【画像1】 これは、なんでしょう???
【画像2】 こう写すと、わかる方が出て来るかな???
【画像3】 横から見ると、こう!
この画像で言うと、上が正常。
1番目と2番目の画像では、右側が正常です。
もう一度【画像1】を見てみましょう。
よく見てみてください。
左側の2つは、本来しっかりと合体していなければならない部品です。
右側の金属はしっかりとカシメてあります。
再び3番目の画像です。
このように、カシメが甘かった金属部品(下段)は、中でクルクル回って、
全く役目を果たしていませんでした。
さて、本題です。
上の画像は今回お預かりした金属軸の二胡の故障原因です。
光舜堂でお受けする修理事例では初めてのタイプでした。
(大抵は、ただでさえ壊れやすい物が扱いを知らなかった人によって更に破壊されるケース)
短い耐久年数を使った金属疲労、取扱い間違いによる破壊、荒業によるとんでもない状態、等々、
これまでの修理は人が使って壊れるパターンでしたが、
この画像のような、もともとの部品が粗悪品であることも今後もあるでしょう。
ところが光舜堂で管理してある部品が残り5把分となり、
工房中にバラバラしていた物をかき集めて探しに探してみても、あと15把分と判明しました。
部品入手が困難なことにホトホトうんざりした店主は、
もうこれ以上金属部品を仕入れない事を決めておりますので、
これが無くなると、金属軸二胡の『金属部品交換修理』は終了です。
重症の胡の修理の為に15組の部品は大事に使わなければなりません。
金属軸の二胡は、元々が壊れやすい部品を使っているとは言え、
扱う人の知識の無さが故障原因の殆ど、という、人災故障が多い楽器です。
或る日本人演奏家さんがご自分のHPで間違った弦の変え方情報を載せてしまったくらい、
ご自分自身で使っている先生でさえもご自身の知識が誤っていると気付いていません。
今回の画像のような、粗悪部品による元々からの故障原因は防ぎようがありませんが、
せめて正しく取り扱って人災故障は避けましょう!
近々、再度、金属軸の弦の扱い方をアップしますね。