼性を高める


 リーダーシップを発揮するには、どうすべきか、「あたり前」のことを記述してきました。部下からの信頼関係を得られるようなリーダーになるためには、信頼されるに相応しいリーダーでなければなりません。


◇ 信頼関係醸成のスタート

 リーダーシップは、メンバーからの信頼関係がなければ活かされないという側面を持っています。その反面、リーダーシップを充分に発揮できますと、メンバーからの信頼関係が深まります。

 メンバーからの信頼が得られれば、リーダーに対する尊敬の念も高まり、リーダーについてきてくれるようになります。

 鶏と卵の関係のようですが、まずは、リーダーが、リーダーシップを発揮したマネジメント、すなわち「温かい管理」を通して、信頼関係を高めることから始めることです。

 それに加えて、リーダーは部下やメンバーをまず、信頼して行くことです。

 リーダーシップを発揮するために管理会計的発想から、部下やメンバーの進捗状況を確認しますが、その際に、細かい部分まで指示を出したり、口を挟みすぎたりしないことです。

 いうまでもなく、くどく指示が出されたり、繰り返し進捗状況を尋ねたりしますと、相手は、「自分は信頼されていないのだ」という思いを持つでしょう。「自分は、それなりの経験があるのだから、もっと信頼して、任せてくれてもよいのでは・・・」という思いをすることもあり、逆に、彼等からリーダーへの信頼感も薄らいでしまいます。

 相手を信頼して、一任するといいましても、相手次第のところもありますので、人により、対応を変える必要もあります。

 たとえば、経験の浅い部下やメンバーであれば、作業・業務の具体的なやり方まで、手を取るようにして指導していかなければならないでしょう。私事になりますが、私は「お節介焼き経営コンサルタント」といわれるほど、困っている人を放置できません。そのためにやり過ぎてしまうという欠点を持っています。

 経験もあり、業績も上がっている部下やメンバーであれば、最小限の確認や指示で充分です。いうまでもなく、放任しておくということではありません。リーダーとしてのスキルや資質は常に磨き上げ、それを駆使していかなければならないのです。

 任せることにより、彼等が失敗する可能性も高いです。失敗したときに、その相手を叱責したり、責任をとらせるような言動をとったりすべきでないことはいうまでもありません。

 再発を防ぐために、じっくりと話し合いながら、対応策を講じ、再発防止策を実施して行きます。経験の浅い人であれば励ますことも必要でしょう。「失敗は気づきの契機」ですし、再発防止の教科書でもあります。

 一方、組織全体に関わるような大きな問題の場合には、会議や研修会のテーマとして取り上げ、部門全体で取り組みます。


◇ 公平性

 特定の部下を贔屓したり、特別待遇をしたりすることは公平性の原則に反することは、だれもがわかっていることです。しかし、現実には、それが横行している企業があります。

 「同一労働、同一賃金」ということが、さかんに叫ばれたことがあります。もし、言葉通りですと、新人もベテランも、同じ仕事をするのであれば、同じ賃金が支払われると言うことになってしまいます。

 一見しますと、公平な考え方のように見えますが、能力というのは人により異なり、同じ時間長で処理できる作業量にもバラツキがあります。質におきましても差が出てきます。

 「公平」という言葉の持つ意味に難しさがありますが、一見すると公平であるような考えを頭ごなしで信じ込まず、常にクリティカル・シンキング的発想で注意を払う必要があります。俯瞰的な見方をし、全体最適思考を考慮しますと、公平性のあり方に対する理解も深まります。


◇ 責任感

 恒常的に約束を守れない人は信頼できません。その様な人は、リーダーとして相応しくないことはいうまでもありません。

 組織には「三面等価の原則」というのがあります。リーダーや管理職には、一定の権限が与えられます。それは、一方的な権利と誤解してはなりません。任務という責任を果たすのに相応しい、すなわち権利と権限は「等価」なのです。これが、俗に言われます「権限と責任」の関係なのです。

 権限や責任と同じレベルの重要性を持つのが「結果責任」です。権限と責任を行使するだけでは、リーダー・管理職の役割を果たしたといえません。権限・責任・結果責任が正三角形の関係であることを充分に認識しなければならないのです。

