かわ遊び・やま遊び雑記

アユ・ワカサギ・ヒメマスなどの釣り情報と自然観察や山菜採りなど自然の中で遊び回った記録や雑記

本の紹介48:間違いだらけの日本林業-未来への教訓-

2013年07月20日 | 

タイトルからして日本林業を根底から否定する反体制的異端の書(筆者の言)なのですが、今まで先頭をきって日本林業を推進してきた林野庁の元長官が「発刊に寄せて」の言葉を書いていたり、現林野庁長官が単行本化に尽力したりしている本なのですから不可思議・・・。

内容は過去の、そして現在の日本林業を林政面でも技術面でも科学面でも沢山の間違いを歯に衣着せぬ文章で指摘しているのです。つまり現在通用している日本林業のあまたの常識を否定しているのです・・・

じっくり読んでみると納得と言うか共感を覚えるところが随所にあります。(中には首をかしげる部分もありますが・・・)

森林・林業関係者やこの分野に興味を持っている方は一度読んでみると、新たな視野・観点が広がると思います。

序の巻~五の巻まで合計28章もあって目次すら紹介するのが大変なので詳しくは出版元ホームページをご覧ください。

購入は↓のバナー(Amazon)からもできます。著者:村尾行一、定価2,625円(本体2,500円+税)です。

 

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  間違いだらけの日本林業 ―未来への教訓―
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本の紹介47:森と近代日本を動かした男(新島襄や八重のことも書いてあるよ・・・)

2013年03月19日 | 

林業と山村が日本の国を動かす力のあった明治という時代、そしてその時代を生きて莫大な財力で国を動かした山林王・土倉庄三郎の生涯を描いた本・・・それが今回取り上げる森林ジャーナリストの田中淳夫氏が著した「森と近代日本を動かした男-山林王・土倉庄三郎の生涯-」です。 

この土倉庄三郎は、当時の自由民権運動の立役者・板垣退助の資金提供者であったばかりでなく、現在NHKで放映中の「八重の桜」の主人公・八重の夫、新島襄とも親交があり同志社大学創立の後ろだてでもあった人なのです。

新島襄が同志社大を創設するときに相談にのり、資金提供を申しだしたこと、病弱であった新島襄が自分が亡きあとの八重を心配して土倉庄三郎にマッチの軸木になる木を植栽してもらって、その利益を八重に残すように頼んだことなどが書かれています。(詳しくは本を買って読んでくださいね!)

著者は“はじめに”で「日本の国土と歴史も、森林の存在を外して考えられない。その森林は林業抜きには語れない。とりわけ明治という時代は、今と比べ物にならないほど林業が国土にインパクトを与えてきたし、経済や政治、国民の生活にも大きく響いたのである。(中略)
現在の山村は、経済的に苦境に陥り、人口減や高齢化に苛まれ、極度に疲弊している。だが山村が日本の社会をリードしていた時期があるのだ。そのことを知って、再び山村に誇りを取りもどせないか。」と書いています。

さらに帯裏には「林業は国土を守り、国を富ませる技」とも・・・

現在の森林・林業の現状を知っているものとしては隔世の感があるのは否めませんが、現在でも森林・林業が国土を守り、国民に潤いを与えているのは紛れもない事実なのです・・・

 

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森と近代日本を動かした男 ~山林王・土倉庄三郎の生涯
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本の紹介46:『あなたの知らない群馬県の歴史』

2013年02月23日 | 

昨日の記事で取り上げた「渓流春2013(別冊つり人)」を買った時に書店のレジ横に平積みされて置いてあった本・・・

「あなたの知らない 群馬県の歴史」「群馬県 謎解き散歩」の2冊が置いてあったのですが、ぱらぱらと捲ってみたのは前者の方でした。

「あなたの知らない」というタイトルにそそられたのと、目次をみると「仲居屋重兵衛」のことも書かれているようなので買ってしまいました。

仲居屋重兵衛は幕末の生糸商人で、当初はシーボルトに師事し日本の火薬研究をリードし、日米修好条約締結後は生糸商人として上州生糸の大半を独占して莫大な資産を築きあげたのです。重兵衛は水戸藩のシンパで資金援助をしていたようですが、突如姿を消してしまい財産も没収され闇の中に・・・

