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ミトコンドリアが活性化する注目成分デアザフラビン

2024-11-02 10:33:27 | 
ここでは5-デアザフラビンという化合物を紹介しますが、この名前はなかなか面白い言い方といえます。

「デアザ」というのは窒素がないという意味ですが、有機化学的には窒素がなくなればフラビンではなくなってしまいます。たぶんここではこの化合物とビタミンB類との類似性を示すためフラビンという言葉を残しているようです。

この辺りは生体内化合物の面白いところかもしれません。老化のメカニズムについて、分子生物学レベルでの老化には11の特徴があると言われています。

5-デアザフラビンは、この老化原因のひとつであるミトコンドリアの機能不全を解決してくれる可能性がある物質と説明されています。生体におけるエネルギー産生にはミトコンドリアが関係するとされています。

ミトコンドリアは糖・脂質・タンパク質をATPというエネルギー通貨に変える力を持っていて、ATPはすべての細胞内に含まれる物質であらゆる生命活動のエネルギー源です。老化を抑えてくれるNADの前駆物質であるNMNの加齢による減少が老化原因のひとつであるようです。

マウスに1年間NMNを投与したところ多くの臓器の機能低下が抑えられることが分っていて、これはNADによってミトコンドリア及び長寿遺伝子と呼ばれるサーチュインが活性化された結果としています。

フラビンとはビタミンB2のことですが、これに5位のアザ基を取り除いたものが5-デアザフラビンです。構造式はビタミンB2骨格でありながら、実際の機能はビタミンB3骨格のNADと同じと考えるのが妥当で、5-デアザフラビンとNMNは基本構造は違うのに機能は同じ方向性を向いています。

数百種類のシミュレーションを経て実際に10種類のサンプルを作製し、総合的に最も優れたものが5-デアザフラビンでした。

これをヒトでの長期(120日)摂取評価試験で血管年齢や末梢血流、最高血圧、視力など肌の状態の体感を数値化して計測したところ、肌色やハリ、乾燥、肌荒れなどが改善しました。また症例として尋常性乾癬や肌のくすみ、乾燥性皮膚炎が改善されました。

これらのことから専門家は、医学の進歩によって、人類が長い間夢見てきた不老は夢ではない時代となりました。おそらく2050年くらいまでには、ある程度老化の治療が完成してくるのではないかと化学者の間ではいわれています。

老化治療へのアプローチはさまざまですが、その中でも新型ビタミンB2誘導体である5-デアザフラビンは、NMNの上位互換というべき画期的な物質だと考えているとしています。

現在サプリメントとしてNMNがかなり売れているという話しもありますが、薬によって老化を抑えるというのは、若干気持ち悪いような気もしています。 


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