 リーダー・管理職の役割として、結果を出すことが求められています。それを行使して、仕事をやりやすくするためにリーダーシップがあるのですから、部下やメンバーだけではなく、上司や関係者、そして自分自身に対してもリーダーシップを発揮する必要があるのです。


◇ リーダーシップを発揮する仕組み

 これまで、リーダーシップを、人間としての資質や能力・スキルを中心にお話してきました。それを全て身に付けることも至難の業ですが、それが身についているとしても、なかなかリーダーシップを充分に発揮し、結果としてだすことは、われわれ凡人には難しいことです。

 リーダーシップやマネジメントを効率よく行える「仕組み」がありますと、既述のことだけではやりきれないことを支援してくれます。これを「管理のための設備」と呼んでいます。

 たとえば、営業パーソンに対してリーダーシップを発揮し、マネジメントをしていくのに「営業日報」は不可欠でしょう。その日報も、温かい管理ができる形式に変更しますと、日報というツールが「管理のための設備」に格上げされるのです。

 手前味噌になりますが、管理のための設備につきましては、弊著「温かい管理のための管理会計の教科書(秀和システム刊)」に具体的な事例を付けて紹介していますので、そちらをご参照くださると幸いです。

<続く>

 

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■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-35 リーダーシップを発揮するためのコミュニケーションスキルを磨く

2023-04-11 13:54:21 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ2 管理編

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-35 リーダーシップを発揮するためのコミュニケーションスキルを磨く

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方

 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。

 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。

 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。

 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。

 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。

 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。

 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。

  温かい管理とは  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f

 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。

 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。

 

■ 第2部2章 プロ管理職のリーダーシップ 

 私達は、ひとりでは生きていくことはできません。社会や組織に所属して、他の人と共に力をあわせることが、近道といえます。そこに求められるのが、「リーダーシップ」です。

 管理職だけではなく、ビジネスパーソンにはリーダーシップを取れることが、成功への近道であり、自己実現には不可欠といっても過言ではありません。では、ビジネス界におけるリーダーシップとはどのようなものなのでしょうか。原点に戻って、再度考え、新たな気持ちでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

■ 2-35 リーダーシップを発揮するためのコミュニケーションスキルを磨く

 リーダーシップをとるために欠かせないのが、リーダーの意図が正確に相手に伝わり、最善の結果を導き出せることです。コミュニケーションにつきましては、たくさんの書籍や映像教材等が多数出てきていますので、ここでは基本的な事項のみに留めさせていただきます。


 コミュニケーションがうまくとれない原因としては、指示・命令を出す、リーダー側の説明不足や言葉足らずの場合と、指示・命令を受ける側の理解力不足にある場合が多いのが実状です。

 指示・命令を出す立場にいるときには、漏れがないか、重要ポイントは何か、を強く意識します。「相手の立場に立って考える」ことを、頭で理解するだけではなく、それを実践できる能力が不可欠です。言葉だけでは、意図が正確に伝わらないことが多いですので、文書やプレゼンテーション・ソフトを補助的に使ったりすべきです。

 コミュニケーションは、口頭だけのスキルだけではなく、文書等の構成力や作成力も伴わなければなりません。

 受ける側には、傾聴力が求められます。傾聴するときに5W1Hを常に意識して、耳を傾けます。重要事項を復唱するというのは、新入社員研修で学ぶことの一つですが、慣れてきますと、油断や驕りから、その意識が薄くなってきてしまいがちです。

 リーダーのいうことが、相手に理解されないこともあります。その時には、できる限り、話し合いをすべきです。ビジネスの世界では、時間との制約もありますので、双方納得できない場合には、受ける側が、最後には譲歩して受けることになるでしょう。その場合には、いやいや取り組むのではなく、真剣に取り組む必要があります。リーダーは、それをサポートして、結果が出せるようにしなければなりません。

 コミュニケーションというのは、内容だけではなく、タイミングも重要です。タイミングというのはいろいろな要素が絡み合い、一概にどのタイミングがベストかは言えません。ケース・バイ・ケースで対応せざるを得ないのです。

 コミュニケーションは、さらに相手に応じたコミュニケーションの取り方も必要です。

 たとえば、気が小さい人というのは、他者の反応を恐れたり、失敗しないようにとか恥ずかしいと感じたりする気持ちが多くの人より強すぎます。その結果、本来の自分の姿を、あまり人に見せません。

