けい先生のつぼにくる話

はりきゅう漢方の先生が教えてくれる健康に関する話
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兆(きざし)

2007-11-07 07:57:29 | 易経、東洋哲学
東洋医学で言う診断とは、兆を読むということであります。
東洋医学に限らず、全てのもの事が起きるときにはその兆が現れるとされています。
季節の変化、春の兆、吉兆、一陽来復の兆などという言葉が使われております。
兆というものは、物事全体を観ないとわかりません。例えば診断をするときなどは、患部だけを見ていたのでは、根本的な治療はできません。

それゆえに伝統を守る東洋医学の専門家達の多くは、東洋哲学、特に易経の勉強をすることによって、天と地の恩恵をこうむりながら生きている人に起る「兆(きざし)」を読む勉強をするのです。天と人と地を観る状態を三才ともいいます。

この世の中ができる全ての要素が混在している状態を太極(カオスといわれる状態)と考え、そこから陰陽、五行や八卦(専門家ははっけではなくハッカとよみます)などの概念が出てきて、自然現象や人体の虚実を観る訓練をいたします。伝統的な東洋医学を学ぶための必修科目といえるでしょう。

例えば陰陽という概念ですが、どうも世の中には陰というものと陽というものが別々に存在して、それが組み合わさっているように感じてしまいがちですが、そうではありません。コインの裏と表、片方が陰でもう片方が陽というふうにかっちりと分けられるものではありません。
むしろ三次元的に物事を捉える方が感得しやすいかもしれません。
一つの丸いボールをイメージしてみましょう。


日本伝統鍼灸漢方
コメント
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