以前、私は仕事上で、こんな内容を重兵衛の生家のある嬬恋村まで行って調べたことがあったので特に興味が・・・仲居屋重兵衛を描いた「動天」と言う映画があったり、三波春夫が歌う歌謡曲が有ったりもするのです。(現在は飲食店となっている生家にポスターなどが展示してありました。)

・・・と言うことで「あなたの知らない 群馬県の歴史」を、時間のある時にゆっくりと読んでみましょう。

 

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本の紹介45:落葉広葉樹図譜ー冬の樹木学ー

2012年09月08日 | 

窓を開けて寝ていたら涼しすぎて目が覚めるようになってきました。今日は週休日だけど畑を少しやった後、アユにしようか渓流にしようか迷うところです。

さて、本の紹介と言っても新刊ではないのです。それも30年以上前のもので1978年の発行です。名前は「落葉広葉樹図譜-冬の樹木学-」・・・

冬の樹木学とあるように葉を落としたあとの落葉広葉樹の本です。図譜ですから樹木の写真ではなく、すべてが冬芽や葉痕の形や付き方、樹皮や皮目などを正確に綺麗に書いてある線画です。

そして総論で用語を図入りで細かく解説し、各論で1ページに1樹種を紹介するというぜいたくな図譜なのです。

私が冬芽を始めたのは大学時代からで「冬芽でわかる樹木」の著者:馬場多久男先生に学んでからなのですが、この本も随分と参考にさせてもらっていましたし、現在でも十分に通用し参考になる本なのです。

今までは仕事場にあってそれを利用していたのですが、退職した後やはり無いと寂しいので中古本を探して購入しました。

本のカバーは段ボール、装丁もシンプル、中もモノクロームの世界なのですが、精密な画は芸術作品のようで素晴らしいものです。

樹木も写真に撮ってしまうと細かい部分まで脳裏に焼き付かないのですが、こうやって描くということは観察に最高な手法なのでしょうね!

 

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落葉広葉樹図譜―冬の樹木学
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「いっしょに探そう野山の花たち」の原色ポスター

2012年06月14日 | 


「本の紹介44:いっしょに探そう野山の花たち」
で帯にある応募券を張ってハガキを出すともらえると書いておいた「原色ポスター」が信濃毎日新聞社から届きました。

紹介文では「先着順かな?」なんて書いてしまいましたが、よく読むと「もれなく差し上げます」と書いてありました。

大きさは丁度いいのですが、700種が入っているため老眼の身には少し厳しいものがあります(笑)。壁に貼ってルーペで見ましょう!

グラデーションポスターとあるだけに花の色で分けられていて、そこから探していくと言う使い方が出来ます。

 

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本の紹介44:いっしょに探そう野山の花たち

2012年06月01日 | 


我が樹木学の恩師である馬場多久男先生が編著の「いっしょに探そう野山の花たち -花色と形でわかる野草図鑑-」が出版されました。

馬場先生は今までも「冬芽で分かる落葉樹」「葉で分かる樹木」「花実で分かる樹木」を出版され、それぞれの本が分かりやすく人気のシリーズとなっていましたが、今回は科や属の見当がつかなくても、名前が分からなくても、花の色で調べ、さらに形の似たものをチェックして、細かい見分け方ポイントで特定していくという本です。

この本には身近な草花が700種類も掲載されていますので、主な草花を親子や友人たちでわいわいがやがや楽しみながら検索できること請け合いです。

B6判、オールカラー、出版は信濃毎日新聞社出版部、価格は2100円(本体2000円+消費税)です。

さらに帯には原色ポスターがもらえる応募券が付いていて700種がカラーで載ったポスターが貰えるそうです。多分先着順・・・?