 その様な人は、能力がなくて表現力がないわけではないのです。リーダーとその人という限られた状況の時には、相手が答えやすいように、クローズド・クエスチョンを中心に始め、ポイントにおいては話しやすいオープン・クエスチョンを投げかけます。

 会議やプロジェクト・チームないでのミーティングなどでは、話しやすい雰囲気を創り出すことも必要です。気の小さい人に対しては、答えやすい上述のようにオープンやクローズドの質問を投げかけるようにしながら、次第に、雰囲気に慣れてもらうようにします。


 私達、経営コンサルタントが初めてお会いする経営者・管理職と接する時には、図のようなやり方をします。参考にしてくだされば幸いです。

<続く>

 

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■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-34 リーダーシップを発揮するために人間性を重視した率先力を磨く

2023-04-09 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ2 管理編

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-34 リーダーシップを発揮するために人間性を重視した率先力を磨く

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方

 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。

 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。

 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。

 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。

 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。

 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。

 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。

  温かい管理とは  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f

 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。

 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。

 

■ 第2部2章 プロ管理職のリーダーシップ 

 私達は、ひとりでは生きていくことはできません。社会や組織に所属して、他の人と共に力をあわせることが、近道といえます。そこに求められるのが、「リーダーシップ」です。

 管理職だけではなく、ビジネスパーソンにはリーダーシップを取れることが、成功への近道であり、自己実現には不可欠といっても過言ではありません。では、ビジネス界におけるリーダーシップとはどのようなものなのでしょうか。原点に戻って、再度考え、新たな気持ちでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

■ 2-34 リーダーシップを発揮するために人間性を重視した率先力を磨く

 論理的というのは、冷たいイメージが伴いがちですが、適切な論理思考というのは、常に人間性を前提にしていることは、忘れてはなりません。

 人間性を活かして率先垂範したり、スピード感を持った意志決定や行動をとったりすることが、リーダーには不可欠です。その中の代表的といいますか、基本的な事項をご紹介します。


◇ 人間性を勘案して相手に応じたコミュニケーションをとる

 既述の論理思考というのは、「理屈っぽい」と思われがちですが、人間性重視が前提でなければならないと考えています。

 「温かい管理」に基づく論理思考は、人間が持つ力をいかに引き出すのかが問われるほど、人間性を重視しています。

 理詰めで冷たいというイメージがもたれがちな論理思考ですが、人間性重視ということが前提で、論理思考がなされれば、けっして冷たいものではありません。

 相手の立場を尊重してリーダーシップをとることにより、上司がパワハラ的に部下に仕事を押しつけ、強要するのではなく、部下やメンバーの特質にあわせて仕事をしていただくことが必要です。

 相手を尊重して対応しますと、部下やメンバーは、自然と自主的に行動していけるようになりますし、リーダーには、その様に導く力が求められるのです。その結果、メンバーそれぞれが、周囲の人にも良い影響を与えることに繋がります。

 そのために、リーダー側は、相手に応じた内容と話し方をすべきです。

 たとえば、相手が新人であれば、方法論まで具体的に説明する必要があります。一方、相手がベテランの場合には、方法論よりは、趣旨・目的を中心に話をします。たとえリーダーでありましても細かい部分まで、指示や命令を出しては、受ける側は馬鹿にされているような感覚に陥るかもしれません。

 リーダーシップとは、部下やメンバーの自主性を引き出し、業務を通じて能力を高めていく力であるともいえます。

◇ 率先力

 上述のようにリーダーシップを活かすには、指示・命令の出し方を工夫するのが基本です。

 一方で、自分の背中を見せて、部下を引っ張って行く「率先力」も効果を上げることが多いでしょう。

 目標を設定し、その目的を達成するための計画を活用するだけでなく、目標達成に向けて、リーダー自らが積極的に業務に取り組み、時には部下と一緒になって行動することで、メンバーの手本となるやり方も効果を上げることが多いようです。

 率先力もリーダーシップに欠かせない要素の1つといえますが、やり過ぎるのは逆効果であることが多いです。やり過ぎますと、甘えが出て、当事者意識を活かすこと繋がりません。やり方によりましては、嫌味にも見えます。

