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植物が「におい」を感じる瞬間を可視化

2023-11-01 10:35:05 | 自然
最近は植物の化学物質によるコミュニケーションの研究が進み、情報を共有しているというニュースが報道されています。

このブログでも書きましたが、庭のアサガオがエビガラスズメ蛾の幼虫に完全に食べられてしまいました。庭の色々なところに出ていたアサガオが全滅してしまいましたので、アサガオから出る何かの物質を頼りに幼虫は見つけているのでしょう。

私としてはこれがどんな化学物質かに興味がありますが、この同定はかなり難しそうな気がします。さて埼玉大学などの研究チームは、植物が昆虫にかじられるなどした際に発する「におい」を、近くにある別の植物が感知する様子を可視化することに成功したと発表しました。

前述のように植物は、におい物質を使って他の個体と情報のやり取りを行っていることが知られています。しかしその状況が観察された例がなく、詳しい仕組みはよく分かっていませんでした。

研究チームは、外部のにおいを感知した植物の細胞内でカルシウムイオン濃度が急上昇することに着目しました。モデル植物のシロイヌナズナに、カルシウムイオンと結合すると光る特殊な緑色蛍光タンパク質(GFP)を組み込み、さまざまなにおい物質に対する反応を調べました。

その結果植物が刈られたり、昆虫にかじられたりすると生じる「青臭いにおい」の主成分であるアルデヒドの一種を感知すると、カルシウム濃度が上昇することが判明しました。上昇をきっかけに、虫に対する防御に必要な遺伝子の働きが活発になることが分かりました。

研究チームは、植物は気孔からにおいを取り込み、周囲の食害状況を感じて備えており、においを使って虫への防御反応を起こす新しい農薬への応用も考えられると話しています。

私はこの植物間のコミュニケーションに非常に興味を持っています。このブログでも触れたことがありますが、庭の草取りをしたのちに最初に生えてくるのが必ずアサガオというのも面白い現象です。

たぶん雑草が生えていると、それを感知したアサガオの種子が発芽を抑制しているのではないかと思っています。こういったメカニズムが、色々な植物が混ざって生えるのではなく、ある程度まとまって同じ草が生えるという状況を作り出しているのではないかと思っています。

こういった方面もこれから進展する面白い分野といえるのかもしれません。


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