ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

お金が無くても楽しそうな人の秘密

2024-12-05 10:32:48 | その他
昨日捕獲機で捕まえた野良ネコを獣医さんに連れていきました。自宅の近所は学生アパートが多く、大学に行く間ネコを飼い卒業するとおいていってしまうというのがあるようで、野良ネコが後を絶ちません。

別にネコの話しではなく、楽しい老後についてです。意欲や感情、創造性を司る脳の部位「前頭葉」は、快の体験を喜びます。反対にいえば、我慢やストレスを感じるような環境は脳にとっては好ましくなく、老化を促すことに繋がります。

忍耐を美徳とする日本では、昔から自己主張を控えて人と調和することを尊んできました。明難易併せなければ悪いからと、同調圧力に屈して自分を押さえつけてしまうのは、メンタルの面からも賢くなるという面からも害にしかなりません。

人との交流は大切ですが、会ってストレスを感じる人と無理に付き合う必要など全くありません。心に嫌な負担がかかるという事は、脳にも嫌な負担がかかるという事です。シニア世代こそ自由に人生を謳歌すべきであり、自分がつらいことからは離れるのが鉄則です。

自分が自分らしく生きることが何より大切なことなのであり、それが脳と心のアンチエイジングをかなえます。たとえば誰かから、悪意のある言葉をかけられたり、心無い態度をとられたりしたとします。そんな時は大人な態度でさっと受け流すという事を意識するのが良いようです。

相手と同じ土俵に立ってやり返さなくても良いのです。こんな時こそ冷静に、感情をコントロールするのが頭の良いシニアです。誰かの心ない言動によって感情が揺さぶられることも、人間ですからもちろんあるでしょう。

大切なのはその気持ちを引きずらないこと、そして上手に気持ちを転換させることです。無神経な相手に対する不快感を持続させるのは、大切な感情の無駄遣いです。

日本人は昔から誰とでも仲良く、みんなに優しく、という感情を重んじますが、相性というものがある以上、どうしても自分と合わない人はいます。ですから合わない人は合わないのだと割り切る勇気が必要です。

基本的には他人を変えることはできませんので、自分で工夫して自分の過ごしやすい状況を作っていくことが大切です。60代以降うつ病のリスクはあがりますが、その大きな要因はあらゆる面で個人の差が広がる年代に入って来るからといえそうです。

さまざまな要素で違いが生じやすいため、差を痛感した時に落ち込んでしまうのです。幸せは外野や人の状況によって左右されるものではなく、自分自身の尺度で決めるものです。

物事を優劣や勝ち負けの中でとらえようとすると、人生はとても生きづらく後ろ向きなものになってしまいます。

この文章はプレジデント掲載の記事から抜粋したものですが、非常に後ろ向きな感じがします。私は勝負に勝つことを目標にしているのかもしれません。

長寿におけるmTOR阻害薬とカロリー制限の関係

2024-12-04 10:31:50 | 健康・医療
この歳(77歳)になると、色々なところで老いを感じる様になります。週に1回テニススクールに行っていますが、70代になって体が本当に動かなくなりました。

ラリーをしていても、球が来そうなところに先に動くのですが、その1歩が踏み出せなくなっています。

最近ラパマイシン(mTOR阻害薬)を使うと線虫やマウスで寿命が延びることが報告されています。これがヒトではどうかに興味がありますが、2014年にそれに近い研究結果が報告されました。

ラパマイシンの誘導体であるエベロリムスと呼ばれるクスリを66歳以上の人に少量投与したところ、インフルエンザワクチンに対する反応が20%改善されたことが報告されました。2018年にはそれに続く研究結果が公表されています。

健康な65歳以上の高齢者264人を対象に、ラパマイシンの誘導体を含む2種類のTOR阻害薬を6週間投与しました。内容量と阻害薬の組み合わせにより5群に分けて1年間観察して比較しました。

ラパマイシン誘導体と別のTOR阻害薬を併用して投与した群は、風邪などの呼吸器疾患を40%減少させ、インフルエンザワクチンによる抗体産生能が上昇したとしています。

専門家によると、細胞内の栄養状態を監視して細胞増殖・分裂のタイミングを決めるmTORを働かせないようにすると、細胞は栄養不足と判断して分裂に使うエネルギーを節約してオートファジーに振り向けます。

すると細胞内ではタンパク質を新たに合成せず、細胞内の不要なタンパク質などを再利用します。その結果、細胞の増殖のスピードは緩やかになり、老化も遅くなります。つまりmTORの活性化を抑えることが寿命の延長に役立つ可能性があるとしています。