 率先垂範が自分の信念であるリーダーにとりましては、良い方法であっても、全てのリーダーにとって、そのやり方が有効な方法であるとは必ずしもいえません。


◇ スピードの時代の拙速巧遅

 技術革新に伴い、急激な変化を遂げて、ビジネスのあり方に影響を与えていることは、このシリーズでも、何度も記述しています。コミュニケーションも「光速時代」といわれて久しいですが、モノ同士が情報交換をするIoTは、製造現場にまで大きな影響を与えています。

 今日のビジネスには、スピードが求められているのです。

 この様な時代に、ゆったりと思考したり、時間をかけてじっくりと開発したり、業務を推進したりする余裕は少なくなっています。

 一方で、この様な時代ですからこそ、拙速巧遅ということを常に意識している必要があります。

 人間の能力には限界があります。いくら時間がない、忙しいからといいましても、時間がありませんからといって、いい加減でも良いということは許されません。

 そうかといいましても、たとえば充分な調査を済ましてからでありませんと、決断し、行動に移せないというやり方では困ります。時代は、時々刻々と変化しています。完璧な調査や情報収集をしても、すぐにそれは陳腐化してしまいます。

 「現状では、これで満足しよう」という割り切り方も必要なことがあります。しかし、それはいい加減でも良いというのではなく、与えられた経営資源の中での最善の努力をした結果の判断でなければなりません。

 スピード経営が求められる時代の生き方は常に変化していかなければならない部分がありますことを承知しておく必要がありますね。

<続く>

 

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■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-33 リーダーシップを発揮するための論理思考や管理会計活用のスキルを磨く

2023-04-08 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ2 管理編

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-33 リーダーシップを発揮するための論理思考や管理会計活用のスキルを磨く

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方

 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。

 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。

 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。

 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。

 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。

 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。

 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。

  温かい管理とは  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f

 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。

 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。

 

■ 第2部2章 プロ管理職のリーダーシップ 

 私達は、ひとりでは生きていくことはできません。社会や組織に所属して、他の人と共に力をあわせることが、近道といえます。そこに求められるのが、「リーダーシップ」です。

 管理職だけではなく、ビジネスパーソンにはリーダーシップを取れることが、成功への近道であり、自己実現には不可欠といっても過言ではありません。では、ビジネス界におけるリーダーシップとはどのようなものなのでしょうか。原点に戻って、再度考え、新たな気持ちでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

■ 2-33 リーダーシップを発揮するための論理思考や管理会計活用のスキルを磨く

 前項では、リーダーシップを発揮するためには、目標・目的意識を持ち、問題発見・課題解決への取り組みを行う貯めに決断力や行動力が必要である旨を記述しました。

 ここでは、それをスムーズに進めるために必要な能力やスキルについてお話します。


◇ 論理的に話して、納得を得る

 リーダーは、多くの場合に、複数の人を相手にリーダーシップをとることが多いです。そのためには、一人一人がリーダーの考え方を理解し、自分の任務・役割に納得できていなければなりません。

 口がうまいだけのリーダーでは、すぐにメッキがはげてしまいます。

 プロジェクトの目的とその背景や理由や、何を、どこまで求めているのかが明らかでありませんと、指示・命令を受ける側は、どの様に判断して良いのかわかりません。どの様な障壁が懸念され、どのくらいの経営資源の投入が必要か、時間的猶予や緊急度等々、それを受ける側の立場に立った話し合いが必要となります。

 それらが、順序だって話される場合と比べて、主語や目的語など重要な要素を含まない、中途半端で、抽象的な指示・命令では、受ける側が判断に窮したり、その判断がリーダーと行き違っていたりしては、好ましい結果には至らないでしょう。

 論理的思考力が、ある人とない人との差は、結果で大きく異なってくるかもしれません。それでは、リーダーとしても困るでしょう。リーダーが求める成果物を得られるような仕事の進め方が求められることはいうまでもありません。

 論理的思考力といいましても、いろいろとあります。

 論理思考が苦手だといわれます日本人にとりましては、グローバル経済の下では、身に付けなければ単一民族の世界でも生きて行かれません。

 私達にとりまして、論理思考におきましては、ロジカル・シンキングが最も身近な存在といえます。ロジカル・シンキングは、論理的思考を養うスキルでありますと共に、論理思考を展開するためのスキルでもあります。

