ごっとさんのブログ

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動物体内の最多タンパク質 コラーゲン

2014-11-30 12:15:22 | 健康・医療
少し前に読んだ「医者の嘘」の著者は、膝の痛みは治るとして、コラーゲン治療を薦めています。これで私が昔興味を持っていたコラーゲンの話を書きます。

コラーゲンは動物の総タンパク質の中で、最も量が多いタンパク質で、人では約30%を占めているといわれています。ほとんどのタンパク質は、細胞の中にありますが、コラーゲンは細胞の外にあるのも特徴の一つです。人の体は非常に多くの細胞でできていることを前に書きましたが、コラーゲンはその多種の細胞がバラバラにならないようくっつける役割をはたしているのです。特に多いのが骨の中です。骨はリン酸カルシウムという、非常に堅い物質でできていますが、強度はそれほど高くなくいわばもろい状態です。そこでコラーゲンが紐が組み合ったような非常に強いコラーゲン繊維をつくり、その中にリン酸カルシウムが入っているという構造を持っています。そのため骨は強固になり、折れたりしなくなっています。ですから骨粗しょう症は、骨密度の低下だけではなく、コラーゲンの低下も関与しているのかもしれません。

コラーゲンのもう一つの特徴は、やや専門的になりますが、若干特殊なアミノ酸の繰り返し構造で、通常3本のコラーゲンタンパクが組み合わされて、強度を出しています。このコラーゲンは昔からいろいろな用途で使われており、にかわ(膠)として強力なノリになり接着剤の役割を果たしていたのです。
現在ではコラーゲンはかなり身近な物となっています。コラーゲンを熱処理し、軟らかく水溶性としたものがゼラチンで、いろいろな食材として使用されています。代表的なものがプリンで、1個食べればかなり多量のコラーゲン成分を摂取したことになります。

医療用としても用途は多く、ソフトコンタクトレンズや薬やサプリメントのカプセルはほとんどがゼラチンでできています。コラーゲンはもともと生体成分ですので、組織との適合性は高く、コラーゲンシートがやけどの時などに使われています。また動物の組織培養や臓器の培養の基材としても有用です。
一般適用途としても、非常に高い保湿性を持っていますので、化粧品などには入っているものが多いようです。

コラーゲンについてはまだいろいろありますので、続きは次回とします。



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