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中咽頭ガン、喉のウイルス感染が一因

2022-09-17 10:26:31 | 健康・医療
日本の死因のトップはガンとなっており、増加する傾向にあるようです。これは日本の高齢化が進んでいる以上、当分続くものと考えています。

私はガンは細胞の遺伝子が変異することが原因と考えていますが、本来コピーミスによって生じる変異を修復する機構や、修復できない時にはアポトーシスによって死滅するというガン化を防ぐメカニズムがあります。

この修復能力が老化によって衰えるため、高齢者のガンが増えてくると考えています。最近はウイルスや細菌の感染が原因で発症するガンが注目を集めているようです。

喉の奥にできる「中咽頭ガン」もそのひとつで、男性の患者が多く米国では70%以上、日本でも約60%の患者がウイルスの感染により発症するといわれています。ウイルスなどの感染で発症するガンは、ガン患者全体の4分の1を占めるようです。

胃ガンの原因となるヘリコバクター・ピロリ菌や、肝臓ガンにつながるB型やC型の肝炎ウイルス、成人T細胞白血病を起こすHTLV-1などがあります。ただ私は細菌がガンの原因というのはやや疑っており、菌が細胞に入り遺伝子に何かするというのは考えにくいような気がしています。

中咽頭ガンは国内で年間推定5000人強が発症し、このうち約3000人がヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によるものです。子宮頸がんの原因となるウイルスとして知られていますが、中咽頭ガンは男性に目立ちます。

HPVは口から入り、扁桃や舌根(舌の付け根)にある「陰窩」というくぼみの中で感染し、ここからガンができます。喉に感染している相手とのキスで唾液を通じて感染することもあるようです。

日本では健康な成人の約5%が喉に感染しており、女性よりも男性が4〜5倍多く、喫煙や飲酒などでのどの粘膜があれている人ほど感染しやすいことと関係しているようです。

HPVは感染しても局所に留まり、身体の免疫で徐々に排除されます。このため多くは一過性ですが、感染を繰り返すうちに定着し、数年〜数十年後にガン化すると考えられています。

代表的な治療法は抗ガン剤と放射線を併用する化学放射線療法です。ウイルス性の中咽頭ガンには放射線治療が効果的とされていますが、患者の状態によっては手術も選択肢となります。

欧米などでは30以上の国でHPVワクチンの男性への定期接種が行われていますが、国内では議論が始まったばかりです。日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、国内でも女性に加えて男性への定期接種化を目指しており、日本産婦人科学会とともに国へ働き掛けていく方針のようです。

私は前述のように、細菌やウイルスがガンの原因という説に疑問を持っていますので、あまりワクチン接種をしようとは思いませんが、今後選択肢になることは確かかもしれません。


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