 このロジカル・シンキングをベースに、現状など、課題や状況を鵜呑みにせず、そこに疑問を持って取り組むときに使われるのがクリティカル・シンキングです。

 論理的思考力は、生まれながらに身に付けている人もいますが、ダイヤモンドと同じで、磨かないと光りません。逆に、論理的思考力を持っていない人でも、それを利用しながら、論理思考を身につけて行くことが可能です。

 経営コンサルタントなど専門業務・士業の先生だけではなく、ビジネスパーソンにも不可欠なスキルといえます。


◇ 管理会計思考でデータと情報でリーダーシップをとる

 本屋さんのビジネス書コーナーに行って、管理会計関連の書籍を探しますと、すぐに見つかるほど多くの書籍が出版されているのがわかります。それだけ、管理会計に対する関心が高いのですね。

 ところが、アカデミックな書籍が多く、これらの本を読んで実務に使いこなせる人や企業がどの程度いらっしゃるのか心配になります。

 管理会計は、研究開発から、営業、アフターサービス部門まで、企業のあらゆる分野で利用できます。それは財務分析や営業業績管理、開発部門のスケジュールや開発費管理など幅広い業務で利用できます。

 ところが、大半の企業で、管理会計は導入してはいますものの、それを充分に活かし切れていません。管理会計に対する基本姿勢や捉え方が、実務とかけ離れてしまっているのです。

 管理会計は、温かい管理で、活かされやすいのですが、温かい管理も定着していないがために、上司が部下の尻をたたく道具というような認識が高いのです。

 まず、「管理会計が目指す末広がり八項」を理解してから、管理会計に取り組んでいただきたいと思います。(詳細は当該項をご参照ください)

 

 

<続く>

 

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■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-32 プロ管理職のリーダーシップ リーダーシップを発揮するために決断力を磨く(3)

2023-03-10 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ2 管理編

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-32 プロ管理職のリーダーシップ リーダーシップを発揮するために決断力を磨く(3)

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方

 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。

 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。

 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。

 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。

 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。

 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。

 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。

  温かい管理とは  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f

 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。

 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。

 

■ 第2部2章 プロ管理職のリーダーシップ 

 私達は、ひとりでは生きていくことはできません。社会や組織に所属して、他の人と共に力をあわせることが、近道といえます。そこに求められるのが、「リーダーシップ」です。

 管理職だけではなく、ビジネスパーソンにはリーダーシップを取れることが、成功への近道であり、自己実現には不可欠といっても過言ではありません。では、ビジネス界におけるリーダーシップとはどのようなものなのでしょうか。原点に戻って、再度考え、新たな気持ちでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

■ 2-32 リーダーシップを発揮するために決断力を磨く(3)


 リーダーシップをとるには決断力も不可欠です。決断力の磨き方に漢する最終回です。

◇ リーダーシップにとっての決断力

 情報収集・分析をもとに判断ができても、それを実行して、効果を上げるという決断ができませんと、それまでの作業を活かしきれません。

 部下の面前で決断しなければならない状況に、日常業務の中でしばしば遭遇します。論理思考上では、「発想の瞬発力」が求められます。すなわち、平素よりデータ思考と論理思考ができていますと、適切なタイミングで、適切な対応をとることができます。

 決断ができないのは、検討が十分でなかったり、経験が浅かったりという事情が多く自分に自信がないからでしょう。ロジカル・シンキングによる思考法等が身につきますと、思考の手順や思考の深さが次第に高度化してきて、自分の判断に自信を持つことができるようになります。また、管理会計によりデータ武装ができていますと、話に説得力が増します。

 「念には念を入れる」という癖を付けておくことも大切です。自分が入手して情報は「事実」なのか、「正確」なのかというクリティカル・シンキング的な発想をし、そのウラを取るようにします。ウラは、自分の考えを裏付けするような、自分に都合の良いような取り方ではなく、「真実」「正確」「適性」なのかどうかを確認できるような取り方をします。できれば、性質の異なる、複数の方法でウラを取るようにしましょう。


◇ 行動力

 ダメ企業の経営者・管理職は、頭で仕事をして、体を動かさない、いわゆる「頭でっかちの行動力足らず」の人が多いです。

 平素から、部下やメンバーに共通目標を掲げ、双方向コミュニケーションを通じて共通認識し、自分自身も彼等の行動とベクトルをあわせた共通行動をとるように心がけます。

 また、複々線思考・行動が取れなければなりません。リーダーの大半が、一つの仕事だけではなく、複数の業務を並行して進めなければならないでしょう。常に複数のテーマを並立的に思考し、行動できるようでなければならないのです。