 

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本の紹介43:フィールドガイド 日本のチョウ

2012年05月23日 | 


自然保護連盟や自然観察指導員会つながりのチョウの専門家・松村行栄さんに紹介され購入した本です。

編者はNPO日本チョウ類保全協会(松村さんも協会員で執筆に協力しています。)、発行は誠文堂新光社、定価は1,800円(税別)です。

協会では、この本を買っていただき、チョウのことをよく知ってもらい、チョウの保全に役立ててほしいとのことで、日本産全種が載っていて、写真が豊富で、解説が丁寧なのに定価はリーズナブルです。

チョウに興味のある方、自然環境保全に興味のある方には是非お勧めの本です。

 

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本の紹介42:アユの科学と釣り-美しい川とアユを願って

2011年11月13日 | 


今年は私の地元ではアユは不漁、さらに個人的にも釣行できる日が少なくて散々なシーズンでした。そんなアユ釣りシーズンもとっくに終わってしまったのですが、アユ釣り師にとって面白い本が出版されましたので紹介しておきます。

本の名前は「アユの科学と釣り-美しい川とアユを願って」で、片野修・海野徹也・谷口順彦 編、発行:学報社、定価:2,520円(税込)です。

本の内容は、アユの友釣りを愛し、友釣りに魅せられたアユの研究者による『釣り人のためのアユ学』を分かり易く書いたエッセイでしょうか・・・(下はパンフレット:目次はここでご覧ください)

私が以前、内水面漁業の仕事をしている時にお世話になった群馬県水産試験場の研究員やOBの方も執筆していて親しみを覚えて買ってしまいました。仕事上、聞いたことのある内容もあったので、その部分は飛ばし読みになってしまいましたが、釣り人として知っておくと参考になる内容が盛りだくさんです!

 

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本の紹介41:日本人が知っておきたい森林の新常識

2011年11月08日 | 


「日本人が知っておきたい森林の新常識」が出版されました。著者は森林ジャーナリストの田中淳夫氏、出版元は洋泉社、価格は1,600円(税別)です。

著者が以前に出版した“「森を守れ」は森を殺す!”と“伐って燃やせば「森は守れる」”を現在に適合するよう書き直した内容ですが、新たなテーマもたくさん加わっています。緑の帯・・・人工林でなく人口林となっている(笑)

第一部は“「森林の常識」にはウソがいっぱい”と題して、森は二酸化炭素を吸収しない、森に水源涵養機能はなかったなど、巷に広まっている森林に関する常識を撃破・・・
第二部は“森林の異変は人とともに起きる”と題して、ブナを植えてはならない、ホタルは汚い水が好きなど、崇拝主義で凝り固まった自然保護を唱える人々が読んだら・・・
そして第三部は“林業から見える日本の森”と題して、林業への著者らしい提言・・・

帯をはずすとこんな感じ・・・


【目次】

はじめに

第一部 「森林の常識」にはウソがいっぱい
1 森は二酸化炭素を吸収しない
2 森に水源涵養機能はなかった
3 原生林の自然は貧弱である
4 火事が育てる森もあった
5 洪水が豊かな自然をつくる
6 生物多様性は破壊がつくった
7 森の主役は樹上と地下にあった
8 縄文杉が長生きできたわけ
9 沙漠に緑はよみがえらない
10 「太古からの森」はなかった
11 人は森を伐りたい本能を持つ?

第二部 森の異変は人とともに起きる
1 雑木林は伐らねばならない
2 竹林は伐らねばならない
3 ブナを植えてはならない
4 ホタルは汚い水が好き?
5 日本列島は禿山だらけ
6 マツ枯れとナラ枯れの陰に隠れた異変とは?
7 シカもクマも増えている
8 里山とゴルフ場はそっくりだった
9 熱帯雨林報道に異議あり
10 アマゾンは「里山」だった

第三部 林業から見える日本の森
1 山村は木を売らずに生きてきた
2 林業は焼畑から生まれた
3 木を伐って、森をデザインする
4 森林の「少子高齢化」に気をつけろ
5 林業はゼロ・エミッションだ!
6 「安い外材」の嘘にだまされるな
7 「科学」の衣をまとった新月伐採の怪しさ
8 日本に「木の文化」は本当にあるのか?
9 美しき森を、収穫多き森へ
10 「共生」という言葉の裏にあるもの

おわりに

 

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本の紹介40:日本の森林と林業(小学校高学年のための教本)

2011年10月26日 | 


最近、色々なところでこの本の紹介に出会うようになり興味を引かれたので発行元に問い合わせてみました。

発行は「公益社団法人 大日本山林会」で「非売品だけども送料実費でお送りしますよ」と言うことだったので、仕事の参考にと着払いで送ってもらいました。
内容的には小学校高学年を対象とした森林や林業についてイラスト・写真入りで分かり易く書かれたB5版・121ページの入門書です。

