ごっとさんのブログ

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ホルモン分泌のゴールデンタイム説?

2018-04-08 10:42:41 | 自然
ホルモン特に成長ホルモンの分泌にはゴールデンタイムがあるという話がありますが、どうも都市伝説なのかもしれません。

ホルモンは主要なものだけで30種類以上ありその役割は、体内環境の変化や外からの刺激に反応し、特有の臓器で作られ血液などに乗って移動して他の臓器や血球などの細胞に働きかけ、体内環境を正常に保つように作用することです。

例えば食欲や栄養の供給もホルモンによってコントロールされており、食事を抜いたりするとグルカゴンというホルモンが増え、肝臓に貯蔵されているグリコーゲンを分解して血糖値を維持します。また食欲が増すホルモンであるグレリンの分泌量が増え、食欲が低下するホルモンであるレプチンは抑えられて摂食を促すわけです。

怪我した時もホルモンが活躍します。細胞の修復を促すコルチゾール(副腎皮質ホルモン)が分泌され、過剰な免疫反応や炎症を抑えます。これは免疫が活発になり過ぎると体にダメージを与えるのを防ぎ、糖の産生を促して脳や組織の活動を支えます。

このようにホルモンの活動はヒトの行動と密接にかかわっており、1日の時刻とうまく連動する必要があり、ほとんどは睡眠と体内時計の影響を受けています。

体内時計による支配を受けるるホルモンの代表が先のコルチゾールや甲状腺刺激ホルモン、メラトニンなどで、心身を目覚めさせたり逆に眠気をもたらす作用があるため、昼夜のリズムに合わせて分泌を増減させる必要があるようです。

一方主に睡眠による支配を受けるホルモンの代表が、成長ホルモン、プロラクチン、男性ホルモンであるテストステロンなどです。一般的にこれらのホルモンは時刻とは関係なく、睡眠中に分泌が高まります。普段寝ている時刻でも徹夜をしていると分泌は抑えられてしまいます。

プロラクチンは乳汁の分泌を促すほか、妊娠中には女性ホルモンの分泌調節に関わって母胎を安定させ、育児期には母性的行動の源となって子供を外敵から守る等の行動をとらせます。

乳幼児の睡眠リズムは不規則で寝起きの時間が昼夜に分散していることを考えると、特定の時刻で分泌が高まるよりも、睡眠(覚醒)の時間帯と連動していたほうが育児や授乳にとって都合が良いのかもしれません。

さてタイトルの肌に良いとされる成長ホルモンですが、深い睡眠で分泌されゴールデンタイムは22時から深夜2時であるとされています。この時間帯に成長ホルモンが多数分泌されるということになっているようです。

この成長ホルモンと肌の関係はよく分かりませんが、このホルモンは睡眠による支配を受けていますので、現実の時刻とは関係なく睡眠、特に深いノンレム睡眠中に集中して分泌されるようです。

単に寝不足やストレス、肌の乾燥のほうが悪影響があると思われます。