 部下やメンバーは、万一、自分達の判断が間違えていたり、結果が好ましくなかったりしても、それが「失敗」ではなく、「気づきの機会」であるというプラス思考の判断に繋がるでしょう。


◇ バランス力

 リーダーというのは、決断の連続といいましても過言ではないほど、その連続です。

 リーダーは、理念や計画、ビジョン等を示すだけがリーダーシップがとれるわけではありません。組織全体がスムーズに活動できているのかどうかだけではなく、部下やメンバー一人一人を観て、管理や指導をします。人間関係に気をくばることも重要です。

 組織力を活かすためには、同質な人だけの構成よりも、異質、タイプの異なるメンバーで構成された方が、運営は大変ですが、成果の出せる組織として活動できる傾向が強いです。

 適材適所を念頭においた、人材配置や職務分掌が必要です。

 「経営はバランスである」という名言がありますように、全体最適を常に意識したリーダーシップの取り方と決断が求められるのです。


 このような思考法や行動を日常的に業務に用いて、リーダーシップを発揮するだけではなく、個人的な意思決定にも利用することにより、判断力が高まり、その精度が増してゆくでしょう。

 

<続く>

 

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■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-31 プロ管理職のリーダーシップ リーダーシップを発揮するために決断力を磨く(2)

2023-03-08 17:20:06 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ2 管理編

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-31 プロ管理職のリーダーシップ リーダーシップを発揮するために決断力を磨く(2)

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方

 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。

 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。

 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。

 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。

 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。

 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。

 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。

  温かい管理とは  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f

 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。

 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。

 

■ 第2部2章 プロ管理職のリーダーシップ 

 私達は、ひとりでは生きていくことはできません。社会や組織に所属して、他の人と共に力をあわせることが、近道といえます。そこに求められるのが、「リーダーシップ」です。

 管理職だけではなく、ビジネスパーソンにはリーダーシップを取れることが、成功への近道であり、自己実現には不可欠といっても過言ではありません。では、ビジネス界におけるリーダーシップとはどのようなものなのでしょうか。原点に戻って、再度考え、新たな気持ちでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

■ 2-31 リーダーシップを発揮するために決断力を磨く(2)

 前項で、リーダーシップの決断力を磨くために、問題発見・課題解決について記述しました。それに関連して追記します。

 

◇ 目標の明確化と伝達力

 年度や中期的な目標は、箇条書きにして、数項目に絞れるような中味を短文で表記したり、標語的に本質を表現したりします。

 それを理解させるには、「年度経営計画」などと題した、仰々しい文書を配布するだけでは不充分です。

 短文や標語を、年度や月度の計画書にも明記します。それら配布した文書を双方向コミュニケーションのたびに目の前に置いて、それを見ながら話をしたり、話の途中で、その資料の当該する部分を指し示したりします。

 社内に掲示するとか、唱和するとか、いろいろな方法を使う企業があります。企業独自のやり方を否定しません。いつでも目につくようであったり、頻繁に耳にするようであったりできる方法をとればよいと考えます。

 上位計画に基づいて、各自の思いを込めて、個別の計画書を作成させることは不可欠です。それだけではなく、組織の計画書作成にも参画させたり、発表会を開いて話を聴く機会を設けたりする方法もあります。


◇ 情報収集力と判断力で適切な意思決定

 ビジネスパーソンにとりまして情報は不可欠です。リーダーには、それはいうまでもなく、その情報を分析し、自社用に加工して精度を上げ、そこから必要な情報を導き出し、的確な意思決定をするようにします。 

 前述のように、俯瞰的、客観的なものの見方とともに、細部まで詳細に見て行きますと、そこから見えることも見落とさない「木も観て森も観る」力が必要です。それにより顧客や市場のニーズを先取りでき、ライバルに差異化(差別化)した商品・サービスを提供できることに繋がるかもしれません。

<続く>

 

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■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-30 プロ管理職のリーダーシップ リーダーシップを発揮するために決断力を磨く(1)

2023-03-07 09:14:58 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ2 管理編

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-30 プロ管理職のリーダーシップ リーダーシップを発揮するために決断力を磨く(1)



 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。


 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。


 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。


 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。


 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。


 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。


 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。


 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?