ヒトはカロリーを制限した方が、寿命が延長するという考え方があります。実際栄養失調にならない程度のカロリー制限を続ければ長生きすることは、様々な実験で実証されています。

mTOR阻害薬であるラパマイシンがmTORを働かせないようにすることは、カロリー制限をしている状態にするのと同様と考えられます。現代はいつでもどこでも食べ物が手に入るため、ヒトが生涯にわたってカロリー制限を続けるのは困難です。

そのためカロリー制限の影響は、短期的な研究とごく少数の経験談でしか語れないのが現状です。最近はカロリー制限をずっと続けなくても、短期間でくり返すことでかなりの効果が得られることが分っています。

この時特に注目されたのはIGF-1の濃度が低下したことです。IGF-1はインスリンによく似た化学構造を持つ成長ホルモンの一種で、主に肝臓で作られます。食べて栄養成分が血中に増加すると検知して各細胞を活性化する働きがあります。

mTOR阻害薬にしても、断食によるIGF-1への影響にしても、細胞が栄養不足と認識させることが長寿につながるといえるようです。 

不登校とうつ病の関連性

2024-12-03 10:32:48 | 健康・医療
もう30年以上前の話ですが、次男が小学生のころ学校に行くのを嫌がるようになりました。話を聞いたところいじめなどがあるわけではなく、単にわがままだろうとしていましたが、女房が精神科に連れていきました。

この効果かどうか分かりませんが、次男は不登校にならずに済みました。不登校は、現代の日本の教育現場が直面する最も深刻な問題のひとつです。

文部科学省の令和3年度の調査によると、2021年度の小中学校における不登校の児童生徒数は24万4940人に達し、過去最多を更新しました。この数字は前年度と比較して約25%の増加を示しており、その急激な増加傾向に警鐘を鳴らさざるを得ません。

不登校生徒の割合は全児童生徒の2.6%を占めていますが、学校段階別にみるとその深刻さがより明確になります。小学校では1.3%、中学校では5.0%と、中学校での割合が著しく高くなっています。つまり中学生の20人に1人が不登校状態にあるという現実があります。

不登校の長期化は、学習の遅れや社会性の発達の阻害、進路選択の制限など、子供たちの将来に大きな影響を与える可能性があります。特に義務教育中の不登校は、基礎学力の習得や健全な人格形成に支障をきたす恐れがあり、その影響は成人後の社会生活にまで及ぶ可能性があります。

同調査によれば、不登校のきっかけとして最も多いのは「無気力、不安」であり、小中学校ともに約50%を占めています。この無気力不安の中には、うつ病などの精神疾患が潜んでいる可能性があるようです。

一般に不登校の主要因と思われがちな「いじめ」は、実際には不登校のきっかけとしてはかなり低い割合を示しています。調査によると、いじめが不登校のきっかけとなったケースは小学校で0.3%、中学校で0.2%にすぎません。

この数字は、不登校の問題が一般的な認識とは異なる複雑な要因によって引き起こされていることを示唆しています。特に半数を占める無気力、不安を理由とする不登校に関しては、単なる怠慢や甘えとして片付けるのではなく、うつ病などの精神疾患の可能性を視野に入れた対応が必要になるようです。

不登校児童生徒の中にうつ病をかかえる割合は、一般的に考えられているよりも高い可能性があります。例えば国立国際医療研究センターの研究では、不登校を主訴として来院した児童生徒のうち36.4%がうつ病性障害と診断されています。

さらにインドの研究では、不登校を主訴として来院した児童の91%が評価時に精神障害と診断され、そのうち36%がうつ病性障害と診断されています。

私の周りでは不登校など聞きませんでしたが、こんなに小さいころからうつ病になるというのは驚きといえるようです。

脳に無駄な情報があふれてゴミ屋敷化

2024-12-02 10:36:51 | 健康・医療
このブログでも書きましたが、わたしはまだ拘りのガラケーを通してスマホを持っていません。現在のスマホは通信手段ではなく、小型PCであり高性能カメラといえると思っています。

この中でカメラで撮ると名前などの情報が出るという機能は面白そうですが、どこまでガラケーで通せるかもう少し頑張ってみるつもりです。

さて加齢とともに衰える脳の機能ですが、拍車をかけているのがスマホという意見があるようです。脳は情報であふれかえってゴミ屋敷化し、認知機能の低下を加速させているとしています。

男女ともに平均寿命が80歳を超え、世界トップレベルの長寿国である日本ですが、健康寿命(男性72.68歳、女性75.38歳)との差は依然として大きいです。ただこの健康寿命というのは、あまり当てにならないと思っています。

