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30年間伸びていない若者男子の低身長問題

2022-03-10 10:27:25 | その他
私の身長は163cmと子供のころからチビの方で、今ではもっと縮んでいる気がします。

これを別に苦にしていたということはないのですが、私の息子は女房が高身長の家系でもあり、長男が170後半、次男が170前半と平均的な身長となりました。

タイトルのように若者男子の低身長が問題となっているという記事を見ました。私の家は大学に近く学生を見る機会も多く、私自身も15年前から9年ほど講師をしていましたので学生とはいつもあっていました。

そのころから学生の中に低身長をみかけ、若いのにチビが結構いるなと感じていました。学校保健統計による15歳-17歳の高校生男子の平均身長を見ると、戦後157cmだったものがその後急激に伸びています。しかし1992年に170cmに達した後ずっと横ばいが続いています。

また国民健康・栄養調査によると2019年の20歳以上の男性の平均身長は167.7cmと170にも達していません。これは高齢者も含んでいますが、20歳の男性も170.2cm、21歳では168.7cmと若い世代でも決して高くないのです。

この若者の低身長化は明らかで、20代男性の身長は50代男性よりは高いものの40代男性の平均身長よりわずかに低くなっています。これは1975年時点の若いほど高身長だったころと比べるとずいぶん様変わりしています。

具体的には2019年で18-19歳が170.3cmで20-49の平均は171.5cmとなっています。また高校3年生である17歳男子の身長分布の違いをみると、2005年と2018年の平均身長はほぼ変わらないのですが、2005年より2018年の17歳の方が、155-170の低身長群の割合が明らかに増えていることが分かります。

こうした若者男子の低身長化の原因はよくわからないようです。私は身長は栄養状態つまり食事の影響が大きいと思っていますが、この30年間で大きく変わったとは考えられません。国立成育医療センターの見解によれば、低出生体重児の増加であるといわれています。

低出生体重児とは、出生時2500g以下で生まれた子を指し、この30年近く高止まりしているようです。3000g未満の出生時の比率は、1975年の27%に対して2020年43%と約1.6倍に増えており、全体的に出生時の体重は減少しています。

現在40代男性の出生時の平均体重は3220gで、現在18歳の男子の出生時平均体重は3060gとなっています。現在の身長差のマイナス1.2cm分が、この出生時の体重の差と考えられるのかもしれません。

この出生体重と成人身長は相関するという研究はあるようですが、これが低身長化の原因というよりは一つの要因と言えるのかもしれません。

以上のように低身長化したからといって、健康や寿命に関連するとは思えませんが、現在の若者の身長が伸びていないという事実は、どこかに問題があるのかもしれません。


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