 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。


 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。


 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。


メモ


■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方


 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。


 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。


 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。


 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。


 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。


 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。


 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。


  温かい管理とは  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f


 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。


 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。


 


■ 第2部2章 プロ管理職のリーダーシップ 


 私達は、ひとりでは生きていくことはできません。社会や組織に所属して、他の人と共に力をあわせることが、近道といえます。そこに求められるのが、「リーダーシップ」です。


 管理職だけではなく、ビジネスパーソンにはリーダーシップを取れることが、成功への近道であり、自己実現には不可欠といっても過言ではありません。では、ビジネス界におけるリーダーシップとはどのようなものなのでしょうか。原点に戻って、再度考え、新たな気持ちでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。


 


■ 2-30 リーダーシップを発揮するために決断力を磨く(1)


 


 高いリーダーシップをとれる優れたリーダーというのは、人の心を捉えるのが上手であったり、こちらが意図していないのにいつの間にか、いろいろなことをしゃべらされたりと、催眠術をかけられるがごとくの人が多いです。


 素晴らしいリーダーシップが採れるようになるためには、それなりのスキルが求められます。どの様なスキルを磨いたらよいのかについて、長年の経営コンサルティング経験からまとめてみたいと思います。


◇ 問題発見・課題解決と目標設定力


 リーダーシップを発揮するには、リーダーとしての考え方や目標を明確にすることが不可欠です。それらを明確にするには、現状を正確に分析し、把握することが不可欠です。


 それには、「現状は、これで良いのだろうか」「この状況はなぜなのだろうか」等々、クリティカル・シンキング的な発想を常に巡らせることです。


 リーダーシップにおけます目標設定力とは、マネジメント上からは、短期的な成果を無視はできませんが、スパンの長い、実現可能性も判断基準において「共通目標・共通認識・共通行動」を掲げて、メンバーが動いていくべき目標へとベクトル合わせを図ることです。


 これらは、ロジカル・シンキングやクリティカル・シンキングというスキルを身に付けますと、次第に、それが習慣化してできるようになりますし、業務を通じて利用しているうちにスキルがさらに高度化してゆきます。


 これには、俯瞰的・客観的なものの見方や全体最適を目指した決定を常に意識することも必要です。これにより、先入観に捕らわれる思い込みの少ない判断に繋がります。組織やプロジェクト全体の流れを把握でき、部分最適で自己満足することを回避できます。


 


<続く>


 


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■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-29b プロ管理職のリーダーシップ 日本型の新しい「管理」のあり方 リーダーシップの定義

2023-03-04 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ2 管理編

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-29b プロ管理職のリーダーシップ 日本型の新しい「管理」のあり方 リーダーシップの定義



 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。


 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。


 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。


 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。


 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。


 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。


 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。


 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?


 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。


 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。


 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。


メモ


■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方


 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。


 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。


 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。


 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。


 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。


 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。


 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。


  温かい管理とは  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f


 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。


 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。


 


■ 第2部2章 プロ管理職のリーダーシップ 


 私達は、ひとりでは生きていくことはできません。社会や組織に所属して、他の人と共に力をあわせることが、近道といえます。そこに求められるのが、「リーダーシップ」です。


 管理職だけではなく、ビジネスパーソンにはリーダーシップを取れることが、成功への近道であり、自己実現には不可欠といっても過言ではありません。では、ビジネス界におけるリーダーシップとはどのようなものなのでしょうか。原点に戻って、再度考え、新たな気持ちでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。


 


■ 2-29b 日本型の新しい「管理」のあり方 リーダーシップの定義


     < 管理編2-29aの後編>


 


 また、これを受けまして、リーダーシップにつきましては、次のように定義づけしています。


  内外の時代変化を先読みし、
  自分の信念や理念を持ち、
  その適切性を常に疑い、重考し、
  自分に自信を持ち、
  目的と手段を明確にし、
  常に全体最適の視点を持ち、
  機会損失を極力抑えられるように工夫をし、
  関係者が、組織の方向性と人間性の重要性を理解し、
  期待される成果を達成するために
  自主的に行動できるように
  ”温かい管理”を用いて導ける力