小学生向きの入門書とは言うものの大人が読んでも面白く、私たち指導者にも「ああ、こうやって説明したほうが分かり易いのか!」などと、とても参考になるものでした。

【目次】
1
 ヒトと森林
  1)大昔の森林 2)縄文時代の森林 3)人々の生活を護ってきた鎮守の森 4)森づくりと林業 5)里山の利用と管理
2
 森林のはたらき
  1)木と人のイイ関係 2)森林の土 3)森林と水 4)二酸化炭素の吸収・固定 5)暮らしを守る森林
3
 産業としての林業
  1)森林からの恵み 2)木材の旅 3)森林で木が大きくなるまで 4)木材の利用 5)さまざまなバイオマス資源
4
 樹木の不思議
  1)樹木の種類 2)樹木のかたちと模様 3)樹木の花と果実 4)樹木の匂い 5)樹木の寿命
5
 日本の森林と動物たち
  1)森林の生物多様性 2)森林のほ乳動物 3)森林を育てる動物たち 4)動物たちによる被害の防除と保護

 

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本の紹介39:トンボのすべて(フィールド版)

2011年06月30日 | 

 

ここ数日暑い日が続いています。有難くないことに暑い地域として群馬県は何時も上位にいますねぇ。

そして上州名物の雷雲も発達して、もう梅雨明けじゃないのって言いたくなるのですが・・・そして、夏空に似合うのがトンボ・・・

 

 

 ・・・と言うことでトンボに関する本の紹介です。

 

 

以前、『トンボのすべて』という本が出版されていましたが、そのフィールド版です。いろいろな水辺環境に生きるトンボを画像(カラー)と幼虫のイラストで紹介しています。トンボは種類が多すぎて、そして似ているものも多いので分類するのが面倒臭くなってしまうのですが、その識別法を分かりやすく説明しています。他にも種の一覧表や世界のトンボまで濃縮された本です。

 

フィールド版 トンボのすべて」、著者:井上清・谷幸三、出版:トンボ出版、価格1,575円(税込)
 

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本の紹介38:怯えの時代

2011年06月10日 | 

以前、このブログで紹介した『「里」という思想』と一緒に買ったのが、同じ著者の内山節さんが書いた『怯えの時代』です。
『里』の方を先に読み始めて・・・『怯え』のほうはパラパラと捲っただけだったのですが、今回の大震災や原発事故の惨事を目の当たりにして改めて読み直してみました。

近代社会は資本主義・市民社会・国民国家で成り立っている。そして資本主義は自然が無限であると信じ込ませながら成長のみを目指し、市民社会は地域社会をぶち壊して個人主義の社会になり、この個人主義からなる社会システム・国民国家を作り上げて来たのだと・・・
しかし、資本主義を支えてきた巨大科学技術や巨大社会システムが上手く立ちゆかなくなってきて、さらには人間の手では制御不能になって来ているのではないだろうか・・・自然は無限ではないし、自然は恵みだけではなく災禍ももたらす。人間はこの両面を分かっていたはずなのに・・・

そして今度の震災で、現代文明が作り上げた最先端の科学技術が制御不能に陥ってしまったのである。これが、「怯え」の象徴なのだろうか・・・
この先、今までと同じように再び生産力や市場の回復を目指すのか、それとも自然に対して今少し謙虚になって人と人、人と自然が手を結びあう「連帯」の道をとるのか・・・今なら、この本をさらさらと読めてしまう・・・そんな気がします。

「怯えの時代」著者:内山節、新潮選書、価格:1050円(税込)

 

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本の紹介37:森林異変―日本の林業に未来はあるか

2011年06月01日 | 


『「森を守れ」が森を殺す』や『だれが日本の「森」を殺すのか』、『ゴルフ場は自然がいっぱい』、『いま里山が必要な理由』など沢山の著作がある森林ジャーナリストの田中淳夫さんが4月に出した新刊です。

『森林異変―日本の林業に未来はあるか』  著者:田中 淳夫 (平凡社新書)、価格:798円(税込)

