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高齢化とともに増え続ける目の病気

2022-07-13 10:27:51 | 健康・医療
現在は非常に多くの情報が目から入ることが多くなっています。

私は特に目に関してはこれといった問題はありませんが、歳とともに気を付けないといけないのが眼の病気といえます。老眼や白内障だけでなく、眼の老化によって失明につながる重篤な病気を発症するリスクが高まるようです。

眼科領域では最近増えている大きな病気が二つあり、そのひとつが「加齢黄斑変性」です。スクリーンの役目を果たしている「網膜」の中心部の細胞が、老化が原因で萎縮したり出血したりして視力が低下する病気です。

近年この病気の悪化の因子であるVEGFという物質をブロックする注射薬が開発され、以前に比べて視力が維持できるようになってきました。ただし薬を投与しても完治は望めず、1回8万〜15万円(薬価)程度の高額な薬を2〜3か月ごとに注射し続ける必要があり、大きな負担となるようです。

もうひとつの重要な病気は失明原因のトップの「緑内障」で、日本人の推定患者数は約400万人で、40歳以上の20人に1人は罹患するといわれています。緑内障は視神経の障害により視野が少しずつ欠けていき、欠けた視野が元に戻ることはなく徐々に進行し、失明に至る場合もあります。

進行を遅らせるためには、薬や手術などの治療を一生続けなければいけません。中途失明原因の1位だった「糖尿病網膜症」は、新しい糖尿病の薬や患者教育が行き届いたこともあり、重症化して失明に至る患者は減少傾向にあるようです。

目が不自由になることは認知症の進行にもつながり、外に出て活動することも減り運動不足で足腰が弱くなる運動機能障害を引き起こすことも少なくありません。

眼科の最先端治療では、再生医療と人工知能(AI)による画像診断が大きな柱となっています。眼科分野の再生医療では、2014年に理化学研究所のチームがiPS細胞から作った網膜シートを眼の中に移植する臨床試験に成功しました。

角膜の分野の再生医療も進んでおり、実際に自家培養上皮シートは臨床応用されるところまで進んでいます。

画像診断技術では、光干渉断層計(OCT)を使って眼球の構造を立体的にとらえる検査が一般に普及しており、このOCTや眼底カメラを使って撮影した瞬間に可能性のある病気を知らせるAI技術が開発され実装段階に入っています。

このように眼科領域では新しいい診断法や治療法が開発されていますが、まだまだコストの問題など実用化には時間がかかりそうです。残念ながら私が眼の病気になったとしても、こういった最先端の医療の恩恵にあずかることはなさそうです。


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