 「温かい管理」の基本は、「人間性や自主性を重視して、仕事をしやすい環境・条件を作る」ことです。


 リーダーシップもマネジメントも、またそれを統合した管理も、目標に向かって、組織的に動くことにより、結果に結びつかなくては意味がないのです。


 リーダーシップというのは、「リーダーが持つべきスキルである」と考えていらっしゃる人も少なくありません。しかし、リーダーシップというのは、マネジメントと両方の相乗効果を活かして、管理という統合力があって初めて実務に活かせるのです。


 リーダーはいうまでもなく、リーダーだけではなく、メンバー一人一人がリーダーシップを発揮することで、個人も組織も成長せせていかなければならないのです。


 「管理とは、仕事をしやすい環境・条件作り」のことですので、リーダーシップというのは、部下に対する牽引力だけではなく、上司に対してもリーダーシップを発揮し、上司を動かすことにより、仕事がしやすくなるように条件を整えていくことなのです。


 また、関連部署や関係者に対しても、同様にリーダーシップを発揮することにより、目的や計画を達成することにつなげてゆかなければなりません。


 リーダーシップを発揮するのに、最もやっかいな相手は、自分自身です。自分自身が、仕事をしやすくするために、自分自身にリーダーシップを発揮してゆくのです。


 この様に各方面にリーダーシップを発揮しますと、自分の思考法が変わってきたり、視野が広がってきたりします。「自分がやらなければだれがやる」という気持ちが強くなり、主体性が増してきます。それがモチベーションの高揚に繋がりますので、仕事がスムーズにはかどるようになるのです。


 自分の行動力が高まりますと、上司の見る目も変わり、また周囲の人も耳を貸してくれます。結果として周囲にも変化が起こり、それがさらなる善循環(好循環)に繋がり、全社に活気が漲ってくるのです。


 「管理というのは、監視され、縛られるような感じがする”冷たいもの”」というイメージが強いですが、「管理とは”温かいもの”」なのです。


 


 


 


<続く>


 


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■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-29a プロ管理職のリーダーシップ 日本型の新しい「管理」のあり方

2023-03-02 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ2 管理編

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-29a プロ管理職のリーダーシップ 日本型の新しい「管理」のあり方

 

 

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

 

メモ

 

■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方

 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。

 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。

 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。

 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。

 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。

 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。

 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。

  温かい管理とは  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f

 

 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。

 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。

 

■ 第2部2章 プロ管理職のリーダーシップ 

 私達は、ひとりでは生きていくことはできません。社会や組織に所属して、他の人と共に力をあわせることが、近道といえます。そこに求められるのが、「リーダーシップ」です。

 管理職だけではなく、ビジネスパーソンにはリーダーシップを取れることが、成功への近道であり、自己実現には不可欠といっても過言ではありません。では、ビジネス界におけるリーダーシップとはどのようなものなのでしょうか。原点に戻って、再度考え、新たな気持ちでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

■ 2-29a 日本型の新しい「管理」のあり方

 一人の人間が頑張るよりも、複数の仲間が協力しますと「1+1>2」となるのが、リーダーシップの力です。

 リーダーシップは、一般的には「指導力」とか「統率力」と日本語表記されます。

 これまで述べてきましたように、リーダーシップに重要なことのひとつは、目標達成のために計画を共通目標として明示し、それを関係者に共通認識させ、皆で力をあわせて共通行動に繋げることです。その結果、メンバーの意欲が高まり、リーダーへの「信頼」に結びつきます。そして、組織そのものがますます活性化し、目標を達成することに繋がるのです。

 私が所属しています経営コンサルタント団体では、リーダーシップが、メンバーを引っ張る「牽引力」であるのに対して、既述のように「マネジメント」という類似語がありますが、それを区別しています。

 「牽引力」に対して、マネジメントは「統制力」といいます。リーダーにとりましては、この両者いずれもが必要で、この両者をあわせたものが「管理」なのです。

 

 


 上述の協会では、管理を次のように定義づけしています。

  内外の時代変化を先読みし、
  発展的P-D-C-Aを継続し、
  計画との差を明確にし、
  その対応策をノウハウとして蓄積し、
  仕事のしやすい環境・条件づくりを通じて、
  機会損失を最小限に押さえ、
  組織で活動し、仕事の効率を最大限上げる
  有機的に連動した行動

【 注 】 同協会では、別項にありますようにPDCAを「PDC+s/a」と表記し、acheduling + adjustingとしています。

 

 

<続く>

 

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