表紙の裏書きには「二一世紀に入り、日本の森は一大転換期にある。国産材の需要が高まる中、現場には大型機械が導入され、一〇〇ヘクタール以上の大規模な伐採も行われている。しかし造林がなされず、荒地となった林地も少なくない。さらに林業従事者の減少と高齢化に歯止めがかからず、これで打ち止めにするための伐採も散見される。国際森林年を契機として、山の人も街の人も、日本の森の未来をじっくりと考えてみよう。」と・・・

そして帯裏には「いったい、日本の山に何が起きているのか。これまでの日本は、どこの山を訪れても、緑の森に覆われているのは当然だった。しかし、二一世紀に入って急速に森が失われようとしている。それによって山の景色がガラリと変わり始めたのである。今、日本の森に大きな異変が起きている。まずそのことに気づくべきだ。」と書かれています。

序章 日本の森は、どこへ行くのか
第1章 かくして国産材は消えた
第2章 森が変わる、林業が変わる
第3章 混迷する森の現場・街の現場
第4章 森が街に向かう道
終章 美しい森から考える「大林業」

なぜ国産材は売れなくなったのか、なぜ林業は不振になったのか・・・近代日本の林業史から現代日本の林業の動向が分かりやすく書かれています。

以前、拙ブログで紹介した『国産材はなぜ売れなかったのか(荻 大陸 著)』や『不況の合間に光が見えた(遠藤 日雄 著)』、『日本林業はよみがえる(梶山恵司 著)』などと併せて読んでみるとおもしろかも知れませんね!

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本の紹介36:「里」という思想

2011年03月11日 | 


仕事柄、読んでいる会誌に「山林」という月刊誌があります。発行元は「大日本山林会」という、明治15年に創立され歴代総裁には皇族を奉戴している由緒ある林業団体です。この会誌は一度も欠刊することなく、既に1500号を超えているのですから凄いことです。
じつは、私は、その会誌を読むのをけっこう楽しみにしているのです。理由は、毎回、群馬県上野村在住の哲学者・内山節さんが「山里紀行」と題した文章を投稿していて、それを読むのが待ち遠しいのです。この「山里紀行」も240回近くになっていますので20年以上続いていることになります。

その内山節さんは、また、たくさんの本を出しています。先日、新潮選書のコーナーを眺めていると何冊かの内山さんの本が並んでいたので面白そうな2冊を購入してしまいました。

今回はこの内の一冊、「里」という思想:1,100円(税別)の紹介です。発行は2005年とちょっと古いのですが、『信濃毎日新聞社』に「哲学の予感」と題して掲載されていたものを加筆して刊行されたものです。内容は、グローバリズムや西欧文明が必ずしも幸せをもたらさなかった、幸福を取り戻すヒントは地域の歴史として繋がってきた「里」にあるというものかな・・・

 

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本の紹介35:自然を読み解く山歩き

2011年03月05日 | 


少し古い(2007年発行)本ですが、地生態学(ちせいたいがく:geoecology)を専攻されている小泉武栄(こいずみ たけえい)東京学芸大学教育学部地理学教室教授が執筆された「自然を読み解く山歩き」・JTBパブリッシング発行・1500円(税別)を紹介しておきます。

地生態学とは耳慣れない言葉でしょうが、地形・土壌・水、気候、人間の関わり方など自然の全体像を把握して研究する学問なのです。
つまり、ある植物だけ、ある昆虫だけという観察や研究ではなくて、それを取り巻く環境というか、様々な繋がりを読み解くと言うことなのです。

例えば(この本に書いてある内容ではありませんが・・・)、カタクリの花が咲いていたとしたら、人間の手が入った明るい広葉樹林でないと育たないとか、カタクリの種はアリがいないと散布できないとか、花が咲くまで7年もかかるとか、カタクリの花には蜜を吸いに来るヒメギフチョウがいるとか、人の手が入らなくなって藪化した広葉樹林ではか弱いヒメギフチョウは羽を痛めてしまうので飛べない、日が差し込まなくなって食草であるカンアオイが減ってしまったとか、だからヒメギフチョウが絶滅に瀕しているとか・・・こんな風に一つの花を見てもいろいろなことが繋がって連想されてくるのです。

 山を歩いていて、森を歩いていて、自然のいろいろな繋がりが見えてくると言うことはとても楽しいことだと思います。その見方、読み解き方を具体的な場所を例に紹介しているのがこの本です。

 

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