平均寿命は科学的な統計ですが、健康寿命はアンケートの集計というあまり意味のないものだからです。実際私の友人知人は70歳後半以上ですが、皆元気に暮らしています。なかでも健康で長生きを妨げる病気のひとつ、認知症患者は年々増加しています。

OECDのデータによると、日本の人口1000人当りの認知症患者数は26.7人(2021年)で、世界ワースト1位となっています。認知症は記憶力や判断力などが低下して、日常生活に支障をきたした状態です。

アルツハイマー型やレビー小体型など認知症にはいくつかの種類がありますが、どの認知症も脳の神経細胞が壊れ、前頭葉が委縮している共通点があります。脳の前頭葉には、情報が入ると瞬時に記憶から取り出し、同時に物事を処理するワーキングメモリ(作業記憶)という領域があります。

この働きがしっかりしていると、何かを見たり聞いたりした時に適切な判断ができるので、いわば脳の司令塔ともいうべき存在です。その機能は、50代になると若い頃より30%も低下するといわれています。

脳の主要部位と機能をまとめますと、大脳周辺系が海馬や偏桃体などの組織が複合されたもので、喜怒哀楽や記憶、自律神経の活動に関与します。頭頂葉は顔や手足などから感覚情報が集まり、後頭葉は目に映し出された画像を処理します。

小脳は筋肉運動や平衡感覚を司ります。前頭葉はワーキングメモリを担い、主に思考や判断し行動する機能を司り、前頭葉の働きが低下するとスマホ認知症になりやすくなります。

側頭葉は聴覚や言語、記憶、感情などに関わり、脳幹は意識や呼吸など生命維持に関与する大きな役割を果たしています。スマホを見ていると脳に入ってくる情報が多すぎるため、脳が疲労して前頭葉の働きが低下するスマホ認知症になりやすくなります。

これは脳に無駄な情報があふれて、まさにゴミ屋敷になっている状態で、若い人に多く見られるようです。この様に最近スマホの害が指摘されていますが、気にすべき問題のような気がします。

糖尿病の患者には血糖トレンドの把握が重要

2024-12-01 10:32:46 | 健康・医療
先日昔からの仲間が私を含め6人集まったのですが、そのうち3人が糖尿病の薬を飲んでいるという事でした。この歳(77歳)になると予想以上に糖尿病患者が増えているようです。

日本では11月が糖尿病月間として各自治体で糖尿病に関して、様々な啓発が行われています。血糖値を測るには、指先などに針を刺して血液を採取し、グルコース濃度を測る血糖自己測定(SMBG)が広く行われています。

しかしこれは点での数値であり、継続した数値を線で見るいわゆる血糖トレンドを把握することができません。そこで注目されているのが持続血糖測定装置(CGM)です。その登場により糖尿病治療が劇的に変わったことが報告されています。

血糖トレンドを測定する機器はさまざまですが、たとえば持続血糖測定器「リブレ2」にはこんな特徴があります。専用のセンサー型デバイスを腕に装着するだけで、最大14日間の数値が計測されます。

専用のアプリをダウンロードしたスマホとセンサーをブルートゥスで接続することで1分ごとに自動的に計測されます。そのデータをパソコンなどで管理して医師や家族で共有し、治療や食事の選択に生かすことができます。

インスリン注射を1日1回以上使うなど、一定の条件を満たせば公的医療保険の対象となるようです。CGMを使えば自分が何を食べたら血糖値が上がり、どれくらい続くのか、何をすれば下がるのかが一目瞭然です。血管にとって危険な状態である血糖値スパイクにも気づけます。

医師にいわれなくても血糖値が上がる食べ物や行動を自ら回避し、どうすれば血糖値を下げる生活ができるか工夫するようになります。糖尿病で受診する患者の10%はインスリン注射が必要で、こうした患者は夜間低血糖を起こしているケースがあります。

CGMで計測することでその発生を知り対処することができ、インスリン量を減らすことにもつながるようです。低血糖とは糖尿病をインスリンなどで治療している人に現われる緊急的状況で、血糖値が正常より低下したり、乱高下した時に見られます。

大量の発汗、顔面蒼白、手足の震えから意識障害、痙攣、昏睡状態に陥り命を落とすこともあります。インスリン注射を長く続けると、同じ種類と量の薬を同じ場所に打っているのに同じ効果が得られなくなることがあります。

その原因のひとつがインスリンボールです。インスリン注射を同じ場所に打ち続けることで皮膚の下にできる塊で、十分な薬剤が体内の吸収されず、血糖コントロールが乱れることになります。

こういった場合でもCGMがあれば、血糖コントロールの乱れを視覚で確認でき、CGMが必須のアイテムとなりつつあるようです。